五苓散はどこで売ってる?急な不調に効く漢方薬の販売店を徹底解説!
こんにちは、モモストアです!
急な頭痛やむくみ、なんだか体が重い…そんな「水のトラブル」に悩まされていませんか?
特に雨の日や低気圧が近づくと体調が悪くなるという方にとって、五苓散(ごれいさん)という漢方薬は、まさに救世主のような存在なんです。
五苓散は、体内の水分バランスを整えてくれる効果があり、二日酔いやめまい、さらには低気圧による頭痛など、幅広い症状に活用されています。
ただ、「いざ買おうと思っても、どこに売っているのか分からない」と悩む方も多いですよね。
この記事では、五苓散が売っている場所を徹底的に調査し、ドラッグストアや薬局での取り扱い状況、さらにはネット通販での購入方法まで、詳しくご紹介していきます!
これで、あなたも急な不調に備えることができますよ。一緒にチェックしていきましょう!
・マツキヨ、スギ薬局、ウエルシアなどの大手チェーンでの販売状況
・五苓散はコンビニやスーパーでも買える?意外な販売店の可能性
・ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)での購入メリットと注意点
・五苓散の主なメーカーと製品の種類を比較!ツムラ、クラシエなど
- 五苓散はどこで売ってる?ドラッグストア・薬局の取扱状況を調査
- マツキヨ、スギ薬局、ウエルシアなどの大手チェーンでの販売状況
- 五苓散はコンビニやスーパーでも買える?意外な販売店の可能性
- ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)での購入メリットと注意点
- 五苓散の主なメーカーと製品の種類を比較を比較!ツムラ、クラシエなど
- 五苓散の気になる効果とは?なぜ「水」のトラブルに効くのか?
- 飲みすぎによる二日酔いにも五苓散が効くって本当?
- 低気圧頭痛やめまいの原因「水滞」と五苓散の関係性
- 五苓散は副作用がある?安全に飲むための注意点を解説
- 五苓散の選び方:錠剤と顆粒の違い、エキス量(満量処方)について
- 飲みすぎによる二日酔いにも五苓散が効くって本当?
- 病院の「医療用」と市販薬(第2類医薬品)の違いとは?
- 五苓散とよく比較される漢方薬「清心蓮子飲」との違い
- 薬剤師さんに聞く!五苓散の正しい飲み方・飲むタイミング
- メルカリやフリマアプリでの購入はおすすめできる?
- 低気圧頭痛やめまいの原因「水滞」と五苓散の関係性
- 低気圧頭痛やめまいの原因「水滞」と五苓散の関係性
- 五苓散は副作用がある?安全に飲むための注意点を解説
- 五苓散の選び方:錠剤と顆粒の違い、エキス量(満量処方)について
- 病院の「医療用」と市販薬(第2類医薬品)の違いとは?
- 薬剤師さんに聞く!五苓散の正しい飲み方・飲むタイミング
- 五苓散とよく比較される漢方薬「清心蓮子飲」との違い
- まとめ:五苓散を常備して急な水トラブルに備えましょう
五苓散はどこで売ってる?ドラッグストア・薬局の取扱状況を調査

「五苓散が欲しい!」と思ったとき、まず思い浮かぶのがドラッグストアや調剤薬局ですよね。
結論から言うと、五苓散は多くのドラッグストアや薬局で手に入ります。
五苓散は、病院で処方される「医療用医薬品」と、私たち一般の消費者が購入できる「一般用医薬品(市販薬)」の2種類があります。
ドラッグストアで売られているのは、このうち「一般用医薬品」に分類されるもので、ほとんどが第2類医薬品として販売されています。
ドラッグストアは最も身近な購入場所です
五苓散の市販薬は、全国チェーンの大手ドラッグストアであれば、ほぼ間違いなく取り扱いがあります。
特に、ツムラやクラシエといった有名メーカーの漢方薬シリーズは、どの店舗でも目立つ場所に陳列されていることが多いです。
ただし、店舗の規模や地域によっては、在庫状況や取り扱っているメーカーに差が出ることがありますので、注意が必要です。
たとえば、都心部の大型店舗であれば数種類のメーカーを比較できるかもしれませんが、地方の小規模な店舗だと、置いてあるメーカーが限定されることもあります。
そのため、もし特定のメーカーの五苓散を探している場合は、事前に店舗に電話で問い合わせてみるのが一番確実です。
問い合わせる際は、「五苓散という漢方薬の、〇〇(メーカー名)のものを探しているのですが、在庫はありますか?」と伝えるとスムーズですよ。
調剤薬局や漢方専門店でも購入可能です
ドラッグストア以外では、調剤薬局や漢方専門店でも購入が可能です。
調剤薬局は、もともと病院の処方箋に基づいて薬を出す場所ですが、五苓散のような市販薬(第2類医薬品)も販売しているところが非常に多いです。
もし、かかりつけの病院の近くにある調剤薬局なら、普段から薬剤師さんとコミュニケーションが取れているので、より安心して相談できるというメリットもありますね。
また、本格的な漢方専門店であれば、五苓散だけでなく、あなたの体質や症状に合わせたオーダーメイドの漢方薬を調合してもらうことも可能です。
「五苓散を飲んでみたけど、いまいち効果を感じない」「もっと自分の体質に合った漢方を見つけたい」という方は、ぜひ一度、漢方専門店に相談に行ってみるのも良いでしょう。
購入場所を選ぶ際は、利便性(近くにあるか、営業時間など)と相談のしやすさ(薬剤師がいるか、専門知識があるか)を考慮して選ぶのがおすすめです。
急いでいるときはドラッグストア、じっくり相談したいときは漢方専門店、という使い分けが良いかもしれません。
五苓散は第2類医薬品なので、薬剤師や登録販売者が不在の時間帯でも購入は可能ですが、できれば専門家がいる時間帯に購入し、服用方法や他の薬との飲み合わせについて確認しておくと安心です。
五苓散の主な購入先を分かりやすく表にまとめました。
| 購入場所 | 取扱状況 | メリット | デメリット |
| ドラッグストア | ◎(ツムラ・クラシエなど) | 手軽に購入できる、価格競争がある | 店舗により在庫や種類に差がある |
| 調剤薬局 | 〇(市販薬の取り扱いあり) | 薬剤師に相談しやすい、安心感がある | 営業時間や立地が限られる場合がある |
| 漢方専門店 | ◎(専門的な相談が可能) | 体質に合わせたアドバイスがもらえる | 店舗数が少ない、価格が高めになることも |
| ネット通販 | ◎(種類が豊富) | 24時間購入可能、価格比較がしやすい | 実物を見られない、届くまでに時間がかかる |
購入場所に迷った場合は、まずは近くの大手ドラッグストアをのぞいてみてくださいね。
急ぎでなければ、後述するネット通販も非常に便利でおすすめですよ。
マツキヨ、スギ薬局、ウエルシアなどの大手チェーンでの販売状況
日本全国どこにでもある大手ドラッグストアチェーンは、五苓散を探す上で最も頼りになる場所です。
特に、マツモトキヨシ(マツキヨ)、スギ薬局、ウエルシア薬局といった主要なチェーン店では、五苓散の取り扱いが非常に安定しています。
マツモトキヨシ(マツキヨ)での購入
マツキヨは、自社ブランドの漢方薬も展開していますが、五苓散に関しては主にクラシエやツムラといった大手メーカーの製品を取り扱っていることが多いです。
特に、顆粒タイプと錠剤タイプの両方を扱っている店舗も多く、選択肢が広いのが特徴です。
マツキヨのオンラインストア(マツキヨココカラオンラインストア)でも購入できるため、近くに店舗がない方や、重たい荷物になりたくない方にはオンラインでの購入もおすすめできます。
マツキヨで購入する際のポイントは、「マツキヨポイント」や「ココカラポイント」が使えることです。
日用品のついでに購入すれば、ポイントも貯まって一石二鳥ですね。
スギ薬局での購入
スギ薬局もまた、漢方薬の品揃えが充実しているドラッグストアです。
スギ薬局では、クラシエ製やジェーピーエス製薬の五苓散を見かけることが多いです。
スギ薬局の特徴としては、地域密着型で薬剤師さんが常駐している店舗が多い点が挙げられます。
そのため、五苓散の服用に関して、より専門的なアドバイスを受けやすい環境があると言えます。
五苓散は、頭痛やむくみだけでなく、吐き気や嘔吐を伴うような急性胃腸炎にも使われることがある漢方薬です。
もし「五苓散で本当にこの症状が改善するのか?」と疑問に感じたら、スギ薬局の薬剤師さんに相談してみるのも良いでしょう。
ウエルシア薬局での購入
ウエルシア薬局は、特にツムラやクラシエの漢方シリーズの取り扱いに力を入れているチェーンの一つです。
ウエルシアのオンラインストアでもツムラ漢方五苓散料エキス顆粒Aなどが販売されていることから、取り扱いが安定していることがわかります。
ウエルシアは夜遅くまで営業している店舗が多いのも魅力です。
急な二日酔いや低気圧による体調不良で「今すぐ欲しい!」というときにも、頼りになる存在です。
さらに、ウエルシアではTポイントやWAON POINTが貯まる・使えるため、これらのポイントを貯めている方には特におすすめの購入場所です。
その他のチェーンでの取り扱い
上記以外にも、ココカラファイン、ツルハドラッグ、サンドラッグなど、ほとんどの大手ドラッグストアチェーンで五苓散は販売されています。
販売されている製品のメーカーやパッケージは店舗によって異なりますが、五苓散という成分自体は、漢方薬の中でも非常にポピュラーな部類に入るため、どこでも見つけやすいはずです。
もし店頭で見つからなかった場合は、諦めずに従業員の方に「五苓散はありますか?」と尋ねてみてください。
バックヤードに在庫がある場合や、他の漢方薬が並んでいる棚の隅に置かれていることもあります。
大手ドラッグストアを巡って購入する際の比較表はこちらです。
| チェーン店 | 主な取扱メーカー | 購入メリット | オンライン有無 |
| マツモトキヨシ | クラシエ、ツムラなど | ポイント(マツキヨ・ココカラ)が使える | あり(オンラインストア) |
| スギ薬局 | クラシエ、JPSなど | 薬剤師への相談機会が多い | あり(スギ薬局アプリなど) |
| ウエルシア薬局 | ツムラ、クラシエなど | 夜間営業が多い、Tポイント/WAON POINT利用可 | あり(ウエルシアドットコム) |
| サンドラッグ | 各種メーカー | 比較的安価なPB商品がある場合も | あり(オンラインストア) |
このように、大手チェーン店はそれぞれ強みを持っていますので、普段利用しているお店や、ポイントを貯めているお店を優先的に探すと、お得に五苓散を手に入れることができますよ!
五苓散はコンビニやスーパーでも買える?意外な販売店の可能性
「急に症状が出た!」「今すぐ欲しい!」という状況で、ドラッグストアが近くにない場合、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでの取り扱いが気になりますよね。
コンビニエンスストアでの取り扱い
残念ながら、現在のところ、主要なコンビニエンスストア(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど)で五苓散が常時販売されているケースは非常に稀です。
その理由として、五苓散が「第2類医薬品」に分類されることが挙げられます。
医薬品を販売するには、薬事法に基づいた資格を持つ専門家(薬剤師または登録販売者)を配置するか、特定の許可を得る必要があります。
コンビニは基本的に医薬品の販売に特化していないため、風邪薬や胃腸薬など、一部の医薬品は取り扱っていても、漢方薬の五苓散まで品揃えしている店舗はほとんどありません。
ただし、コンビニによっては、ごく稀に「置き薬」のような形で提携先のメーカーの商品を置いている可能性もゼロではありませんが、基本的には期待しない方が良いでしょう。
急な不調の際は、まずはドラッグストアかネット通販を利用することをおすすめします。
スーパーマーケットでの取り扱い
スーパーマーケットについても、コンビニと同様に、五苓散の常時販売はあまり期待できません。
しかし、例外となるのが、スーパーマーケットとドラッグストアが併設されている店舗や、食品・日用品売り場とは別に医薬品コーナーを持っている大型スーパーです。
例えば、イオンやイトーヨーカドーのような総合スーパーの中には、直営の薬局・ドラッグコーナーを設けている場合があります。
こうしたコーナーでは、五苓散が他の漢方薬と一緒に陳列されていることがあります。
また、最近はウエルシア薬局がイオン系列のスーパーと連携するなど、異業種間の提携も増えていますので、大型商業施設に行った際は、スーパー内の薬局コーナーもチェックしてみる価値はありますよ。
意外な販売店の可能性:コストコ
検索結果にもありましたが、意外な購入先として挙げられるのがコストコ(Costco)です。
コストコの一部の倉庫店に併設されている調剤薬局やオンラインストアでは、大容量の五苓散エキス顆粒が取り扱われていることがあります。(コストコオンラインの例)
コストコの商品は、一般のドラッグストアよりも大容量で、単価が安くなる傾向があるため、五苓散を日常的に服用される方や、ご家族で利用される方にとっては非常に経済的な選択肢となります。
ただし、コストコは会員制であり、オンライン購入も会員または非会員用の特定の手続きが必要ですし、どの倉庫店でも常に在庫があるとは限らないため、事前にオンラインストアや店舗情報を確認することをおすすめします。
| 販売チャネル | 五苓散の取り扱い | 探す際のポイント |
| コンビニエンスストア | ×(ほぼ取り扱いなし) | 期待しない方が良い、急ぎならドラッグストアへ |
| 総合スーパー | △(薬局併設店のみ) | イオン、イトーヨーカドーなどの医薬品コーナーをチェック |
| ディスカウントストア | △(医薬品コーナー次第) | ドン・キホーテなどでは一部取り扱いがある可能性も |
| コストコ | 〇(大容量品がある場合あり) | 日常的に飲む人におすすめ、オンラインでも購入可能 |
五苓散はあくまで医薬品ですので、手軽さよりも確実性を重視して、ドラッグストアやネット通販を利用するのがベストな方法と言えるでしょう。
ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)での購入メリットと注意点
五苓散を購入する際、実店舗よりも便利でお得な選択肢として人気なのが、ネット通販です。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手通販サイトでは、非常に多くの種類の五苓散が販売されています。
ネット通販の最大のメリット
ネット通販の最大の魅力は、やはりその「豊富な品揃えと価格の比較のしやすさ」にあります。
- 24時間いつでも購入可能:仕事で忙しい方や、深夜に急に必要になった場合でも、時間を気にせず注文できます。
- 価格比較が簡単:ツムラ、クラシエ、救心製薬、阪本漢法製薬など、複数のメーカーの製品を一画面で比較し、最安値を見つけることができます。
- 大容量パックが豊富:ドラッグストアでは見かけない、45包や48包といった大容量のお得なセットも充実しています。
- ポイント還元:楽天市場やYahoo!ショッピングでは、購入時にポイントが大きく還元されることが多く、実質的な価格がお得になるケースも多いです。
特に、低気圧頭痛や慢性的なむくみなどで五苓散を常備薬として利用する方にとっては、ネット通販での大容量購入は、手間とコストの両面で大きなメリットがあります。
購入時の注意点:第2類医薬品のルール
ネット通販で五苓散を購入する際は、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。
五苓散は第2類医薬品なので、ネットでの販売が許可されていますが、購入プロセスにはルールがあります。
まず、購入ページには必ず「リスク区分(第2類医薬品)」や「使用上の注意」が明記されています。これらを必ず確認し、理解した上で購入手続きに進んでください。
また、販売サイトによっては、購入後に薬剤師または登録販売者から「情報提供メール」が送られてくる場合があります。これは、医薬品を安全に使用してもらうための重要な情報ですので、必ず目を通し、不明点があれば遠慮なく返信して質問しましょう。
メルカリやフリマアプリでの購入について
フリマアプリ(メルカリなど)でも五苓散が出品されているのを見かけることがありますが、医薬品の個人間売買は法律で厳しく規制されており、大変危険なので絶対に避けてください。
医薬品は、保管状態が非常に重要です。個人がどのように保管していたか分からず、品質が劣化している恐れがあります。また、偽造品や使用期限切れのものが混ざっている可能性も否定できません。
あなたの健康を守るためにも、必ず許可を得た正規の販売店(ドラッグストア、薬局、大手通販サイト内の正規販売者)から購入するようにしてください。
五苓散をネット通販で購入できる主なサイトと特徴をまとめました。
| 通販サイト | 特徴 | 向いている人 |
| Amazon | 即日配送サービスが充実、幅広いメーカーの取り扱いがある | すぐに届けてほしい人、メーカーにこだわりがない人 |
| 楽天市場 | ポイント還元率が高い、ドラッグストアの公式支店も多い | 楽天ポイントを貯めている人、お得に購入したい人 |
| Yahoo!ショッピング | PayPayポイントが貯まる、幅広い店舗が出店している | PayPayやソフトバンク系のサービスを利用している人 |
賢くネット通販を活用して、五苓散を常備薬として活用していきましょう!
五苓散の主なメーカーと製品の種類を比較を比較!ツムラ、クラシエなど
五苓散は漢方薬の基本処方の一つなので、多くの製薬会社から様々な製品が販売されています。
主なメーカーと製品の種類を知っておくことで、ご自身の症状やライフスタイルに合った五苓散を選びやすくなりますよ。
主要メーカー3社の特徴
市販薬として特に知名度が高いのは、ツムラ、クラシエ、そしてジェーピーエス製薬(JPS)の3社です。
1. ツムラ(ツムラ漢方五苓散料エキス顆粒A)
ツムラは、医療用漢方薬で国内トップシェアを誇る信頼性の高いメーカーです。
市販薬の五苓散も、医療用で培ったノウハウが生かされており、高品質で知られています。
製品は主に顆粒タイプで、飲みやすく工夫されています。
多くのドラッグストアで取り扱いがあり、漢方薬初心者の方でも安心して選べる定番中の定番です。
2. クラシエ(クラシエ漢方五苓散料エキス顆粒/五苓散錠)
クラシエは、ツムラと並び、市販漢方薬のラインナップが非常に豊富なメーカーです。
クラシエの五苓散の特徴は、「顆粒タイプ」と「錠剤タイプ」の両方を提供している点です。
「漢方の苦みが苦手」「外出先でも手軽に飲みたい」という方には、水なしで飲める錠剤タイプが特に人気です。
パッケージも親しみやすいデザインで、若年層や漢方薬に馴染みのない方でも手に取りやすいのが魅力です。
3. ジェーピーエス製薬(JPS)
JPS製薬も漢方薬に特化したメーカーで、ドラッグストアや薬局でよく見かけます。
「神農 五苓散料エキス錠」など、エキス量を重視した製品を販売していることが多く、効果を重視したい方や、漢方薬に詳しい方から支持されています。
剤形(顆粒・錠剤)の違い
五苓散の製品を選ぶ際、最も迷うのが顆粒と錠剤のどちらを選ぶかという点です。
| 剤形 | メリット | デメリット | おすすめの人 |
| 顆粒(粉薬) | 体への吸収が速く、効果が早く現れやすい。エキス量が調節しやすい。 | 漢方特有の苦みや風味が強い。水に溶かして飲む必要がある。 | 即効性を求める人、苦みに抵抗がない人 |
| 錠剤 | 苦みや風味を感じにくい。持ち運びやすく、水なしで飲める製品もある。 | 吸収速度は顆粒よりやや遅い。大量の錠剤を飲む必要がある場合も。 | 苦みが苦手な人、外出先での服用が多い人 |
どちらの剤形も効果に大きな違いはありませんが、五苓散は「水の飲みすぎ」や「二日酔い」など、急な症状で使われることが多いため、顆粒の即効性を好む方も多いです。
一方で、慢性的なむくみ対策などで毎日継続して飲む場合は、錠剤の飲みやすさが勝るかもしれません。ご自身の体調や服用シーンに合わせて選びましょう。
エキス量(満量処方)にも注目!
五苓散には、漢方薬の有効成分である「エキス」の量が、満量処方(最大量)か、その半分(1/2量)かといった違いがあります。
一般的に、「満量処方」と書かれている製品は、最大限の効果が期待できるように生薬のエキスが配合されています。
メーカーや製品によってエキス量は異なるため、購入時にパッケージの成分表示をチェックしてみると良いでしょう。
ただし、エキス量が多ければ良いというわけではなく、体質によっては効きすぎたり、副作用のリスクが高まることもありますので、不安な場合は薬剤師に相談してくださいね。
五苓散の気になる効果とは?なぜ「水」のトラブルに効くのか?
五苓散は、数ある漢方薬の中でも特に有名で、非常に幅広い症状に使われています。
その効果を一言で表すなら、「体内の水分バランスを調整し、滞った水を取り除く」漢方薬です。
「水滞(すいたい)」という考え方
漢方の世界では、病気や不調の原因を「気(エネルギー)」「血(血液)」「水(水分)」のバランスの乱れとして捉えます。
五苓散がターゲットとするのは、このうちの「水」の異常、すなわち「水滞(すいたい)」と呼ばれる状態です。
水滞とは、体内に余分な水分が溜まったり、水分代謝が悪くなったりしている状態を指します。
体にとって必要な水もあれば、老廃物として排出されるべき水もありますが、五苓散はこれらの水の通り道(水分代謝)を整えてくれます。
五苓散の構成生薬と作用
五苓散は、以下の5種類の生薬から構成されています。この5つの生薬(五苓)が、協力しあって水分代謝を改善します。
| 生薬名 | 読み方 | 主な作用 |
| 沢瀉(たくしゃ) | たくしゃ | 尿の出を良くし、余分な水分を排出する(利水作用) |
| 猪苓(ちょれい) | ちょれい | 沢瀉の働きを助け、利水効果を高める |
| 茯苓(ぶくりょう) | ぶくりょう | 水分代謝を整え、胃腸の働きを助ける |
| 白朮(びゃくじゅつ) | びゃくじゅつ | 胃腸から水分を吸収し、体外へ排出する(健胃・利水作用) |
| 桂皮(けいひ) | けいひ | 体を温め、水の偏りを整える。頭痛やのどの渇きを改善する |
これらの生薬の絶妙な組み合わせによって、五苓散は「水をさばく(尿として出す)」「水を整える(必要な水は残す)」という二つの働きを同時に実現しているのがすごいところです。
具体的な効果・効能
五苓散の市販薬に記載されている具体的な効能・効果は、主に以下の通りです。
- 水様性下痢、急性胃腸炎:胃腸に溜まった余分な水を排出することで、下痢や嘔吐を和らげます。
- 二日酔い:飲みすぎによって体内に溜まったアルコールの分解に伴う水分バランスの乱れを整え、頭痛や吐き気を改善します。
- 頭痛、むくみ(浮腫):体内の水分が滞ることで起こる、低気圧による頭痛や顔・手足のむくみに効果的です。
- めまい、吐き気:内耳の水分代謝の異常によるめまいや、乗り物酔いによる吐き気にも使われます。
このように、五苓散は水分代謝の異常からくる、様々な不快な症状を改善してくれる、持っておくと安心な漢方薬なのです。
ただし、五苓散が効くのはあくまで「水滞」が原因の症状に限ります。もし自分の症状が水滞によるものか確信が持てない場合は、薬剤師や登録販売者に相談してくださいね。
飲みすぎによる二日酔いにも五苓散が効くって本当?
はい、これは本当です!
五苓散は、二日酔いの特効薬の一つとして、漢方薬の中でも特に有名です。
お酒を飲んだ翌朝の、あの頭がガンガンする頭痛や、胃のムカつき、吐き気に、五苓散は素晴らしい効果を発揮してくれます。
二日酔いの原因と五苓散の働き
二日酔いの症状は、主に以下の2つの原因によって引き起こされます。
- アセトアルデヒド:アルコールが分解されてできる毒性物質で、頭痛や吐き気の主な原因です。
- 脱水と水分の偏り(水滞):アルコールには利尿作用があるため、体は脱水状態になります。しかし、脱水なのに体のある部分(特に胃腸や脳)には水分が溜まりすぎてしまい、水分バランスが極端に偏った状態(水滞)になります。
五苓散は、アセトアルデヒドを直接分解するわけではありませんが、2番目の「水分の偏り」を強力に改善してくれます。
お酒を飲みすぎると、体は水を欲しているのに、胃腸に溜まった水が吸収されず、頭痛を引き起こすといった悪循環に陥ります。
五苓散は、胃腸に溜まった余分な水を適切な場所に誘導したり、排出したりすることで、頭痛を和らげ、胃のムカつきを鎮めてくれるのです。
二日酔いに効く五苓散の飲み方
二日酔いに五苓散を使う場合、飲むタイミングが非常に重要です。
- 飲む前(予防として):お酒を飲む直前や飲んでいる最中に五苓散を飲んでおくと、翌日の症状が格段に軽くなることがあります。これは、あらかじめ水分代謝を整える準備をしておくためです。
- 飲んだ後(症状緩和として):翌朝、頭痛や吐き気がある場合は、症状が出たタイミングで水または白湯と一緒に服用します。このとき、五苓散は胃に水が溜まっている状態に効くため、「のどが渇いているのに水を飲むと気持ち悪くなる」というような状態の時に特に効果を発揮します。
ただし、お酒の飲みすぎは健康を害しますので、五苓散はあくまでサポート役として活用し、飲みすぎにはくれぐれも注意してくださいね。
二日酔いに効果的な五苓散の服用タイミングをまとめました。
| タイミング | 目的 | 効果 |
| 飲酒前(または飲酒中) | 予防 | 翌日の頭痛・吐き気の軽減 |
| 飲酒翌朝(症状発現時) | 症状緩和 | 水分の偏りを解消し、頭痛・胃のムカつきを改善 |
この漢方薬を知っているだけで、忘年会や新年会、歓送迎会などの翌日も、比較的スッキリと過ごせるかもしれませんね。
低気圧頭痛やめまいの原因「水滞」と五苓散の関係性
雨の日や台風が近づくと、決まって頭が痛くなったり、体がだるくなったりする方はいませんか?
これは、「低気圧不調」や「気象病」と呼ばれ、多くの方が悩まされている症状です。
実は、この低気圧による不調の多くが、五苓散が得意とする「水滞」と深く関係しています。
低気圧と体内の水分の連動
私たちは、常に外気の気圧と体内の気圧(内圧)のバランスを取って生きています。
天気が悪くなり、外の気圧が下がると(低気圧)、相対的に体内の内圧が高くなります。この内圧の変化を感知するのが、耳の奥にある「内耳」です。
漢方では、内耳の周りにも「水」が溜まりやすいと考えます。
低気圧によって体内の水分代謝が乱れ、内耳のリンパ液が増えすぎたり、滞ったりすると、それが過剰に脳に伝わり、めまいや頭痛を引き起こすと考えられています。
まさに、体内の水分の偏り、すなわち「水滞」が、低気圧不調の根本的な原因なのです。
五苓散が「水バランス」を正常化
五苓散は、この水滞を解消するために非常に有効です。
体内の余分な水分を尿として排出する働き(利水作用)と、水分の偏りを整える働きによって、以下のような効果が期待できます。
- 内耳の水分調整:内耳のリンパ液の過剰な貯留を抑え、めまいやふらつきを改善します。
- 脳のむくみ解消:脳の周りの水分の偏りが頭痛を引き起こしている場合、それを解消することで頭痛を和らげます。
- 全身のむくみ解消:低気圧でだるさやむくみを感じやすい方も、五苓散で全身の水分代謝が良くなることで、症状が軽減します。
最近では、五苓散の成分を配合した、低気圧による体調不良に特化した薬(例:小林製薬のテイラックなど)も市販されており、五苓散の知名度も高まっています。
五苓散を試してほしい人
もしあなたが以下の症状に心当たりがあれば、五苓散はあなたの体質に合う可能性が高いです。
- 雨の日や、天気予報で「気圧の谷」が近づいていると必ず体調が悪くなる。
- 頭痛薬を飲んでも、頭痛がスッキリしないことが多い。
- のどが渇いているのに、水を飲むと胃がチャポチャポしたり、吐き気がしたりする。
- 朝起きたとき、顔や瞼がパンパンにむくんでいる。
五苓散は、体質改善というよりも「症状が出たときに飲む」という使い方もできるので、低気圧不調対策として常備しておくことをおすすめします。
気象病対策の具体的な漢方を比較しました。
| 漢方薬 | 効能・効果 | 主なターゲット |
| 五苓散 | 水滞による頭痛、めまい、むくみ | 低気圧時に水分バランスが崩れる人 |
| 半夏厚朴湯 | 喉のつかえ感、不安感、自律神経の乱れ | ストレスや不安で症状が悪化する人 |
| 釣藤散 | 慢性的な頭痛、めまい、高血圧傾向の人 | 中高年で、天気に関係なく頭痛がある人 |
あなたの症状が「水」のトラブルに起因するものであれば、五苓散がきっと力になってくれるはずですよ。
五苓散は副作用がある?安全に飲むための注意点を解説
五苓散は漢方薬であり、西洋薬に比べて副作用が少ないと言われていますが、全くないわけではありません。
安全に、そして安心して五苓散を服用するためにも、起こりうる副作用や注意点を正しく理解しておくことが大切です。
五苓散で起こりうる副作用
五苓散の副作用は比較的軽度であることが多いですが、体質や体調によっては以下のような症状が現れる可能性があります。
- 消化器系の不調:食欲不振、胃部不快感、吐き気、嘔吐、下痢など。
- 皮膚症状:発疹、じんましんなど。
特に、五苓散は「水をさばく」作用が強いため、胃腸が非常に弱っている方や、体力が極端に低下している方が服用すると、胃腸に負担がかかり、これらの消化器系の副作用が出やすくなることがあります。
注意すべき「偽アルドステロン症」について
漢方薬の一部には、まれに「偽アルドステロン症(ぎアルドステロンしょう)」と呼ばれる重篤な副作用を引き起こす可能性があるものがあります。
これは、体内のミネラルバランスが崩れ、血圧が上がったり、手足のだるさやしびれ、むくみ、頭痛などの症状が現れる病態です。
五苓散に含まれる生薬のなかには、この偽アルドステロン症の原因となる成分(グリチルリチン酸など)を含むものはありません。しかし、他の漢方薬や薬と併用することで、そのリスクを高めてしまう可能性はあります。
もし他の漢方薬を服用している場合は、必ず薬剤師または医師に相談してください。
安全に服用するためのチェックリスト
五苓散を安全に服用するために、以下の点に注意してください。
- 用法・用量を守る:パッケージに記載されている用法・用量を厳守してください。「早く効かせたいから」と多めに飲むのは絶対に避けてください。
- 他の薬との飲み合わせ:現在服用中の他の薬(特に利尿作用のある薬や他の漢方薬)がある場合は、必ず薬剤師に相談してください。
- 服用してはいけない人:乳幼児や、妊婦または妊娠している可能性のある女性は、服用前に医師または薬剤師に相談が必要です。また、過去に五苓散でアレルギー症状を起こしたことがある人は服用できません。
- 症状が改善しない場合:数日~1週間服用しても症状が改善しない場合や、体調が逆に悪くなった場合は、すぐに服用を中止し、医師の診察を受けてください。
漢方薬は天然の生薬からできていますが、立派な「お薬」です。ご自身の判断だけでなく、専門家の意見も聞きながら、適切に使用することが、最大の効果を引き出し、副作用のリスクを避けることにつながります。
安全な服用のためにも、購入の際は、信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
五苓散の選び方:錠剤と顆粒の違い、エキス量(満量処方)について
五苓散を選ぶ際、「どれも同じに見えるけど、何が違うの?」と疑問に思う方も多いはずです。
実は、メーカーや剤形、そしてエキス量によって、使い勝手や期待できる効果の強さに違いがあります。
ここでは、五苓散を選ぶ際に注目すべき3つのポイントを解説します。
ポイント1:錠剤 or 顆粒(服用方法で選ぶ)
先にも少し触れましたが、五苓散には主に顆粒(粉薬)と錠剤があります。これは、最も使用感に差が出るポイントです。
顆粒(粉薬)のメリット・デメリット
- メリット:吸収が早く即効性が期待できるため、二日酔いや急な頭痛など、「今すぐ何とかしたい」という場合に最適です。
- デメリット:漢方薬特有の苦みや香りがダイレクトに伝わるため、苦手な人には辛いかもしれません。
顆粒を飲むのが苦手な方は、少量の水に溶かして一気に飲んだり、オブラートに包んで飲むといった工夫を試してみてくださいね。
錠剤のメリット・デメリット
- メリット:苦みや風味をほとんど感じることなく飲めます。持ち運びが簡単で、外出先や職場での服用に便利です。
- デメリット:顆粒に比べて体内で溶けるまでに時間がかかるため、即効性はやや劣ります。また、1回の服用で数粒飲まなければならない場合もあります。
モモストアからのアドバイス: もし五苓散を初めて試すなら、まずはツムラやクラシエの「顆粒」を試して、ご自身の体質に合うか確認するのがおすすめです。継続して飲むことが決まったら、飲みやすい「錠剤」に切り替えるという方法も良いでしょう。
ポイント2:エキス量(満量処方)で選ぶ
漢方薬のパッケージには、よく「満量処方」や「〇〇量エキス」といった記載があります。
これは、その製品に配合されている漢方エキス(有効成分)の量を示しています。
- 満量処方:漢方の古典的な処方に基づいて、最大限の生薬量から抽出されたエキスが配合されています。効果をしっかりと感じたい方、症状が重い方に向いています。
- 1/2量、または独自量:生薬のエキス量が満量よりも少ない製品です。飲みやすさを優先したり、コストを抑えたりするために調整されています。
エキス量が多ければ当然、より強力な効果が期待できますが、その分、価格が高くなる傾向があります。
ただし、エキス量が少ないからといって効果がないわけではありません。特に軽度のむくみや予防的な服用であれば、1/2量のものでも十分な効果を感じられる方も多いです。
ポイント3:製造メーカーと価格で選ぶ
製品の信頼性や価格も重要な選択基準です。
- 信頼性:ツムラやクラシエといった大手メーカーは、品質管理や研究開発に力を入れており、信頼性が高いと言えます。特にツムラは医療用漢方薬のシェアも高いため、安心して購入できます。
- 価格:ネット通販やドラッグストアのプライベートブランド(PB)製品は、比較的安価に設定されていることがあります。ただし、安さだけでなく、エキス量や添加物の有無も確認して、ご自身が納得できるものを選びましょう。
五苓散は比較的安価で手に入りやすい漢方薬ですが、楽天市場で価格を比較してみるなど、賢く選ぶことをおすすめします。
飲みすぎによる二日酔いにも五苓散が効くって本当?
五苓散は、数ある漢方薬の中でも特に有名で、非常に幅広い症状に使われています。
その効果を一言で表すなら、「体内の水分バランスを調整し、滞った水を取り除く」漢方薬です。
「水滞(すいたい)」という考え方
漢方の世界では、病気や不調の原因を「気(エネルギー)」「血(血液)」「水(水分)」のバランスの乱れとして捉えます。
五苓散がターゲットとするのは、このうちの「水」の異常、すなわち「水滞(すいたい)」と呼ばれる状態です。
水滞とは、体内に余分な水分が溜まったり、水分代謝が悪くなったりしている状態を指します。
体にとって必要な水もあれば、老廃物として排出されるべき水もありますが、五苓散はこれらの水の通り道(水分代謝)を整えてくれます。
五苓散の構成生薬と作用
五苓散は、以下の5種類の生薬から構成されています。この5つの生薬(五苓)が、協力しあって水分代謝を改善します。
| 生薬名 | 読み方 | 主な作用 |
| 沢瀉(たくしゃ) | たくしゃ | 尿の出を良くし、余分な水分を排出する(利水作用) |
| 猪苓(ちょれい) | ちょれい | 沢瀉の働きを助け、利水効果を高める |
| 茯苓(ぶくりょう) | ぶくりょう | 水分代謝を整え、胃腸の働きを助ける |
| 白朮(びゃくじゅつ) | びゃくじゅつ | 胃腸から水分を吸収し、体外へ排出する(健胃・利水作用) |
| 桂皮(けいひ) | けいひ | 体を温め、水の偏りを整える。頭痛やのどの渇きを改善する |
これらの生薬の絶妙な組み合わせによって、五苓散は「水をさばく(尿として出す)」「水を整える(必要な水は残す)」という二つの働きを同時に実現しているのがすごいところです。
具体的な効果・効能
五苓散の市販薬に記載されている具体的な効能・効果は、主に以下の通りです。
- 水様性下痢、急性胃腸炎:胃腸に溜まった余分な水を排出することで、下痢や嘔吐を和らげます。
- 二日酔い:飲みすぎによって体内に溜まったアルコールの分解に伴う水分バランスの乱れを整え、頭痛や吐き気を改善します。
- 頭痛、むくみ(浮腫):体内の水分が滞ることで起こる、低気圧による頭痛や顔・手足のむくみに効果的です。
- めまい、吐き気:内耳の水分代謝の異常によるめまいや、乗り物酔いによる吐き気にも使われます。
このように、五苓散は水分代謝の異常からくる、様々な不快な症状を改善してくれる、持っておくと安心な漢方薬なのです。
ただし、五苓散が効くのはあくまで「水滞」が原因の症状に限ります。もし自分の症状が水滞によるものか確信が持てない場合は、薬剤師や登録販売者に相談してくださいね。
病院の「医療用」と市販薬(第2類医薬品)の違いとは?
五苓散は、病院で医師から処方される「医療用医薬品」と、ドラッグストアなどで購入できる「一般用医薬品(市販薬)」の2種類があります。
これらは、同じ「五苓散」という名前でも、いくつか大きな違いがあります。この違いを理解しておくと、どちらを選ぶべきか判断しやすくなりますよ。
違い1:目的と入手方法
医療用医薬品(処方薬)
医師が診察に基づいて、患者さんの特定の病気や症状を治療する目的で処方します。そのため、健康保険が適用されるため、患者さんの負担額(通常3割)で購入できます。
市販薬(一般用医薬品)
セルフメディケーション(自己判断で健康管理を行うこと)を目的として、ドラッグストアやネット通販で購入できます。こちらは全額自己負担となります。
違い2:配合されている漢方エキスの量
医療用と市販薬では、配合されている漢方エキスの量に違いがあることが多いです。
医療用医薬品、特にツムラの五苓散などは、一般的に満量処方(漢方薬の古典的な処方に従って、生薬の最大量から抽出したエキス)で作られています。
一方で、市販薬は、安全性を考慮して、医療用に比べてエキス量が抑えられている製品(例えば1/2量)も多くあります。
市販薬の中にも「満量処方」と明記されているものもありますが、そうでない場合は医療用の方がより強い効果が期待できる可能性があります。
違い3:剤形と添加物
- 医療用:顆粒タイプが中心で、添加物が比較的少ない傾向があります。
- 市販薬:顆粒だけでなく、錠剤やカプセルといった様々な剤形があり、飲みやすさを追求した結果、乳糖やトウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロースなどの添加物が多く含まれていることがあります。
どちらを選ぶべき?
「じゃあ、どっちがいいの?」という質問には、以下のように答えることができます。
- 病院で処方してもらうべき人:
- 症状が重い、または長期間続いている人。
- 自己判断が難しく、専門的な診断を受けたい人。
- 経済的な負担を抑えたい人(保険適用のため)。
- 市販薬を購入すべき人:
- 二日酔い、軽度のむくみなど、一時的な症状を早く解消したい人。
- 忙しくて病院に行く時間がない人。
- 自分の判断で手軽に常備薬として持っておきたい人。
迷った場合は、まずは市販薬を試してみて、効果が不十分だったり、症状が悪化したりするようなら、迷わず病院を受診してください。医療用と市販薬の違いを知ることは、賢いセルフメディケーションの第一歩ですよ。
クラシエの五苓散錠は、錠剤タイプで飲みやすく、市販薬としても非常に人気が高いです。
五苓散とよく比較される漢方薬「清心蓮子飲」との違い
五苓散は「水滞」に効く漢方薬ですが、似たような症状に用いられる他の漢方薬もあります。
その一つが、「清心蓮子飲(せいしんれんしいん)」です。この二つの漢方薬は、どのような違いがあるのでしょうか?
清心蓮子飲(せいしんれんしいん)とは?
清心蓮子飲は、五苓散とは異なり、主に「頻尿・残尿感」「排尿困難」「夜間頻尿」といった泌尿器系のトラブルや、それに伴う「全身の倦怠感」「口の渇き」などに使われる漢方薬です。
五苓散が「水の偏り(水滞)」をターゲットにするのに対し、清心蓮子飲は「心身の疲れからくる排尿機能の低下」や「体力の低下」をターゲットにしていると言えます。
五苓散との決定的な違い
最も大きな違いは、「体力の状態」と「水のさばき方」です。
- 五苓散:比較的体力がある人から中程度の人向け。急性の水滞(二日酔い、急性胃腸炎、低気圧頭痛など)に即効性があります。水を体外に排出する利水作用が強力です。
- 清心蓮子飲:体力が中程度か、やや虚弱な人向け。慢性の排尿トラブルや、疲労が原因で夜中に何度もトイレに起きる人などに使われます。水分を「調整」するというより、「消耗した心身を養いながら、排尿機能を整える」という働きをします。
症状で比較すると、以下のようになります。
| 症状 | 五苓散 | 清心蓮子飲 |
| 頭痛・めまい | ◎(特に低気圧・二日酔いによるもの) | ×(ほとんど使われない) |
| むくみ(浮腫) | 〇(急性のむくみに有効) | △(頻尿に伴うむくみに稀に使用) |
| 頻尿・残尿感 | ×(利水作用が強すぎる場合がある) | ◎(慢性的な排尿トラブルに有効) |
| 二日酔い | ◎(非常に有効) | × |
例えば、「雨の日に頭痛とむくみが出る」という急性的な水のトラブルには五苓散、「最近、夜中に何度もトイレに起きて熟睡できない」という慢性的な排尿トラブルには清心蓮子飲が向いている、と考えると分かりやすいでしょう。
どちらの漢方薬を選ぶべきか迷った場合は、症状だけでなく、ご自身の体力や体調を薬剤師に伝え、最適な漢方薬を選んでもらうのが安心です。
薬剤師さんに聞く!五苓散の正しい飲み方・飲むタイミング
五苓散の効果を最大限に引き出し、安全に服用するためには、正しい飲み方とタイミングを知っておくことが大切です。
ここでは、薬剤師さんがよくアドバイスする、五苓散の服用ルールについて解説します。
基本は「食前」または「食間」に服用
漢方薬のほとんどは、体への吸収を良くするため、食前(食事の約30分前)または食間(食後2~3時間)に服用することが基本とされています。
五苓散も例外ではありません。胃の中に食べ物が入っていない空腹時に飲むことで、生薬の成分がスムーズに吸収され、効果を発揮しやすくなります。
飲み忘れを防ぐために、朝食前と夕食前など、ご自身の生活リズムに合わせて習慣づけるのがおすすめです。
「お湯」で飲むのがベスト!
五苓散などの漢方薬を飲む際、水で飲むのが一般的ですが、実は「白湯(さゆ)」や「お湯」で飲むのが最も効果的だと言われています。
- 吸収促進:温かい飲み物で飲むと、体が温まり、血行が良くなることで、漢方エキスの吸収が促進されます。
- 風味の緩和:顆粒の場合、お湯に溶かして飲むことで、漢方特有の苦みが和らぎ、飲みやすくなることもあります。
もちろん、外出先などで白湯が用意できない場合は水で飲んでも問題ありませんが、ご自宅で飲む際はぜひ白湯を試してみてください。
症状別の最適な服用タイミング
五苓散は症状によって、服用タイミングが少し異なります。
- 二日酔い・急性胃腸炎の場合(急性症状)
症状が出たときにすぐに服用するのが一番です。特に二日酔いの場合は、「喉が渇き、水を飲んでも気持ち悪くなる」という状態の時に飲むと、胃に溜まった水の停滞が解消され、驚くほどスッキリすることがあります。 - 低気圧頭痛・むくみの場合(予防的服用)
天気予報などで低気圧の接近を知った際、症状が出る前や、症状が出始めた初期の段階で服用を開始すると、効果的です。低気圧が原因で体調が悪くなることが分かっている方は、天気予報サイトなどで気圧の情報をチェックし、早めに飲み始める「先手必勝」がおすすめです。 - 乗り物酔いの場合
乗り物に乗る30分前を目安に服用しておくと、予防効果が期待できます。
五苓散は即効性がある漢方薬なので、ご自身の症状やタイミングに合わせて柔軟に服用方法を調整してみてくださいね。
メルカリやフリマアプリでの購入はおすすめできる?
「五苓散をメルカリやラクマなどのフリマアプリで見かけたけど、安く買えるなら利用したいな…」そう考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、モモストアとしては、フリマアプリでの五苓散の購入は、一切おすすめできません。
医薬品の個人間取引は法律で禁止されています
五苓散は、ドラッグストアで市販されているものであっても「第2類医薬品」という医薬品です。
医薬品医療機器等法(薬機法)により、医薬品の個人間での譲渡や転売は原則として禁止されています。
フリマアプリの運営元も、医薬品の出品を禁止または制限していますが、巧妙な手口で出品されているケースが後を絶ちません。購入してしまうと、あなた自身もトラブルに巻き込まれる可能性があります。
品質劣化のリスクが非常に高い
最も大きな問題は、医薬品の品質が保証されないという点です。
- 保管状態が不明:五苓散のような漢方薬は、高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所で保管する必要があります。個人宅でどのように保管されていたか分からず、湿気で品質が劣化したり、有効成分が変質したりしている可能性があります。
- 使用期限切れの可能性:出品者が使用期限を偽っている、あるいは記載していないことも考えられます。使用期限切れの医薬品を服用しても、効果がないだけでなく、体調不良を引き起こす原因にもなりかねません。
- 偽造品・他製品の混入:ごく稀ですが、他の薬が混ざっていたり、本来の五苓散ではない偽造品である可能性も否定できません。
五苓散を服用する目的は、あなたの体調を良くすることです。品質が保証されないものを安易に購入し、かえって健康を害してしまっては本末転倒ですよね。
正規ルートでの購入のメリット
正規のドラッグストアやネット通販で購入すれば、以下のメリットがあります。
- 品質保証:メーカーから適正に管理された状態で販売されており、品質が保証されています。
- 専門家による相談:ドラッグストアやネット通販の正規販売店では、薬剤師や登録販売者による情報提供や相談が受けられます。
- ポイント還元:AmazonやYahoo!ショッピング、楽天市場などでは、ポイント還元でお得に購入できる機会が多くあります。
五苓散は、命に関わるような高価な薬ではありませんので、数十円、数百円の節約のために健康を危険にさらすのはやめましょう。
必ず信頼できるお店から購入するようにしてくださいね。
低気圧頭痛やめまいの原因「水滞」と五苓散の関係性
雨の日や台風が近づくと、決まって頭が痛くなったり、体がだるくなったりする方はいませんか?
これは、「低気圧不調」や「気象病」と呼ばれ、多くの方が悩まされている症状です。
実は、この低気圧による不調の多くが、五苓散が得意とする「水滞」と深く関係しています。
低気圧と体内の水分の連動
私たちは、常に外気の気圧と体内の気圧(内圧)のバランスを取って生きています。
天気が悪くなり、外の気圧が下がると(低気圧)、相対的に体内の内圧が高くなります。この内圧の変化を感知するのが、耳の奥にある「内耳」です。
漢方では、内耳の周りにも「水」が溜まりやすいと考えます。
低気圧によって体内の水分代謝が乱れ、内耳のリンパ液が増えすぎたり、滞ったりすると、それが過剰に脳に伝わり、めまいや頭痛を引き起こすと考えられています。
まさに、体内の水分の偏り、すなわち「水滞」が、低気圧不調の根本的な原因なのです。
五苓散が「水バランス」を正常化
五苓散は、この水滞を解消するために非常に有効です。
体内の余分な水分を尿として排出する働き(利水作用)と、水分の偏りを整える働きによって、以下のような効果が期待できます。
- 内耳の水分調整:内耳のリンパ液の過剰な貯留を抑え、めまいやふらつきを改善します。
- 脳のむくみ解消:脳の周りの水分の偏りが頭痛を引き起こしている場合、それを解消することで頭痛を和らげます。
- 全身のむくみ解消:低気圧でだるさやむくみを感じやすい方も、五苓散で全身の水分代謝が良くなることで、症状が軽減します。
最近では、五苓散の成分を配合した、低気圧による体調不良に特化した薬(例:小林製薬のテイラックなど)も市販されており、五苓散の知名度も高まっています。
五苓散を試してほしい人
もしあなたが以下の症状に心当たりがあれば、五苓散はあなたの体質に合う可能性が高いです。
- 雨の日や、天気予報で「気圧の谷」が近づいていると必ず体調が悪くなる。
- 頭痛薬を飲んでも、頭痛がスッキリしないことが多い。
- のどが渇いているのに、水を飲むと胃がチャポチャポしたり、吐き気がしたりする。
- 朝起きたとき、顔や瞼がパンパンにむくんでいる。
五苓散は、体質改善というよりも「症状が出たときに飲む」という使い方もできるので、低気圧不調対策として常備しておくことをおすすめします。
気象病対策の具体的な漢方を比較しました。
| 漢方薬 | 効能・効果 | 主なターゲット |
| 五苓散 | 水滞による頭痛、めまい、むくみ | 低気圧時に水分バランスが崩れる人 |
| 半夏厚朴湯 | 喉のつかえ感、不安感、自律神経の乱れ | ストレスや不安で症状が悪化する人 |
| 釣藤散 | 慢性的な頭痛、めまい、高血圧傾向の人 | 中高年で、天気に関係なく頭痛がある人 |
あなたの症状が「水」のトラブルに起因するものであれば、五苓散がきっと力になってくれるはずですよ。
低気圧頭痛やめまいの原因「水滞」と五苓散の関係性
雨の日や台風が近づくと、決まって頭が痛くなったり、体がだるくなったりする方はいませんか?
これは、「低気圧不調」や「気象病」と呼ばれ、多くの方が悩まされている症状です。
実は、この低気圧による不調の多くが、五苓散が得意とする「水滞」と深く関係しています。
低気圧と体内の水分の連動
私たちは、常に外気の気圧と体内の気圧(内圧)のバランスを取って生きています。
天気が悪くなり、外の気圧が下がると(低気圧)、相対的に体内の内圧が高くなります。この内圧の変化を感知するのが、耳の奥にある「内耳」です。
漢方では、内耳の周りにも「水」が溜まりやすいと考えます。
低気圧によって体内の水分代謝が乱れ、内耳のリンパ液が増えすぎたり、滞ったりすると、それが過剰に脳に伝わり、めまいや頭痛を引き起こすと考えられています。
まさに、体内の水分の偏り、すなわち「水滞」が、低気圧不調の根本的な原因なのです。
五苓散が「水バランス」を正常化
五苓散は、この水滞を解消するために非常に有効です。
体内の余分な水分を尿として排出する働き(利水作用)と、水分の偏りを整える働きによって、以下のような効果が期待できます。
- 内耳の水分調整:内耳のリンパ液の過剰な貯留を抑え、めまいやふらつきを改善します。
- 脳のむくみ解消:脳の周りの水分の偏りが頭痛を引き起こしている場合、それを解消することで頭痛を和らげます。
- 全身のむくみ解消:低気圧でだるさやむくみを感じやすい方も、五苓散で全身の水分代謝が良くなることで、症状が軽減します。
最近では、五苓散の成分を配合した、低気圧による体調不良に特化した薬(例:小林製薬のテイラックなど)も市販されており、五苓散の知名度も高まっています。
五苓散を試してほしい人
もしあなたが以下の症状に心当たりがあれば、五苓散はあなたの体質に合う可能性が高いです。
- 雨の日や、天気予報で「気圧の谷」が近づいていると必ず体調が悪くなる。
- 頭痛薬を飲んでも、頭痛がスッキリしないことが多い。
- のどが渇いているのに、水を飲むと胃がチャポチャポしたり、吐き気がしたりする。
- 朝起きたとき、顔や瞼がパンパンにむくんでいる。
五苓散は、体質改善というよりも「症状が出たときに飲む」という使い方もできるので、低気圧不調対策として常備しておくことをおすすめします。
気象病対策の具体的な漢方を比較しました。
| 漢方薬 | 効能・効果 | 主なターゲット |
| 五苓散 | 水滞による頭痛、めまい、むくみ | 低気圧時に水分バランスが崩れる人 |
| 半夏厚朴湯 | 喉のつかえ感、不安感、自律神経の乱れ | ストレスや不安で症状が悪化する人 |
| 釣藤散 | 慢性的な頭痛、めまい、高血圧傾向の人 | 中高年で、天気に関係なく頭痛がある人 |
あなたの症状が「水」のトラブルに起因するものであれば、五苓散がきっと力になってくれるはずですよ。
五苓散は副作用がある?安全に飲むための注意点を解説
五苓散は漢方薬であり、西洋薬に比べて副作用が少ないと言われていますが、全くないわけではありません。
安全に、そして安心して五苓散を服用するためにも、起こりうる副作用や注意点を正しく理解しておくことが大切です。
五苓散で起こりうる副作用
五苓散の副作用は比較的軽度であることが多いですが、体質や体調によっては以下のような症状が現れる可能性があります。
- 消化器系の不調:食欲不振、胃部不快感、吐き気、嘔吐、下痢など。
- 皮膚症状:発疹、じんましんなど。
特に、五苓散は「水をさばく」作用が強いため、胃腸が非常に弱っている方や、体力が極端に低下している方が服用すると、胃腸に負担がかかり、これらの消化器系の副作用が出やすくなることがあります。
注意すべき「偽アルドステロン症」について
漢方薬の一部には、まれに「偽アルドステロン症(ぎアルドステロンしょう)」と呼ばれる重篤な副作用を引き起こす可能性があるものがあります。
これは、体内のミネラルバランスが崩れ、血圧が上がったり、手足のだるさやしびれ、むくみ、頭痛などの症状が現れる病態です。
五苓散に含まれる生薬のなかには、この偽アルドステロン症の原因となる成分(グリチルリチン酸など)を含むものはありません。しかし、他の漢方薬や薬と併用することで、そのリスクを高めてしまう可能性はあります。
もし他の漢方薬を服用している場合は、必ず薬剤師または医師に相談してください。
安全に服用するためのチェックリスト
五苓散を安全に服用するために、以下の点に注意してください。
- 用法・用量を守る:パッケージに記載されている用法・用量を厳守してください。「早く効かせたいから」と多めに飲むのは絶対に避けてください。
- 他の薬との飲み合わせ:現在服用中の他の薬(特に利尿作用のある薬や他の漢方薬)がある場合は、必ず薬剤師に相談してください。
- 服用してはいけない人:乳幼児や、妊婦または妊娠している可能性のある女性は、服用前に医師または薬剤師に相談が必要です。また、過去に五苓散でアレルギー症状を起こしたことがある人は服用できません。
- 症状が改善しない場合:数日~1週間服用しても症状が改善しない場合や、体調が逆に悪くなった場合は、すぐに服用を中止し、医師の診察を受けてください。
漢方薬は天然の生薬からできていますが、立派な「お薬」です。ご自身の判断だけでなく、専門家の意見も聞きながら、適切に使用することが、最大の効果を引き出し、副作用のリスクを避けることにつながります。
安全な服用のためにも、購入の際は、信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
五苓散の選び方:錠剤と顆粒の違い、エキス量(満量処方)について
五苓散を選ぶ際、「どれも同じに見えるけど、何が違うの?」と疑問に思う方も多いはずです。
実は、メーカーや剤形、そしてエキス量によって、使い勝手や期待できる効果の強さに違いがあります。
ここでは、五苓散を選ぶ際に注目すべき3つのポイントを解説します。
ポイント1:錠剤 or 顆粒(服用方法で選ぶ)
先にも少し触れましたが、五苓散には主に顆粒(粉薬)と錠剤があります。これは、最も使用感に差が出るポイントです。
顆粒(粉薬)のメリット・デメリット
- メリット:吸収が早く即効性が期待できるため、二日酔いや急な頭痛など、「今すぐ何とかしたい」という場合に最適です。
- デメリット:漢方薬特有の苦みや香りがダイレクトに伝わるため、苦手な人には辛いかもしれません。
顆粒を飲むのが苦手な方は、少量の水に溶かして一気に飲んだり、オブラートに包んで飲むといった工夫を試してみてくださいね。
錠剤のメリット・デメリット
- メリット:苦みや風味をほとんど感じることなく飲めます。持ち運びが簡単で、外出先や職場での服用に便利です。
- デメリット:顆粒に比べて体内で溶けるまでに時間がかかるため、即効性はやや劣ります。また、1回の服用で数粒飲まなければならない場合もあります。
モモストアからのアドバイス: もし五苓散を初めて試すなら、まずはツムラやクラシエの「顆粒」を試して、ご自身の体質に合うか確認するのがおすすめです。継続して飲むことが決まったら、飲みやすい「錠剤」に切り替えるという方法も良いでしょう。
ポイント2:エキス量(満量処方)で選ぶ
漢方薬のパッケージには、よく「満量処方」や「〇〇量エキス」といった記載があります。
これは、その製品に配合されている漢方エキス(有効成分)の量を示しています。
- 満量処方:漢方の古典的な処方に基づいて、最大限の生薬量から抽出されたエキスが配合されています。効果をしっかりと感じたい方、症状が重い方に向いています。
- 1/2量、または独自量:生薬のエキス量が満量よりも少ない製品です。飲みやすさを優先したり、コストを抑えたりするために調整されています。
エキス量が多ければ当然、より強力な効果が期待できますが、その分、価格が高くなる傾向があります。
ただし、エキス量が少ないからといって効果がないわけではありません。特に軽度のむくみや予防的な服用であれば、1/2量のものでも十分な効果を感じられる方も多いです。
ポイント3:製造メーカーと価格で選ぶ
製品の信頼性や価格も重要な選択基準です。
- 信頼性:ツムラやクラシエといった大手メーカーは、品質管理や研究開発に力を入れており、信頼性が高いと言えます。特にツムラは医療用漢方薬のシェアも高いため、安心して購入できます。
- 価格:ネット通販やドラッグストアのプライベートブランド(PB)製品は、比較的安価に設定されていることがあります。ただし、安さだけでなく、エキス量や添加物の有無も確認して、ご自身が納得できるものを選びましょう。
五苓散は比較的安価で手に入りやすい漢方薬ですが、楽天市場で価格を比較してみるなど、賢く選ぶことをおすすめします。
病院の「医療用」と市販薬(第2類医薬品)の違いとは?
五苓散は、病院で医師から処方される「医療用医薬品」と、ドラッグストアなどで購入できる「一般用医薬品(市販薬)」の2種類があります。
これらは、同じ「五苓散」という名前でも、いくつか大きな違いがあります。この違いを理解しておくと、どちらを選ぶべきか判断しやすくなりますよ。
違い1:目的と入手方法
医療用医薬品(処方薬)
医師が診察に基づいて、患者さんの特定の病気や症状を治療する目的で処方します。そのため、健康保険が適用されるため、患者さんの負担額(通常3割)で購入できます。
市販薬(一般用医薬品)
セルフメディケーション(自己判断で健康管理を行うこと)を目的として、ドラッグストアやネット通販で購入できます。こちらは全額自己負担となります。
違い2:配合されている漢方エキスの量
医療用と市販薬では、配合されている漢方エキスの量に違いがあることが多いです。
医療用医薬品、特にツムラの五苓散などは、一般的に満量処方(漢方薬の古典的な処方に従って、生薬の最大量から抽出したエキス)で作られています。
一方で、市販薬は、安全性を考慮して、医療用に比べてエキス量が抑えられている製品(例えば1/2量)も多くあります。
市販薬の中にも「満量処方」と明記されているものもありますが、そうでない場合は医療用の方がより強い効果が期待できる可能性があります。
違い3:剤形と添加物
- 医療用:顆粒タイプが中心で、添加物が比較的少ない傾向があります。
- 市販薬:顆粒だけでなく、錠剤やカプセルといった様々な剤形があり、飲みやすさを追求した結果、乳糖やトウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロースなどの添加物が多く含まれていることがあります。
どちらを選ぶべき?
「じゃあ、どっちがいいの?」という質問には、以下のように答えることができます。
- 病院で処方してもらうべき人:
- 症状が重い、または長期間続いている人。
- 自己判断が難しく、専門的な診断を受けたい人。
- 経済的な負担を抑えたい人(保険適用のため)。
- 市販薬を購入すべき人:
- 二日酔い、軽度のむくみなど、一時的な症状を早く解消したい人。
- 忙しくて病院に行く時間がない人。
- 自分の判断で手軽に常備薬として持っておきたい人。
迷った場合は、まずは市販薬を試してみて、効果が不十分だったり、症状が悪化したりするようなら、迷わず病院を受診してください。医療用と市販薬の違いを知ることは、賢いセルフメディケーションの第一歩ですよ。
Yahoo!ショッピングでも、五苓散は種類豊富に取り扱われています。
薬剤師さんに聞く!五苓散の正しい飲み方・飲むタイミング
五苓散の効果を最大限に引き出し、安全に服用するためには、正しい飲み方とタイミングを知っておくことが大切です。
ここでは、薬剤師さんがよくアドバイスする、五苓散の服用ルールについて解説します。
基本は「食前」または「食間」に服用
五苓散の顆粒は、漢方薬の基本通り、体への吸収を良くするため、食前(食事の約30分前)または食間(食後2~3時間)に服用することが基本とされています。
胃の中に食べ物が入っていない空腹時に飲むことで、生薬の成分がスムーズに吸収され、効果を発揮しやすくなります。
飲み忘れを防ぐために、朝食前と夕食前など、ご自身の生活リズムに合わせて習慣づけるのがおすすめです。
「お湯」で飲むのがベスト!
五苓散などの漢方薬を飲む際、水で飲むのが一般的ですが、実は「白湯(さゆ)」や「お湯」で飲むのが最も効果的だと言われています。
- 吸収促進:温かい飲み物で飲むと、体が温まり、血行が良くなることで、漢方エキスの吸収が促進されます。
- 風味の緩和:顆粒の場合、お湯に溶かして飲むことで、漢方特有の苦みが和らぎ、飲みやすくなることもあります。
もちろん、外出先などで白湯が用意できない場合は水で飲んでも問題ありませんが、ご自宅で飲む際はぜひ白湯を試してみてください。
症状別の最適な服用タイミング
五苓散は症状によって、服用タイミングが少し異なります。
- 二日酔い・急性胃腸炎の場合(急性症状)
症状が出たときにすぐに服用するのが一番です。特に二日酔いの場合は、「喉が渇き、水を飲んでも気持ち悪くなる」という状態の時に飲むと、胃に溜まった水の停滞が解消され、驚くほどスッキリすることがあります。 - 低気圧頭痛・むくみの場合(予防的服用)
天気予報などで低気圧の接近を知った際、症状が出る前や、症状が出始めた初期の段階で服用を開始すると、効果的です。低気圧が原因で体調が悪くなることが分かっている方は、JPS製薬の五苓散の製品情報を参考に、早めに飲み始める「先手必勝」がおすすめです。 - 乗り物酔いの場合
乗り物に乗る30分前を目安に服用しておくと、予防効果が期待できます。
五苓散は即効性がある漢方薬なので、ご自身の症状やタイミングに合わせて柔軟に服用方法を調整してみてくださいね。
五苓散とよく比較される漢方薬「清心蓮子飲」との違い
五苓散は「水滞」に効く漢方薬ですが、似たような症状に用いられる他の漢方薬もあります。
その一つが、「清心蓮子飲(せいしんれんしいん)」です。この二つの漢方薬は、どのような違いがあるのでしょうか?
清心蓮子飲(せいしんれんしいん)とは?
清心蓮子飲は、五苓散とは異なり、主に「頻尿・残尿感」「排尿困難」「夜間頻尿」といった泌尿器系のトラブルや、それに伴う「全身の倦怠感」「口の渇き」などに使われる漢方薬です。
五苓散が「水の偏り(水滞)」をターゲットにするのに対し、清心蓮子飲は「心身の疲れからくる排尿機能の低下」や「体力の低下」をターゲットにしていると言えます。
五苓散との決定的な違い
最も大きな違いは、「体力の状態」と「水のさばき方」です。
- 五苓散:比較的体力がある人から中程度の人向け。急性の水滞(二日酔い、急性胃腸炎、低気圧頭痛など)に即効性があります。水を体外に排出する利水作用が強力です。
- 清心蓮子飲:体力が中程度か、やや虚弱な人向け。慢性の排尿トラブルや、疲労が原因で夜中に何度もトイレに起きる人などに使われます。水分を「調整」するというより、「消耗した心身を養いながら、排尿機能を整える」という働きをします。
症状で比較すると、以下のようになります。
| 症状 | 五苓散 | 清心蓮子飲 |
| 頭痛・めまい | ◎(特に低気圧・二日酔いによるもの) | ×(ほとんど使われない) |
| むくみ(浮腫) | 〇(急性のむくみに有効) | △(頻尿に伴うむくみに稀に使用) |
| 頻尿・残尿感 | ×(利水作用が強すぎる場合がある) | ◎(慢性的な排尿トラブルに有効) |
| 二日酔い | ◎(非常に有効) | × |
例えば、「雨の日に頭痛とむくみが出る」という急性的な水のトラブルには五苓散、「最近、夜中に何度もトイレに起きて熟睡できない」という慢性的な排尿トラブルには清心蓮子飲が向いている、と考えると分かりやすいでしょう。
どちらの漢方薬を選ぶべきか迷った場合は、症状だけでなく、ご自身の体力や体調を薬剤師に伝え、最適な漢方薬を選んでもらうのが安心です。
まとめ:五苓散を常備して急な水トラブルに備えましょう
この記事では、五苓散の販売場所から、具体的な効果、選び方、そして安全な服用方法まで、幅広く解説してきました。
五苓散は、ドラッグストア、調剤薬局、そしてネット通販と、様々な場所で購入できる非常に身近な漢方薬です。
特に、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといった通販サイトを利用すれば、自宅にいながら様々なメーカーの製品を比較し、お得に購入できるのが大きなメリットです。
五苓散が特に力を発揮するのは、「水滞(すいたい)」、すなわち体内の水分バランスが乱れて引き起こされる様々な不調です。
低気圧による頭痛やめまい、二日酔いの吐き気、そしてむくみなど、現代人が抱えやすいトラブルの多くは、五苓散で改善できる可能性があります。
ただし、お薬である以上、副作用のリスクや他の薬との飲み合わせには十分注意が必要です。
もし不安な点があれば、購入時にドラッグストアの薬剤師さんや登録販売者さんに相談してみてくださいね。
五苓散を一つ常備しておくだけで、急な体調不良や天候の変化による不調に、心強く備えることができますよ。
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著者:モモストア

