ザ・モルツは本当に売ってない?どこで買えるか販売店と在庫状況を徹底調査!
「ザ・モルツが好きだったのに、最近全然見かけない…」
「あれ?ザ・モルツって、もしかして売ってないの?」
ビール好きのあなた、ご心配なく!この記事では、サントリーの名作ビール「ザ・モルツ」が今、なぜ市場から姿を消しているのか、そして「まだどこかで手に入るのか?」という疑問に徹底的にお答えします。
終売の理由から、在庫が残っているかもしれない意外な販売店、さらにはザ・モルツの「うまさ」に近づける代替ビールまで、モモストアが詳しく解説しますね。
・【公式見解】ザ・モルツはいつ製造終了した?
・まだ在庫が残っている可能性のある販売店を徹底リサーチ
・スーパーやコンビニでザ・モルツを見つけるのは絶望的?
・ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)での在庫状況は?
- ザ・モルツが「売ってない」と言われる理由は何?
- 【公式見解】ザ・モルツはいつ製造終了した?
- まだ在庫が残っている可能性のある販売店を徹底リサーチ
- スーパーやコンビニでザ・モルツを見つけるのは絶望的?
- ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)での在庫状況は?
- フリマアプリやオークションサイトでザ・モルツを探す際の注意点
- 業務用(樽生)のザ・モルツが飲める飲食店はまだ存在するのか?
- ザ・モルツの味に近い!サントリーのおすすめ代替ビール3選
- 終売したザ・モルツファンにおすすめしたい他社ビール
- 終売ビールを自宅で再現!? ビールの飲み方・注ぎ方のコツ
- ザ・モルツ終売に関する世間の声やSNSの反応は?
- 【まとめ】ザ・モルツを諦める前に試すべき最後の手段
ザ・モルツが「売ってない」と言われる理由は何?

「ザ・モルツが売ってない!」と感じているのは、あなたの気のせいではありません。
実際に、多くのスーパーやコンビニからザ・モルツの姿は完全に消えてしまっているのが現状です。
なぜ、一時はテレビCMでも大々的に宣伝されていた人気ビールが、こんなにも見つからなくなってしまったのでしょうか?
その理由は非常にシンプルで、そしてビールファンにとってはちょっぴり悲しい真実です。
ザ・モルツの「終売」という現実と背景
結論から申し上げますと、ザ・モルツはすでに生産が終了し、「終売」となっている商品だからです。
「え、そうだったの!?」と驚かれる方もいるかもしれませんね。
もちろん、サントリーがビール事業から撤退したわけではありません。
ビールの世界は常に新商品やリニューアルが行われており、その中で一つの役目を終えた、というのが正確な表現になります。
ザ・モルツは、サントリーの主力商品である「ザ・プレミアム・モルツ」(プレモル)とは一線を画し、「UMAMI」をテーマにした、飲み飽きない美味しさが特徴でした。
特に、モルツといえば、1986年の発売以来、多くのビールファンに愛されてきた歴史あるブランドです。
その系譜を受け継ぎ、2015年にリニューアルされたのが、今回話題になっている「ザ・モルツ」なんですね。
しかし、ビール市場は競争が激しく、サントリーとしても経営資源を集中させる必要がありました。
その結果、プレミアムビールの「ザ・プレミアム・モルツ」や、その他の新ジャンル商品に注力するため、ザ・モルツは惜しまれつつも、その製造ラインを譲ることになったわけです。
この終売のニュースは、当時のSNSやネットニュースでも大きな話題となりました。
「あの味がもう飲めないなんて…」「居酒屋での定番だったのに」といった惜しむ声が多数上がっていたことを、モモストアもよく覚えています。
「売ってない」と感じる具体的な理由リスト
終売以外にも、「売ってない」と感じる具体的な理由をいくつかまとめてみました。
| 理由 | 詳細 | 現在の状況 |
| ① 公式の生産終了 | サントリーが製造・出荷を完全にストップしています。 | 新品の供給はゼロです。 |
| ② 既存在庫の枯渇 | 小売店が抱えていた在庫が、終売から時間が経ち、ほぼ飲み尽くされました。 | 大手チェーン店での発見は極めて困難です。 |
| ③ 代替商品の展開 | 終売後、サントリーは後継となる「サントリー生ビール」などを展開し、棚を置き換えています。 | ザ・モルツが陳列されるスペース自体がなくなりました。 |
| ④ 鮮度の問題 | ビールは賞味期限があるため、古い在庫は処分対象となり、残りにくいです。 | 終売から年数が経っているため、鮮度の良いものは存在しません。 |
特に④の鮮度の問題は重要です。
たとえどこかの倉庫で奇跡的に発見されたとしても、ビールの「美味しさ」を追求するメーカーとしては、古い商品を流通させることはありません。
私たちが今探しているのは、流通の過程から「漏れてしまった」ごくわずかな奇跡の在庫、ということになりますね。
次章では、この「終売」が具体的にいつだったのか、公式の発表を基に確認していきましょう!
【公式見解】ザ・モルツはいつ製造終了した?
ザ・モルツの終売は、ビールファンにとって一つの区切りとなる出来事でした。
改めて、サントリーからの公式発表に基づき、製造が終了した正確な時期を確認しておきましょう。
正式な生産終了時期は2019年9月
サントリーは、2019年9月をもってザ・モルツの製造を終了しました。
この決定には、当時のビール市場の動向が大きく影響しています。
ご存知の通り、ビール市場は「プレミアム志向」と「低価格志向」の二極化が進んでいました。
- プレミアム帯: 「ザ・プレミアム・モルツ」や「エビスビール」など
- 低価格帯: 第三のビールや発泡酒など
ザ・モルツは、その中間である「スタンダードビール」という位置づけにありましたが、このスタンダード帯の消費が伸び悩んでいた時期だったのです。
サントリーの狙いは、主力商品である「ザ・プレミアム・モルツ」のブランド力をさらに高め、ビール事業全体の効率化を図ることにありました。
そのため、残念ながらザ・モルツは、その役目を終えることになったのです。
終売から数年が経過したことの意味
2019年9月をもって生産が終了し、この記事を書いている現在、すでに数年が経過しています。
この時間の経過は、「売ってない」状況をさらに深刻なものにしています。
ビールのような賞味期限のある商品は、終売後、小売店は在庫を売り切ることに注力します。
終売直後であれば、問屋や一部の地方の酒屋にはまだ在庫が残っている可能性がありましたが、数年も経つと、その可能性は以下の理由でほぼゼロに近くなります。
賞味期限という現実的な壁
一般的に、缶ビールや瓶ビールの賞味期限は、製造から9ヶ月から1年程度とされています。
終売から数年が経過している現在、市場に流通している正規のザ・モルツは、すべて賞味期限切れということになります。
もし、あなたが「賞味期限切れでも飲みたい!」というコアなファンだったとしても、安全面や品質の変化を考慮すると、あまりおすすめできる選択肢ではありません。
代替商品による棚の完全な置き換え
ザ・モルツが退いた後の棚には、サントリーが新たに発売した商品が陳列されています。
- サントリー生ビール:2023年に発売され、スタンダードビール市場の新たな旗手として位置づけられています。
- ザ・プレミアム・モルツ各種:プレモルの限定品や、香るエールなど、ラインナップが強化されています。
これにより、小売店側にも「ザ・モルツを置くスペースがない」という物理的な理由が生じています。
このように、ザ・モルツが「売ってない」というのは、「売られていない」という明確な事実に基づいているため、店頭での再会は奇跡に近いと言わざるを得ません。
しかし、それでも諦めきれないのがビールファンですよね!
次章からは、その「奇跡の在庫」を探すための具体的な手段と、その現実的な可能性を探っていきましょう!
サントリーのザ・モルツ終売に関する公式情報はこちら(外部リンク)
まだ在庫が残っている可能性のある販売店を徹底リサーチ
正規の流通ルートでは絶望的…でも、ザ・モルツの在庫が「まだ残っているかもしれない」場所はあります。
それは、大手チェーン店ではない、特定の種類の小売店です。
ここでは、モモストアが考える「ザ・モルツ最後の砦」となりうる販売店をリストアップし、それぞれの可能性を検証します。
地方の個人経営の酒屋()
最も可能性が高いのが、全国各地に点在する個人経営の「町の酒屋さん」です。
大手スーパーのように在庫管理が徹底されておらず、終売の告知が行き届いていなかったり、単に倉庫の奥に置き忘れてしまったりしているケースが、ごく稀にあります。
探し方のコツ:
- 昔ながらの佇まいの店を狙う: 創業から長く、古びた倉庫を持っているような酒屋は、在庫がデッドストックとして残っている可能性があります。
- 直接尋ねてみる: 「ザ・モルツの缶ビールを探しているんですが、倉庫に古い在庫が残っていませんか?」と直接尋ねてみるのが一番確実です。ダメ元で聞いても、何か情報が得られるかもしれません。
- 地方の温泉街や観光地の店: 季節によって売れ行きにムラがある地域の酒屋は、在庫回転率が低く、残りやすい傾向があります。
ただし、ここで見つかったとしても、そのほとんどが賞味期限が切れていることを覚悟しておく必要があります。あくまで「記念に缶を手に入れたい」という目的であれば、試す価値はあるでしょう。
業務用の酒類専門問屋()
飲食店向けに酒類を卸している専門問屋も、可能性としてはゼロではありません。
問屋は大量の在庫を扱うため、ケース単位でのデッドストックが残っているケースがごく稀にあります。
ただし、一般の消費者には小売りをしていないことがほとんどなので、知人の飲食店経営者などに頼んで、在庫の有無を確認してもらう必要があります。
また、問屋に残っているのは、主に「業務用樽生」の空樽や、缶ビール・瓶ビールの業務用ケースです。缶や瓶のものは、酒屋と同様に鮮度の問題があります。
リサイクルショップ・アンティークショップ()
「え、リサイクルショップにビール?」と思われるかもしれませんが、これも意外な穴場です。
特にビールの「ノベルティグッズ」や「販促品」として販売されていた缶が、未開封のままコレクション品として売られていることがあります。
この場合は、ビールを飲むというより、「当時のデザイン缶」を収集する目的に限定されます。ビールは飲まず、中身は処分することを前提に探すのが賢明です。
| 場所 | 残っている可能性のあるもの | 飲める可能性 |
| 町の酒屋 | 缶ビール、瓶ビール、古い販促グッズ | ほぼゼロ(賞味期限切れ) |
| 酒類問屋 | 業務用ケース、樽生の空樽 | 非常に低い |
| リサイクルショップ | コレクション用の未開封缶、ノベルティ品 | ゼロ(飲むのは非推奨) |
これらの場所を探すことは、まさに宝探しのようなもの。
「見つからなくて当たり前」くらいの気持ちで、気長に探してみるのが、精神衛生上もおすすめです。
次に、私たちが日常的に利用するスーパーやコンビニでの現状を確認してみましょう。
スーパーやコンビニでザ・モルツを見つけるのは絶望的?
私たちの生活圏で最もビールを購入する場所といえば、やはりスーパーやコンビニですよね。
では、これらの大手小売店で、ザ・モルツと再会できる可能性はあるのでしょうか?
大手スーパー(イオン、イトーヨーカドーなど)の在庫事情
結論から言うと、大手スーパーでザ・モルツを見つけるのは、ほぼ絶望的と考えて間違いありません。
大手チェーン店は、在庫管理が非常に徹底されています。
- POSシステムによる厳格な管理: 終売が決定した時点で、システムから商品コードが削除され、自動発注も停止します。
- 期限切れ商品の徹底排除: お客様に安全な商品を提供するため、賞味期限の管理は厳しく、期限切れ商品はすぐに棚から撤去・処分されます。
- 棚替え(リニューアル)の頻繁さ: 新商品の発売に伴い、棚のレイアウトが頻繁に変更されるため、古い商品が置きっぱなしになることはありません。
もし、奇跡的に陳列されていたとしても、それは「店員さんのミス」で、賞味期限がとっくに切れているはずです。
見つけても購入は控え、店員さんに確認を取るようにしてくださいね。
コンビニエンスストア(セブン、ファミマ、ローソンなど)の在庫事情
コンビニでの可能性は、スーパー以上に低いです。
コンビニは在庫の回転率が命。
少量多品種の商品を常に新鮮な状態で提供することが求められます。そのため、数年前の終売商品が、意図せず残っている可能性はゼロに近いです。
特に、ビールは冷やして販売することが多いため、「うっかり倉庫の奥に忘れていた」というケースも発生しにくいのです。
| 店舗タイプ | 在庫管理の厳しさ | 見つかる可能性 |
| 大手スーパー | 非常に厳しい | ほぼゼロ |
| コンビニ | 極めて厳しい(回転率重視) | ゼロ |
| 町の酒屋 | 店による(緩い場合あり) | ごく稀にデッドストックあり |
スーパー・コンビニを探す際の最後の望み「POP」
とはいえ、どうしても諦めきれないあなたに、一つだけチェックポイントをお伝えします。
それは、「PB(プライベートブランド)ではない、古いタイプの小型スーパー」です。
地方の、ローカルなスーパーマーケットの中には、閉店間際であったり、後継者不足で管理が行き届いていない店舗がごく稀に存在します。
しかし、これはあくまで「理論上の可能性」です。
現実的なアプローチとしては、「ネット通販」をチェックする方が、遥かに効率的です。次章で、ネット通販の現状を見ていきましょう。
ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)での在庫状況は?
実店舗で見つけるのが難しいなら、次はインターネットの力を借りるのが定石です。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手ネット通販サイトでは、ザ・モルツは販売されているのでしょうか?
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの現状
モモストアが各サイトの在庫状況を調査した結果、やはり新品(正規の在庫)として販売されているケースは確認できませんでした。
これらの大手サイトで「ザ・モルツ」と検索すると、主に以下の2つのパターンが表示されます。
① 終売したザ・モルツ本体は「在庫なし」または「非常に高額」
終売した商品ページ自体は残っているものの、ほとんどが「現在在庫切れです」「取り扱いがありません」という表示になっています。
ごく稀に、個人や小規模業者が「プレミア価格」で出品しているケースがありますが、以下の点に注意が必要です。
- 価格: 通常価格の数倍〜数十倍になることがあります。
- 賞味期限: 記載がない場合は、必ず出品者に確認しましょう。未開封でも賞味期限切れの可能性が高いです。
- 品質: 保管状態が不明なため、ビールの味が著しく劣化しているリスクがあります。
② 代替品・後継品が表示される
検索アルゴリズムが「ザ・モルツ」の購入履歴から、「サントリー生ビール」や「ザ・プレミアム・モルツ」など、サントリーの現行品を自動で提案してきます。
これは、ザ・モルツが手に入らない現状において、「これを買ってね」というお店側からの親切な提案とも言えますね。
ネット通販で購入する際のチェックリスト
もし、ネット通販で「ザ・モルツ」を発見した場合は、衝動買いせずに以下の点を冷静にチェックしてください。
| チェック項目 | 確認すべき点 |
| 出品者 | 公式ショップではなく、個人または小規模業者の場合が多いです。評価を確認しましょう。 |
| 賞味期限 | 必ず「〇〇年〇月まで」と明記されているか確認し、不明な場合は質問しましょう。 |
| 価格 | 適正価格か?コレクション目的ではないなら、代替品の方がはるかに安く、美味しいです。 |
| 缶の状態 | 画像が添付されていれば、缶に錆びや凹みがないか確認しましょう。 |
特に、賞味期限切れのビールを飲んで体調を崩しても、自己責任になってしまいます。
あくまで「飲む」目的ではなく「コレクション」目的として割り切れる場合にのみ、ネット通販での高額な購入を検討することをおすすめします。
ネット通販では、現行のサントリー生ビールなどがいつでも購入できますので、そちらを試す方が現実的でしょう。
フリマアプリやオークションサイトでザ・モルツを探す際の注意点
ネット通販で正規の在庫がなければ、次に目を向けるのは、個人間での売買が行われるフリマアプリやオークションサイトです。
ここでは、ザ・モルツとの遭遇率が最も高くなりますが、同時に注意すべき点も多くなります。
メルカリ、ヤフオク!での遭遇率は高い
メルカリやYahoo!オークションなどでは、「実家の倉庫から出てきた」「ビール好きだった家族の遺品」といった理由で、ザ・モルツが出品されることが比較的多くあります。
出品されている商品は、主に以下の3パターンです。
- 未開封の缶ビール・瓶ビール: 最も多いパターンですが、ほぼ間違いなく賞味期限切れです。
- ザ・モルツのノベルティグッズ: オリジナルTシャツ、グラス、ポスターなど、ビールそのものではない販促品です。
- 業務用樽生の空樽: コレクションやDIYの素材として、空の樽が出品されることがあります。
絶対に避けるべき「飲む」ための購入
フリマアプリで売買されているザ・モルツは、たとえ未開封であっても、「飲む」目的での購入は避けるべきです。
ビールの味は、保管状態によって大きく左右されます。
出品者の自宅で、以下の環境に置かれていた可能性を考えると、品質は保証できません。
- 高温多湿な環境: 倉庫や押し入れなど、温度変化が激しい場所に保管されていると、ビールの酸化が急速に進み、異臭や異味が発生します。
- 直射日光: 紫外線はビールの風味を急激に劣化させます(「日光臭」と呼ばれる劣化)。
ビールのプロではない個人が出品しているため、「未開封=安全」ではないことを理解しておきましょう。
万が一飲んで体調を崩しても、補償を求めるのは非常に困難です。
安全にコレクション目的で購入するための交渉術
「それでも記念に缶を手に入れたい!」というコレクターの方は、以下の交渉術を活用しましょう。
| 交渉ポイント | 具体的な質問内容 |
| 賞味期限の確認 | 「缶底に印字されている賞味期限を教えていただけますか?」と聞く。(期限切れであることを確認し、納得した上で購入しましょう) |
| 保管環境 | 「自宅のどこに保管されていましたか?(例:常温の倉庫、冷暗所など)」と聞く。(「冷暗所」であれば、まだ缶の状態が良い可能性が高まります。) |
| 値下げ交渉 | 飲用できないことを理由に、「コレクションとして購入したいので、お値下げは可能でしょうか?」と交渉する。(高額なプレミア価格で購入するのは賢明ではありません。) |
フリマアプリは、あくまで「コレクションアイテム」の売買の場として利用し、飲用はしないという鉄則を守りましょう。
ザ・モルツの思い出を汚さないためにも、安全を最優先にしてくださいね。
業務用(樽生)のザ・モルツが飲める飲食店はまだ存在するのか?
缶や瓶は諦めるとして、「樽生(たるなま)」のザ・モルツを最後に一杯飲みたい!
そう願うビールファンも多いのではないでしょうか?
業務用である樽生ビールの在庫状況と、それが飲めるお店を探す現実的な可能性について見ていきましょう。
樽生は缶よりも鮮度が命
缶ビール以上に、樽生ビールは鮮度が命です。
樽生ビールは、開封(タップに接続)すると、炭酸ガスを注入しながらも、徐々に酸化が進んでいきます。
一般的に、樽生ビールは開封後1週間から10日程度で飲み切るのが理想とされています。
ザ・モルツが終売したのが2019年9月。
この事実から、終売から数年経った今、樽生ビールとしてザ・モルツを提供している飲食店は、物理的に存在し得ないと断言できます。
なぜ樽生が残っていないのか?
飲食店は、ビールメーカーと契約している酒販店から樽を仕入れます。
終売が決定した時点で、酒販店への樽の出荷は停止されます。また、お店側も在庫回転率を重視するため、古い樽を抱え続けるメリットがありません。
たとえ、冷蔵庫の奥に未開封の樽が残っていたとしても、以下の理由で提供は不可能です。
- 賞味期限: 樽生ビールの賞味期限は、缶ビールよりもさらに短いのが一般的です。とっくに期限切れでしょう。
- 品質劣化: 未開封でも、樽内のビールの品質は時間とともに確実に劣化しています。お店の信用問題にも関わるため、提供されることはありません。
飲食店で「ザ・モルツ」の面影を探す方法
樽生のザ・モルツは飲めませんが、飲食店で「ザ・モルツのグラス」を探すことはできます。
サントリーは、ビールごとに専用グラスを飲食店に提供しています。ザ・モルツのロゴが入ったグラスを、現在も他のビール(例えば「サントリー生ビール」)の提供に使っているお店が、ごく稀に存在します。
これはザ・モルツを飲めるわけではありませんが、当時のロゴやデザインを眺めながらビールを飲むことで、少しだけ思い出に浸ることができるかもしれません。
ただし、ほとんどのお店では、終売とともにグラスも破棄・交換されているため、こちらも根気よく探す必要があります。
残念ながら、樽生ザ・モルツの再会は諦め、「ザ・モルツの味のDNA」を受け継いだ後継商品に目を向けるのが、今できる最善の選択肢と言えるでしょう。
ザ・モルツの味に近い!サントリーのおすすめ代替ビール3選
ザ・モルツの「UMAMI」と「飲み飽きないコク」は、他のビールでは得がたいものでした。
しかし、終売という現実を受け止め、ザ・モルツのDNAを受け継いだサントリーの現行品の中から、代替としておすすめできる3つのビールをご紹介します。
代替筆頭!サントリー生ビール「トリプル生」
ザ・モルツの後継機として、最も注目すべきなのが、2023年に発売された「サントリー生ビール(通称:トリプル生)」です。
ザ・モルツとの共通点:
- 飲み飽きないスタンダードな味わい: プレミアムビールとは違い、日常的にゴクゴク飲めるバランスの良さを追求しています。
- 多重構造の麦芽使用: サントリーは、複数の麦芽を組み合わせることで、奥行きのある「UMAMI」を引き出す技術に長けています。
「トリプル生」という愛称は、「3種の麦芽(欧州産アロマホップ含む)」を使用していることに由来します。
その味わいは、ザ・モルツが持っていた「麦のコク」と「キレの良さ」を現代風に昇華させたもので、ザ・モルツファンなら一度は試すべき一本です。
濃厚な麦芽感を楽しむなら「ザ・プレミアム・モルツ」
「ザ・モルツ」という名前を聞いて、当然ながら「ザ・プレミアム・モルツ」(プレモル)を思い浮かべる人も多いでしょう。
ザ・モルツとの違いと魅力:
- よりリッチな香りとコク: プレモルは、ザ・モルツよりもホップのアロマ(香り)が強く、麦芽の濃厚な甘みを感じられます。
- 最高級のモルツ使用: 「ザ・モルツ」の名の通り、厳選された素材を使用しており、ビールの「うまみ」の深さはサントリー製品の中で最高峰です。
ザ・モルツの「UMAMI」が好きだった人は、プレモルの「深いコク」と「華やかな香り」を試してみてください。
少し贅沢な「プレモル」は、ザ・モルツが持っていた「豊かさ」を別の角度から満たしてくれるはずです。
爽快なキレを求めるなら「金麦」
ビール(酒税法上の「ビール」)ではないものの、ザ・モルツの「キレ」や「飲みやすさ」が好きだった人には、サントリーの第三のビール「金麦」がおすすめです。
金麦を選ぶ理由:
- 価格帯: 非常にリーズナブルで、日常の晩酌に最適です。
- スムースな飲み口: ザ・モルツが持っていた「ゴクゴク飲める」という特徴を、キレの良さで再現しています。
金麦は、特に「雑味なく、スッキリと飲みたい」というニーズに完璧に応えてくれます。
「ビールに近い味わいを、毎日気軽に楽しみたい」というザ・モルツファンには、経済的にも優しい代替品となります。
| 代替ビール | ザ・モルツとの類似点 | おすすめする人 |
| サントリー生ビール | 飲み飽きないスタンダードなコク | ザ・モルツの「バランスの良さ」を求める人 |
| ザ・プレミアム・モルツ | 麦芽の濃厚な「うまみ」 | ザ・モルツの「深いコク」を求める人 |
| 金麦(第三のビール) | スムースな飲み口とキレ | ザ・モルツの「軽快さ」とコスパを求める人 |
終売したザ・モルツファンにおすすめしたい他社ビール
サントリー製品以外にも、ザ・モルツファンがきっと気に入るであろう、「ミディアムボディでバランスの取れた」ビールはたくさんあります。
ここでは、ザ・モルツが持っていた「麦の旨み」と「飲みやすさ」という特徴を踏まえ、他社の優れたビールを3つご紹介します。
アサヒ「スーパードライ」:キレの良さで代替
「え、スーパードライ?」と思うかもしれませんが、ザ・モルツの「ゴクゴク飲める」という側面を重視するなら、スーパードライの「超辛口」のキレは無視できません。
ザ・モルツが「UMAMI」を売りにしていたのに対し、スーパードライは「キレ」に特化しています。
しかし、食中酒としての役割や、喉越しを重視するという点では、ザ・モルツのファンにも響くものがあるはずです。
特に、暑い日や仕事終わりの一杯として、ザ・モルツを愛飲していた方には、その爽快感の代替として強くおすすめできます。
キリン「一番搾り」:麦芽100%の「うまみ」で代替
ザ・モルツの「麦の旨み」にこだわりたいなら、キリンの「一番搾り」は最高の選択肢の一つです。
一番搾りは、その名の通り、ろ過工程で最初に流れ出る「一番搾り麦汁」のみを使用した贅沢なビールです。
これにより、雑味の少ない、クリアで上品な麦の甘みとコクが実現されています。
ザ・モルツも麦の旨みを追求していましたが、一番搾りはその純粋な麦の旨みを、よりストレートに感じさせてくれます。
「ビールの味が薄いのは嫌だ」という、「麦の味」重視のザ・モルツファンにこそ、試してほしい一本です。
サッポロ「黒ラベル」:バランスの良さと安定感で代替
「とにかくバランスが良くて、どこでも飲める安定した美味しさ」を求めるなら、サッポロの「黒ラベル」が非常に優秀です。
黒ラベルは、「完璧な生ビール」を目指して作られた、飽きのこないクリアな味わいが特徴です。
麦の香りとホップの苦味、そしてキレのバランスが非常に良く、ザ・モルツが持っていた「スタンダードビールとしての高い完成度」に最も近いかもしれません。
「特定の個性ではなく、全体的にレベルの高いビールが好きだった」というザ・モルツファンには、ぜひ黒ラベルを試してみてほしいですね。
| ビール名(メーカー) | ザ・モルツと共通する特徴 | 比較ポイント |
| スーパードライ(アサヒ) | ゴクゴク飲める爽快な喉越し | キレ重視の代替 |
| 一番搾り(キリン) | 麦芽100%のクリアな旨み | 麦のコク重視の代替 |
| 黒ラベル(サッポロ) | バランスの取れた完成度の高い味わい | 総合力重視の代替 |
終売ビールを自宅で再現!? ビールの飲み方・注ぎ方のコツ
終売してしまったザ・モルツの味そのものは再現できませんが、「最高の状態の生ビール」を自宅で楽しむことで、ザ・モルツが持っていた「お店で飲むような感動」に近づけることは可能です。
ここでは、モモストアが実践している、缶ビールを劇的に美味しくする注ぎ方のコツと、最適な飲み方をご紹介します。
温度は「キンキン」よりも「適温」を狙う
「ビールはキンキンに冷やして!」というイメージがありますが、実は冷やしすぎるとビールの香りとコクが閉じ込められてしまいます。
ザ・モルツのようなスタンダードビールに最適な温度:
- 冷蔵庫で4℃〜6℃程度に冷やすのがベストです。
- 飲む直前に冷凍庫に入れるのは厳禁です。風味を損ない、泡立ちも悪くなります。
冷やしすぎを防ぐためにも、ビールは冷蔵庫の「野菜室」で保管するのも一つの方法です。冷蔵庫の最も奥や、チラー室(急速冷却室)は冷えすぎる傾向があります。
究極の「三度注ぎ」でコクと香りを引き出す
缶ビールをグラスに注ぐ際は、「三度注ぎ」を試してみてください。
これは、ビールのプロが実践する注ぎ方で、ビールの持つ最高のポテンシャルを引き出します。
| ① 一度目:勢いよく | グラスの半分程度まで、思い切りよくビールを注ぎ、大きな泡を立てます。この大きな泡が、ビール内の雑味(炭酸ガス)を逃がす役割をします。 |
| ② 二度目:静かに | 泡が落ち着くのを待ち、泡の下からビールが流れ出ないように、静かにグラスの9割程度まで注ぎ足します。 |
| ③ 三度目:優しく | 泡をグラスの縁よりも少し盛り上げるように、ゆっくりと優しく注ぎます。きめ細やかな泡の「フタ」が完成です。 |
このきめ細かな泡が、ビールの酸化を防ぎ、香りを閉じ込める「フタ」の役割を果たしてくれます。
ザ・モルツが持っていた「なめらかな口当たり」を、これでかなり再現できるはずです。
グラスにもこだわる!「ビールグラスの選び方」
ビールグラスは、口の広さや形状によって、ビールの香りの立ち方や、喉越しの感じ方が全く変わってきます。
- ラガータイプ(ザ・モルツ含む): 細長い円錐形の「ピルスナーグラス」が最適です。泡がきめ細やかに立ち、美しい見た目と爽快な喉越しを楽しめます。
- エールタイプ(プレモルなど): 口が広がる「チューリップ型グラス」がおすすめです。香りが内側に留まりやすく、華やかなアロマを堪能できます。
ザ・モルツを飲む際は、ぜひ細長いピルスナーグラスを用意してみてください。
これにより、ザ・モルツが目指した「クリアで飲みやすい」という特徴が、最大限に引き出されますよ。
ザ・モルツ終売に関する世間の声やSNSの反応は?
ザ・モルツが終売した当時、そして今なお、ビールファンの間ではこのビールに対する熱い想いや、終売を惜しむ声が上がっています。
ここでは、当時のSNS(X/旧Twitterなど)やネット掲示板に残された、ザ・モルツ終売に関する世間の反応をまとめてみました。
当時の「惜しむ声」は想像以上に大きかった
終売のニュースが流れた際、サントリーの公式発表には、以下のようなコメントが殺到しました。
- 「マジか…一番好きなビールだったのに」:コアなファン層からの悲鳴。
- 「居酒屋で迷ったらモルツだった。スタンダードがなくなるのは寂しい」:日常的な愛飲者からの声。
- 「プレモルは華やかすぎる。ザ・モルツの、あの丁度いい旨みが良かったんだ」:プレモルとの差別化点を評価していた層の声。
特に、ザ・モルツは「通好みのビール」として知られていました。
派手さはないけれど、飲み込んだ後に広がる「麦の旨み(UMAMI)」を評価する人が非常に多かったのです。
この「ちょうどいい」バランスを失ったことを、多くのビールファンが嘆いていました。
今でも「忘れられない味」として語り継がれている
終売から数年経った現在でも、SNSでは「ザ・モルツ」の名前が話題になることがあります。
その内容は、主に以下の通りです。
| 話題のジャンル | 具体的なコメント例 |
| 終売ビール談義 | 「サントリーのビールで復活してほしいのは、ザ・モルツ一択!」「あのUMAMIは代わりがない」 |
| 代替品探し | 「サントリー生ビールも美味しいけど、ザ・モルツのあの感じとはちょっと違うんだよな…」 |
| 奇跡の発見報告 | 「地方の酒屋で埃を被ったザ・モルツを発見!もちろん飲みません、コレクションです!」 |
このように、ザ・モルツは単なる「終売品」ではなく、「伝説のビール」として、今もビールの歴史の中にしっかりと刻まれています。
そして、その味を追い求めている人が、この記事を読んでいるあなた以外にもたくさんいる、という証拠でもありますね。
サントリーの「ビール愛」が形を変えて継承されている
ザ・モルツの終売は残念でしたが、その開発で培われた「麦芽のブレンド技術」や「UMAMIを引き出すノウハウ」は、決して消えたわけではありません。
これらの技術は、現行の「サントリー生ビール」や「ザ・プレミアム・モルツ」の開発にしっかりと活かされています。
形は変われど、ザ・モルツの「ビール愛」はサントリーの中で脈々と受け継がれているのです。
終売を惜しみつつも、現行品を味わうことで、ザ・モルツの「魂」を感じ取れるかもしれませんね。
【まとめ】ザ・モルツを諦める前に試すべき最後の手段
ここまで、ザ・モルツが「売ってない」理由から、代替品、そして探す際の注意点まで、徹底的に解説してきました。
最後に、ザ・モルツを諦める前に、あなたに試してほしい3つの最後の手段をまとめます。
1. 現行のサントリー生ビールを「三度注ぎ」で飲む
ザ・モルツの味そのものはもう手に入りません。
だからこそ、最も近いDNAを持つ「サントリー生ビール」を、最高のコンディションで飲むことに全力を注いでください。
- 温度: 4℃〜6℃の適温で。
- 注ぎ方: 究極の「三度注ぎ」で、きめ細かな泡のフタを作る。
これにより、缶ビールのポテンシャルが最大限に引き出され、ザ・モルツが持っていた「なめらかでコクのある口当たり」に、驚くほど近づけることができます。
2. 地方の個人酒屋に「電話で問い合わせ」てみる
フリマアプリよりも安全で、在庫が残っている可能性があるのが、地方の個人経営の酒屋です。
片っ端からお店を回るのは大変なので、まずは電話で「ザ・モルツの古い缶ビールを探している」と聞いてみてください。
ただし、しつこい勧誘はせず、あくまで「あればラッキー」くらいの気持ちで、丁寧にお願いするのがコツですよ。
3. 「一番搾り」と「黒ラベル」を飲み比べてみる
ザ・モルツが、「キレ」と「麦の旨み」のバランスが良かったビールだったことを再確認してください。
そのバランスを構成する要素として、
- キレ: スーパードライ、サントリー生ビール
- 旨み: 一番搾り、プレモル
これらの中で、「一番搾り」と「黒ラベル」は、ザ・モルツの良さをそれぞれ別の角度から継承しています。ぜひ飲み比べてみて、「あなたの新しい定番ビール」を見つけてください。
ザ・モルツは終売しましたが、その「うまさの精神」は、確実に今のビールに受け継がれています。
過去の名作を惜しみつつ、今の美味しいビールを楽しむのが、真のビールファンとしての最高の選択と言えるでしょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。モモストアでした!

