薬局でコンタクトは売ってない?買えないと勘違いする理由と購入ガイド
「コンタクトが急に必要になったけど、近くのドラッグストアや薬局では売ってないのかな?」と疑問に感じている人は多いのではないでしょうか。
特に急いでいる時や旅行先などで切らしてしまった時、「どこに行けば確実に手に入るの?」と焦ってしまいますよね。
実は、多くの薬局やドラッグストアでコンタクトレンズは購入可能なんです!
でも、「売ってない」という誤解が生まれるのには理由があります。それは、取り扱い店舗が限られていたり、全種類の在庫がないためです。
この記事では、なぜそう言われるのか、どこで買えるのか、そして目の健康を守りながら安全に、かつ賢くコンタクトレンズを購入する方法まで、あなたの疑問をモモストアが詳しく解説していきますね。これを読めば、もうコンタクトの買い忘れで困ることはありませんよ!
・取り扱いがある大手ドラッグストアチェーンを徹底チェック
・薬局で購入できるコンタクトレンズの種類と在庫状況
・なぜ処方箋なしでもコンタクトレンズが買えるのか?薬機法の解説
・ドラッグストアでコンタクトレンズを購入する際の注意点と流れ
- 薬局・ドラッグストアでコンタクトレンズが「売ってない」と言われる背景
- 取り扱いがある大手ドラッグストアチェーンを徹底チェック
- 薬局で購入できるコンタクトレンズの種類と在庫状況
- なぜ処方箋なしでもコンタクトレンズが買えるのか?薬機法の解説
- ドラッグストアでコンタクトレンズを購入する際の注意点と流れ
- 【今すぐ欲しい!】薬局以外で即日手に入るコンタクトレンズ販売店
- ネット通販は圧倒的に安い?価格や品揃えのメリット・デメリット
- コンタクトレンズを安全に使うための定期検査の重要性
- 初めてコンタクトレンズを買う人が絶対にやっておくべきこと
- 度数やBCを間違えない!レンズデータの正しい読み取り方
- 目のトラブルを防ぐためのコンタクトレンズの正しい使用・管理方法
- 薬局・通販で迷ったら!自分に合った購入方法の選び方
- まとめ:目の健康を守りながら賢くコンタクトレンズを購入しよう
薬局・ドラッグストアでコンタクトレンズが「売ってない」と言われる背景

「薬局にコンタクトレンズを買いに行ったのに、取り扱いがないと言われた」という経験から、「薬局では売ってない」というイメージが広まってしまった側面があります。しかし、これは半分正解で半分間違いなんです。
「売ってない」と感じてしまう3つの主な理由
コンタクトレンズが薬局で手に入りにくいと感じる背景には、主に以下の3つの理由があります。
- 全店舗での取り扱いがないこと:
ドラッグストアや薬局は、医薬品、日用品、食品など多種多様な商品を扱っています。コンタクトレンズは「高度管理医療機器」という特殊な分類に入るため、販売には特定の許可が必要です。そのため、一部の店舗、特に大規模な店舗や調剤薬局を併設している店舗のみでしか扱っていないケースが多いのです。小型の店舗では、そもそも販売許可を取得していないか、在庫スペースの問題で扱っていないことがほとんどです。 - 在庫の種類と数が限られていること:
コンタクトレンズは、度数、ベースカーブ(BC)、直径(DIA)など、非常に多くの種類があります。眼科の隣接店や専門店と違い、薬局では全種類を豊富に在庫として抱えることができません。主に売れ筋のワンデータイプや人気のカラコンの一部のみを取り扱っているため、自分の度数や銘柄がないと「売ってない」と感じてしまうわけです。 - 購入時に店員さんとのやり取りが必要なこと:
医薬品カウンターの近くなど、セルフで手に取れない場所に陳列されていることが一般的です。購入には、薬剤師や登録販売者などのスタッフに声をかけ、同意書を記入するなどの手続きが必要になる場合もあり、「手軽に買えない」=「売ってない」と誤解されやすいのです。
このように、決して「法律で売れない」わけではなく、「お店の都合」や「在庫の都合」が主な原因なんですね。急ぎで必要な場合は、事前に店舗に電話で確認するのが最も確実な方法と言えます。
高度管理医療機器とは?医薬品との違いを理解する
コンタクトレンズは「高度管理医療機器」に分類されます。この分類は、その機器が人体に与えるリスクの高さを示しています。リスクが高い順に以下の4つの区分があります。
| 分類 | リスクの程度 | 具体例 | 販売に必要な許可 |
| 一般医療機器 | 極めて低い | バンドエイド、体温計 | 不要 |
| 管理医療機器 | 低い〜普通 | 注射針、X線フィルム | 届出が必要 |
| 高度管理医療機器 | 高い | コンタクトレンズ、ペースメーカー | 許可が必要(店舗・通販) |
| 特定保守管理医療機器 | 保守点検が必要なもの | 人工呼吸器 | 許可が必要 |
コンタクトレンズは直接目に触れるため、使い方を間違えると失明などの重大な眼障害に繋がるリスクが高いため、この高度管理医療機器に指定されています。薬局で販売するためには、この販売業の許可が必要になるため、全店で販売できるわけではないんですね。医薬品とは違う、特殊な商品だと認識しておきましょう。
取り扱いがある大手ドラッグストアチェーンを徹底チェック
コンタクトレンズの取り扱いがあるドラッグストアチェーンは、実はたくさんあります。ただし、先ほど解説したように「全店舗で扱っているわけではない」というのが大前提です。ここでは、コンタクトレンズの販売に積極的な大手チェーンと、店舗検索のコツをご紹介します。
主要ドラッグストアのコンタクトレンズ取り扱い状況
主な大手チェーンの取り扱い状況は以下の通りです。ただし、情報は常に更新されるため、最新情報は必ず公式ウェブサイトや電話で確認してくださいね。
| チェーン名 | 取り扱い状況 | 購入時の特徴 | 主な取り扱いタイプ |
| マツモトキヨシ | 一部大型店舗、都心店舗 | カウンター対応、同意書記入の場合あり | ワンデー、カラコン、一部2week |
| ウエルシア | 調剤薬局併設店舗など一部 | 薬剤師または登録販売者が対応 | ワンデー、2week、カラコン |
| スギ薬局 | 一部店舗(特に大型・駅前) | 取り扱いが比較的多い、ポイント付与対象 | ワンデー、2week、遠近両用の一部 |
| ツルハドラッグ | 一部店舗 | 店舗によっては品揃えが豊富 | ワンデー、2week |
| ココカラファイン | 一部店舗 | 公式通販と連携している場合あり | ワンデー、2week、カラコン |
ご覧の通り、大手チェーンであればどこかしらの店舗でコンタクトレンズを取り扱っていることがわかります。特に調剤薬局が併設されている店舗や、都市部の駅前にある大型店舗は、取り扱いがある可能性が非常に高いですよ。
「あの店舗にあるかな?」を確実に調べる方法
せっかく買いに行ったのに「売ってなかった…」となるのは避けたいですよね。確実に在庫があるか、取り扱いがあるかを調べるためのステップはシンプルです。
ステップ1:公式サイトの店舗検索を利用する
ほとんどのドラッグストアチェーンの公式サイトには、「店舗検索」機能があります。ここで「コンタクトレンズ取扱店」や「高度管理医療機器取扱店」といった条件で絞り込み検索ができるようになっていることが多いです。もし絞り込みができなくても、大型店や調剤薬局併設店を狙って店舗リストをチェックしてみましょう。
ステップ2:お店に直接電話で問い合わせる
これが最も確実で時間短縮になる方法です。電話で問い合わせる際は、以下の3点を具体的に伝えてください。
- 探しているコンタクトの種類(例:ワンデー、2week、カラコン)
- メーカー名と商品名(例:アキュビューオアシスなど)
- あなたの度数(例:-3.00など)
これにより、店員さんは在庫をすぐに確認できますし、あなたの度数に合ったレンズがあるかどうかもその場で教えてもらえますよ。営業時間内に、遠慮なく電話してみましょう。
お店を探す手間を考えると、もし時間に余裕があれば、後述する全国の眼科や専門店を検索できるサイトはこちらから、近隣のコンタクトレンズ専門店や眼科を検索してみるのも良いでしょう。
薬局で購入できるコンタクトレンズの種類と在庫状況
薬局で購入できるコンタクトレンズは、お店によって品揃えに大きな差があります。しかし、売れ筋の商品にはある程度の傾向が見られます。ここでは、主に薬局で取り扱われているレンズの種類と、在庫に関する現実的な状況を詳しく見ていきましょう。
取り扱いの中心は「ワンデータイプ」と「カラコン」
薬局やドラッグストアでよく見かけるのは、主に以下の2種類です。
ワンデー(1日使い捨て)タイプ
ワンデータイプは、ケア用品が不要で手軽なため、最もニーズが高い商品です。薬局側も、需要が高く、在庫リスクが低いワンデーを優先して仕入れる傾向にあります。特に、大手の有名メーカーのものが中心です。急な旅行やアクシデントで手持ちがなくなった時に「とりあえずしのげる」商品が手に入る可能性が高いのは、このワンデータイプです。
カラーコンタクト(カラコン)
カラコンも、若い世代を中心に需要が高いため、ファッション性の高い商品として取り扱いがあります。ただし、カラコンはデザインや色が多く、度数展開も限られているため、店舗によって品揃えがかなり異なります。「このブランドのこの色!」とピンポイントで探すのは難しいかもしれません。特に度なしのカラコンであれば、比較的多くの店舗で取り扱いがありますが、度ありの場合はさらに種類が限られます。
2weekや乱視用は売ってないことが多い?
2weekや1ヶ月交換タイプ、そして乱視用(トーリック)や遠近両用(マルチフォーカル)といった特殊なレンズは、薬局ではほとんど取り扱いがないか、あっても極めて種類が少ないのが現状です。これらのレンズは、度数や規格が非常に細かく分かれているため、全種類を店頭に並べるのは物理的に難しいからです。これらを探している場合は、後述するコンタクトレンズ専門店やネット通販を利用するのが賢明です。
在庫切れと「棚番切れ」のリアルな事情
「電話で在庫があるって言われたのに、行ったらなかった!」というトラブルも、薬局では起こり得ます。これは、コンタクトレンズの在庫管理の特性によるものです。
在庫管理は非常に複雑なパズルのようなもの
コンタクトレンズは、同じ商品名でも「度数」「ベースカーブ(BC)」「箱数(30枚入り/90枚入り)」の組み合わせで何十種類にも分かれます。薬局の在庫管理システム上では「〇〇(商品名)の在庫が10箱」となっていても、「-3.00のBC8.7」が売り切れていて、「-5.00のBC9.0」が残っている、という状況が頻繁に起こります。
店員さんも忙しい中、電話で度数まで細かく確認できない場合があり、「在庫あり」と返答されてしまうことがあります。もし電話で問い合わせる場合は、「私の度数(例:-4.50)の在庫はありますか?」と、必ず度数まで伝えて確認してもらうようにしてください。これが、無駄足を踏まないための最も重要なポイントですよ。
なぜ処方箋なしでもコンタクトレンズが買えるのか?薬機法の解説
コンタクトレンズは高度管理医療機器なのに、「処方箋なしで買える」という事実に驚く人も多いですよね。この「処方箋」の扱いこそが、薬局や通販での購入をめぐる最大の疑問点であり、誤解が生じる原因でもあります。法律上の明確なルールを理解しておきましょう。
法律上、「処方箋」の提出義務は課せられていない
結論から言うと、現在の日本の法律(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、通称:薬機法)では、コンタクトレンズの購入時に「処方箋(正式には装用指示書)の提出を義務付ける」という規定は存在しません。
法的に処方箋が必須ではない理由
薬機法では、コンタクトレンズの販売に際し、適正な販売管理を行うこと、購入者に適切な情報提供を行うことを販売業者に義務付けています。しかし、購入者側に「眼科医の指示書なしで購入してはいけない」という罰則や規定はないのです。そのため、販売業者は購入者の自己責任のもとで販売することが許可されています。
「処方箋必須」としているコンタクトレンズ専門店や通販サイトがあるのは、これは法律上の義務ではなく、「目の健康を守るため」の企業独自の安全方針、または「購入履歴を管理し、継続的なサポートを行うため」のサービスの一環であると理解しましょう。
「処方箋」と「レンズデータ」は別物
ここで重要なのは、「処方箋」と「レンズデータ」を区別することです。ネット通販や薬局で購入する場合に必要となるのは、「レンズデータ」です。
| 名称 | 用途 | 入手先 | 法律上の義務 |
| 処方箋(装用指示書) | 眼科医が発行する、目や度数に合ったレンズの指示書 | 眼科 | 提出義務なし(推奨) |
| レンズデータ | コンタクトの規格情報(BC、DIA、PWR/度数) | コンタクトのパッケージ、眼科の指示書 | 購入時に必須 |
レンズデータとは、あなたが現在使用しているコンタクトの箱などに記載されている「BC(ベースカーブ)」「PWR(度数)」「DIA(直径)」といった数値のことです。このデータがなければ、薬局でも通販でも購入はできません。「処方箋」を持っていなくても、「レンズデータ」がわかるもの(使用中の箱や以前の指示書)を持っていれば購入は可能です。
処方箋なしで購入する際の最も大きなリスク
「買えるから問題ない」と考えるのは危険です。目の状態は日々変化しています。自覚症状がなくても、レンズに合わないことによるアレルギーや角膜の傷、酸素不足によるトラブルなどが進行している場合があります。
処方箋なしで購入することの最大のリスクは、定期的な眼科検診をサボりがちになることです。コンタクトレンズを安全に使用し続けるためには、3ヶ月〜半年に一度の眼科検診が必須だと、厚生労働省も推奨しています。この事実を決して忘れないようにしてくださいね。目の健康に関する情報は、厚生労働省の公式ページで確認できます。
ドラッグストアでコンタクトレンズを購入する際の注意点と流れ
「急いでいるからドラッグストアで買いたい!」という時に、スムーズに購入するための具体的な手順と、事前に知っておくべき注意点をご紹介します。薬局での購入は、専門店とは少し勝手が違うことが多いので、事前に流れを把握しておきましょう。
購入前のチェックリスト:これがないと買えない!
薬局に行く前に、以下の項目を必ずチェックし、用意しておきましょう。
BC、DIA、PWR/度数などのレンズデータを確認するために必須です。データがわからないと販売してもらえません。
・取り扱い店舗の確認:
事前に電話やWebで、目的の店舗に在庫と自分の度数があるか確認しておくこと。
・時間の余裕:
手続きや在庫確認に時間がかかる場合があるため、閉店間際ではなく時間に余裕をもって来店しましょう。
薬局での購入〜受け取りの具体的な流れ
基本的な購入の流れは以下の通りです。
ステップ1:コンタクトレンズ売り場を探す
多くの場合、医薬品カウンターの近くや、調剤薬局側の棚に陳列されています。商品が鍵付きのケースに入っていることもあります。
ステップ2:店員(薬剤師または登録販売者)に声をかける
自力でレジに持っていくのではなく、必ずスタッフに声をかけます。「コンタクトレンズを買いたいのですが」と伝えましょう。
ステップ3:レンズデータの確認と同意書の記入
スタッフが、あなたが持参したパッケージなどからレンズデータを確認します。その際、「最近眼科を受診しましたか?」といった質問をされる場合があります。また、多くの店舗では、高度管理医療機器であることや、自己責任での購入であることを理解したという内容の「同意書」の記入を求められます。これは目の健康を守るための大切なステップです。
ステップ4:会計と受け取り
手続きが完了し、在庫があればその場で商品を受け取り、会計をして終了です。ポイントが付く場合が多いのも、ドラッグストアならではのメリットですね。
ドラッグストアで購入する際の隠れたデメリット
急ぎの際には便利なドラッグストアですが、専門店や通販にはないデメリットも存在します。
- 価格が割高になりやすい:
専門の通販サイトなどに比べると、店頭価格は若干高めに設定されていることが多いです。緊急時の一時的な購入には良いですが、継続的に利用するとコストがかさみます。 - 種類が選べない:
人気銘柄はあっても、含水率や酸素透過性の高い最新のハイスペックレンズは置いていないことがほとんどです。 - 専門的なアドバイスが期待できない:
スタッフは販売のプロですが、眼科医ではないため、目の状態やレンズのフィッティングに関する専門的なアドバイスは行えません。「このレンズが目に合っているか」といった相談は眼科で行う必要があります。
【今すぐ欲しい!】薬局以外で即日手に入るコンタクトレンズ販売店
薬局では目当てのものがなかったり、在庫切れだったり…ということもあります。そんな時、「今日中に!今すぐにコンタクトが欲しい!」という場合に、薬局以外で即日入手が可能な場所をいくつかご紹介します。
眼科隣接・併設のコンタクトレンズ専門店
これが最も確実で安全、そして早い方法です。駅ビルや大型商業施設の中には、眼科クリニックとコンタクトレンズ販売店が一体となった施設が多くあります。
メリットと利用の流れ
- 即日検査・購入が可能:
視力や目の状態をその場で検査し、眼科医の指示(処方箋)をもらった後、すぐに販売店でレンズを購入できます。初めてのレンズや度数変更でも安心です。 - 在庫が豊富:
専門店なので、ワンデー、2week、乱視用、遠近両用など、非常に幅広い種類の在庫を豊富に抱えています。 - 専門スタッフの安心感:
知識豊富なスタッフが、レンズの正しい付け方・外し方、ケア方法などを丁寧に指導してくれます。
ただし、眼科受診が必要なため、診察代や検査料がかかる点、混雑時は待ち時間が長い点はデメリットとして覚えておきましょう。特に土日祝日は混み合いますので、午前中の早い時間に行くのがおすすめです。
コンタクトレンズ専門の路面店・チェーン店
「中央コンタクト」「アイシティ」といった大手チェーン店も、在庫が豊富で即日購入できる可能性が高い場所です。店舗の多くは処方箋不要で購入できますが、度数やレンズデータが不明な場合は、提携眼科を紹介されることもあります。
一部の雑貨店・バラエティショップ(主にカラコン)
若者向けのショッピングセンターにあるような一部の雑貨店やドン・キホーテなどでも、主に度なしや度数が低いカラーコンタクトレンズを取り扱っている場合があります。これらも高度管理医療機器の販売許可を得ている店舗に限られますが、急なイベントなどでカラコンが必要になった時には選択肢の一つになります。
ただし、ここで販売されている商品はファッション性が高いものが多いため、目の安全性への配慮が十分されているか、高度管理医療機器承認番号が記載されているかを必ず確認してくださいね。目の健康を最優先に考え、購入経験のないレンズは避けるようにしましょう。
ネット通販は圧倒的に安い?価格や品揃えのメリット・デメリット
コンタクトレンズの購入方法として、近年最も主流になりつつあるのがネット通販です。「もう店頭では買わない」という人も増えていますが、そこにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?あなたの購入方法を見直すきっかけにしてください。
ネット通販の3大メリットを深掘り
ネット通販がこれほどまでに支持されるのには、明確な理由があります。
圧倒的な価格の安さ
実店舗のようなテナント料や人件費がかからないため、店頭価格の20%〜40%も安く販売されていることが珍しくありません。特に毎日使う2weekやワンデーを継続的に購入する場合、年間で数千円〜1万円以上のコスト削減になることもあります。
| 購入場所 | 価格帯(ワンデー30枚入/1箱) | 追加コスト |
| ネット通販 | 1,500円〜2,500円程度 | 送料(無料設定あり) |
| ドラッグストア | 2,500円〜3,500円程度 | なし(ポイント付与あり) |
| 専門店(隣接) | 3,000円〜4,000円程度 | 眼科診察代・検査料 |
品揃えと利便性の高さ
ネット通販なら、国内で流通しているほとんど全てのメーカー、レンズタイプ(乱視、遠近両用含む)を購入できます。自宅や職場から24時間いつでも注文でき、重い荷物を持って帰る必要がないのは、忙しい現代人にとって最大のメリットですよね。
定期購入サービスが便利
多くの通販サイトでは、コンタクトがなくなる前に自動で届けてくれる「定期購入」サービスを提供しています。買い忘れを防げるだけでなく、定期割引が適用されることも多く、非常に便利です。
見落としがちなネット通販のデメリットとリスク
便利さの裏側には、目の健康に関わるリスクが潜んでいることも事実です。デメリットを理解して、賢く利用することが大切です。
- すぐに手に入らない:
注文から到着まで、通常2〜5日程度かかります。「明日必要!」という急なニーズには対応できません。余裕をもって在庫管理をする必要があります。 - フィッティングの確認ができない:
初めてのレンズや、度数を変更したい場合、試着をしてフィッティングを確認することができません。もし目に合わないレンズを購入してしまうと、無駄になるだけでなく、目のトラブルに繋がる可能性があります。 - 目の健康意識が低下しやすい:
これが最も危険です。通販だと簡単に手に入るため、ついつい眼科の定期検査を怠ってしまいがちです。目の異常は自覚症状がないまま進行することが多いため、知らず知らずのうちに重篤な眼障害を引き起こす可能性があります。
ネット通販を利用する場合は、便利さを享受しつつも、国内の大手通販サイトの比較ページなどを参考に、信頼できるサイトを選び、必ず定期的に眼科を受診する習慣を守りましょう。
コンタクトレンズを安全に使うための定期検査の重要性
コンタクトレンズは高度管理医療機器であり、ただの消耗品ではありません。薬局や通販で手軽に買える時代だからこそ、改めて「定期検査」の重要性について、深く考えていきましょう。モモストアからのお願いでもあります。
目の状態は「サイレントキラー」
コンタクトレンズを装用していると、目の表面(角膜)に常に負担がかかっています。酸素不足による角膜のむくみや、レンズの汚れによるアレルギー反応、傷などが起こっても、初期段階ではほとんど自覚症状がないことが多いのです。
痛みや異物感を感じた時には、すでに進行していて治療に時間がかかったり、視力低下に繋がったりするケースも少なくありません。目のトラブルは「サイレントキラー(静かなる殺人者)」のように、気づかぬうちに進行していると認識してください。
定期検査でチェックされる3つの重要項目
眼科での定期検査では、主に以下の重要な項目がチェックされています。
- 視力の変化とレンズの度数:
視力は常に変動しています。合わない度数のレンズを使い続けると、頭痛や肩こりの原因になるだけでなく、無理なピント調節で目に大きな負担がかかります。 - レンズのフィッティング(適合性):
レンズが角膜の上で適切に動いているか、ずれていないかをチェックします。合わないレンズは角膜を傷つけたり、酸素供給を妨げたりします。 - 角膜・結膜の状態:
専門の機器(細隙灯顕微鏡)を使い、肉眼では見えないレベルの小さな傷、炎症、アレルギー反応、血管新生(酸素不足で角膜に血管が入り込む症状)などを早期に発見します。
推奨される検査頻度と費用感
一般的に、コンタクトレンズを使用している人に対して推奨される定期検査の頻度は以下の通りです。
| コンタクトの種類 | 推奨される検査頻度 |
| ワンデー | 半年に一度 |
| 2week/1ヶ月/ハードレンズ | 3ヶ月に一度 |
| カラコン(装用頻度問わず) | 3ヶ月に一度(特に注意が必要) |
検査にかかる費用は、保険診療(3割負担)の場合、初診で2,000円〜3,000円程度、再診で1,000円〜2,000円程度が目安です。この費用を惜しんで目の健康を損なうことほど、もったいないことはありません。目の健康は、お金には変えられない大切な財産です。
ネット通販で便利に購入している人こそ、「半年に一度は眼科に行く日!」とカレンダーに予定を書き込むなどして、定期検査を怠らないようにしてくださいね。
初めてコンタクトレンズを買う人が絶対にやっておくべきこと
「メガネを卒業して、初めてコンタクトに挑戦したい!」という方もいらっしゃるでしょう。もしあなたがコンタクトレンズ初心者であれば、薬局やネット通販での購入は絶対に避けてください。あなたの目のために、最初のステップは専門店や眼科を選ぶ必要があります。
最初の1歩は「眼科での適性検査」が必須
コンタクトレンズを初めて使う人は、以下のステップを必ず踏んでください。
ステップ1:眼科を受診し、コンタクトレンズの適性検査を受ける
まず、あなたの目にコンタクトレンズが装用可能かどうか(ドライアイ、アレルギー、角膜の状態など)をチェックしてもらいます。この適性検査は、安全にコンタクトレンズを使うための土台作りです。
ステップ2:テストレンズの試着とフィッティング調整
眼科医の指導のもと、実際にテストレンズを装用します。この時、度数が合っているかだけでなく、レンズが角膜上で適切に動いているか(フィッティング)をチェックします。このフィッティングは、眼科医にしかできない最も重要な工程です。このテスト装用で、レンズの種類やBCが最終的に決定されます。
ステップ3:装用指導(付け方・外し方・ケア方法)を受ける
初めてコンタクトを扱う場合、付け方や外し方に慣れるまで時間がかかります。眼科や専門店では、看護師や専門スタッフが正しい付け方、外し方、そして清潔なケア方法をマンツーマンで指導してくれます。これは目の感染症を防ぐ上で非常に大切です。
ハードレンズとソフトレンズ、最初に選ぶべきは?
コンタクトレンズには大きく分けて「ハードレンズ」と「ソフトレンズ」の2種類があります。どちらを選ぶかはライフスタイルや目の状態によりますが、初心者が最初に選ぶことが多いのはソフトレンズです。
| 特徴 | ソフトコンタクトレンズ | ハードコンタクトレンズ |
| 素材の硬さ | 柔らかい(プラスチックに水分を含む) | 硬い(プラスチック) |
| 装用感 | 初期装用感が良い、すぐに慣れる | 異物感があり、慣れるのに時間がかかる |
| メリット | スポーツ時もズレにくい、種類が豊富 | 酸素透過性が高い、乱視矯正力が高い |
| デメリット | ケアを怠ると感染症リスク、乱視矯正力は劣る | 割れやすい、外れやすい、異物感が強い |
初めての場合は、装用感が良く、取り扱いやすいワンデータイプのソフトレンズから試してみるのが一般的です。しかし、乱視が強い方や、より鮮明な視界を求める方は、ハードレンズが向いている場合もあります。これは必ず眼科医と相談して決定してください。
特に装用指導は非常に大切です。もし不安な方は、コンタクトレンズの正しい付け方・外し方の解説動画なども参考に、事前にイメトレをしておくと良いかもしれませんね。
度数やBCを間違えない!レンズデータの正しい読み取り方
薬局や通販でコンタクトレンズを購入する際、最も間違いやすいのが「レンズデータの入力」です。度数や規格を間違えてしまうと、見え方が合わないだけでなく、目のトラブルに直結します。手元にあるレンズデータの意味をしっかり理解しておきましょう。
パッケージに記載されている3つの重要情報
コンタクトレンズのパッケージや処方箋には、必ず以下の3つのデータが記載されています。これらは全て、あなたの目に合ったレンズを選ぶために不可欠な情報です。
BC(ベースカーブ)
BC (Base Curve) は、レンズのカーブ(曲率)を示す数値です。角膜のカーブと一致している必要があります。単位はミリメートル(mm)で、8.6、8.7、9.0などと表記されます。
- 数値が大きいほどカーブは緩やか
- 数値が小さいほどカーブはきつい
あなたの角膜よりもカーブのきついレンズ(BCが小さいレンズ)を使うと、レンズが角膜に密着しすぎて酸素不足になり、角膜障害を引き起こす危険性があります。逆にカーブが緩やかすぎると、レンズが動きすぎて安定せず、視界がぼやけてしまいます。この数値は自己判断で変えてはいけません。
PWRまたはD(度数)
PWR (Power) や D (Diptre) は、視力を矯正するためのレンズの強さ(度数)を示す数値です。マイナス(-)は近視用、プラス(+)は遠視用です。単位はディオプター(D)で、-3.00、-5.50などと表記されます。
- 数値が大きいほど度が強い
- 近視用はマイナス、遠視用はプラス
注意したいのが、「メガネの度数とコンタクトの度数は違う」ということです。メガネは目から少し離れて装用しますが、コンタクトは角膜に直接触れるため、メガネよりも弱い度数になるのが一般的です。メガネの度数を見てコンタクトを購入するのは絶対にやめましょう。
DIA(直径)
DIA (Diameter) は、コンタクトレンズ全体の直径を示す数値です。単位はミリメートル(mm)で、14.0mm、14.2mmなどと表記されます。これは主にソフトレンズで使われる情報で、レンズが角膜全体を覆い、適切な位置に留まるために重要です。カラコンの場合は、着色直径(G.DIA)という数値も重要になってきます。
間違いやすいレンズデータの比較表
| 記号 | 意味 | 注意点 |
| BC | ベースカーブ(曲率) | 目のカーブに合わないと目のトラブルに直結 |
| PWR/D | 度数 | メガネの度数とは異なるので注意 |
| DIA | 直径 | カラコンの場合、着色直径(G.DIA)も要確認 |
| CYL | 乱視度数 | 乱視用レンズの場合に必要(-0.75など) |
| AXIS/AX | 乱視軸 | 乱視用レンズの場合に必要(180°など) |
特に、乱視用(トーリックレンズ)の場合は、CYL(乱視度数)とAXIS(乱視軸)という2つのデータが加わり、さらに複雑になります。ネット通販で乱視用を購入する際は、4つの数値全てを間違えずに正確に入力する必要があります。不安な場合は、必ず眼科で確認してから購入しましょう。
目のトラブルを防ぐためのコンタクトレンズの正しい使用・管理方法
コンタクトレンズをどこで購入するかに関わらず、最も大切なのは「正しい使い方と管理」です。これができていないと、どんなに良いレンズを使っていても、目の健康は守れません。特に感染症や目の炎症を防ぐための基本的なルールを再確認しましょう。
装用前の「手洗い」は目の健康を守る絶対条件
コンタクトレンズを触る前には、必ず石鹸で手を洗い、清潔なタオルで拭くことが基本中の基本です。水道水や濡れた手でレンズを触ると、レンズに付着した細菌や微生物が目に入り、角膜炎などの重篤な感染症を引き起こす原因となります。
- 石鹸で指先や爪の間まで丁寧に洗う。
- タオルは清潔なもの(できれば使い捨てのペーパータオル)を使う。
- レンズケースやケア用品の蓋は、触る前に手を洗ってから開ける。
この一手間を惜しむと、あなたの目が大きなダメージを受けてしまいますよ。特に外出先から帰宅してすぐにレンズを外す際などは、つい手洗いを忘れがちなので注意が必要です。
レンズタイプ別の正しいケアと交換のルール
レンズのタイプによって、ケア方法と交換期限が厳密に定められています。ルールを守らない装用は、目のトラブルを招きます。
ワンデータイプ(1日使い捨て)
一度外したら絶対に再装用してはいけません。「ちょっとだけだから」「もったいないから」と再度使うのは、レンズに付着した汚れや細菌をそのまま目に逆戻りさせる行為です。どんなに短時間の使用でも、外したら必ず捨ててください。
2week・1ヶ月交換タイプ(定期交換レンズ)
交換期限を1日でも超えて使用するのはNGです。例えば2weekレンズであれば、開封した日から14日間が使用期限です。この期限が過ぎると、レンズの素材自体が劣化し、酸素透過性が低下したり、タンパク質などの汚れが取れにくくなったりして、目の負担が急激に増します。また、毎日のケア(洗浄・すすぎ・消毒・保存)を欠かさず行ってください。
レンズケースの「寿命」と「交換」
意外と見落とされがちなのが、レンズを保存しておくレンズケースの衛生管理です。ケースは使用するたびに水道水で洗い、自然乾燥させることが推奨されていますが、それでも時間が経つと微生物が繁殖しやすくなります。
レンズケース自体も消耗品です。ソフトレンズのケースは1ヶ月に一度、ハードレンズのケースは半年に一度の交換が推奨されています。特にソフトレンズのケースは水分が残りがちで汚染されやすいため、交換頻度を高めましょう。新しいコンタクトレンズを購入する際は、新しいケースも一緒に用意する習慣をつけてください。
目の健康に不安を感じた時は、自己判断せずに、目の異常を感じた時の対応マニュアルなどで症状をチェックし、すぐに眼科を受診しましょう。
薬局・通販で迷ったら!自分に合った購入方法の選び方
薬局、通販、専門店。それぞれにメリットとデメリットがあり、結局「どこで買うのが一番いいの?」と迷ってしまうかもしれませんね。あなたのライフスタイルやコンタクトレンズの使用状況に合わせて、最適な購入方法を見つけるためのチェックポイントをご紹介します。
購入方法別!こんな人におすすめ
自分の状況が以下のどれに当てはまるかチェックしてみてください。
薬局・ドラッグストアでの購入がおすすめの人
- とにかく今すぐ、少量を手に入れたい人。(例:旅行先で予備を忘れた、今日切らしてしまった)
- 馴染みの銘柄のワンデー(またはカラコン)しか使わない人。
- 日用品の買い物ついでに済ませたい人。(ポイントを貯めたい人)
注意点:必ず事前に電話で在庫と度数の確認を!価格は割高になります。
ネット通販(ECサイト)での購入がおすすめの人
- コストを最優先したい人。(とにかく安く買いたい)
- 決まった銘柄を長期間リピートしている人。(レンズデータが安定している)
- 忙しくて実店舗の営業時間に行けない人。(24時間いつでも注文したい)
注意点:必ず半年に一度は眼科検診を受けていること。在庫切れになる前に余裕をもって注文すること。
コンタクトレンズ専門店・眼科隣接店がおすすめの人
- 初めてコンタクトレンズを使う人。(装用指導が必要)
- 乱視用、遠近両用など特殊なレンズを使っている人。(フィッティング調整が重要)
- 目の状態に不安がある人、目のトラブルを抱えやすい人。(専門的な検査が必要)
注意点:診察料や待ち時間がかかること。価格は最も高くなる傾向があります。
賢く併用するのが最もおすすめ!
最も賢い方法は、これら3つの購入方法を状況に合わせて使い分けることです。
| 目的 | 最適な購入場所 | 理由 |
| 安全なデータ取得 | 眼科隣接店 | 目の健康チェックと正しい処方データが必要 |
| 普段使いのコスト削減 | ネット通販 | 大量購入で安く、自宅に届く利便性 |
| 急なアクシデント対応 | 薬局・ドラッグストア | 在庫があれば即日入手可能 |
例えば、「年に一度は眼科で検査し、処方データをもらう」→「普段は通販で安くリピート購入する」→「急な時は薬局で応急処置として買う」という流れが、安全性とコスト、利便性を全て両立させるベストな購入方法と言えるでしょう。このハイブリッドな買い方をぜひ実践してみてくださいね。
まとめ:目の健康を守りながら賢くコンタクトレンズを購入しよう
今回は、「薬局でコンタクトレンズは売ってないのか?」という疑問から始まり、購入できる場所、処方箋の必要性、そして最も大切な目の健康管理について、詳しく解説してきました。
この記事の重要なポイントをおさらい
- 薬局やドラッグストアでもコンタクトレンズは売っています。ただし、取り扱いは一部の大型店舗のみで、在庫も限られていることが「売ってない」という誤解の原因です。
- 法律上、コンタクトレンズの購入に処方箋の提出義務はありません。しかし、目の健康を守るため、定期的な眼科検診は必須です。
- 急ぎの時は薬局、コストを抑えたいリピーターはネット通販、初めての人や目の不安がある人は専門店・眼科という使い分けが最適です。
- 薬局や通販で購入する際は、BC、PWRなどのレンズデータが正確にわかるもの(使用中の箱など)を必ず用意してください。
- レンズの交換期限と正しい手洗いのルールを必ず守り、目のトラブルを未然に防ぎましょう。
コンタクトレンズは、あなたの生活を快適にし、視界をクリアにしてくれる素晴らしいツールです。しかし、使い方を間違えると目の健康を損なうリスクも伴います。薬局や通販の便利さに頼るだけでなく、ご自身の目の状態を常に把握し、適切な管理を行うことが何よりも大切です。
今回の情報が、あなたのコンタクトレンズライフをより安全で快適なものにする一助となれば嬉しいです。これからも、モモストアは皆さんの「知りたい!」に寄り添った情報をお届けしていきますね!

