最終売買日っていつ?2024年の株取引スケジュールと注意点を徹底解説!

最終売買日っていつ?2024年の株取引スケジュールと注意点を徹底解説!

株取引をされている皆さん、今年の年末スケジュールはもうチェックしましたか?
毎年、「最終売買日」や「権利確定日」が近づくと、「今年はいつまでが年内取引になるんだろう?」と少しドキドキしますよね。
特に2024年は、東証の取引時間が延長されたこともあり、スケジュールをしっかり把握しておくことがいつも以上に重要です!

このブログ記事では、2024年の株式市場の年末年始スケジュールを、国内株はもちろん、NISAや外国株(米国株など)まで含めて、図や表を交えて徹底的に解説していきます。
年内に利益を確定させたい方、優待の権利を取りたい方、NISA枠を使い切りたい方など、すべての投資家にとって役立つ情報ばかりですよ。
大事な年末の取引でミスをしないよう、一緒に確認していきましょう!

・2024年の最終売買日と大納会・大発会スケジュール
・「約定日」と「受渡日」の仕組みを理解しよう
・【最重要】年内課税対象となる「損益確定の期限」はいつ?
・株主優待・配当金をもらうための「権利付最終日」をチェック
・NISA口座の2024年枠を使い切るための最終日とは?
  1. 2024年の最終売買日と大納会・大発会スケジュール
    1. 2024年の「最終取引日」は12月30日(月)
    2. 2025年の取引開始日「大発会」はいつ?
      1. 2024年~2025年 年末年始の主要スケジュール
  2. 「約定日」と「受渡日」の仕組みを理解しよう
    1. 約定日とは:注文が成立した日のこと
    2. 受渡日とは:決済が完了する日のこと
    3. 2024年最後の「受渡日」と「約定日」の関係
  3. 【最重要】年内課税対象となる「損益確定の期限」はいつ?
    1. 特定口座・一般口座(国内株)の基準日
    2. 損益確定のための最終アクションチェックリスト
      1. 損益確定の期限(国内株式・2024年分)
  4. 株主優待・配当金をもらうための「権利付最終日」をチェック
    1. 権利付最終売買日は「最終売買日」と同じ!
    2. 「権利落ち日」の取引戦略
      1. 12月権利確定銘柄 スケジュール例
  5. NISA口座の2024年枠を使い切るための最終日とは?
    1. 国内株式(現物)の最終買付日
    2. 投資信託(投信)の最終買付日はさらに早い可能性がある
      1. NISA枠 年内利用のための最終発注目安(2024年)
  6. 外国株(米国株・中国株)の年末年始取引スケジュール
    1. 米国株市場の年末年始スケジュール
    2. 中国株などアジア市場の年末年始
      1. 主要外国株市場の休場目安(2024年末~2025年始)
  7. 投資信託(投信)の年内最終取引日は銘柄によって違う?
    1. 投信は「約定日」ではなく「申込受付日」と「基準価額決定日」が複雑
    2. つみたてNISAの「年内買付」を逃さないために
      1. 投資信託取引のチェックポイント
  8. 年末年始は証券口座の「入出金」スケジュールも要注意!
    1. 銀行の休業日が影響する
      1. 即時入金(クイック入金)サービス
      2. 出金(銀行への振り込み)の期限
    2. 自動スイープ機能を利用している場合の注意点
  9. 2024年11月からの東証取引時間延長(15:30終了)の確認
    1. 東証取引時間延長の概要
      1. 東京証券取引所(東証)取引時間
    2. 延長が年末の取引に与える影響
  10. 年末に株価が変動しやすいアノマリーとその対策
    1. 年末の二大アノマリー:「掉尾の一振」と「節税対策の売り」
    2. アノマリーを利用した賢い取引戦略
  11. 年をまたぐ「信用取引」や「先物オプション」の注意点
    1. 信用取引の「期日」と「担保」
    2. 先物・オプション取引の年越し
  12. 最終売買日を過ぎた後に売買する方法はある?(PTS取引など)
    1. PTS(私設取引システム)とは?
      1. PTSの取引時間(年末年始)
    2. PTSを利用する際の注意点
  13. 投資家の年末アクション!損益通算と確定申告の基礎知識
    1. 損益通算は「税金を減らす」最強のテクニック
    2. 繰越控除で翌年以降もチャンスを活かす
      1. 確定申告が必要な主なケース
  14. 年末に向けた株取引の準備とチェックリスト
    1. 資金と口座残高の確認
    2. 取引・注文状況の整理
    3. 年明けの戦略準備
  15. 2024年の株価変動要因と年末の相場展望
    1. 2024年の市場を動かした主な要因
    2. 年末の市場展望と取るべき戦略
  16. 年末の取引で「うっかりミス」をしないための注意喚起
    1. 注意したい「3つのうっかりミス」
    2. ミスを防ぐための対策
  17. 年末年始の休場中にできることとすべきこと
    1. 休場期間中にすべきこと
    2. 休場期間中に「やってはいけない」こと
  18. 2020年NISAの非課税期間終了とロールオーバーの注意点
    1. 2020年NISAの非課税期間満了とは?
    2. 年内売却の最終期限は?
    3. 新NISAへのロールオーバーはできない!
  19. 年末こそ活用したい「Amazon」「楽天」での投資関連書籍購入
    1. 年末年始におすすめの書籍ジャンル
    2. Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで賢く購入
      1. 書籍購入に便利なECサイト
  20. 年明けを最高の形で迎えるための大発会の準備
    1. 休場期間中に確認すべき3つの重要ニュース
    2. 大発会に向けた具体的な注文準備
  21. 結局、最終売買日に株を買ったらどうなるの?Q&A
    1. Q1: 12月30日の大納会に株を売ったら、お金はいつ手に入るの?
    2. Q2: 12月27日(金)に株を買っても、年内のNISA枠は使える?
    3. Q3: 権利落ち日(12月27日)に株を売れば、優待や配当金はもらえる?
    4. Q4: 年末年始の休場中に、株価を知る方法はありますか?
    5. Q5: 最終売買日後の投資信託の解約はできますか?
  22. まとめ:2024年の最終売買日を絶対に忘れないで!

2024年の最終売買日と大納会・大発会スケジュール

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まず、2024年の日本株市場がいつまで動いて、いつからお休みになるのか、全体像を把握しておきましょう。
年末の市場の動きを理解するためのキーワードは、「大納会(だいのうかい)」「大発会(だいはっかい)」、そして「最終売買日」の3つです。

2024年の「最終取引日」は12月30日(月)

多くの皆さんがイメージされる「今年最後の取引日」は、証券取引所で行われる「大納会」の日です。
2024年の大納会は12月30日(月)に開催されます。
この日が、国内の株式市場が動く年内最後の営業日となります。

昔は午前中だけで取引が終了する「半日立会」が行われていましたが、近年では通常通りの取引時間(2024年11月5日以降は15:30まで)で立会が行われます。
年末特有の雰囲気を感じながら、最後の取引に臨む投資家さんも多いのではないでしょうか。この日は特に、その年の相場を振り返るニュースや報道が増えるので、ぜひ注目してみてくださいね。

2025年の取引開始日「大発会」はいつ?

お正月休みが終わって、新年の取引がスタートするのが「大発会」です。
2025年の大発会は1月6日(月)で、この日から通常の取引が再開されます。
年末年始の休場期間は、基本的に土日祝日を含めて12月31日(火)から1月5日(日)までの6日間です。
この期間、株価は動きませんが、海外市場は動いていますので、休み明けに相場が大きく動くことも少なくありません。

年末年始の休みの間に、世界の経済ニュースをチェックしたり、今年の反省と来年の戦略をじっくり練ったりする時間に充てるのがおすすめですよ。

2024年~2025年 年末年始の主要スケジュール

日程 曜日 イベント 取引時間
12月26日 年内受渡の最終売買日 9:00~15:30
12月27日 権利落ち日(翌年受渡) 9:00~15:30
12月30日 大納会(最終取引日) 9:00~15:30
12月31日~1月5日 火~日 休場期間 終日休場
1月6日 大発会(取引開始日) 9:00~15:30

これらの日程は国内株式市場(東京証券取引所など)のものですが、海外の市場はスケジュールが異なります。
特に米国株は、クリスマスや年末も一部取引が行われているので、外国株を取引されている方はそちらのスケジュールも確認しておきましょう。(後ほど詳しく解説しますね!)
最新の公式情報については、日本取引所グループの公式サイトで確認できますよ。

「約定日」と「受渡日」の仕組みを理解しよう

「最終売買日」の話になると、必ず出てくるのが「約定日(やくじょうび)」と「受渡日(うけわたしび)」という言葉です。
これらは、私たちが「取引した日」と「実際にお金や株が動いた日」を区別するために、めちゃくちゃ重要なんです!
特に年末の取引では、この2つの日程が年をまたぐかどうかで、「利益が今年の分になるか、来年の分になるか」が決まるので、しっかり理解しておきましょう。

約定日とは:注文が成立した日のこと

約定日とは、文字通り、あなたが証券会社を通じて出した「株の売りたい/買いたい」という注文が、市場で成立した日のことを指します。
例えば、「12月26日の14時に〇〇株を買った!」という場合、この12月26日が約定日です。
私たちが普段「株を買った日」「株を売った日」として意識するのは、この約定日であることがほとんどですよね。

受渡日とは:決済が完了する日のこと

一方で、受渡日とは、売買した株の代金が口座から引き落とされたり、売却代金が口座に入金されたり、株券の受け渡しが完了する日のことです。
日本の国内株取引では、約定日を含めて3営業日目(T+2ルール)が受渡日となります。

例えば、月曜日に約定した場合、水曜日が受渡日になります。しかし、間に祝日や市場の休業日が入ると、その分だけ後ろにずれます。
年末に注意が必要なのは、この受渡日が年をまたいでしまうケースです。
税制上の利益確定の計算や、NISAの非課税枠の計算は、この「受渡日」を基準に行われるという点が大きなポイントです。

2024年最後の「受渡日」と「約定日」の関係

2024年の最後の営業日は12月30日(月)です。これが年内最後の受渡日となります。
この12月30日を受渡日にするためには、約定日を含めて3営業日前でなければなりません。

それを逆算すると、年内受渡となる最終売買日は12月26日(木)となります!
12月27日(金)に取引(約定)してしまうと、受渡日は年をまたいで2025年1月6日(月)以降になってしまうので、注意が必要です。
この12月26日という日付は、税金、NISA、権利確定のすべてに影響する、まさに「命運を分ける日」だと覚えておきましょう。

より詳しい受渡日の計算方法や、受渡日が絡む複雑な取引については、日本取引所グループの用語集ページも参考にしてみてください。

【最重要】年内課税対象となる「損益確定の期限」はいつ?

投資家にとって年末の最も重要なテーマの一つが、「損益通算」と「繰越控除」のための損益確定です。
特に今年は利益が出たので税金を抑えたい!という方や、逆に今年は損失が出たから来年以降の利益と相殺したい!と考えている方は、この期限を絶対に守らなければなりません。

特定口座・一般口座(国内株)の基準日

国内株式の取引で、あなたの利益や損失が「2024年分の所得」としてカウントされるかどうかの基準は、先ほど解説した「受渡日」で判断されます。
そのため、損益を2024年分として確定させるための最終売買日は、

2024年12月26日(木)

この日までに株を売却(約定)すれば、受渡日が12月30日(月)となり、無事に2024年分の取引として税金計算がされます。
もし12月27日(金)に売却してしまうと、受渡日は年をまたいで2025年となり、その損益は「2025年分」として計算されてしまうので、注意が必要です。

特に含み損を抱えている方!
今年の利益と相殺して税金を減らしたい場合(損出し)、この12月26日までに売却を完了させる必要がありますよ。

損益確定のための最終アクションチェックリスト

年末の損益確定は、単に売るだけでなく、いくつかの確認事項があります。
これらをしっかりチェックして、年明けに慌てないようにしましょう!

  • 含み損のチェック:今年の利益と相殺できる含み損がないか確認する。
  • 特定口座(源泉徴収あり):基本的には証券会社が自動で計算してくれますが、念のため譲渡損益の概算を確認しておく。
  • 一般口座・自分で確定申告する場合:約定日が年をまたぐと大変なので、受渡日基準で確実に12月26日までに取引を終えること。
  • 信用取引の決済期限:信用取引の建玉についても、年内の損益として確定させたい場合は、12月26日までに反対売買か現引き・現渡しを行う必要があります。

この時期は、市場の価格変動も激しくなりがちです。売買のタイミングだけでなく、「期限内に決済を完了させること」を最優先に行動しましょう。

損益確定の期限(国内株式・2024年分)

目的 最終約定日 受渡日 備考
年内取引として損益を確定 2024年12月26日(木) 2024年12月30日(月) この日が締め切り!
翌年取引となる損益 2024年12月27日(金)以降 2025年1月6日(月)以降 取引しても翌年分にカウントされます。

もし、確定申告に関する具体的な疑問がある場合は、国税庁のウェブサイトや税理士さんに相談するのが確実です。

株主優待・配当金をもらうための「権利付最終日」をチェック

株取引の醍醐味の一つといえば、株主優待や配当金ですよね!
特に12月は優待銘柄が多いため、この時期に権利を取りたいと思っている方も多いはず。
しかし、これも「最終売買日」と同じく、期限を間違えるとせっかく買ったのに権利が取れない!なんて悲しいことになってしまうので、注意が必要です。

権利付最終売買日は「最終売買日」と同じ!

優待や配当をもらうために「いつまでに株を買っておく必要があるか」を示すのが「権利付最終売買日」です。
日本の株取引では、「権利確定日」に株主名簿に載っている必要がありますが、その株主名簿に載るためには、権利確定日から2営業日前の「権利付最終売買日」までに株を購入(約定)しておく必要があります。

12月末決算銘柄の場合、権利確定日は大納会である12月30日(月)です。
これを逆算すると、2024年12月の権利付最終売買日は、12月26日(木)となります!

そう、年内受渡の最終売買日と同じ日なんです。この日を逃すと、どんなに欲しかった優待でも、次の権利確定日(翌年3月や9月など)まで待つことになってしまいます。

「権利落ち日」の取引戦略

権利付最終売買日の翌営業日は「権利落ち日」と呼ばれます。
2024年12月の権利落ち日は、12月27日(金)です。
この日に株を買っても、株主優待や配当金の権利はもらえません。

権利落ち日の株価は、一般的に優待や配当の価値分だけ下落しやすい傾向があります。これは、権利がなくなった分、魅力が薄れると市場が判断するからです。

優待目的で株を持っていた方が、権利を取った後すぐに売却する(クロス取引の現物側を決済するなど)のも、この権利落ち日に行われることが多いですね。

権利落ち日に株価が下がったところを狙って、長期保有目的で買い増しする戦略をとる投資家さんもいます。自分の投資スタイルに合わせて、この2つの日を意識した売買を計画してみてください。

12月権利確定銘柄 スケジュール例

日付 曜日 内容 備考
12月26日 権利付最終売買日 15:30までに購入すれば権利獲得!
12月27日 権利落ち日 この日に買っても権利はもらえません。
12月30日 権利確定日(大納会) 株主名簿が確定する日です。

権利確定日は企業によって異なる場合がありますので、ご自身が保有している、または購入を検討している銘柄の「決算月」「権利確定日」を、証券会社の取引画面で必ず確認してくださいね。

NISA口座の2024年枠を使い切るための最終日とは?

今年から新NISAがスタートし、非課税枠を最大限活用したいと考えている方も多いでしょう。
特に2024年の投資枠を使い切りたい場合、国内株式や投資信託など、商品によって「最終発注日」が異なるため、ギリギリまで粘るのは非常に危険です!
NISA枠の計算も、原則として「受渡日」が基準となります。

国内株式(現物)の最終買付日

国内株式をNISAの非課税枠で買付し、その買付額を2024年分の非課税枠としてカウントするためには、年内に受渡日が到来する必要があります。
これは、年内受渡の最終売買日と同じ、

2024年12月26日(木)

が最終買付日となります。
この日の取引時間終了(15:30)までに買付注文が約定しないと、その注文は2024年の非課税枠ではなく、翌年2025年の非課税枠(成長投資枠)としてカウントされてしまうことになります。
もしも「今年の枠がまだ少し残っている!」という方は、この12月26日を絶対に忘れないでくださいね。

投資信託(投信)の最終買付日はさらに早い可能性がある

国内株式と違い、投資信託(投信)は銘柄によって受渡日が異なります。
特に海外の資産を組み入れているファンドや、信託約款の定めによっては、約定から受渡までに4日以上かかるものもあります。

例えば、受渡に4営業日かかるファンドの場合、最終売買日は12月26日よりもさらに早くなります。

そのため、投資信託でNISA枠を使い切る場合は、「遅くとも12月24日(火)までには発注を済ませておく」など、証券会社が公表している個別ファンドのスケジュールを必ずチェックするようにしましょう。

もし不安な場合は、余裕をもって12月の第2週目くらいまでに発注を完了させておくのが賢明です。

NISA枠 年内利用のための最終発注目安(2024年)

商品カテゴリ 最終約定日 受渡日 備考
国内株式(現物) 12月26日(木) 12月30日(月) 取引終了(15:30)まで
投資信託(国内・海外) 銘柄ごとに要確認 年内受渡必須 証券会社の最終スケジュール表を必ず確認!
2020年NISAの売却 12月26日(木) 12月30日(月) この日までに売却しないと課税口座に移されます。

NISA枠の残り金額や、最終発注日については、ご自身が利用されている証券会社のNISA特設ページで確認できますので、早めに確認してくださいね。

外国株(米国株・中国株)の年末年始取引スケジュール

日本の市場がお休みでも、世界の市場は動いていますよね。
特に米国株は、日本株に比べて休場日が少なく、年末年始も取引が行われます。
ただし、クリスマス前後は取引時間が短縮されたり、休場になったりすることがありますので、こちらもチェックしておきましょう!

米国株市場の年末年始スケジュール

米国株市場(NY証券取引所やNASDAQなど)は、基本的に土日と米国の祝日のみが休場となります。
日本の大納会や大発会とは関係なく動いています。

  • クリスマス・イブ(12月24日):短縮取引(現地時間13:00終了など、証券会社によって異なる)になることが多いです。
  • クリスマス(12月25日):休場です。
  • 12月26日以降:通常通り取引が行われます。(ただし、市場の流動性は低下しがちです)
  • 大晦日(12月31日):多くの年で通常取引が行われます。
  • 元日(1月1日):休場です。

米国株の損益確定の期限は、日本の証券会社を経由する場合、日本の税制が適用されますが、現地市場の受渡日の影響を受けます。
多くの証券会社では、米国株も年内の損益として確定させるための最終約定日を12月24日頃に設定していることが多いです。
ご自身の利用している証券会社のスケジュールを必ず確認してくださいね。

中国株などアジア市場の年末年始

中国本土の上海市場や香港市場も、年末年始のスケジュールが日本とは異なります。
香港市場はクリスマスや元日を休場としますが、大晦日に半日取引を行うこともあります。

特に注意が必要なのは、これらの市場は旧正月(春節)を非常に重視するため、年明け後の1月下旬から2月上旬にかけて、長期間の休場となることがある点です。
年末の取引だけでなく、年明け早々の取引についても、あらかじめスケジュールを確認しておきましょう。

主要外国株市場の休場目安(2024年末~2025年始)

市場 12月24日(火) 12月25日(水) 12月31日(火) 1月1日(水)
日本株(東証) 通常通り 通常通り 休場 休場
米国株(NY/NASDAQ) 短縮取引 休場 通常通り 休場
香港株(香港証券取引所) 半日休場 休場 通常通り 休場

外国株取引のスケジュールは、各国のカレンダーや証券会社によって細かく異なります。
特に、時差による注文の締切時間が日本の市場よりも早い場合が多いので、余裕を持った取引を心がけましょう。

投資信託(投信)の年内最終取引日は銘柄によって違う?

「つみたてNISAで投信を積み立てているけど、年末のスケジュールは気にしなくていいのかな?」
「年内に利益を確定させたいけど、いつまでに売却すればいいの?」
そう思っている方もいるかもしれませんね。投資信託の取引スケジュールは、国内株以上に「銘柄による違い」が大きいので要注意です!

投信は「約定日」ではなく「申込受付日」と「基準価額決定日」が複雑

投資信託の価格は「基準価額」と呼ばれ、基本的に一日に一度だけ、その日の取引時間終了後に算出されます。
また、申し込みから実際にその日の基準価額が適用されるまでに、タイムラグが生じることが多いです。

  • 国内資産型ファンド:比較的シンプルで、年内最終営業日(12月30日)に基準価額が決定されることが多いですが、売却(解約)の受渡日が年をまたぐ可能性があります。
  • 海外資産型ファンド:海外市場の休場日が影響するため、日本の休場とは関係なく、日本の取引受付締切が大幅に早まることがあります。例えば、海外市場の休場を挟むため、12月20日頃が最終売却日になるケースもあります。

投資信託の取引は、「資金の引き落とし日(買付)」「入金日(売却)」、つまり受渡日が年内になるかどうかで、その年の課税対象かどうかが決まります。

特に売却して年内に資金が必要な方、あるいは損益を年内に確定させたい方は、12月20日ごろから各証券会社の公表する「投資信託 年末年始スケジュール」を細かくチェックする習慣をつけましょう!

つみたてNISAの「年内買付」を逃さないために

つみたてNISAや、通常のNISA口座で投資信託を買い付けている方も、年内枠を使い切りたい場合は期限に注意が必要です。

証券会社によっては、「毎日積立」の設定をされている場合、最終買付日が12月第2週目や第3週目になることもあります。
これは、年末の銀行休業日や、ファンドの受渡日を考慮して、あらかじめ早めに締切を設けているからです。

もし「今年の枠を使い切れていない!」という場合は、12月上旬には必ず残りの枠を確認し、単発で発注するなど、確実な方法で対応するようにしてください。
年内最終日に慌てて注文しても、翌年枠にカウントされてしまう可能性が高いですよ!

投資信託取引のチェックポイント

  • 販売会社(証券会社)のスケジュール:まず、利用している証券会社が公表している「年末年始の投信取引スケジュール」を確認します。
  • ファンドの受渡日数:ご自身の保有するファンドの概要ページなどで、受渡日数が何営業日かを確認しましょう。
  • NISA枠利用:年内にNISA枠を使うためには、受渡日が12月30日までに到来する必要があります。

海外債券やREITなど、普段あまり意識しない資産クラスの投信は、思わぬところで取引日が早まっていることがあります。念には念を入れて、早めの行動を心がけましょう!

年末年始は証券口座の「入出金」スケジュールも要注意!

株取引のスケジュールだけでなく、お金の動き、つまり「入金」や「出金」のスケジュールも、年末年始は普段と異なります。
特に、まとまった資金を年明けに使いたい方や、年末に大口の売却をして利益を確定させた方は、資金移動のスケジュールを把握しておくことが重要です。

銀行の休業日が影響する

証券口座と連携している銀行も、12月31日から1月3日までは休業となります(ネット銀行の一部サービスを除く)。
そのため、この期間を挟むと、入金や出金の手続きに時間がかかってしまいます。

即時入金(クイック入金)サービス

多くの証券会社が提供している即時入金サービス(クイック入金)は、銀行のシステムメンテナンス時間を除き、年末年始も利用できるケースが多いです。
しかし、万が一のシステムトラブルやメンテナンスの可能性も考慮し、大納会(12月30日)の午前中には、必要な買付資金を口座に用意しておくのが安全です。

出金(銀行への振り込み)の期限

年内に売却した資金を、年内に銀行口座へ出金して手元に置きたい場合は、受渡日が12月30日であることに加えて、証券会社の出金依頼の締め切り時間が重要になります。

例えば、多くの証券会社では、12月26日(木)の取引終了後に売却代金が確定し、そこから出金指示が出せるようになりますが、銀行の年内最終営業日に間に合わせるためには、12月27日(金)午前中までに必ず出金手続きを完了させる必要があることが多いです。

これ以降の出金依頼は、銀行の休業日を挟んで年明け1月6日(月)以降の着金となる可能性が高いので、資金使途が決まっている方は特に注意しましょう。

自動スイープ機能を利用している場合の注意点

一部の証券会社では、銀行口座と証券口座を連携させ、資金を自動で移動させる「スイープ機能」を提供しています。
この機能を利用している場合でも、年末年始の銀行の非営業日はスイープが停止したり、反映に時間がかかったりします。

年をまたぐ資金移動については、自動に任せず、手動での入金・出金処理を、余裕をもって12月26日までに済ませておくと安心ですよ。

資金移動のスケジュールは、各金融機関の連携サービスによって千差万別です。
ご自身の口座の連携サービスの詳細については、ご利用の証券会社のQ&Aページで確認してみるのが一番確実です。

2024年11月からの東証取引時間延長(15:30終了)の確認

2024年の株式市場のスケジュールを語る上で、外せないのが「取引時間の延長」です!
長年、日本の株式市場は15時に取引が終了するのが常識でしたが、2024年11月5日から、後場の取引時間が30分延伸され、15時30分終了となりました。
この変更は、年末の最終売買日や大納会にも適用されますので、改めてその変更点と影響を確認しておきましょう。

東証取引時間延長の概要

変更後の取引時間は以下の通りです。

東京証券取引所(東証)取引時間

セッション 変更前(~2024年11月4日) 変更後(2024年11月5日~)
前場(午前) 9:00~11:30 9:00~11:30(変更なし)
後場(午後) 12:30~15:00 12:30~15:30(30分延長)

たった30分の延長ですが、この変更は様々な側面に影響を与えます。
特に年末の最終売買日である12月26日(木)も、大納会である12月30日(月)も、取引終了時刻は15:30となりますので、売買の計画を立てる際はご注意ください。

延長が年末の取引に与える影響

取引時間が延長されたことで、投資家にとっては以下のようなメリットと注意点があります。

  • メリット:取引機会が増加し、欧州市場の動きや米国市場の動向をより多く取り込んで取引できるようになりました。
  • デメリット:その分、取引終了時間が後ろにずれ込むため、ギリギリで注文を出す際の「焦り」が増す可能性があります。また、証券会社のシステムメンテナンス開始時間が遅くなる可能性もあります。

年末は特に、大納会に向けて取引が活発化しやすい時期です。取引終了の15:30まで、気の抜けない相場展開となるかもしれませんね。

この取引時間延長は、私たちが長年慣れ親しんだ「15時締め」という常識が変わる大きな出来事です。
2024年の年末を機に、新しい取引時間にしっかりと慣れていきましょう!

年末に株価が変動しやすいアノマリーとその対策

株式市場には、科学的な根拠はないものの、毎年決まった時期に特定の傾向が見られる現象があり、これを「アノマリー」と呼びます。
年末も例外ではなく、いくつかの有名なアノマリーが存在します。
これを知っておくと、年末の取引戦略を立てる上で役立つかもしれませんよ!

年末の二大アノマリー:「掉尾の一振」と「節税対策の売り」

年末によく見られる動きとして、以下の二つが挙げられます。

1. 掉尾の一振(とうびのいっしん)
これは、「年の終わり(掉尾)にひとふり(一振)頑張る」という意味で、年末の最終取引日に向けて株価が上昇しやすいというアノマリーです。
「年を気持ちよく越したい」という投資家の心理や、年明けに向けての期待感などが背景にあると言われています。

2. 節税対策の売り(損出し)
これは、先ほど「損益確定の期限」で解説した内容と関連します。
多くの投資家が、年内の利益を圧縮するために、含み損を抱えている銘柄を12月26日(年内受渡の最終売買日)までに売却(損出し)する動きです。
この売り圧力により、特に最終売買日に向けて、中小型株や流動性の低い銘柄を中心に株価が一時的に下落することがあります。

アノマリーを利用した賢い取引戦略

これらのアノマリーをどう利用するか?というと、例えば次のような戦略が考えられます。

  • 損出し売りの対策:12月26日近辺で一時的に売られた優良銘柄を、「押し目」として年末に仕込むチャンスと捉える。損出し売りはあくまで税金対策なので、企業のファンダメンタルズには関係ない一時的な下落であることが多いです。
  • 掉尾の一振狙い:年末の上昇を期待して、12月中旬から仕込み始める戦略もありますが、これはあくまでアノマリーなので、過度な期待は禁物です。
  • リスク回避:流動性が低く、値動きが激しくなりそうな銘柄は、年末にかけて一度ポジションを整理しておく、というリスク回避の考え方も重要です。

株価は最終的には企業の業績や経済情勢で決まりますが、人間の心理が色濃く反映されるのが年末です。
アノマリーは「必ずそうなる」というルールではありませんが、市場の傾向を知っておくことで、慌てずに対応できるようになりますよ。

年をまたぐ「信用取引」や「先物オプション」の注意点

現物株だけでなく、信用取引や先物・オプション取引をされている方は、年末年始のスケジュールに関して、さらに細かな注意が必要です。
これらの取引は、レバレッジがかかっている分、休場期間のリスクをしっかり把握しておく必要があります。

信用取引の「期日」と「担保」

信用取引で、年をまたいで建玉を持ち越す(年越しをする)場合、以下の点に注意が必要です。

  • 金利・貸株料:休場期間中も、建玉にかかる金利や貸株料は発生し続けるのが基本です。休場期間が長ければ、その分のコストも増えます。
  • 追証(追加保証金)リスク:海外市場が動いている年末年始に、外部要因で年明けの日本市場が急落した場合、年明けの大発会で追証が発生するリスクがあります。
    休場期間中は追証の差し入れができないため、発生した場合はすぐに解消しなければなりません。
  • 弁済期限:年内の損益として確定させたい場合は、現物取引と同じく12月26日(木)までに決済する必要があります。

特にハイリスクな取引をしている方は、年末の休場に入る前に、保証金維持率に十分な余裕を持たせておくか、建玉の一部を決済してリスクを減らしておくことを強くおすすめします。

先物・オプション取引の年越し

日経平均先物やTOPIX先物などの先物・オプション取引は、取引所によってスケジュールが異なります。

  • 取引最終日:先物・オプションは、現物株の取引最終日である12月30日(月)の夜間立会まで取引が継続されることが多いです。
  • 休場日:現物株市場と同じく、12月31日から1月5日までは休場となるのが基本です。
  • 海外先物:海外市場に上場している先物商品は、現地市場のスケジュールに従います。CMEの日経平均先物などは、年末年始も取引が行われています。

年明けは、海外市場の動きを織り込んで、先物価格が大きく窓を開けてスタートすることがあります。
ボラティリティ(価格変動の幅)が非常に高くなるリスクを理解し、ポジションの取りすぎには十分注意しましょう。

これらの複雑な取引については、ご自身の利用している証券会社の詳細な年末年始スケジュールを必ず確認し、ルールを厳守してくださいね。

最終売買日を過ぎた後に売買する方法はある?(PTS取引など)

「12月30日の取引が終わった後に、どうしても売りたい(または買いたい)銘柄が出てきた!」
そんな時、国内株市場が休場に入ってしまうと、諦めるしかないのでしょうか?
実は、PTS(私設取引システム)という仕組みを利用することで、市場が閉まった後でも取引できる可能性があります。

PTS(私設取引システム)とは?

PTSとは、証券取引所を介さずに、証券会社が独自に運営している取引システムのことです。
ここでは、東証の取引時間外でも、夜間に株の売買を行うことができます。

SBI証券の「SBI PTS」や、楽天証券の「楽天PTS」など、多くの主要ネット証券が提供しています。

PTSの取引時間(年末年始)

PTSの取引時間は、証券会社によって異なりますが、東証が休場となる12月31日~1月5日の間は、多くのPTSも休場となります。
しかし、大納会である12月30日の夜間セッション(ナイトタイム・セッション)は、年明けの午前中まで継続して取引が行われるケースがあります。

例えば、12月30日の夜中に海外で大きなニュースが出た場合、このPTS取引でその影響が株価に反映されることがあります。

PTSを利用する際の注意点

PTSは非常に便利な仕組みですが、利用にはいくつかの注意点があります。

  1. 流動性の低さ:東証に比べると参加者が少ないため、売買が成立しにくい(流動性が低い)銘柄が多いです。希望価格で取引できない可能性があります。
  2. 価格差(スプレッド):買いと売りの価格差(スプレッド)が、東証の取引時間中よりも大きくなることがあります。
  3. NISA枠の利用不可:原則として、NISA口座でのPTS取引はできません。特定口座や一般口座での取引となります。

もし、年末年始の休場中に「どうしてもこの銘柄を売買したい!」という強い理由がある場合は、ご自身の証券会社が提供しているPTSのスケジュールと、流動性を確認した上で利用を検討してみましょう。
ただし、年内受渡の期限(12月26日)を過ぎた取引は、当然ながら翌年分の損益として計算されることは忘れないでくださいね。

投資家の年末アクション!損益通算と確定申告の基礎知識

「税金の話は難しそう…」と敬遠されがちですが、年末に少しアクションを起こすだけで、手元に残る利益が変わってくるかもしれません!
ここでは、年末の最終売買日を意識した「損益通算」と「確定申告」の基本的な考え方について、わかりやすく解説します。

損益通算は「税金を減らす」最強のテクニック

損益通算とは、その名の通り、利益(譲渡益)と損失(譲渡損)を相殺することです。
例えば、

  • A株で50万円の利益が出た。
  • B株で30万円の損失が出た。

この場合、利益は50万円から30万円の損失を引いた「20万円」とみなされ、税金も20万円に対してしかかかりません。

もしB株の含み損を年内受渡の最終売買日(12月26日)までに売却(損出し)していなかったら、50万円の利益に対して課税され、B株の損失は翌年以降に持ち越し(繰越控除)となってしまいます。

年末に含み損の銘柄を売却するのは心が痛むかもしれませんが、「税金を減らすための戦略的な売却」と割り切るのが、賢い投資家のやり方です。

繰越控除で翌年以降もチャンスを活かす

損益通算をしても、まだ損失が残ってしまった場合、その損失を翌年以降最大3年間にわたって繰り越して、将来の利益と相殺できる制度が「繰越控除」です。

この繰越控除を受けるためには、「特定口座(源泉徴収あり)」を利用している人であっても、損失が発生した年、そしてその後も毎年、確定申告を行う必要があります。
「今年は損失だったから、確定申告はしなくてもいいや」と思ってしまうと、この繰越控除の権利を失ってしまうので、非常に勿体ないです。

確定申告と聞くと面倒に感じるかもしれませんが、最近は証券会社から送られてくる「年間取引報告書」を使えば、以前よりずっと簡単に手続きできるようになっています。

確定申告が必要な主なケース

ケース 確定申告の要否 備考
特定口座(源泉徴収あり)で利益が出た 原則不要 証券会社が納税を代行。
特定口座・一般口座で損失が出た 必要(推奨) 繰越控除を受けるために必要。
複数の証券口座間で損益通算したい 必要 口座をまたぐ相殺は自動では行われません。
一般口座で利益が出た 必要 自分で納税する必要があるため。

年末の最終売買日を意識することは、単に取引の締め切りを知ることではなく、「自分の税金を最適化する」ためのスタート地点に立つことでもあるんです。
今年の取引をしっかり振り返り、年明けの確定申告に向けて準備を始めましょう!

年末に向けた株取引の準備とチェックリスト

2024年の最終売買日が近づくにつれて、取引の環境や準備を整えておくことが、後悔しない年末を迎えるための鍵となります。
最後に、投資家の皆さんが年末に向けて行うべき「チェックリスト」と「準備」をまとめておきますね!

資金と口座残高の確認

  • 買付余力の確認:年内最後の取引日までに、買付に必要な資金が証券口座に確実に入っているかチェック。
  • 出金予約の確認:年内に引き出したい資金がある場合、12月27日午前中までに出金予約が完了しているか再チェック。
  • 信用保証金の確認:信用取引をしている方は、休場期間中のリスクに備えて、保証金維持率に十分な余裕があるか確認。

取引・注文状況の整理

  • 未約定注文の整理:年をまたぎたくない注文(例えば、今年のNISA枠で買いたい注文など)は、12月26日の取引終了までに確実に約定させるか、取り消すかを判断します。
  • NISA枠の残高確認:今年の非課税枠を使い切りたい場合、残りの枠と最終発注日(特に投信)をもう一度チェック。
  • 長期保有銘柄のチェック:特に株主優待や配当目的の銘柄について、「権利付最終売買日(12月26日)」まで売らないかを最終確認。

年明けの戦略準備

休場期間は、市場から離れてゆっくり過ごすのも大切ですが、少しだけ年明けの準備をしておくと、大発会で最高のスタートを切れますよ!

  • 経済ニュースのチェック:年末年始に出る米国の雇用統計や、各国の経済指標などをチェックし、年明けの相場を予測する。
  • 銘柄スクリーニング:今年の反省を踏まえ、年明けに仕込みたい銘柄や、注目したいテーマをリストアップする。
  • 確定申告の準備:年間取引報告書がいつ発行されるかを確認し、確定申告の書類準備を年明けすぐに始められるようにしておく。

年末の市場は、参加者が減る分、思わぬ値動きをすることもあります。
最終売買日の12月26日、そして最終取引日の12月30日を冷静に迎えるためにも、早め早めの準備を心がけてくださいね!
これで、2024年の株取引も気持ちよく締めくくれるはずです。

2024年の株価変動要因と年末の相場展望

2024年は、日銀の金融政策、円安の進行、そして米国の利下げ動向など、様々な要因で株式市場が大きく変動しました。
年末の相場は、これらの要因がどう影響し、どのような展開になるのかを考えるのは、投資家にとって非常に興味深いテーマです。

2024年の市場を動かした主な要因

今年の株式市場は、特に以下の要因に強く影響を受けました。

1. 円安の進行
円安は、自動車や電子部品などの輸出企業にとっては追い風となり、業績を大きく押し上げました。
一方で、輸入に頼る業種(電力、食料品など)はコスト増に苦しみ、株価が伸び悩む傾向が見られました。
年末に向けても、為替の動向は非常に重要なファクターであり、円高に振れるか、円安を維持するかが株価に直結します。

2. 米国の金融政策(利下げ期待)
米国の早期利下げ観測が強まると、それを好感して世界的に株価が上昇する場面が多く見られました。
しかし、インフレの根強さから利下げが遠のくと見られると、株価は調整局面に入りました。
年末年始は、来年の金融政策の方向性を占うための重要な経済指標(雇用統計など)が発表されるため、市場は常に米国の動向に神経を尖らせています。

3. 東証のPBR改善要請
東京証券取引所が、上場企業に対してPBR(株価純資産倍率)の改善を強く要請したことで、低PBRの銘柄(特にバリュー株)に注目が集まる動きが継続しました。
年末は、企業が来年の株主還元策を発表する時期と重なるため、このPBR改善の流れに乗る銘柄が出てくるかもしれません。

年末の市場展望と取るべき戦略

これらの要因を踏まえると、年末の相場は引き続き「海外市場の動向に左右されやすい」展開が予想されます。

  • リスクオフムードへの対応:もし海外市場で大きな下落があった場合、大納会や年明けの大発会で日本株も連れ安する可能性があります。休場期間中に資金を現金化しておく、あるいはプットオプションなどでヘッジをかけるなどのリスク対策も検討すべきです。
  • 高配当株の再評価:年末は優待・配当の権利取りが集中します。権利落ち後に株価が調整した優良な高配当株は、年明け以降の長期的な投資先として、改めて見直される可能性があります。
  • 2025年NISA戦略の練り直し:今年の取引結果をしっかりと反省し、成長投資枠や積立投資枠をどう活用していくか、年明けに向けた具体的なポートフォリオ戦略を練る絶好の機会です。

もちろん、相場は生き物です。予想通りには動かないのが常ですが、過去の動きと現在の要因を総合的に判断し、冷静なトレードを心がけることが、年末を乗り切る最も重要な戦略となります。

年末の取引で「うっかりミス」をしないための注意喚起

年末は、仕事納めや大掃除、帰省など、何かとバタバタしがちですよね。気持ちが散漫になりやすい時期だからこそ、株取引においては「うっかりミス」が起きやすいので、特に注意が必要です。
よくある年末のミスをリストアップし、そうならないための対策を考えていきましょう。

注意したい「3つのうっかりミス」

経験豊富な投資家でもやってしまいがちなのが、以下の3つのミスです。

1. 損益確定の期限ミス
「あれ?年内受渡の最終売買日は12月26日だったっけ?30日まで動いているから大丈夫だよね?」と勘違いして、12月27日に損出しの売却をしてしまうパターンです。
何度も言いますが、年内受渡は12月26日です!27日以降の売却は翌年分とカウントされてしまいます。

2. 投資信託の最終発注日ミス
「ギリギリまで運用したいから」と、12月28日ごろに投資信託の買付注文を出してしまい、結果的にNISA枠が翌年分にカウントされてしまうミスです。
海外型投信は特に締切が早いので、証券会社の告知を鵜呑みにせず、余裕をもって発注してください。

3. 注文忘れ・取り消し忘れ
年末の忙しさで、事前に設定していた逆指値注文や、指値注文の期限を忘れ、意図しないタイミングで約定してしまうケースです。
特に年をまたぐ「期間指定注文」は、年明けに思わぬ値段で約定することがあります。年末に一度、全ての未約定注文を見直しましょう。

ミスを防ぐための対策

ミスを防ぐためには、デジタルとアナログの両面から対策を取ることが重要です。

  1. リマインダー設定:12月26日、12月30日を「最重要取引日」として、スマートフォンのカレンダーやリマインダーに登録しておく。
  2. 最終確認日の設定12月20日(金)あたりを「年末取引最終確認日」と決め、その日までにすべての損益通算、NISA枠残高のチェック、出金準備を完了させる。
  3. 取引画面のチェック:証券会社の取引画面に、年末年始の重要なスケジュールがポップアップなどで表示されていないか、毎日欠かさずチェックする。

せっかくの一年間の頑張りが、最後の最後でミスによって台無しになってしまっては残念ですよね。
「焦らず、確認を怠らない」ことが、年末の鉄則だと心得ておきましょう。

年末年始の休場中にできることとすべきこと

12月31日から1月5日まで、国内株式市場は休場です。株取引ができないこの期間を、どのように過ごすかによって、年明けのパフォーマンスが大きく変わってきます。
休場期間を有意義に活用するための過ごし方をご紹介しますね。

休場期間中にすべきこと

休場期間は、目の前の株価に一喜一憂することなく、冷静に投資と向き合える絶好のチャンスです。

  • 1. 2024年の投資成績の振り返り
    年間取引報告書(まだ届いていなくても、取引履歴から)を確認し、「なぜその取引をしたのか」を記録に残しましょう。成功した取引、失敗した取引、それぞれの理由を分析することが、翌年の成長につながります。
  • 2. 新年(2025年)の投資目標設定
    「今年はリスクを取りすぎたから、来年は安定重視のポートフォリオにしよう」や、「新しいNISA枠をどう埋めていくか」など、具体的な目標と戦略を立てます。
  • 3. 経済・金融ニュースの学習
    普段時間がなくて読めなかった経済誌や、金融に関する書籍を読み込む時間に充てます。特に、来年以降の注目テーマや、新しい技術動向などを調べておくと、年明けの銘柄選びに役立ちます。

休場期間中に「やってはいけない」こと

休場期間中に、市場が動いていないストレスから、ついやってしまいがちな行動にも注意が必要です。

  • 1. 海外株市場への資金全振り
    「日本株が休みだから」と、米国株や先物市場に過度に資金を投じるのは危険です。流動性の低い海外市場で、休場明けに大きな損失を抱えるリスクがあります。
  • 2. SNSの煽り情報に踊らされる
    「年明けは大暴騰する!」「あの株がストップ高確実!」といった、根拠のない情報に惑わされて、大発会に向けて焦って注文を仕込むのはやめましょう。
  • 3. ストレスで無理な取引をする
    取引中毒のようになって、動いているPTSや海外市場で無計画な取引を繰り返すのは、休息すべき期間の過ごし方として不適切です。

株取引は長期戦です。
年末年始は、心と体をリフレッシュさせ、冷静な判断力を養うための大切な時間だと捉えて、ゆっくり過ごしてくださいね。

2020年NISAの非課税期間終了とロールオーバーの注意点

2024年の年末は、旧NISA制度で2020年に買い付けた株式や投資信託の非課税期間が終了する年でもあります。
この「非課税期間満了」の処理を間違えると、せっかくの利益が課税対象になってしまう可能性があるため、特に旧NISAを利用されていた方は必見です。

2020年NISAの非課税期間満了とは?

旧一般NISA口座で2020年に投資した商品は、非課税期間が5年間と定められていました。
そのため、2024年12月31日をもって、その非課税期間が満了となります。

非課税期間が満了すると、その商品は自動的に「特定口座」または「一般口座」といった課税口座へ払い出されます。
この「払い出し」の際に、払い出し時点の株価(時価)が取得価格として再設定されるという点が非常に重要です。

年内売却の最終期限は?

もし、2020年NISA口座の株式に含み益があり、「利益を非課税のまま確定させたい!」と考えている場合は、年内に売却を完了させる必要があります。

国内株式の場合、これもやはり年内受渡の最終売買日が期限となります。

2024年12月26日(木)15:30まで

この期限までに売却(約定)しないと、株は課税口座に払い出され、年明け以降に売却した場合は、課税口座での取得価格からの値上がり分が課税対象となってしまいます。

新NISAへのロールオーバーはできない!

旧NISAから新NISAへ、非課税枠をそのまま引き継ぐ「ロールオーバー」の制度はありません。

そのため、旧NISAの資産を新NISAで持ちたい場合は、以下の手順を踏む必要があります。

  1. 旧NISA口座で対象商品を売却する(12月26日までに)。
  2. 売却した資金(現金)を、新NISA口座で買い直す。

この買い直しの際には、当然ながら2025年の新NISA枠(成長投資枠)を使うことになります。
旧NISAの非課税期間満了に関する情報は、各証券会社が提供している特設ページで非常に詳しく解説されています。
特に該当する方は、12月に入る前に、必ずご自身の口座状況を確認し、売却か払い出しかの判断をしてくださいね。

年末こそ活用したい「Amazon」「楽天」での投資関連書籍購入

株取引の最終売買日が終わり、市場が休場となる年末年始は、新しい知識をインプットする絶好の機会です。
この時期に、来年の投資戦略をブラッシュアップするために、Amazonや楽天市場などのECサイトで投資関連の書籍を購入して、じっくりと読み込むのはいかがでしょうか?

年末年始におすすめの書籍ジャンル

休場期間の「勉強時間」を最大限に活用するために、特におすすめしたい書籍のジャンルをいくつかご紹介します。

1. 確定申告・税金対策の本
今年の取引結果を振り返りながら読むことで、損益通算や繰越控除の理解が深まります。年明けすぐに確定申告の準備に取りかかれるようになるので、この時期に読むのは最高のタイミングです。

2. ポートフォリオ理論・長期投資戦略の本
日々の値動きに惑わされずに、冷静に自分の投資哲学を見直すために役立ちます。
特に新NISAが始まった今、長期的な視点を持つことは非常に重要です。

3. 注目業界・トレンド解説書
AI、半導体、再生可能エネルギーなど、来年以降も成長が期待される業界について、深く理解するための本です。
知識が増えることで、年明けの銘柄発掘のヒントが得られるかもしれません。

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで賢く購入

これらの書籍は、Amazon楽天市場、そしてYahoo!ショッピングで手軽に購入できます。
年末年始は、各ECサイトでポイントアップキャンペーンを実施していることも多いので、ポイントを賢く活用して購入するのもおすすめです。

書籍購入に便利なECサイト

ECサイト 特徴 おすすめの利用シーン
Amazon 品揃えが豊富、配送が早い 今すぐ読んで勉強を始めたい時、電子書籍(Kindle)を利用したい時
楽天市場 楽天ポイントが貯まりやすい 他の日用品とまとめて購入したい時、ポイントアップデーを利用したい時
Yahoo!ショッピング PayPayポイントが利用できる PayPayをメインで利用している方、Tポイントを貯めている方

市場が休みの期間を、「投資家としての自分を磨く期間」として活用してみてくださいね!

年明けを最高の形で迎えるための大発会の準備

いよいよ年内最後の取引(大納会)が終わり、休場期間を経て、2025年1月6日(月)の大発会を迎えます。
この大発会で最高のスタートを切るために、年末の間にどのような準備をしておくべきか、具体的なアクションプランをご紹介します。

休場期間中に確認すべき3つの重要ニュース

年明けの相場は、休場期間中の海外市場の動きを織り込んでスタートします。大発会前日までに、以下のニュースを必ずチェックしましょう。

  • 1. 欧米市場の年末年始の動向
    特に米国株(S&P500やNASDAQ)が年末年始に大きく変動していないかを確認します。原油価格や金利動向にも注目です。
  • 2. 為替(ドル/円)の動き
    年末年始に円安・円高のどちらに大きく動いたかを確認します。日本株の輸出関連企業に与える影響が大きいため、為替の動きは最重要ファクターです。
  • 3. 主要企業のネガティブニュース
    休場中に、主要な日本企業や関連企業から、業績の下方修正や不祥事などのネガティブな情報が出ていないかを広く検索して確認します。

大発会に向けた具体的な注文準備

大発会は、思わぬ高値や安値でスタートすることがあります。
事前に注文を出しておくことで、慌てず、冷静に取引を開始する準備をしましょう。

  • 指値注文の検討
    もし「この銘柄は〇〇円まで下がったら買いたい」という目標価格があれば、大発会に向けて指値注文を入れておきます。予期せぬ安値でスタートした場合に、自動的に注文が執行されるようにしておくのです。
  • 逆指値注文の検討
    逆に「この銘柄は〇〇円を割ったら損切りしたい」というラインがあれば、逆指値注文を入れておき、急落時に備えます。
  • 余裕を持った資金準備
    年明け早々に資金が必要になることを想定し、必要な資金をあらかじめ証券口座に移しておく、あるいは出金スケジュールを確認しておきます。

大発会は、一年を占うような勢いのある取引になることが多いです。
事前の準備と冷静な判断で、最高のスタートを切ってくださいね!

結局、最終売買日に株を買ったらどうなるの?Q&A

ここまで最終売買日について詳しく解説してきましたが、最後に読者の皆さんが抱きがちな「最終売買日にまつわる疑問」をQ&A形式でまとめておきます。

Q1: 12月30日の大納会に株を売ったら、お金はいつ手に入るの?

A: 2025年1月6日(月)以降です。
12月30日の取引は、受渡日が年をまたぐため、2025年1月6日(月)以降に受渡が完了し、売却代金が口座に入金されます。
年内に資金を使いたい場合は、12月26日(木)までに売却を完了させる必要があります。

Q2: 12月27日(金)に株を買っても、年内のNISA枠は使える?

A: いいえ、使えません(2025年枠になります)。
NISA枠の利用は「受渡日」が基準です。
12月27日(金)約定分は、受渡日が年をまたいで2025年1月6日(月)となるため、2025年のNISA成長投資枠としてカウントされてしまいます。
2024年枠を使いたいなら、12月26日(木)が最終日です。

Q3: 権利落ち日(12月27日)に株を売れば、優待や配当金はもらえる?

A: はい、もらえます。
権利は、権利付最終売買日(12月26日)の取引終了時点で株を保有していれば確定します。
権利落ち日である12月27日に売却しても、優待や配当金を受け取る権利は失われませんのでご安心ください。
ただし、権利落ち日の株価は下がりやすい傾向があることには注意が必要です。

Q4: 年末年始の休場中に、株価を知る方法はありますか?

A: はい、海外市場やPTSの動向をチェックしましょう。
日本の市場は閉まっていますが、米国株や為替市場、CMEの日経平均先物などは動いています。
また、一部の証券会社が提供しているPTSの夜間取引も動いている可能性がありますので、それらを通じて年明けの相場を予測することができます。

Q5: 最終売買日後の投資信託の解約はできますか?

A: 注文は受け付けていることが多いですが、基準価額の決定や入金は年明けになります。
多くの証券会社では、休場期間中も投資信託の解約注文を受け付けています。
しかし、実際に基準価額が決定され、資金が口座に入金される(受渡)のは、年明けの営業日以降となります。
年内に資金が必要な場合は、必ず最終売却期限を確認してください。

まとめ:2024年の最終売買日を絶対に忘れないで!

モモストアが解説する、2024年の株取引の年末スケジュール、いかがでしたか?
最も重要なポイントは、なんといっても「年内受渡の最終売買日」です。

【2024年最重要日】
12月26日(木)

この日が、損益確定、株主優待の権利取得、NISA枠の年内利用という、3つの大きな目的の期限となります。
この日を意識するだけで、あなたの今年の投資結果は大きく変わる可能性があります。

年末年始は、海外市場の動きをチェックしつつも、心身ともにリフレッシュして、2025年の大発会を最高の状態で迎えられるよう、準備を整えてくださいね。
来年も素晴らしい投資生活を送れるよう、モモストアも応援しています!

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