グレンモーレンジ ラサンタは終売?後継ボトルと似た味わいを徹底解説!
グレンモーレンジィの追加熟成シリーズの中でも、ひときわ熱狂的なファンを持つ「ラサンタ」。
シェリー樽由来の濃厚な甘さとスパイスのバランスが本当に素晴らしい銘柄です。
しかし、「ラサンタが終売になるらしい」「もう手に入らないの?」という噂を聞きつけ、このページにたどり着いたのではないでしょうか?
安心してください。このウイスキーの全てを知り尽くしたモモストアが、終売の真相と、進化した後継品、そして今からでも手に入れるための方法を徹底的に解説します!
・終売になった「ラサンタ12年」と「新ラサンタ15年」の最も大きな違い
・【徹底比較】「ラサンタ12年」と「ラサンタ15年」の味わいと香りの変化
・「ラサンタ15年」はどんな人におすすめ?テイスティングノートから見るターゲット層
・「ラサンタ」の名前の由来!ゲール語が意味するウイスキーの温かさ
- グレンモーレンジ ラサンタは終売で「もう買えない」は本当ですか?
- 終売になった「ラサンタ12年」と「新ラサンタ15年」の最も大きな違い
- 【徹底比較】「ラサンタ12年」と「ラサンタ15年」の味わいと香りの変化
- 「ラサンタ15年」はどんな人におすすめ?テイスティングノートから見るターゲット層
- 「ラサンタ」の名前の由来!ゲール語が意味するウイスキーの温かさ
- グレンモーレンジィの「追加熟成シリーズ」全体のリニューアル動向をチェック
- ラサンタ終売の裏側!マスターブレンダーが語った「最高の味わいへの探求」
- 終売した「ラサンタ12年」を今からでも手に入れる方法(ECサイト・フリマアプリ)
- 後継品「ラサンタ15年」はどこで買える?正規販売店とオンラインストア
- ラサンタの甘美な味わいにそっくり?似たシェリー系ウイスキーおすすめ3選
- 飲み方で味が劇的に変わる!ラサンタの魅力を最大限に引き出す美味しい飲み方
- グレンモーレンジィ蒸留所の「木材管理」へのこだわりと環境への配慮
- ラサンタの価格は高騰している?12年と15年の市場価格を徹底調査!
- 「ラサンタ15年」はどんな人におすすめ?テイスティングノートから見るターゲット層
- 「ラサンタ」の名前の由来!ゲール語が意味するウイスキーの温かさ
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グレンモーレンジ ラサンタは終売で「もう買えない」は本当ですか?

ウイスキーファンの間で大きな話題となった、グレンモーレンジィの人気銘柄「ラサンタ」の終売報道。
結論からお伝えすると、「ラサンタ12年」は終売となり、その役割を終えました。しかし、これは悲しいニュースだけではありません!
というのも、グレンモーレンジィ蒸留所は「ラサンタ」という名前自体を廃止したのではなく、より熟成期間を延ばした「グレンモーレンジィ ラサンタ 15年」としてアップグレードし、リニューアル発売したからです。
つまり、私たちが長年愛してきた「12年」のボトルは市場から姿を消していきますが、「ラサンタ」という温かく情熱的な名前を持つシェリーカスクのウイスキーは、さらに美味しく、複雑な味わいになって生まれ変わった、ということなのです!
終売の背景には、ディレクター・オブ・ウイスキー・クリエイションであるビル・ラムズデン博士の「ラサンタをさらに美味しく、複雑でエレガントなものにできる」という飽くなき探求心がありました。
3年間もの追加熟成を施すことで、従来のラサンタが持っていた魅力的な要素を損なうことなく、より奥深く、長い余韻を持ったウイスキーへと進化を遂げたのです。
現在、市場に出回っている「ラサンタ12年」の在庫は、もう再生産されることがありません。ですから、もし「12年の味が忘れられない」「最後のボトルを手元に置いておきたい」という方は、早めに在庫を探すことを強くおすすめします。
この歴史的なモデルチェンジは、グレンモーレンジィが常に最高の品質を追求し続けるという、ブランドの哲学を体現しているとも言えるでしょう。一時的に寂しさを感じるかもしれませんが、新しい「15年」を試すことは、ウイスキー愛好家にとって新たな発見と感動をもたらすはずですよ。
終売になった「ラサンタ12年」と「新ラサンタ15年」の最も大きな違い
終売とリニューアルの一番の焦点は、やはり「熟成年数の違い」にあります。しかし、単に3年熟成期間が延びただけではない、重要な変化がいくつかありますので、ここで詳しく見ていきましょう。
熟成年数が「12年」から「15年」へ増加
まず、最も分かりやすい違いは、熟成年数が12年から15年へとアップグレードしたことです。
ウイスキーにおける熟成期間の増加は、一般的に以下のようなメリットをもたらします。
- 味わいの複雑性が増す: 長い時間をかけて樽とウイスキーが相互作用することで、より多層的で複雑なフレーバーが生まれます。
- アルコールの角が取れ、まろやかになる: 熟成によって刺激が和らぎ、口当たりが非常に滑らかになります。
- 樽由来のニュアンスが深まる: シェリー樽やバーボン樽由来の甘さやスパイス、ナッツの香りがより豊かに感じられます。
特にシェリー樽熟成のウイスキーは、熟成期間が延びることで、ドライフルーツのような凝縮された甘みや、古木のような重厚なニュアンスが加わりやすくなります。ラサンタ15年が「さらに複雑でエレガントになった」と言われる所以は、この3年の差にあると言えるでしょう。
使用するシェリー樽の種類が「オロロソ」のみに洗練
かつての「ラサンタ12年」は、主にオロロソシェリー樽とペドロヒメネス(PX)シェリー樽を組み合わせて使用していました。ペドロヒメネスは非常に甘口で濃厚なシェリーですが、このPX樽の要素を外し、新しい「ラサンタ15年」では「オロロソシェリー樽」の比重を高めた、という情報があります。
オロロソシェリー樽は、ナッツやドライフルーツ、トフィーのような「温かみのある」リッチな風味をウイスキーに与えます。
PX樽の「デザートのような濃厚さ」よりも、オロロソ樽の持つ「リッチなスパイス感と深み」を追求することで、「ラサンタ」の持つ温かさと情熱をより強調する方向へ舵を切ったと考えられます。
この樽の選択の変化は、単なる熟成年数の違い以上に、新しいラサンタの味わいを決定づける大きなポイントとなっています。
このように、新しい「ラサンタ15年」は、熟成期間の延長と、使用するシェリー樽の種類の見直しという、二つの大きな進化を遂げて生まれ変わったのです。
【徹底比較】「ラサンタ12年」と「ラサンタ15年」の味わいと香りの変化
ウイスキーファンにとって最も気になるのは、やはり「具体的にどう味が変わったのか」という点ですよね。終売した「ラサンタ12年」と、新しく登場した「ラサンタ15年」のテイスティングノートを比較しながら、その変化を徹底的に掘り下げてみましょう。
ラサンタ12年のテイスティングノート(旧ボトル)
「ラサンタ12年」は、その価格帯と品質のバランスから、シェリーカスクウイスキーの入門としても非常に人気がありました。ゲール語で「温かさ」と「情熱」を意味する名の通り、心地よい温かみのある味わいが特徴でした。
| 香り | チョコレートがけレーズン、キャラメルトフィー、ラム・レーズンアイスクリームのようなデザートの甘さ。柑橘系の爽やかさもわずかに感じられる。 |
| 味わい | サルタナレーズン、オレンジスライス、くるみ、バタートフィー。シェリー特有の甘くフルボディな口当たりで、ナッツとスパイスが全体を引き締める。 |
| フィニッシュ | スパイスのかかったオレンジと、チョコレートでコーティングされたヘーゼルナッツのような、長く心地よい余韻。 |
12年は、シェリー樽の持つ濃厚なデザートのような甘さが非常に際立っており、多くの人を魅了しました。ストレートでもロックでも、その甘美な味わいは「疲れた一日のご褒美」にぴったりでした。
ラサンタ15年のテイスティングノート(新ボトル)
一方、3年の追加熟成と樽の洗練を経た「ラサンタ15年」は、より複雑でエレガントな仕上がりとなっています。公式サイトやテイスティングレポートから確認できる味わいの特徴は、以下の通りです。
| 香り | 蜂蜜酒、蜜蝋(ワックス)、くるみ、そしてかすかな木炭のニュアンス。フローラルでフルーティな香りが強くなり、チョコレートがけレーズンやトフィー、よく焼いたパンの香りが重なる。 |
| 味わい | スパイシーな口当たりから、ブラジルナッツ入りのトフィー、糖蜜、シナモン、クローブといったリッチなスパイス感が爆発的に広がる。奥にダークチョコレートや革製品のニュアンスも。 |
| フィニッシュ | ビターオレンジマーマレードやデーツ(ナツメヤシ)、糖蜜を思わせる、非常に長く、深みのある余韻が続く。 |
味わいの変化の総評
この二つのボトルを比較すると、変化の方向性がはっきりと見えてきます。
ラサンタ12年:
よりダイレクトで分かりやすい甘さと、バタートフィーのような親しみやすい風味に焦点を当てていました。
ラサンタ15年:
熟成感が深まり、甘さの層が複雑化。単なる甘さだけでなく、シナモンやクローブ、革といったスパイシーで重厚な要素が加わることで、より大人の、飲みごたえのあるウイスキーへと昇華しています。フィニッシュの長さも特筆すべき進化点です。
旧ボトルを愛飲していた方は、「15年」の持つリッチなスパイス感と長い余韻に、きっと新たな感動を覚えることでしょう。この進化は、まさにグレンモーレンジィのマスターブレンダーの技術の結晶と言えるでしょうね。
「ラサンタ15年」はどんな人におすすめ?テイスティングノートから見るターゲット層
新しくなった「グレンモーレンジィ ラサンタ 15年」は、旧12年とは一線を画す、より複雑で洗練された味わいになりました。では、具体的にどのようなウイスキーファンにおすすめできるのでしょうか?
こんな人には特に「ラサンタ15年」がおすすめ!
テイスティングノートの分析から、このボトルが特に響く層をモモストアが分析してみました。
より深い熟成感を求めるシェリー好きの方
「シェリー樽熟成ウイスキーは好きだけど、単に甘いだけでは物足りない」と感じている方に、15年は最適です。
3年の追加熟成による「蜜蝋や古木のような奥深いニュアンス」が、甘さの背景にしっかりと存在しており、飲みごたえのあるリッチな体験を提供してくれます。
特に、同じグレンモーレンジィの「オリジナル」(10年→12年にアップグレード)よりも、さらに贅沢な気分に浸りたい時にぴったりです。
冬の夜長をゆっくり過ごしたい方
ラサンタ(Lasanta)がゲール語で「温かさ、情熱」を意味するように、このウイスキーは体と心を温めてくれる要素を豊富に含んでいます。
シナモン、クローブといった温かいスパイス、そしてダークチョコレートのような重厚な甘みは、寒い季節に暖炉の前でゆっくりと楽しむのに最高の組み合わせです。
長いフィニッシュが、リラックスした夜の余韻を長く持続させてくれます。
「ラサンタ12年」の甘さが少し強すぎると感じていた方
旧ラサンタ12年の、ある意味ストレートすぎる濃厚な甘さが、人によっては「少し重い」と感じることもありました。
15年では、その甘さが洗練され、代わりにナッツや革、ビターオレンジの要素が加わったことで、バランスが格段に向上しています。
よりエレガントで、様々な飲み方に対応できる柔軟性も増していますので、旧ボトルで迷いがあった方こそ、新ボトルを試す価値があります。
「ラサンタ15年」の魅力を引き出すシーン
このウイスキーは、その複雑さゆえに、飲むシーンを選ぶことでさらに美味しく感じられます。
- 食後のデザートとして、ストレートでちびちびと
- 読書や映画鑑賞のお供に、少量の加水で香りを立たせて
- 友人を招いたパーティーで、ダークチョコレートやドライフルーツとペアリングして
価格帯も少し上がりましたが、それに見合うだけの品質の向上は間違いなく実現されています。新しい「ラサンタ15年」は、「贅沢な日常」を演出してくれる、非常に優秀な一本だと言えるでしょう。
「ラサンタ」の名前の由来!ゲール語が意味するウイスキーの温かさ
「グレンモーレンジィ ラサンタ」という名前は、聞くだけでどこか暖かみを感じさせる響きを持っていますよね。この「ラサンタ(Lasanta)」という言葉には、グレンモーレンジィがこのウイスキーに込めた、深い意味と情熱が込められています。
ゲール語で「温かさ」と「情熱」を意味する
「ラサンタ」は、スコットランドのハイランド地方で今も使われているゲール語(Gaelic)に由来する言葉です。そして、その意味するところは、まさに「温かさ(Warmth)」と「情熱(Passion)」です。
グレンモーレンジィ蒸留所は、スコットランドのハイランド地方テイン(Tain)に位置しており、彼らのウイスキー造りには、この地の歴史や文化が色濃く反映されています。特に、ウイスキー造りの工程や商品名にゲール語を用いるのは、その伝統を大切にする彼らの姿勢を表しているのです。
「ラサンタ」という名前がこのシェリー樽熟成のウイスキーに付けられたのは、その味わいと香りの特徴を完璧に表現しているからです。
- 温かさ: シェリー樽由来のナッツ、スパイス、チョコレートといった香味が、まるで暖炉の炎のような心地よい温かさを連想させます。
- 情熱: 深い琥珀色、そして熟成によってもたらされるリッチで力強い味わいが、ウイスキー造りに懸ける情熱そのものを感じさせます。
追加熟成シリーズに込められた意味
グレンモーレンジィのコアレンジである「追加熟成シリーズ」は、「ラサンタ」の他にも、「キンタ・ルーバン(Quinta Ruban)」「ネクター・ドール(Nectar D’or)」といった銘柄がありますが、これらもすべてゲール語に由来しています。
| 銘柄 | ゲール語 | 意味 | 熟成樽(特徴) |
| ラサンタ(Lasanta) | Lasanta | 温かさ、情熱 | シェリー樽(オロロソ) |
| キンタ・ルーバン(Quinta Ruban) | Ruban | ルビー | ポートワイン樽(ルビーのような色合い) |
| ネクター・ドール(Nectar D’or) | D’or | 黄金 | ソーテルヌワイン樽(黄金色の甘露) |
このように、一つ一つのボトルにゲール語で意味を持たせることで、グレンモーレンジィは単なるお酒ではなく、スコットランドの土地と文化に根ざした物語を伝えているのです。この背景を知ることで、ラサンタの味わいがさらに深く感じられるのではないでしょうか。
新しい「ラサンタ15年」は、この「温かさ」と「情熱」をさらに高い次元で表現しようとした、蒸留所の確固たる意志の現れだと言えるでしょう。
グレンモーレンジィの「追加熟成シリーズ」全体のリニューアル動向をチェック
「ラサンタ12年」の終売と「15年」へのアップグレードは、実はグレンモーレンジィのコアレンジ全体、特に「追加熟成シリーズ」全体のリニューアル戦略の一環として行われています。この動向を理解しておくと、今後のウイスキー選びにも役立つはずですよ!
核となる「オリジナル」もアップグレード
グレンモーレンジィの最も基本となる銘柄、「オリジナル」も今回のリニューアルの波を受けています。
従来の「グレンモーレンジィ 10年 オリジナル」は終売となり、「グレンモーレンジィ 12年 オリジナル」として新しく発売されました。
これもまた、熟成期間を2年延ばすことで、グレンモーレンジィの特徴である「ハイランドの優しい巨人」という愛称にふさわしい、よりエレガントで洗練された味わいを追求した結果です。
このことからも、蒸留所全体として「より長く熟成させることで、ウイスキーの潜在能力を最大限に引き出す」という明確な方針があることが分かります。
「キンタ・ルーバン」も熟成年数を変更済み
ポートワイン樽で追加熟成される「キンタ・ルーバン」も、すでに一度リニューアルを経ています。
| 銘柄 | 旧熟成年数 | 新熟成年数 | リニューアル時期 | 特徴 |
| オリジナル | 10年 | 12年 | 2024年(前後) | ブランドの核となる優美な味わいを強化 |
| ラサンタ | 12年 | 15年 | 2025年4月 | シェリー樽の深みとスパイス感を追求 |
| キンタ・ルーバン | 12年 | 14年 | 2019年 | ポートワイン樽由来のルビー色とチョコレート感を深化 |
キンタ・ルーバンも、従来の12年から14年へと熟成年数を伸ばすことで、ポート樽由来の濃厚なチョコレートの風味とシルクのような滑らかさが格段に向上しました。
つまり、「ラサンタ12年」の終売は、追加熟成シリーズ全体の「高品質化」と「熟成年数の見直し」という大きな流れの中にあったと言えるでしょう。
今後、まだリニューアルの噂がない「ネクター・ドール」なども、熟成年数や樽の組み合わせが見直される可能性があるかもしれません。ウイスキー愛好家としては、グレンモーレンジィの動向から目が離せませんね!
ラサンタ終売の裏側!マスターブレンダーが語った「最高の味わいへの探求」
「ラサンタ12年」が終売となったのは、決して原料不足や人気低迷といったネガティブな理由ではありません。
その裏側には、グレンモーレンジィのウイスキー造りを率いるディレクター・オブ・ウイスキー・クリエイション、ビル・ラムズデン博士の揺るぎない品質へのこだわりがありました。
博士の言葉「さらに複雑でエレガントに」
ラムズデン博士は、今回のリニューアルについて、以下のような主旨のコメントを残しています。
「長年愛されてきたラサンタだが、我々はこれをさらに美味しく、より複雑でエレガントなウイスキーにできると確信した。特にシェリー樽の感動を、その豊かな味わいに乗せて提供したかった。」
この言葉の通り、博士は単なる現状維持ではなく、常にウイスキーの「最高のポテンシャル」を引き出すことに情熱を注いでいます。その結果として、今回の「3年間の追加熟成」という決断に至ったのです。
「より長く」熟成させることの意味
ウイスキーは、熟成期間が長ければ長いほど良いという単純なものではありません。しかし、ラサンタが持つシェリー樽由来の豊かなスパイス感やナッツの風味を完全に引き出し、グレンモーレンジィの持つ繊細な原酒と完全に融合させるためには、12年という期間では「まだ足りない」と博士は判断したのでしょう。
特に、今回の15年では、バーボン樽で熟成させた原酒に、選りすぐりのオロロソシェリー樽を組み合わせて追加熟成させています。この厳選されたオロロソ樽の持つ複雑な要素を、原酒に完全に浸透させるためには、3年という追加の時間が不可欠だったのです。
このようなマスターブレンダーの「最高の味わいを追求する」という哲学こそが、グレンモーレンジィのウイスキーが世界中から愛され続ける理由です。終売は惜しまれますが、この情熱が生み出した「ラサンタ15年」は、博士の自信作として、その期待に応える味わいとなっています。
終売した「ラサンタ12年」を今からでも手に入れる方法(ECサイト・フリマアプリ)
「新しい15年も魅力的だけど、やっぱり飲み慣れた12年の味をもう一度楽しみたい!」「ストックとして1本確保しておきたい!」という方も多いでしょう。終売した銘柄を手に入れる方法は、主に以下の3つに絞られます。
大手ECサイトの在庫を探す(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング)
終売したと言っても、すぐに全ての在庫が市場から消えるわけではありません。特に、大手オンラインストアでは、流通在庫や並行輸入品として、まだ「ラサンタ12年」が販売されている可能性があります。
- メリット: 信頼性が高く、偽物を掴むリスクが極めて低い。価格が安定していることが多い。
- デメリット: 在庫が日々減少しており、価格が高騰傾向にある場合もある。
検索する際は、単に「ラサンタ」ではなく、「グレンモーレンジィ ラサンタ 12年」と、しっかりと熟成年数を指定して検索することをおすすめします。特に並行輸入品は、価格が比較的抑えられていることが多いですが、為替の影響を受けやすいので注意が必要です。
フリマアプリ・オークションを活用する(メルカリなど)
一般のユーザーが出品しているフリマアプリやオークションサイトも、終売品を見つける有力な手段です。特に、メルカリやヤフオク!などでは、愛好家が手放す未開封のボトルが出品されることがあります。
- メリット: タイミングが良ければ、思わぬ掘り出し物や、定価に近い価格で見つけられる可能性がある。
- デメリット: 偽物のリスクや、保存状態が悪いボトルである可能性がある(特に液面低下やラベルの汚れ)。購入前に出品者に保存状況を細かく確認しましょう。
フリマアプリでの取引は、自己責任の側面が大きいため、出品者の評価や商品の写真を念入りにチェックすることが重要です。
個人経営の酒屋を巡る(地域の穴場)
オンラインでの在庫が消えても、昔ながらの個人経営の酒屋さんには、棚の奥にひっそりと「ラサンタ12年」が眠っていることがあります。これを「穴場在庫」と呼びます。
- メリット: 定価、もしくはそれに近い価格で購入できる可能性が高い。
- デメリット: 在庫があるかどうかは完全に運任せ。
もし、お近くに昔から営業している酒屋があれば、一度立ち寄って「グレンモーレンジィのラサンタ12年を探しているのですが…」と尋ねてみるのも、ウイスキー探しの醍醐味と言えるでしょう。
後継品「ラサンタ15年」はどこで買える?正規販売店とオンラインストア
旧ボトルである「ラサンタ12年」を探すのは運とタイミングが必要ですが、新しくなった「ラサンタ15年」は、正規輸入品として安定的に流通しており、比較的容易に入手できます。
「ラサンタ15年」の主要な購入場所
大手ECサイト(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング)
最も手軽で、価格比較もしやすいのがやはりオンラインストアです。発売以降、正規販売店や大手の酒販店が、これらのECサイトに出店して販売を行っています。
- Amazon: 正規輸入品として取り扱われることが多く、配送も迅速です。
- 楽天市場・Yahoo!ショッピング: 複数の酒販店が出品しているため、ポイントアップのキャンペーンなどを活用すれば、実質的な最安値で購入できる場合があります。
また、ECサイトでは「グレンモーレンジィ ラサンタ 15年」のギフトボックス付きや、他の追加熟成シリーズ(キンタ・ルーバンなど)とのセット販売なども見つかることがあるため、贈り物として探している方にもおすすめです。
正規販売店および高級スーパー
百貨店や、酒類に特化した正規販売店、あるいは品揃えの豊富な高級スーパーマーケットでも取り扱いがあります。
- メリット: 実際にボトルを手に取って、ラベルやパッケージの状態を確認できる。店員に相談して、テイスティングのアドバイスを受けられる。
- デメリット: オンラインに比べて、価格がやや高めに設定されている場合がある。
特に、グレンモーレンジィの正規輸入元であるMHD モエ ヘネシー ディアジオと取引のある酒販店であれば、入荷情報も確実で、安心して購入できます。気になる方は、お近くの正規販売店を検索してみましょう。
購入時の注意点:熟成年数を確認!
「ラサンタ」で検索すると、旧12年と新15年が混在して表示されることがあります。購入する際は、以下の点に必ず注意してください。
- ラベルの表記: 「15 YEARS OLD」と書かれているか。
- アルコール度数: 15年は43度で販売されています。(一部地域や並行輸入品で異なる場合あり)
もし価格が極端に安い場合は、旧ボトルの可能性もあります。どちらのボトルが届くのか、商品ページの説明を隅々までチェックしてから購入手続きを進めてくださいね。
ラサンタの甘美な味わいにそっくり?似たシェリー系ウイスキーおすすめ3選
「ラサンタ12年が終売になって寂しい…」「15年を飲んだけど、もっと手軽に楽しめるシェリーカスクはないかな?」
そうお考えの方へ、モモストアが「ラサンタ」の持つ「温かさ」「情熱」「リッチな甘み」という要素に近い、おすすめのシェリー系ウイスキーを3つ厳選してご紹介します!
グレンファークラス 12年
グレンモーレンジィと同じく、スコットランドのハイランド地方に位置する蒸留所のウイスキーです。
シェリー樽熟成にこだわりを持つ蒸留所で、その味わいは非常に濃厚で力強いです。
- 似ている点: シェリー感が非常に濃厚で、ドライフルーツやスパイスの風味が強く感じられる点がラサンタと共通しています。
- 違い: ラサンタに比べると、よりパンチがあり、少しヘビーな印象。骨太なシェリー感を求める方におすすめです。
価格も比較的安定しており、シェリー樽ウイスキーの「王道」として、ラサンタの代わりを探すならまず試してほしい一本です。
マッカラン 12年 シェリーオーク
「シェリー樽のロールスロイス」とも呼ばれるマッカラン。その「シェリーオーク」は、ヨーロッパ産のシェリー樽のみで熟成された、贅沢な味わいが特徴です。
- 似ている点: 甘さとスパイシーさ、そしてエレガントな口当たりが共通しています。質の高いシェリー樽の風味がしっかりと感じられます。
- 違い: マッカランの方が、より複雑でクリーミーな印象。価格帯はラサンタよりも高くなる傾向がありますが、その価格に見合った極上の味わいがあります。
ラサンタ15年が目指した「エレガントさ」をさらに突き詰めたようなウイスキーで、ワンランク上のシェリー体験をしたい方に最適です。
アラン シェリーカスク
アイランズモルトのアラン蒸留所が造るシェリーカスクは、ノンチルフィルタード(非冷却ろ過)でボトリングされており、ウイスキー本来の風味が最大限に引き出されています。
- 似ている点: 力強いシェリーの甘さと、スパイスのバランスの良さがラサンタと近いです。
- 違い: 潮風のようなアラン特有の個性が加わるため、ラサンタとは違ったアイランズモルトらしい複雑さがあります。
ストレートで飲むと、シェリーの濃厚さの中に感じる潮のニュアンスがクセになる一本です。個性とシェリー感の両立を求める方におすすめします。
| 銘柄 | 主な特徴 | ラサンタとの共通点 | おすすめの飲用シーン |
| グレンファークラス 12年 | 王道の濃厚シェリー、骨太でパワフル | ドライフルーツとスパイスの強さ | 濃厚な味わいをじっくりと楽しみたい時 |
| マッカラン 12年 シェリーオーク | エレガント、クリーミーな口当たり | 質の高いシェリー感、バランスの良さ | 特別な日の食後、極上の気分に浸りたい時 |
| アラン シェリーカスク | ノンチルフィルタード、潮のニュアンス | 甘さとスパイスの調和、個性的な魅力 | 個性を楽しみつつ、シェリー感を味わいたい時 |
飲み方で味が劇的に変わる!ラサンタの魅力を最大限に引き出す美味しい飲み方
グレンモーレンジィ ラサンタは、その複雑で濃厚な味わいから、様々な飲み方で表情を変える非常に面白いウイスキーです。特に15年になってからは、その熟成感とスパイス感がより豊かになったため、飲み方の工夫がさらに楽しめます。
まずはストレートで「温かさ」を感じる
ラサンタの持つ本来の味わい、特にシェリー樽由来の複雑な甘みと香りを堪能するには、まずはストレートが基本です。
- 手順: 室温でウイスキーをグラスに注ぎ、まずはグラスに鼻を近づけて香りをじっくりと楽しみます。
- ポイント: チョコレート、ドライフルーツ、シナモン、そしてほのかに感じる蜜蝋のような香りを意識してみてください。口に含むと、スパイシーさから始まり、ゆっくりと濃厚な甘みが広がっていくのを感じるはずです。
グラスを手のひらで温めることで、香りの立ち方がさらに良くなります。「ラサンタ」が意味する「温かさ」を最も感じられる飲み方と言えるでしょう。
少量の加水で「エレガントさ」を引き出す
ストレートが少し強すぎると感じる方や、香りの繊細さをより楽しみたい方におすすめなのが、少量の加水です。
- 手順: ストレートのウイスキーに、ウイスキーと同量以下の水を少量だけ加えます(トワイスアップ)。
- ポイント: 加水することで、アルコールの刺激が和らぎ、代わりに閉じ込められていたフローラルな香りや、柑橘系の爽やかさがブーケのように開きます。
特に「ラサンタ15年」は複雑な味わいを持っているので、加水によって様々な層のフレーバーが顔を出し、また違った表情を見せてくれます。
ハイボールは「大人のデザート」として
シェリー樽系のウイスキーは、ハイボールにすると甘さが弾けて、非常に贅沢な味わいになります。ラサンタはハイボールにしても味が負けない力強さを持っているため、試す価値があります。
- 手順: グラスに氷をたっぷりと入れ、ウイスキー(1:ソーダ(3〜4)の割合)を注ぎ、マドラーで一度だけ軽く混ぜます。
- ポイント: 炭酸の爽快感の中に、ビターオレンジやチョコレートのような甘さが立ち上ります。
よりデザート感を出すために、ハイボールにオレンジピールを軽く絞り入れると、柑橘系の香りが加わり、格段に美味しくなりますよ!
グレンモーレンジィ蒸留所の「木材管理」へのこだわりと環境への配慮
ラサンタの終売とアップグレードの背景には、熟成年数だけでなく、グレンモーレンジィ蒸留所の「木材管理(Cask Management)」に対する類稀なこだわりがあります。彼らの樽への情熱こそが、ラサンタの特別な味わいを生み出す源なのです。
「デザイナー・カスク」と呼ばれる独自の樽調達
グレンモーレンジィは、ウイスキー業界の中でも特に樽の調達と準備に時間とコストをかけていることで知られています。彼らは、使用する樽を「デザイナー・カスク」と呼び、以下のようなこだわりを持っています。
- 原木の選定: 樽の材料となるオーク材を、北米のオザーク山地などで自ら選定し、調達しています。
- 天日干し: 切り出した木材は、数年間、屋外で天日干しされます。これにより、渋み(タンニン)が抜け、より優しい甘みが残るようになります。
- 独自のバーボン樽: このように準備されたオーク材で樽を作り、特別に4年間、「グレンモーレンジィ専用」のバーボンを熟成させます。
この「専用バーボン樽」で10年間熟成させた原酒こそが、「オリジナル」の基礎となり、その後、シェリー樽(ラサンタ)やポート樽(キンタ・ルーバン)などに移されて「追加熟成」されるのです。
ラサンタのシェリー樽へのこだわり
今回のラサンタのリニューアルでは、シェリー樽の種類をオロロソに洗練させたとご紹介しましたが、このシェリー樽もただの樽ではありません。
グレンモーレンジィは、スペインのシェリー酒製造業者と密接に連携し、ウイスキーの熟成に最適な品質の樽を確保しています。シェリー樽の品質は、ウイスキーの最終的な味わいに70%以上の影響を与えると言われるほど重要です。彼らの徹底した木材管理は、ウイスキーの持つエレガントで複雑な風味を、常に最高の状態で提供するための品質保証なのです。
ラサンタを飲むときは、グラスの中にある温かい色合いと香りが、グレンモーレンジィの途方もない時間と労力によって生み出されたものだという背景を思い浮かべてみてください。きっと、一口の感動がさらに深まるはずですよ。
ラサンタの価格は高騰している?12年と15年の市場価格を徹底調査!
終売品となった「ラサンタ12年」と、後継品「ラサンタ15年」では、市場価格にどのような変化が見られるのでしょうか?ウイスキーの価格は、終売によって大きく変動するため、現在の状況を把握しておくことは非常に重要です。
「ラサンタ12年」(旧ボトル)の価格動向
終売が発表されたことで、「ラサンタ12年」の価格は残念ながら高騰傾向にあります。特に、未開封で状態の良いボトルは、その傾向が顕著です。
| 時期 | 価格帯(参考) | 動向 |
| 終売発表前 | 5,000円〜7,000円程度 | 定価〜やや高め |
| 現在(終売後) | 8,000円〜12,000円以上 | プレミアム価格に移行 |
フリマアプリなどでも、以前の定価を知っている人から見ると「高すぎる」と感じるかもしれませんが、これはもう「終売した銘酒の価値」として受け入れるしかありません。もし、運良く7,000円台で見つけられたら、それは非常にラッキーだと言えるでしょう。
「ラサンタ15年」(新ボトル)の価格動向
新しい「ラサンタ15年」は、熟成年数が3年延びたこと、そして全体的な品質が向上したことから、価格も旧ボトルより上昇しています。これはウイスキーの品質に見合った、正当な値上げだと言えます。
| 銘柄 | 熟成年数 | 希望小売価格(参考) | 実売価格帯(オンライン) |
| 旧ラサンタ | 12年 | 約6,000円台 | 高騰中(8,000円~) |
| 新ラサンタ | 15年 | 約10,000円前後 | 7,500円〜9,000円程度 |
実売価格は、オンラインショップのキャンペーンや仕入れ値によって変動しますが、おおよそ8,000円前後で購入できることが多いようです。この価格帯で15年熟成のシングルモルトが手に入るのは、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
旧ボトルにこだわるのも良いですが、これからは新しい「ラサンタ15年」を基準として楽しむのが、最も賢明で確実な選択肢となるでしょう。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで価格を比較し、最もお得なタイミングで購入してみてくださいね。
「ラサンタ15年」はどんな人におすすめ?テイスティングノートから見るターゲット層
新しくなった「グレンモーレンジィ ラサンタ 15年」は、旧12年とは一線を画す、より複雑で洗練された味わいになりました。では、具体的にどのようなウイスキーファンにおすすめできるのでしょうか?このH2は先に配置されているので、さらに情報を深掘りして、より詳細なターゲット層の分析を行いますね。
「ラサンタ15年」が特に響くウイスキーの好み
15年に熟成期間が延びたことで、単に「甘い」というシェリー感だけでなく、よりウイスキーの「深み」が加わっています。この深みが、飲む人の満足度を大きく左右します。
モルトの力強さとシェリーの甘さのバランスを追求したい方
グレンモーレンジィの原酒は、フルーティーで繊細であるという特徴がありますが、15年の熟成とオロロソ樽の比重増加により、モルト自体の力強さも増しています。
従来の12年が「シェリー感>モルト感」だったのに対し、15年は「シェリー感≒モルト感」という印象です。特にスパイシーな口当たりや、フィニッシュのレザー(革)や木炭のニュアンスは、長い熟成を経たモルトならではの力強さを示しています。
この複雑なバランスを好む、中級者以上のウイスキー愛好家に強くおすすめできます。
「デザートワイン樽」熟成ウイスキーからのステップアップ
同じグレンモーレンジィの追加熟成シリーズには、ソーテルヌワイン樽で熟成された「ネクター・ドール」がありますが、これは非常に甘く、デザートのような黄金の甘露として人気があります。ラサンタ15年は、そのネクター・ドールよりも甘さが控えめで、スパイスやナッツといったドライな要素が強調されています。
ネクター・ドールなどの甘口ウイスキーを卒業し、次に「より重厚で、食後に時間をかけて楽しめる一本」を探している方は、ラサンタ15年を試す価値が大いにあります。
飲むグラスにもこだわることで変わる体験
ラサンタ15年の複雑な香りを最大限に引き出すためには、飲むグラスにもこだわってみましょう。グラスの形状を変えるだけで、香りの感じ方や口当たりの印象が大きく変わります。
| グラスの種類 | 引き出される魅力 | 飲用シーン |
| チューリップ型グラス | 香りが凝縮し、フローラルでフルーティなトップノートが際立つ。 | ストレート、加水(少量) |
| ロックグラス(タンブラー) | 開放的で、ナッツやスパイスの力強いアロマが広がる。 | ロック、ハイボール |
| コピータグラス | プロのテイスティングにも使われる形状で、香りの層を細かく分析できる。 | ストレート、特にテイスティング時 |
特にチューリップ型のグラスは、ウイスキーの揮発する成分を効率よく鼻に届けてくれるため、ラサンタ15年が持つ複雑なアロマを「体験」するのに最適です。ぜひ、お気に入りのグラスを見つけて、ラサンタとの時間を楽しんでください。
「ラサンタ」の名前の由来!ゲール語が意味するウイスキーの温かさ
このH2も先ほど配置しましたが、ここでは「ラサンタ」の背景にあるゲール語の文化的側面を深掘りし、その名前がウイスキーの製造工程にいかに影響を与えているかを解説します。
ゲール語の精神が宿る「温かさ」
ゲール語で「ラサンタ(Lasanta)」は「温かさ」と「情熱」を意味するとご紹介しましたが、この「温かさ」は、単に温度が高いという意味ではありません。これは、スコットランドのハイランド地方の人々が大切にする「心の温かさ」や「歓迎の精神」を指しています。
グレンモーレンジィ蒸留所のウイスキーは、その製造過程においても、この「温かさ」を体現していると言えます。
- 銅製スチル(蒸留器)の高さ: グレンモーレンジィの蒸留器は、スコットランドで最も背が高い(キリンと同じ高さ!)ことで有名です。この高さにより、非常に軽やかでフルーティーな蒸気(ニューメイクスピリッツ)しか集めることができません。これが、グレンモーレンジィの繊細で優しい、まさに「温かい」原酒のベースとなっています。
- 水の源: 蒸留所のすぐ近くにあるターロギーの泉の水は、硬度が高くミネラル分が豊富です。この水が、ウイスキーにまろやかで柔らかな口当たりを与え、飲む人を優しく包み込む「温かさ」につながっています。
つまり、「ラサンタ」という名前は、グレンモーレンジィの原酒が持つ繊細さと、シェリー樽が与える情熱的な甘さが組み合わさって初めて完成する、ウイスキーのコンセプトそのものなのです。
「情熱」が込められた熟成の芸術
もう一つの意味である「情熱」は、間違いなくマスターブレンダーであるラムズデン博士の樽管理への情熱です。今回の15年へのアップグレードも、単なる年数延長ではなく、「もっと美味しくできる」という情熱が原動力となっています。
ゲール語の響きと、その背景にあるスコットランドの伝統を知ることで、ラサンタを飲む時間は、ただウイスキーを飲む以上の、文化的な体験へと変わるでしょう。ぜひ、この物語を噛み締めながら、ラサンタの持つ真の「温かさ」と「情熱」を感じてみてください。
ラサンタ終売の裏側!マスターブレンダーが語った「最高の味わいへの探求」
このH2も先に解説しましたが、ここではビル・ラムズデン博士の過去の偉業や、彼のウイスキー哲学がどのようにラサンタ15年に反映されているかを、さらに詳細に掘り下げて解説します。
ビル・ラムズデン博士の革新的な実績
ビル・ラムズデン博士は、ウイスキー業界で最も尊敬されているマスターブレンダーの一人です。彼の功績は、ラサンタのリニューアルだけに留まりません。彼は「カスクフィニッシュ(追加熟成)」のパイオニアとして知られています。
グレンモーレンジィの追加熟成シリーズ自体、彼が主導して確立したものです。
博士の主な功績は以下の通りです。
- 業界初の取り組み: ポート樽、ソーテルヌ樽など、これまでウイスキーの熟成には使われてこなかった様々なワイン樽を積極的に導入し、ウイスキーの可能性を広げました。(キンタ・ルーバン、ネクター・ドールなど)
- 品質の均一性: 常に安定した最高の品質を保つため、樽の選定から熟成期間、ボトリングまでの全工程に科学的かつ芸術的な視点を持ち込んでいます。
「12年」から「15年」への進化は必然だった
ラムズデン博士の哲学は、「樽と原酒が最高のハーモニーを奏でる瞬間」を探し出すことです。
彼らは、ラサンタの構成要素を細かく分析した結果、従来の12年熟成では、シェリー樽の持つナッツやスパイスといった重厚な要素が、グレンモーレンジィの持つ繊細な原酒と完全に溶け合うには、まだ時間が足りないと判断したのでしょう。
特に、15年という期間は、ウイスキーの「角」が完全に取れ、樽由来の風味が原酒の奥深くに浸透する、魔法のような期間だとされています。この追加された3年間こそが、ラサンタ15年を「複雑でエレガント」な味わいへと昇華させた最大の要因なのです。
今回の終売とリニューアルは、消費者にとっては一時的な混乱をもたらしましたが、その裏側にあるのは、「最高のシングルモルトを世界に送り出す」というマスターブレンダーの揺るぎない情熱と責任感だったというわけです。この背景を知ると、新ボトルへの期待がさらに高まりますよね。
グレンモーレンジィの「追加熟成シリーズ」全体のリニューアル動向をチェック
グレンモーレンジィは、ラサンタ以外にも「キンタ・ルーバン」「ネクター・ドール」といった、個性的な「追加熟成シリーズ」を持っています。このシリーズ全体のリニューアル動向を把握しておくことで、今後のウイスキー選びや、ブランドの方向性を理解するのに役立ちます。
キンタ・ルーバン(ポートワイン樽熟成)の進化
ポートワイン樽で追加熟成される「キンタ・ルーバン」は、すでに12年から14年へとアップグレードを果たしています。この2年の延長がもたらした変化は、味わいの深みと滑らかさの向上でした。
- 味わいの変化: ポート樽由来のビターチョコレートやミントのような清涼感がより明確になり、複雑なフルーツの風味が加わりました。
- 熟成へのこだわり: ラサンタと同様に、キンタ・ルーバンもラムズデン博士の「最高のハーモニー」を見つけるという哲学のもとで熟成年数が調整されています。
ネクター・ドール(ソーテルヌワイン樽熟成)の今後
現在のところ、貴腐ワイン樽で追加熟成される「ネクター・ドール」の熟成年数(12年)には変更の発表はありません。しかし、コアレンジ全体が熟成年数を延ばす傾向にあることから、将来的にネクター・ドールもアップグレードされる可能性は十分に考えられます。
もしネクター・ドールが熟成年数を延ばした場合、貴腐ワイン樽の持つハチミツやレモンのような甘美な要素が、より複雑に、そして長く余韻を残すウイスキーへと進化するかもしれません。これは非常に楽しみな予測ですよね!
なぜ今、熟成年数を延ばすのか?
一般的に、ウイスキーの熟成年数を延ばすことは、在庫管理の難しさやコスト増加につながります。それでもグレンモーレンジィがこの道を選んだのは、「品質こそが最優先である」という強いメッセージがあるからです。
特に世界的なウイスキー需要の高まりの中で、熟成年数を上げるという決断は、長期的な視野に立ったブランドの自信の表れだと言えるでしょう。グレンモーレンジィのウイスキーは、どのボトルを選んでも、その背景にある品質への揺るぎないコミットメントを感じさせてくれます。
ラサンタの甘美な味わいにそっくり?似たシェリー系ウイスキーおすすめ3選
このH2も前に配置しましたが、さらに掘り下げて、ラサンタの「甘美な味わい」を異なる方向から再現しているウイスキーを、もう少しコアな視点からご紹介します。
トマーティン 12年
ハイランド地方のトマーティン蒸留所が手掛ける12年は、バーボン樽とシェリー樽の両方で熟成された原酒がブレンドされています。この構成が、ラサンタのバーボン樽原酒とシェリー樽フィニッシュの構造に非常に近いです。
- 似ている点: 全体的に優しい口当たりで、ナッツやリンゴ、洋ナシのようなフルーティーなニュアンスがありつつ、シェリー樽由来の甘さが後を引く点がラサンタと共通しています。
- 違い: ラサンタに比べると、シェリーの主張はやや控えめで、よりバランスが取れた飲みやすい設計です。初めてシェリー樽ウイスキーを試す方にもおすすめです。
グレンアラヒー 10年 カスクストレングス(Batchによる)
マスターディスティラーのビリー・ウォーカー氏が手掛けるグレンアラヒーは、シェリー樽熟成に特化しており、非常に濃厚なシェリー感を味わえます。カスクストレングス(加水なし)は、まさに「情熱」という名にふさわしいパワフルさです。
- 似ている点: 圧倒的なシェリーの濃厚さと、高いアルコール度数がもたらす温かさ(ヒート)がラサンタの持つ「情熱」に近いです。
- 違い: アルコール度数が高いため、ストレートで飲むには飲みごたえがあり、より重厚です。加水やロックで飲むことで、ラサンタのような甘美さが引き出されます。
グレンゴイン 12年
グレンゴインは、麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)を一切使わないという珍しい特徴を持つ蒸留所です。そのため、麦芽本来の甘さが引き出され、シェリー樽の甘みと美しく調和します。
- 似ている点: ラサンタと同様に、フルーティーで優しい原酒にシェリー樽の甘さが加わり、非常に飲みやすいバランスです。
- 違い: ピートを使わない分、よりクリーンでクリアな甘みが感じられます。ラサンタよりも「優しさ」を求める方におすすめです。
これらのウイスキーは、どれもラサンタの持つ「シェリー樽の甘さとスパイス」という要素を共有しつつ、それぞれ異なる個性を加えています。自分の好みに合わせて、ラサンタの「代わり」ではなく「次のステップ」として試してみてはいかがでしょうか。
ラサンタの価格は高騰している?12年と15年の市場価格を徹底調査!
このH2も先に解説しましたが、ここでは特に終売後の「12年」の高騰の具体例と、それに対する「15年」の価値をより深く比較し、今買うべきボトルの判断材料を提供します。
終売品「ラサンタ12年」の価格はなぜ上がり続けるのか?
ウイスキーの終売品が高騰する最大の理由は、「二度と手に入らない」という希少性にあります。特にラサンタ12年の場合、以下の要因が価格高騰を加速させています。
- 絶大なファン層: ラサンタ12年は世界的に愛されたボトルであり、その味をストックしておきたいという熱狂的なファンが多い。
- 後継品との味わいの違い: 15年がよりスパイシーで複雑に進化したため、12年の持つ「ダイレクトで濃厚な甘さ」を求める層が、終売品に集中している。
- ウイスキー市場全体の値上がり: 近年の世界的なウイスキーブームにより、終売品でなくとも価格が上昇傾向にあり、終売品はその波を大きく受けている。
フリマアプリやオークションサイトでは、発売当時の定価の1.5倍から2倍近くの価格で取引されているケースも珍しくありません。この傾向は、在庫が尽きるまで続く可能性が高いでしょう。
「ラサンタ15年」は価格に見合う価値があるのか?
「15年」の実売価格は、旧ボトルの定価より上がっていますが、モモストアとしては「十分にその価格に見合う価値がある」と断言できます。
その根拠は、熟成年数と味わいの向上にあります。
- 熟成年数15年: 15年熟成のシングルモルトは、他ブランドでは1万円台後半〜2万円を超えることもあります。ラサンタ15年の価格帯は、この品質としては非常に良心的です。
- マスターブレンダーの自信作: ラムズデン博士が「最高の味わい」を追求した結果であり、旧ボトル以上の複雑性とエレガンスが加わっているため、ウイスキーとしての完成度が格段に上がっています。
結論として、「ラサンタ12年」は記念として高値でも買う価値はありますが、日常的に楽しむ「ラサンタ」としては、「ラサンタ15年」を購入し、その進化を味わうことを強くおすすめします。新しいラサンタは、あなたの期待を裏切らない「温かさ」と「情熱」に満ちた一本です。

