エライジャクレイグ12年は本当に終売?最新の販売状況と伝説のバーボンを追う
伝説のバーボンとして、多くのウイスキーファンに愛されてきた「エライジャクレイグ 12年」。
かつては比較的入手しやすい銘柄の代表格でしたが、「終売になったらしい」というショッキングな噂を聞いて、手に入らないのではないかと不安に思っている方も多いのではないでしょうか?
特に、ウイスキーブームが続く今、昔ながらのエイジ表記(熟成年数)のあるボトルは希少価値が上がっていますよね。
この記事では、エライジャクレイグの終売に関する真相と、現行品「スモールバッチ」との違い、そして今、終売品を入手する方法まで、バーボン愛好家の筆者モモストアが徹底的に解説します!
ぜひ最後まで読んで、あなたにとって最高の1本を見つけるヒントにしてくださいね。
・現行品「スモールバッチ(NAS)」はどこが変わった?味わいの違いを徹底比較
・終売品「エライジャクレイグ12年」は今も手に入る?プレミア価格の相場と見つけ方
・バーボンの父「エライジャ・クレイグ牧師」が残した伝説と歴史
・現行「エライジャクレイグ スモールバッチ」の魅力的なテイスティングノート
- エライジャクレイグ12年が「終売」になった真相とは?
- 現行品「スモールバッチ(NAS)」はどこが変わった?味わいの違いを徹底比較
- 終売品「エライジャクレイグ12年」は今も手に入る?プレミア価格の相場と見つけ方
- バーボンの父「エライジャ・クレイグ牧師」が残した伝説と歴史
- 現行「エライジャクレイグ スモールバッチ」の魅力的なテイスティングノート
- 【現行ラインナップ】エライジャクレイグの豊富な種類とそれぞれの特徴
- エライジャクレイグを最も美味しく飲むための「モモストア流」おすすめレシピ
- Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの最新在庫状況をチェック!
- メルカリやヤフオクなどのフリマアプリでの購入はアリ?注意点
- なぜ終売が相次ぐ?バーボンウイスキー業界の「原酒不足問題」を解説
- エライジャクレイグ好きにおすすめ!代替バーボン銘柄3選
- エライジャクレイグは終売でも心配無用!新しいバーボンとの出会いを楽しむ
- エライジャクレイグを深く理解するための豆知識(表形式で比較)
エライジャクレイグ12年が「終売」になった真相とは?

まず、結論から申し上げますと、「エライジャクレイグ 12年」という熟成年数表記(エイジ・ステートメント)のあるボトルは、正規販売ルートからは完全に終売しています。
これは多くのバーボンファンにとって、本当に残念なニュースでしたね。
私も初めてこの情報を知った時、馴染みのあるボトルが店頭から消えていくことに寂しさを感じたものです。
しかし、「エライジャクレイグ」というブランド自体が消滅したわけではありませんので、ご安心ください。終売したのはあくまで「12年」という表記のついたボトルだけなのです。
惜しまれながら終焉を迎えた「エイジ表記」
エライジャクレイグ 12年が終売となった背景には、世界的なウイスキーブーム、特にバーボンウイスキーの急激な需要増加があります。
バーボンは、その製造工程上、最低2年の熟成が必要ですが、高品質なエライジャクレイグ 12年の場合、名前の通り12年間も熟成させる必要がありました。
しかし、需要が供給を遥かに上回るペースで伸びた結果、製造元であるヘヴンヒル蒸溜所は、12年という熟成期間を維持するための十分な原酒を確保できなくなってしまったのです。
これは、同じく人気バーボンである「ノブクリーク」などが熟成年数を短縮したり、ノンエイジ化したりしたのと、全く同じ理由なんですね。
メーカーが熟成年数表記を外すという決断は、品質へのこだわりと、ファンへの安定供給という二つの間で苦渋の選択を迫られた結果です。
もし12年表記を維持しようとすれば、供給量が激減し、価格が異常に高騰してしまうか、もしくは一時的にブランドの販売を停止せざるを得ない状況になったでしょう。
ヘヴンヒル社は、ブランドの継続と安定供給を選び、「スモールバッチ(Small Batch)」という名のノンエイジ(NAS: Non-Age Statement)製品へとリニューアルを行ったのです。
なぜ12年表記が廃止されたのか?バーボン業界の事情
バーボンは、樽の中で熟成が進む過程で「天使の分け前(Angel’s Share)」と呼ばれる蒸発によって量が減っていきます。
特にケンタッキー州の気候は気温差が激しく、熟成の進みが早いため、12年も熟成させると原酒の量がかなり目減りしてしまいます。
需要が少なかった時代は、12年ものや18年ものも比較的容易に確保できましたが、今やバーボンは世界中で引っ張りだこです。
例えば、アジア市場での人気拡大は目覚ましいものがあり、メーカーの予測をはるかに超えるスピードで在庫が減っていきました。
ヘヴンヒル社は、この事態に対応するため、比較的若めの原酒(8年〜12年)をブレンドすることで、従来の12年に近い品質と風味を保ちつつ、安定した供給量を確保する戦略を取りました。
現行の「エライジャクレイグ スモールバッチ」も、熟成年数の表記こそ消えましたが、そのクオリティは非常に高く、多くの品評会で賞を獲得しています。
終売は寂しいですが、これもまたウイスキーが世界中で愛されている証拠とも言えるかもしれませんね。
しかし、終売となったことで、中古市場では価格が高騰しており、その価値は年々上がり続けているのも事実です。
もし自宅に終売前のボトルが眠っているなら、それは非常に貴重な財産ですよ!
現行品「スモールバッチ(NAS)」はどこが変わった?味わいの違いを徹底比較
終売品のエライジャクレイグ 12年と、現行品の「エライジャクレイグ スモールバッチ」は、名前が違うだけでなく、熟成年数の違いからくる味わいの違いが明確に存在します。
「12年の方が断然美味しかった!」という意見もあれば、「現行品の方が軽快で飲みやすい」という声もあり、どちらも一長一短があります。
ウイスキーは嗜好品ですから、どちらが「優れている」というわけではなく、個人の好みによるところが大きいのですが、ここでは客観的な違いを詳細に比較していきます。
熟成年数の違いがもたらすキャラクターの変化
ウイスキーの熟成において、時間が経過するほど樽由来の成分が溶け出し、色も濃くなり、味わいも深まります。
特にバーボンは新樽(内側を焦がしたオーク樽)を使うことが義務付けられているため、熟成の影響が非常に強く出ます。
【旧12年ボトルが持つ特徴】
熟成期間が長い12年ボトルは、樽との接触時間が長いため、非常に濃厚で重厚感のある味わいが特徴でした。
深いバニラやカラメル、メープルシロップのような甘さに加えて、タンニン(渋み)やスパイス感がしっかりと効いており、飲みごたえ抜群です。
特にフィニッシュ(余韻)は長く、口の中に長く残る芳醇な香りは、まさに「伝説」と呼ぶにふさわしいものでした。
【現行NASボトルが持つ特徴】
現行のNAS(8年〜12年をブレンド)ボトルは、熟成のピークを迎える前の若めの原酒もブレンドされているため、全体的に軽快でフレッシュな印象を受けます。
もちろん、バーボンらしいバニラやキャラメルの甘さは健在ですが、旧ボトルに比べるとやや控えめ。
その代わり、ミントやフレッシュな果実のような、爽やかなアロマが顔を出すのが魅力です。
これは、ロックやハイボールといった飲み方をした時に、よりバランス良く、飲みやすく感じるというメリットにも繋がっています。
徹底比較!旧12年と現行NASのテイスティングノート(表形式)
具体的なテイスティング要素で比較すると、その違いはより明確になります。
あくまで一般的な評価ですが、ぜひ参考にしてみてください。
| 項目 | 旧エライジャクレイグ 12年 | 現行エライジャクレイグ スモールバッチ (NAS) |
| 色 | 濃い赤褐色、マホガニーのような深み | 赤みがかったアンバー、リキッド・ルビー(明るめ) |
| 香り | 濃厚なバニラ、焦げたオーク、熟したフルーツ、深いカラメル | フレッシュなバニラ、軽快なミント、キャラメル、ナッツ |
| 味わい | 重厚、メープル、スパイス、しっかりとしたタンニン(渋み) | 滑らか、ブラウンシュガー、柑橘系のフレッシュさ、穏やかなスパイス |
| フィニッシュ | 非常に長く、ビターチョコレートのような苦味とオーク香が続く | 中程度、まろやかな甘さが穏やかに消えていく |
| おすすめ | ストレート、少量の加水 | ロック、ハイボール、カクテルベース |
こうして見ると、旧ボトルは「どっしりとした王道バーボン」の風格、現行品は「洗練されたモダンバーボン」といった印象ですね。
もし旧ボトルを飲んだことがないという方は、まずは現行品を試してみて、その美味しさに驚いてほしいです!
もちろん、旧ボトルを手に入れることができれば、その歴史的な味わいを比較してみるのも最高の体験になること間違いなしですよ。
モモストア流!現行品をより美味しく楽しむ方法
現行スモールバッチの魅力を最大限に引き出すための、モモストア流のおすすめは以下の通りです。
現行NASを楽しむ3つのヒント
- ハイボールは「冷やしすぎず」:フレッシュなアロマを楽しむため、キンキンに冷やしすぎず、少し温度が高めのソーダで割ることで、バニラやミントの香りがより引き立ちます。
- チェイサーに「ミントティー」:バーボンに含まれるミントのアロマを強調するために、チェイサーに無糖のミントティーやハーブティーを用意してみてください。口の中がリフレッシュされ、より次のひと口が美味しくなります。
- ロックは「ゆっくり溶かす」:氷がゆっくりと溶けることで、液量が変わり、味わいの変化を楽しめます。最初はストレートに近い味わいから、徐々に軽快な甘さに変わっていく過程を楽しみましょう。
終売品「エライジャクレイグ12年」は今も手に入る?プレミア価格の相場と見つけ方
「終売品」と聞くと、「もう二度と手に入らない」と思ってしまいがちですが、中古市場や在庫を持つ酒販店を探せば、まだチャンスはあります!
ただし、その入手難易度と価格は、現行品とは比べ物になりません。
終売のニュースが流れてから数年が経過しているため、ボトルは完全にプレミア価格となっており、購入には十分な覚悟と情報収集が必要です。
プレミア化が止まらない!現在の市場価格帯
エライジャクレイグ 12年が正規で販売されていた当時の定価は、5,000円前後(税抜)と、非常に手頃な価格でした。
これが、終売決定後に急激に価格が高騰し、現在では以下の様な市場価格帯で取引されています。
| ボトルの状態 | 市場価格帯(参考) | 買取価格の目安 |
| 新品・未開封・箱付き | 18,000円〜30,000円以上 | 8,000円〜15,000円程度 |
| 液面低下あり・箱なし | 10,000円〜18,000円程度 | 5,000円〜8,000円程度 |
※価格は時期や店舗、ラベルの状態によって大きく変動します。あくまで目安として参考にしてください。
特に、日本の正規代理店であったバカルディジャパンのインポーターラベルが付いた「最終輸入ボトル」などは、さらに希少価値が高く、3万円を超える価格で取引されることも珍しくありません。
このように、定価の数倍の価格になっているのは、やはり「12年熟成」というエイジ表記の信頼性と、二度と手に入らないという希少性があるからこそですね。
もしご自宅に未開栓のボトルがあるなら、その価値を一度調べてみるのも面白いかもしれません。
信頼できる購入先と危険な購入先
プレミア価格で終売品を購入する場合、信頼できるルートを選ぶことが非常に重要です。
残念ながら、高騰するウイスキー市場には、偽物や状態の悪いボトルを出品する業者も存在します。
【信頼できる購入先】
- 大手専門酒販店のオンラインショップ:終売品をコレクションとして販売している店舗があります。価格は高いですが、ボトルの真贋や状態が保証されているため、最も安全です。
- 国内大手のオークションサイト(厳選された出品者):専門的な知識を持つコレクターが出品している場合があり、珍しいボトルが見つかることがあります。ただし、商品説明を細かく確認し、出品者の評価を必ずチェックしましょう。
- 終売品在庫を持つバー:購入はできませんが、高騰したボトルを適正価格でテイスティングできる唯一の場所です。まずはバーで味を確かめてから、ボトルを探すのが賢明な方法です。
【危険な購入先(注意が必要)】
メルカリやヤフオクなどの個人間フリマ・オークションは、珍しいボトルが見つかる可能性が高い一方で、リスクも伴います。
液面低下が激しいボトルや、保管状態が極端に悪いボトル(直射日光に当たっていた、湿気が多い場所にあったなど)も出回っています。
購入前に、ボトルの液面が肩口よりも下がっていないか、ラベルにカビや破れがないかなどを写真で確認することが不可欠です。
終売ボトルを探すための裏ワザ
どうしても終売品を見つけたいなら、以下の裏ワザを試してみてください。
- 地方の老舗酒屋を巡る:都心から離れた、昔ながらの酒屋さんには、ウイスキーブームの影響を受けずにデッドストックとして眠っているボトルが稀に存在します。
- 特定のSNSコミュニティで情報交換:ウイスキー愛好家のSNSコミュニティでは、終売品の入荷情報や譲渡情報が流れることがあります。ただし、金銭トラブルには細心の注意が必要です。
- 海外サイトの検索を試す:海外のウイスキー専門サイトやオークションでは、日本の終売品がまだ流通している可能性があります。(ただし、輸入手続きや送料、関税の確認が必要です)
終売品を探す際は、こちらの外部サイトも参考に、最新の価格動向をチェックしてみると良いでしょう。
エライジャクレイグ 12年 中古価格情報
バーボンの父「エライジャ・クレイグ牧師」が残した伝説と歴史
エライジャクレイグというバーボンウイスキーは、単なるお酒の名前ではありません。
その名前の由来となった「エライジャ・クレイグ牧師」は、バーボンの歴史において、非常に重要な役割を果たした人物であり、「バーボンの父」とも呼ばれています。
彼の功績を知ることで、このバーボンを飲む時の感動はさらに深まるはずですよ。
焦がし樽(チャードバレル)の発明秘話
エライジャ・クレイグ牧師の最も有名な伝説は、バーボン造りに不可欠な工程である「焦がし樽(チャード・オーク・バレル)」の使用を始めたとされるエピソードです。
このエピソードにはいくつかの説がありますが、最も有名なのは「火事説」です。
クレイグ牧師は、18世紀後半にケンタッキー州で蒸溜所を経営していた実業家でもありました。
ある時、貯蔵庫の火事によって樽が焦げてしまったのですが、倹約家だった彼は、焦げた樽を捨てるのがもったいないと感じ、そのままウイスキーの熟成に使ったそうです。
数か月後、その焦げた樽で熟成されたウイスキーをニューオーリンズへ出荷したところ、それまでとは比べ物にならないほど深く赤い色味と、濃厚な甘い香りをまとっていた、というのです。
これが「レッド・リカー・フロム・バーボン・カウンティ(バーボン郡の赤い酒)」として大評判となり、以降、内側を焦がしたオーク樽で熟成させることがバーボンウイスキーの必須条件となった、と言われています。
真偽のほどは定かではありませんが、この伝説がエライジャクレイグというブランドに、ロマンと歴史的な重みを加えているのは間違いありません。
私たちがバーボンを飲むとき、あのバニラやキャラメルの甘さを感じるのは、この焦がし樽のおかげなんですよ!
エライジャクレイグ牧師の多岐にわたる功績
クレイグ牧師は、単にバーボンの製法を確立しただけでなく、当時のケンタッキーの発展に多大な貢献をした人物でもあります。
クレイグ牧師の功績リスト
- 牧師としての活動:熱心なバプテスト派の牧師として、多くの民衆を惹きつける演説を行い、信仰の普及に尽力しました。
- 製紙工場と製粉所の建設:地域経済の基盤となる産業を立ち上げ、多くの雇用を生み出しました。
- ジョージタウンの創設:町の区画整理を行い、現在のジョージタウン(当時はレバノン)の基礎を築きました。
- 学校の設立:教育の重要性を説き、ケンタッキー州で最も初期の古典学校の設立にも関わっています。
ヘヴンヒル社が、この偉大な人物の名を冠したウイスキーを生み出すまでには、実に25年もの歳月がかかったと言われています。
単に美味しいお酒というだけでなく、アメリカの開拓精神と歴史が詰まった一本として、エライジャクレイグは愛され続けているのです。
彼の生涯についてさらに深く知りたい方は、以下のサイトも参考にしてみてくださいね。
エライジャ・クレイグ牧師の歴史を調べる
ヘヴンヒル蒸溜所とエライジャクレイグ
現在エライジャクレイグを製造しているのは、ケンタッキー州にあるヘヴンヒル蒸溜所です。
1889年に創業し、アメリカの禁酒法時代を乗り越えてきた老舗であり、今やケンタッキー州の蒸溜所の中でも最大規模を誇ります。
ヘヴンヒル社は、エライジャクレイグの他にも、「ヘンリーマッケンナ」「エヴァン・ウィリアムズ」など、数多くの有名バーボンブランドを製造しており、世界のバーボン販売量で第2位という実績を持つ巨大企業です。
そのフラッグシップブランドとして、エライジャクレイグは、ヘヴンヒル社の技術と情熱の結晶として、世界中のバーボンファンに届けられています。
現行「エライジャクレイグ スモールバッチ」の魅力的なテイスティングノート
終売品の12年と比較されることが多い現行のスモールバッチですが、熟成年数を問わず、非常に完成度の高いバーボンであることは間違いありません。
むしろ、この価格帯でこの品質のバーボンが手に入ることは、私たち消費者にとって非常にありがたいことですよね。
ここでは、改めて現行「エライジャクレイグ スモールバッチ」をじっくりと味わい、その魅力的なテイスティングノートをご紹介します。
ボトルを目の前に置きながら読むと、きっとその香りがより感じられるはずですよ!
色・香り・味わいを深く探る
グラスに注いだ時の色合いから、その複雑な香りと味わいまで、五感をフルに使って楽しみましょう。
【色(Color)】
「リキッド・ルビー(Liquid Ruby)」とも形容される、赤みがかった濃いアンバーカラーをしています。
これは、焦がし樽由来の深い色合いであり、熟成の賜物です。
ボトルを軽く回すと、ゆっくりとグラスの縁を伝う粘性(レッグ)が見られ、その濃厚さが視覚からも伝わってきます。
【香り(Nose)】
グラスに鼻を近づけると、まず感じるのは濃厚なバニラとキャラメルの甘いアロマです。
これはバーボン特有の香りですが、エライジャクレイグはそれに加えて、熟成されたオークの香ばしさがしっかりと乗っています。
さらに嗅ぎ込むと、軽快なミントやシナモン、そしてほのかにフレッシュなレモンや白ブドウのような果実味も感じられます。
重厚さだけでなく、複雑なアロマが層になっているのが、このスモールバッチの素晴らしい点です。
【味わい(Taste)】
口に含むと、度数(47度)相応のアタックを感じますが、すぐにそのアルコール感が心地よいブラウンシュガーのような甘美な味わいに変わります。
特に、舌の上で転がすと、メープルシロップ、バニラ、そしてトーストされたオークの風味が広がり、その後に穏やかなスパイス(クローブやナツメグ)が追ってきます。
旧12年のような重厚さはありませんが、その分、非常にバランスが取れており、飲み飽きしないのが魅力です。
ストレートやロックでじっくりと味わうことで、その品質の高さが実感できるはずです。
ストレートで感じる複雑な余韻
エライジャクレイグ スモールバッチは、ストレートで飲むことで、そのフィニッシュ(余韻)の複雑さを最大限に感じることができます。
フィニッシュは中程度からやや長く、口の中に心地よいビター感とカラメルの香ばしさが残ります。
時間が経つにつれて、ビターチョコレートのような苦味と、焼いたコーンのような香ばしさが鼻腔に抜け、再び次のひと口を誘ってくれます。
ストレートで楽しむ際は、ぜひ時間をかけて、香りの変化も楽しんでみてください。
少し加水したり、オンザロックにしたりすると、渋味が強調されることもありますが、全体的なバランスは崩れず、飲みごたえのある味わいを提供してくれますよ。
【現行ラインナップ】エライジャクレイグの豊富な種類とそれぞれの特徴
エライジャクレイグと聞くと、終売になった「12年」や、現行の「スモールバッチ」を思い浮かべる方がほとんどかもしれませんが、実はエライジャクレイグのシリーズには、他にも素晴らしいラインナップが数多く存在します。
それぞれ個性的な特徴があり、バーボンの奥深さを教えてくれます。
モモストアが厳選した、現行ラインナップとそれぞれの特徴を解説しますね。
スモールバッチ(NAS)
シリーズのフラッグシップであり、最も手に入りやすく、日常使いに最適なボトルです。
先述の通り、8年から12年の熟成原酒がブレンドされており、47度という比較的高い度数ながら、バランスの取れた飲みやすい仕上がりになっています。
ウイスキー初心者から愛好家まで、幅広い層におすすめできる万能バーボンです。
| 特徴 | 8~12年の原酒をブレンドしたノンエイジ(NAS) |
| 度数 | 47度 |
| テイスト | バニラ、キャラメル、ミント、オーク、バランスが良い |
| おすすめの飲み方 | ストレート、ロック、ハイボール、カクテル全般 |
シングルバレル(18年)
これはエライジャクレイグのラインナップの中でも、特に希少価値の高い一本です。
18年という長期熟成を経た原酒を、単一の樽(シングルバレル)からボトリングしています。
樽ごとに味わいが異なるため、一本一本に個性があり、ウイスキーコレクターの心をくすぐります。
ただし、これも熟成期間が長いため、供給は非常に不安定です。
一部の酒販店では「終売」として扱われているところもあり(検索結果1.1)、もし見つけたら迷わず手に入れるべき「幻の逸品」と言えるでしょう。
味わいは、12年よりもさらに濃厚で、ドライフルーツやレザー、古い木の香りが複雑に絡み合います。
バレルプルーフ(NAS・高アルコール)
「バレルプルーフ」とは、加水せず、樽から取り出したそのままのアルコール度数でボトリングされたウイスキーのことです。
エライジャクレイグのバレルプルーフは、銘柄の性質上、その度数が60度を超えることが多く、非常に強烈なアタックがあります。
しかし、その分、香りの密度と味わいの複雑さは格別です。
飲用には慣れが必要ですが、少量の水を加える(加水)ことで、香りが爆発的に開く「加水マジック」を楽しめるのも魅力です。
ウイスキーに慣れた上級者におすすめの、年に数回リリースされる限定品です。
ライウイスキー(Rye Whiskey)
バーボンがトウモロコシを主原料とするのに対し、ライウイスキーはライ麦を主原料としています。
エライジャクレイグのライウイスキーも、ライ麦由来の爽快でスパイシーな味わいが特徴的です。
バーボンの甘さとは一味違った、シャープでキレのある風味が楽しめます。
クラシックカクテル、特に「マンハッタン」や「サゼラック」を作る際のベースとして、非常に高い評価を得ています。
エライジャクレイグを最も美味しく飲むための「モモストア流」おすすめレシピ
エライジャクレイグの持つ濃厚なバニラやキャラメルの風味は、どんな飲み方にもマッチする万能さを持っていますが、飲み方一つでそのキャラクターは劇的に変化します。
ここでは、現行のスモールバッチはもちろん、もし運良く終売品が手に入ったとしても試していただきたい、モモストア流のおすすめレシピをご紹介します。
バーボン定番「ハイボール」の黄金比
バーボンの風味を爽やかに楽しむなら、やはりハイボールが一番です。
エライジャクレイグのハイボールは、バニラ香がソーダによって弾けるような、非常に華やかな味わいになります。
美味しく作るための「黄金比」とポイントはこちらです。
| 材料 | 割合 | ポイント |
| エライジャクレイグ | 1 | 少し多めの60mlがおすすめ(濃厚さを出すため) |
| 強炭酸ソーダ | 3〜3.5 | ウイスキーの風味を殺さない強炭酸を選ぶ |
| 氷 | たっぷり | 溶けにくい大きめの氷を使用 |
| オプション | レモンの皮 | 軽く絞って香りを足す |
【作り方のコツ】
- グラスをしっかり冷やし、氷をたっぷり入れます。
- ウイスキーを注ぎ、マドラーで一回だけかき混ぜて温度を均一にします。
- グラスの縁から、氷に当たらないようにソーダをゆっくり注ぎます。
- マドラーは入れず、炭酸を逃さないようにそっとグラスの底から持ち上げるように混ぜます(これで完璧!)。
この作り方を実践すれば、プロのバーテンダーが作ったようなハイボールを自宅でも楽しむことができますよ!
重厚な甘さを引き出す「オールドファッションド」
エライジャクレイグの持つキャラメルやバニラの重厚な甘さを最大限に引き出すのが、バーボンカクテルの王様「オールドファッションド」です。
特に、終売品の12年やバレルプルーフを使うと、その奥深い味わいがカクテルとして完成されます。
【オールドファッションド・レシピ】
- エライジャクレイグ:45〜60ml
- 角砂糖(またはシュガーシロップ):1個(5ml)
- アンゴスチュラ・ビターズ:2〜3ダッシュ
- 水:少量(小さじ1程度)
- ガーニッシュ:オレンジピール
【作り方のコツ】
- グラスに角砂糖(またはシロップ)とビターズ、水を少量入れ、マドラーでよく混ぜて砂糖を溶かします。
- 氷を入れ、エライジャクレイグを注ぎ、丁寧にステア(かき混ぜる)します。
- オレンジピールをグラスの縁で軽く絞り、オイルをグラス全体に回してから、そのままグラスに入れます。
ビターズのスパイスとオレンジの皮の香りが、バーボンの甘さを引き締め、エレガントな一杯にしてくれます。ぜひお試しください。
寒い夜にピッタリ「ホットバーボン」
冷え込む夜には、エライジャクレイグのホットカクテルで温まるのも最高です。
バーボンの持つ甘さが、体の芯から温めてくれる癒しの一杯になります。
- エライジャクレイグ:30ml
- お湯:90ml
- レモンジュース:5ml
- ハチミツ:小さじ1〜2(お好みで)
温めたグラスに材料をすべて入れ、優しく混ぜるだけ。
ハチミツはバーボンのバニラ香と相性が抜群で、心地よい甘さとレモンの爽やかさで、完璧なリラックスタイムを演出してくれますよ。
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの最新在庫状況をチェック!
エライジャクレイグの購入を考えたとき、最も手軽で便利なのがAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手ECサイトです。
終売品を探すのは難しいですが、現行の「スモールバッチ」や「バレルプルーフ」「ライ」などは、比較的安定して在庫が供給されています。
ここでは、各ECサイトでの在庫状況と、終売品を探す際の検索のコツをお伝えします。
ECサイトは「現行スモールバッチ」が主力
現在、ECサイトで主力として販売されているのは、もちろん「エライジャクレイグ スモールバッチ(NAS)」です。
多くの酒販店が出品しており、価格競争も起きやすいため、比較的安い価格で手に入れるチャンスがあります。
| ECサイト | 特徴 | 価格比較のポイント |
| Amazon | 在庫が豊富で、プライム会員なら即日配送可能。並行輸入品も多い。 | 出品元が信頼できるか、送料込みの価格で比較。 |
| 楽天市場 | ポイント還元率が高く、イベント時にまとめ買いがお得。酒販店ごとの品揃えが豊富。 | 送料別・送料込みをしっかり確認し、ポイントを加味した実質価格で比較。 |
| Yahoo!ショッピング | PayPayユーザーにお得なキャンペーンが多い。大手酒店の出店も多い。 | クーポンの利用条件やPayPayポイント還元率をチェック。 |
どのサイトも一長一短ありますので、ご自身の利用状況に合わせて最もお得なサイトを選ぶのが賢明です。
特に、楽天市場やYahoo!ショッピングは、月末や「お買い物マラソン」などのイベント時に購入すると、ポイントで実質価格が下がることが多いので、チェックしてみてください。
終売品を探す際の注意点と検索ワード
ECサイトで終売品である「エライジャクレイグ 12年」を探す場合、通常の検索だけでは現行品しか表示されません。
以下の検索ワードを組み合わせて、在庫を持つ酒販店のデッドストックを探し出しましょう。
終売品を探すための検索ワード例
- 「エライジャクレイグ 12年」
- 「エライジャクレイグ 旧ボトル」
- 「エライジャクレイグ 終売品」
- 「エライジャクレイグ 旧ラベル」
これらのワードで検索し、出品されているボトルの写真に「AGE 12 YEARS」の表記があるか、またはラベルに「バカルディジャパン」などの旧正規代理店の記載があるかを確認してください。
また、価格が現行品と比べて極端に安い場合は、偽物や状態の悪いボトルの可能性もありますので、十分注意しましょう。
信頼できる酒販店からの出品であれば、「希少品」「デッドストック」といった記載があり、価格もプレミア価格になっていることがほとんどです。
以下のリンクから、各サイトの検索ページを直接開いて、最新の在庫状況をチェックしてみてくださいね!
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリでの購入はアリ?注意点
終売品を探すうえで、フリマアプリやネットオークションは、無視できない存在です。
なぜなら、終売品のボトルは、個人宅の棚に眠っていることが多く、それらが出品される主な場所が、フリマアプリだからです。
しかし、前述した通り、個人売買には大きなメリットと、同時に無視できないリスクが潜んでいます。モモストアが考える、フリマアプリでの購入の是非と、リスク回避のためのチェックポイントを解説します。
個人売買のメリットと潜むリスク
フリマアプリやオークションを利用するメリットは、主に以下の2点です。
【メリット】
- 終売品を見つけやすい:一般の酒販店では扱っていない、個人が所有していた希少なボトルが出品されることがあります。
- 価格交渉の余地がある:フリマアプリの場合、価格交渉に応じてくれる出品者もおり、相場よりも安く手に入れられる可能性があります。
【潜むリスク】
一方で、リスクは酒販店からの購入よりも格段に高くなります。
- 液面低下のリスク:長期保管されていたボトルは、コルクが劣化し、中身が蒸発して液面が下がっている(目減りしている)ことがあります。
- 偽物のリスク:非常に稀ですが、偽造ボトルや中身を詰め替えたボトルが出品される可能性があります。
- 保管状態のリスク:直射日光が当たる場所や、温度変化の激しい場所に保管されていた場合、ウイスキーの風味が著しく劣化している可能性があります。
- 輸送時の破損リスク:個人での梱包のため、割れ物であるウイスキーの梱包が甘く、輸送中に破損するリスクがあります。
特に液面低下は、飲食物であるウイスキーの価値に直結するため、必ず出品画像で確認しましょう。液面が肩口より下がっているものは、避けた方が無難です。
トラブルを避けるためのチェックリスト(表形式)
フリマアプリなどで終売品を購入する際は、以下のチェックリストを参考に、トラブルを未然に防ぎましょう。
| チェック項目 | 確認すべき点 | 注意点 |
| 出品者の評価 | 「非常に良い」が95%以上か、取引履歴は豊富か | 新規アカウントや評価の少ない出品者は避けるべき |
| ボトルの写真 | ラベルの表裏、キャップ部分、ボトル全体、液面の高さが鮮明に写っているか | 写真が不鮮明な場合は追加撮影を依頼する |
| 液面の状態 | 液面が肩口(ショルダー)より上にあるか | 明らかに目減りしている場合は風味劣化の可能性が高い |
| 保管状況の記載 | 「冷暗所保管」など、適切な保管状況が記載されているか | 「サイドボードに飾っていた」などの記載は日光の影響を疑う |
| 付属品 | 元箱や付属品(あれば)が揃っているか | 箱付きの方がボトルの保管状態が良い可能性が高い |
これらの項目をしっかりチェックし、少しでも疑問があれば、購入前に必ず出品者に質問を投げかけましょう。誠実に対応してくれる出品者から購入するのが、最も安全な方法ですよ。
酒販免許のない個人からの購入に関する法的側面
国内では、お酒の販売には「酒類販売業免許」が必要です。
そのため、免許を持たない個人が反復継続してウイスキーを販売することは、法律で禁止されています。
フリマアプリでの個人売買は、「家庭内で不要になったものを譲渡する」という側面が強いですが、営利目的と見なされると違法となる可能性があります。
購入者側が罰せられることは稀ですが、これらのリスクを理解したうえで、あくまで自己責任で取引を行うようにしましょう。
モモストアとしては、やはり信頼できる正規の酒販店からの購入を強くおすすめします。
なぜ終売が相次ぐ?バーボンウイスキー業界の「原酒不足問題」を解説
エライジャクレイグの12年表記が終売になった背景には、世界的なウイスキーブームによる「原酒不足問題」があります。
これはエライジャクレイグに限った話ではなく、多くの有名ウイスキーブランドで共通している深刻な問題なんです。
なぜ、世界中のウイスキーメーカーが、原酒不足に陥り、熟成年数表記を外したり、終売にしたりする事態になっているのか、その構造的な理由を解説します。
熟成期間が長いことの功罪
ウイスキー、特にバーボンやシングルモルトは、製品になるまでに長い年月が必要です。
エライジャクレイグ 12年の場合、製造から販売まで12年間待たなければなりません。
この「タイムラグ」が、原酒不足の最大の原因です。
【功罪の具体例】
- 功(メリット):時間をかけることで、樽から複雑な風味が抽出され、深みのある味わいになります。
- 罪(デメリット):12年前に仕込んだ量が、現在の需要に全く追いつきません。今のブームを予測して12年前に仕込むことは、ほぼ不可能だったからです。
ウイスキーメーカーは、数十年先の需要を予測して生産計画を立てなければなりませんが、ここ数年のウイスキーブームは、誰も予測できなかったレベルでした。
そのため、10年~20年熟成を待って出荷しようとしたところ、樽が空っぽになってしまい、「熟成年数表記を外す」という苦渋の決断を迫られることになったのです。
バーボンブームの世界的拡大
かつてはアメリカ国内と一部のヨーロッパ諸国が主なマーケットでしたが、今やバーボンは世界中で飲まれています。
特にアジア市場での人気拡大は目覚ましく、日本でもバーボン愛好家が急増しています。
また、ウイスキー投資の対象としても注目されており、飲む目的だけでなく、保管する目的でボトルを購入するコレクターも増えたことも、品薄に拍車をかけています。
蒸溜所側も、供給量を増やすために設備を増強したり、貯蔵庫を新設したりといった努力は続けていますが、樽に入れてしまえば、あとは時間しか解決してくれません。
この生産量の増加が市場に反映されるには、早くても数年、熟成期間を考えれば10年以上かかることになります。
終売や品薄は、私たち愛好家の熱意が、メーカーの生産力を上回ってしまった結果と言えるかもしれませんね。
エイジ表記(熟成年数)の重要性とその変化
ウイスキーにおける「エイジ表記」は、品質の保証として非常に重要視されてきました。
しかし、原酒不足が深刻化する中で、熟成年数表記を持たないNAS(ノンエイジ・ステートメント)ボトルへの移行が加速しています。
メーカー側は、若めの原酒を使うことで品質が落ちないよう、ブレンディング(原酒の配合)の技術を磨き、様々な熟成年数の原酒を組み合わせて、従来の味わいを再現しようと最大限の努力をしています。
エライジャクレイグのスモールバッチも、まさにその努力の結晶であり、ノンエイジになっても高い評価を維持しているのは、ヘヴンヒル社の技術力の高さの証拠と言えるでしょう。
終売は残念ですが、このブームは新しいウイスキーの飲み方や、新しい銘柄との出会いを私たちに与えてくれているとも言えます。
エライジャクレイグ好きにおすすめ!代替バーボン銘柄3選
終売品のエライジャクレイグ 12年が手に入らなくても、また、現行のスモールバッチが気に入ったとしても、「次はどんなバーボンを試してみよう?」と考えるのは、ウイスキー好きの醍醐味ですよね。
エライジャクレイグの持つ「バニラやキャラメルの濃厚な甘さ」「オークの香ばしさ」といった要素を踏まえ、モモストアが自信を持っておすすめする代替バーボン銘柄を3つご紹介します。 これらは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでも比較的手に入りやすい銘柄ですので、ぜひ次の1本として検討してみてください。
メーカーズマーク(Maker’s Mark)
【特徴】
メーカーズマークは、バーボンの主原料であるトウモロコシに加えて、大麦麦芽ではなく「冬小麦(ウィート)」を使用している点が大きな特徴です。
この小麦を使うことで、一般的なバーボンに比べて口当たりが非常に柔らかく、まろやかになります。
エライジャクレイグのバニラの甘さに、より優しい舌触りを求めている方にはピッタリです。
また、ボトルを手作業で蝋(ロウ)に浸して封をする、おしゃれなパッケージも人気の理由です。
【おすすめポイント】
- 甘さ:はちみつ、バニラ、キャラメルといった、上品で優しい甘さ。
- 飲み方:ストレートやロックはもちろん、カクテルベースとしても非常に優秀です。
- 価格帯:エライジャクレイグのスモールバッチに近い価格帯で、手軽に試せます。
ワイルドターキー レアブリード(Wild Turkey Rare Breed)
【特徴】
エライジャクレイグのバレルプルーフのような、強烈な飲みごたえと複雑さを求めている方には、ワイルドターキー レアブリードがおすすめです。
これは、熟成年数の異なる6年、8年、12年の原酒をブレンドし、加水せずにボトリングされたバレルプルーフ(アルコール度数は50%台後半)です。
非常に濃厚なオーク香、スパイス、そして分厚いキャラメルの層が感じられ、バーボンらしい力強さを堪能できます。
ストレートで飲むと、口の中で香りが爆発するような体験ができますよ。
【おすすめポイント】
- 甘さ:力強いバニラ、ナツメグ、焼いたオーク。重厚でスパイシー。
- 飲み方:ストレートでじっくり、または水を数滴加える「トワイスアップ」で香りを引き出す。
- 特徴:ノンチルフィルタード(冷却濾過をしていない)のため、バーボン本来の旨味が凝縮されています。
ノブクリーク(Knob Creek 9 Year Old)
【特徴】
ノブクリークも、エライジャクレイグと同じく、一時は熟成年数表記(9年)が外されていましたが、ファンからの熱い要望により「9年」表記が復活したという経緯を持つバーボンです。
アルコール度数は50度と高めで、熟成期間も9年と長いため、深いオーク香とコクのある甘さが特徴です。
エライジャクレイグ 12年の「濃厚さ」に最も近いキャラクターを持つバーボンの一つと言えるでしょう。
しっかりとした樽感と、長く続くフィニッシュは、古き良きバーボンを愛する方に強くおすすめできます。
【おすすめポイント】
- 甘さ:メープルシロップ、ローストナッツ、リッチなバニラ。
- 飲み方:ロックやストレートで、その力強い味わいを堪能してください。
- 特徴:9年熟成が戻ったことで、品質と味わいに安定感があります。
エライジャクレイグは終売でも心配無用!新しいバーボンとの出会いを楽しむ
エライジャクレイグ 12年の終売は、私たちバーボンファンにとって、確かにショックな出来事でした。
しかし、ウイスキーの歴史を振り返ると、愛された銘柄の終売やリニューアルは、常に繰り返されてきたことなんですね。
そして、その終売やリニューアルの裏には、メーカーが新たな時代に合わせて品質を維持しようとする、真摯な努力と挑戦があります。
終売はウイスキーの歴史の一部
終売品となったエライジャクレイグ 12年は、今後、ボトルを探すことが「宝探し」のような楽しみを与えてくれるでしょう。
もし手に入れたなら、それは単なるお酒ではなく、歴史の証人として、大切に味わうべき一本です。
一方で、現行の「スモールバッチ」も、多くの品評会で受賞を重ねる、現代の技術が詰まった素晴らしいバーボンです。
終売のショックを乗り越え、現行品を愛でることで、私たちはウイスキーの進化をリアルタイムで感じることができます。
また、先ほどご紹介した代替銘柄のように、似た特徴を持ちながらも異なる個性を持つバーボンと出会うことで、あなたのウイスキーライフはさらに豊かになるはずです。
終売を悲しむのではなく、これを機に、バーボンの奥深さを改めて探求するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
モモストアも、これからも様々なウイスキーの情報をお届けしていきますので、ぜひ一緒にバーボンの旅を楽しみましょう!
モモストアからのメッセージ
エライジャクレイグの歴史的価値は不変です。
「バーボンの父」エライジャ・クレイグ牧師のレガシーは、現行のスモールバッチにもしっかりと受け継がれています。
終売品はプレミア価格になり、手が届きにくくなりましたが、手の届く範囲で最高のバーボンを楽しむことこそ、真のウイスキー愛好家のあるべき姿だと、モモストアは考えています。
ぜひ、今日の記事を参考に、お気に入りのエライジャクレイグを見つけたり、新しい相棒となるバーボンを探してみてくださいね。
乾杯!
エライジャクレイグを深く理解するための豆知識(表形式で比較)
最後に、エライジャクレイグをさらに深く理解し、友人とのウイスキー談義で活用できるような豆知識をまとめました。
終売品と現行品、そしてその他の種類を比較して、その違いを明確に覚えておきましょう。
エライジャクレイグシリーズの基本スペック比較
それぞれのボトルの個性を知ることで、飲み分けの楽しみが格段にアップします。
| 銘柄 | 熟成年数 | アルコール度数 | 位置づけ | 味わいの傾向 |
| 旧12年 | 12年 | 47% | 終売・プレミア品 | 重厚、濃厚な甘さ、長い余韻、ビター |
| スモールバッチ | NAS(8〜12年ブレンド) | 47% | 現行・フラッグシップ | バランス、バニラ、ミント、軽快 |
| 18年シングルバレル | 18年 | 45% | 希少・超長期熟成 | ドライフルーツ、レザー、非常に複雑 |
| バレルプルーフ | NAS | 60%前後(変動) | 限定・ハイプルーフ | 強烈なアタック、香りの爆発力、原酒感 |
バーボンの父・クレイグ牧師にまつわる逸話
バーボンを飲む際に、ぜひ頭の片隅に置いておきたい、クレイグ牧師の功績です。
「バーボン」というお酒の概念が、いかにして生まれたかが分かります。
- 焦がし樽:火事によって焦げた樽を再利用したことが、バーボン独特の製法「チャードバレル」の起源になったとされています。
- バーボンの地理的起源:クレイグ牧師が蒸溜を始めた場所は、現在のケンタッキー州バーボン郡に近い地域であり、この地域がバーボンの名産地となる礎を築きました。
- ヘヴンヒル社の決意:創業から四半世紀を経た1930年代、禁酒法解除後にヘヴンヒル社がバーボン造りを開始した際、偉大な先駆者であるクレイグ牧師の名を冠することを決めたという歴史があります。
終売は、ウイスキーの需要が高まった現代の証であり、終売品を愛で、現行品を応援することが、バーボン文化を未来に繋ぐことにも繋がります。
これからも、エライジャクレイグという素晴らしいバーボンを楽しんでいきましょう!

