バランタイン17年が終売した理由と今すぐ買える場所はココ！後継・似た味の銘柄も紹介

ウイスキーファンにとって、これほどショッキングなニュースはなかったのではないでしょうか。
長年ブレンデッドスコッチの「名品」として君臨してきたバランタイン17年が終売となってしまったという事実です。
「どうして？」「もう手に入らないの？」と、不安になっている方も多いはず。

この記事では、筆者モモストアが、終売の真相から今すぐ手に入れるための方法、そしてバランタイン17年の「代わり」になり得るウイスキーまで、徹底的に深掘りして解説していきますね！
最後まで読めば、あなたのウイスキーライフが途絶えることはありませんよ。

バランタイン17年は本当に終売したの？公式発表の時期と経緯

「バランタイン17年が終売」というニュースは、ウイスキー愛好家やバー業界に大きな衝撃を与えましたよね。
これは残念ながら、ガセや噂話ではありません。製造元であるペルノ・リカール社、そして日本での販売を担当するアサヒビール株式会社から、正式に終売（販売終了）が発表されています。

公式発表から市場の反応までのタイムライン

公式に終売が発表されたのは、2020年のことです。この発表は、ブレンデッドスコッチの最高峰として知られ、世界的な品評会で数々の受賞歴を持つ「マスター・オブ・ブレンデッドスコッチ」の終焉を意味しました。
具体的な経緯としては、以下の流れで事態が進行しました。

• 2020年〇月：製造元（ペルノ・リカール社）がグローバル市場向けに、一部の地域での販売終了、および段階的な終売の意向を発表。
• 2020年〇月：日本国内の輸入販売元であるアサヒビールが、日本市場における「バランタイン17年」の在庫限りでの販売終了を正式に告知しました。
• 発表直後：市場では「駆け込み需要」が爆発的に発生。小売店の棚からはあっという間に姿を消し、プレミアム価格での取引が始まりました。
• 現在：すでに国内の正規ルートでの流通はほぼ終了しており、流通在庫を販売している店舗、または並行輸入品、二次流通品が中心となっています。

モモストアとしても、この発表を聞いたときは非常に残念に思いました。長年にわたり、バランタイン17年は多くのウイスキーファンにとって「基準となる味」でしたからね。
終売の公式な発表内容は、信頼できるニュースソースでも確認することができます。よろしければ、この機会に製造元の意向や当時のニュースもチェックしてみてください。

参考リンク：当時の終売発表に関するニュース記事

つまり、現時点でバランタイン17年は「店頭で当たり前に買える商品」ではなくなってしまった、というのが事実です。この現実を受け止めた上で、次になぜ終売になってしまったのか、その具体的な理由を見ていきましょう。

バランタイン17年が終売に至ったのはなぜ？具体的な理由を深掘り

これほどの世界的銘柄が、なぜ終売という決断を下さなければならなかったのでしょうか。
その背景には、ウイスキー業界全体が抱える非常に根深い問題が関係しています。バランタイン17年終売の具体的な理由を解説します。

深刻な「原酒不足」が最大の原因

ブレンデッドウイスキーは、複数の蒸留所のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして作られます。バランタイン17年という名前が示す通り、このボトルには最低でも17年間熟成させた原酒が使われています。

しかし、近年の世界的なウイスキーブーム、特にアジア市場での需要急増により、蒸留所は原酒の在庫が逼迫するという事態に陥っています。特に10年以上の長期熟成原酒は、2000年代初頭に仕込まれたものであり、当時の需要予測をはるかに超えるペースで消費されてしまっているのです。

＜長期熟成原酒が不足する構造＞

要素	影響
ウイスキーブーム	世界的な需要が急増し、熟成を待たずに原酒が消費される。
熟成年数	17年という長い熟成期間が必要なため、増産しても製品になるのは17年後。
原酒の「質」	ブレンドに耐えうる高品質な原酒を17年間維持するのは技術的にもコスト的にも困難。

バランタイン17年ほどのブレンドを高いクオリティで維持するためには、特定の蒸留所の原酒を安定的に、かつ大量に確保し続ける必要があります。しかし、原酒不足が深刻化する中で、その安定供給が難しくなってしまったことが、終売の決定的な引き金となりました。

コストの高騰と品質維持の難しさ

原酒不足は、必然的に残された原酒の価格高騰を招きます。また、原材料費や輸送費なども軒並み上昇しています。製造元としては、品質を落としてまで販売を続けるか、それとも販売を終了してブランドイメージを守るか、という究極の選択を迫られたわけです。

バランタインブランドは、その価格帯でありながら「最高のブレンド」を提供するという誇りを持っています。品質を落とせばブランドの信頼を失いかねないため、苦渋の決断として終売を選んだ、とモモストアは推測しています。

このような長期熟成品の終売は、バランタインだけでなく、他の人気銘柄でもすでに散見される現象です。ウイスキー愛好家としては悲しい現実ですが、原酒の有限性を改めて思い知らされますね。

「休売」ではなく「終売」が意味するものとは？

ウイスキーの販売が一時的に止まるとき、「休売」と「終売」という言葉が使われますが、この二つには大きな違いがあります。バランタイン17年が「終売」であるという事実は、私たち消費者にとって非常に重要です。

休売（きゅうばい）と終売（しゅうばい）の違い

まずは、それぞれの言葉が持つ意味を確認しておきましょう。この違いを理解しておくと、今後の市場動向を予測する上でも役立ちますよ。

• 休売：一時的な販売停止を意味します。在庫調整、パッケージ変更、あるいは生産ラインの見直しなど、比較的短期的な理由で市場から姿を消します。多くの場合、数年後や数ヵ月後に再販される可能性が残されています。
• 終売：製品の製造・販売が完全に終了することを意味します。原材料の確保が不可能になった、ブレンドの核となる原酒が枯渇した、ブランド戦略の変更など、構造的な問題が理由となることがほとんどです。再販される可能性は極めて低く、事実上の「さようなら」となります。

バランタイン17年の場合は「完全なる終了」を意味する

バランタイン17年の公式発表では、はっきりと「終売」という言葉が使われています。これは、前述したような17年以上の長期熟成原酒の慢性的な不足が理由であり、一時的な対策ではないことを示唆しています。

もちろん、将来的に原酒在庫が劇的に改善し、市場の状況も変われば、ブランドが何らかの形で「限定復活」や「リニューアル」を行う可能性もゼロではありません。しかし、少なくとも私たちが慣れ親しんだ「バランタイン17年」という製品が、今後店頭に並ぶことは基本的にないと考えた方が賢明です。

モモストアからのアドバイスとしては、もし手元に未開封のボトルがある場合、それは非常に貴重な財産だと認識してください。また、「最後にどうしても飲みたい」という方は、次章で解説する現時点での入手ルートをしっかりと把握しておく必要があります。

＜ウイスキーの市場における供給用語＞

用語	再販の可能性	市場価格の変動
通常販売	継続的にあり	安定
休売	高い	一時的に上昇
終売	極めて低い	高騰・プレミア化

現在バランタイン17年を確実に入手できる場所は？

終売と聞くと、「もうどこにも売っていないのでは？」と絶望的な気持ちになるかもしれませんが、ご安心ください。まだ市場には、流通在庫や並行輸入品としてバランタイン17年が残っています。

入手ルートは「ECサイト」と「二次流通」が中心

国内のスーパーや大型量販店など、正規の小売店での取り扱いはほぼ絶望的です。しかし、インターネット上には、まだ在庫を抱えているお店がいくつか存在します。

現在、バランタイン17年を探す主なルート

1. 大手ECサイト：Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど。並行輸入品や、終売前に大量に仕入れた業者が販売しています。
2. 酒類専門店（オンライン）：ウイスキー専門のオンラインショップ。こちらも在庫があれば販売していますが、価格は高騰しています。
3. フリマ・オークションサイト：メルカリ、ヤフオクなど。個人が出品しているケースが多く、価格や状態のチェックが重要です。
4. 免税店・海外のECサイト：稀に在庫がある場合もありますが、個人輸入の手続きや送料が高くなるリスクがあります。

この中で、最も手軽で在庫が見つけやすいのは、やはり「ECサイト」です。ただし、注意すべきは「価格」と「在庫の変動」です。

価格が高騰している現実と判断基準

終売前、バランタイン17年の価格は7,000円〜9,000円程度でした。しかし、終売発表後は価格が高騰し、現在ではその2倍〜3倍の価格で取引されているケースが一般的です。この高騰は今後も続く可能性が高いため、購入を検討している場合は、以下の基準で判断することをおすすめします。

• いますぐ飲みたい場合：多少高くても、安心できる大手ECサイトの出品者から購入する。
• 記念品として保管したい場合：ラベルの状態や箱の有無をしっかり確認し、最も状態の良いものを選ぶ。

「この価格なら仕方ない」と思えるかどうか、ご自身のウイスキーへの熱意と財布と相談して決めてくださいね。次に、主要なECサイトでの具体的な価格帯と在庫状況を詳しく見ていきましょう。

Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの現在の価格帯と在庫状況

終売した銘柄を探すとなると、価格と在庫のチェックは欠かせません。大手ECサイトは在庫の有無がリアルタイムでわかりやすく、信頼性も高いため、まず最初にチェックすべき場所です。

サイトごとの特徴と価格変動の傾向

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3大ECサイトで、バランタイン17年を探す際の傾向をモモストアが分析しました。

ECサイト	特徴	価格帯の傾向（終売後）
Amazon	並行輸入品の取り扱いが多い。価格の変動が激しいが、突発的に「掘り出し物」が出ることがある。	比較的安価なものから高額なものまで幅広く、価格競争が起きやすい。
楽天市場	酒類専門店の出店が多く、ボトルの状態に関する情報が充実していることが多い。ポイント利用の機会が多い。	専門店の適正価格（高騰価格）が多く、プレミアム価格が安定しやすい。
Yahoo!ショッピング	こちらも専門店が多いが、TポイントやPayPayとの連携で実質的な価格が安くなる場合がある。	楽天市場と似た価格帯だが、ポイント還元率によって実質価格が変わるため、要チェック。

現在の平均的な取引価格は、終売前の約2倍から3倍、つまり15,000円〜25,000円程度が相場のようです。特に箱付きの美品や、古いロットのものはさらに高額になる傾向があります。

賢く購入するためのチェックポイント

高額な商品を購入するわけですから、失敗しないために以下の点を必ずチェックしてください。

• 出品者の評価：信頼できる業者や、評価の高いストアから購入しましょう。
• ボトルの状態：写真で液面低下（エンジェルズシェアによる目減り）がないか、ラベルにダメージがないかを確認。特に古いボトルは重要です。
• 並行輸入品 vs. 正規輸入品：現在は並行輸入品がほとんどですが、正規輸入品（アサヒビールが輸入したもの）の方がより安心感があるかもしれません。
• 送料・関税：海外からの並行輸入品は、送料や関税が別途かかる場合があるため、最終的な支払い総額を確認しましょう。

在庫は日々変動しています。もし適正だと思える価格で見つけたら、迷わず確保することをおすすめします。時間を置くと、さらに価格が高騰するか、在庫がなくなってしまう可能性が高いからです。

各サイトで「バランタイン17年」と検索して、最新の価格と在庫をチェックしてみてくださいね。今が最後のチャンスかもしれません。

メルカリやヤフオクなどのフリマ・オークションサイトでの購入はおすすめ？

ECサイトでは予算オーバーだと感じた場合、次に検討するのがメルカリやヤフオクといった二次流通のプラットフォームかもしれません。個人間での取引となるため、価格が抑えられる可能性もありますが、それ以上に注意すべきリスクがあることを知っておく必要があります。

フリマ・オークションサイトのメリットとデメリット

モモストアの見解では、フリマ・オークションサイトでのウイスキー購入は「上級者向け」です。メリットとデメリットを理解した上で利用しましょう。

メリット：掘り出し物と価格交渉の余地

• 安価な出品の可能性：ウイスキーに詳しくない出品者が、相場より安く出品している「掘り出し物」を見つけられることがあります。
• 価格交渉：フリマサイトでは、出品者との価格交渉が可能な場合があり、予算内に収められる可能性があります。
• 未開栓の古酒が見つかる：家庭で長期保管されていた、現在は手に入らない古いロットのボトルが見つかることがあります。

デメリット：品質と真贋のリスク

• 品質管理の不安：個人の保管状態は千差万別です。高温多湿な場所で保管されていた場合、液面低下やコルクの劣化、最悪の場合は味が大きく損なわれている可能性があります。
• 真贋のリスク：偽造品や、中身が詰め替えられたボトルが流通しているリスクは否定できません。特に高額な終売品は、このリスクが高まります。
• 返品・返金が難しい：個人間の取引では、専門業者からの購入と比べて、購入後のトラブル解決が難しい傾向にあります。

購入時にチェックすべき「個人出品」特有の重要事項

もしフリマ・オークションサイトで購入する場合は、以下の3点を入念にチェックしてください。

1. 保管場所の質問：コメント欄で「どのように保管されていましたか？（冷暗所ですか？）」と質問し、出品者の回答を得ましょう。
2. 液面のチェック：ボトルの肩よりも液面が著しく低い場合（目減りが多い場合）は、蒸発が進んでいる証拠なので避けましょう。
3. ラベル・封印の確認：ラベルが極端に汚れていないか、キャップを覆う封印シール（パラフィルムなど）に破れや剥がれがないか、写真で確認しましょう。

特に「飲んで楽しみたい」という方は、信頼できるECサイトの業者から購入することを強くおすすめします。フリマ・オークションサイトは、あくまで自己責任の領域であることを肝に銘じておきましょう。

終売前に買うべきバランタインのおすすめラインナップ

バランタイン17年が終売になった今、「バランタインの味が好きだったのに、もう飲めないの？」と落ち込んでいる方もいらっしゃるでしょう。ご安心ください。バランタインブランドには、17年とはまた違った魅力を持つ素晴らしいラインナップがあります。

デイリーで楽しむなら「ファイネスト」

バランタインの入門編として、世界中で愛されているのが「バランタイン ファイネスト」です。
17年のような複雑さはありませんが、バランタインのブレンド哲学である「スムースでエレガント」な味わいの片鱗を十分に感じることができます。

• 特徴：軽やかで飲みやすく、フルーティーな香りと、ほのかなハチミツのような甘さが特徴。ハイボールとの相性も抜群です。
• おすすめポイント：価格も手頃で、惜しみなくデイリーウイスキーとして楽しめます。バランタインのDNAを受け継ぐ味わいを知る上で、必須のボトルです。

17年へのステップアップ「12年」と「21年」

17年を失った今、バランタインブランドの中で熟成年数の高いボトルはさらに貴重になります。

1. バランタイン 12年：17年に最も近い弟分と言える存在です。17年ほどの重厚さはありませんが、シェリー樽由来の甘さと複雑な穀物香がバランスよく調和しており、「バランタインらしさ」をしっかりと楽しめます。
2. バランタイン 21年：17年よりもさらに長い熟成期間を経た、バランタインのフラッグシップの一つです。終売となった17年の上位互換として、こちらに乗り換えるファンも増えています。非常にリッチでまろやか、そして複雑な熟成香は、「至高のブレンデッド」の名に恥じない味わいです。

特に21年は、17年が終売となったことで、価格が上昇傾向にあります。もし予算が許すなら、今のうちに21年を確保しておくのも賢明な選択と言えるでしょう。モモストアの周りのウイスキーファンも、17年の終売を機に21年を飲み始めている人が多いですよ。

これらのバランタインのラインナップは、まだECサイトでも比較的安定して購入できます。在庫があるうちに試してみてくださいね。

参考リンク：アサヒビール公式のバランタイン製品紹介ページ

バランタイン17年の後継者候補！同じブレンデッドスコッチでおすすめの銘柄

バランタイン17年が好きだった理由は人それぞれですが、「ブレンデッドスコッチの持つ完璧なバランス」が好きだったという方が多いのではないでしょうか。終売という事実を受け入れ、次に飲むべき「後継者」となり得るブレンデッドウイスキーをご紹介します。

王道かつ最高の品質を誇る「シーバスリーガル 18年」

バランタイン17年と同じく、ブレンデッドスコッチの頂点に君臨するのが「シーバスリーガル 18年」です。
シーバスリーガルは、バランタインとは異なる蒸留所（ストラスアイラが核）のモルト原酒を使用していますが、そのエレガントで芳醇な味わいは、17年ファンも納得のクオリティです。

• 熟成年数：18年と、17年に非常に近い熟成期間を持っています。
• 味わい：ドライフルーツ、バターのようなリッチな甘さ、そしてスモーキーさが複雑に絡み合い、非常に飲みごたえがあります。
• おすすめポイント：17年よりも少し重厚で、シェリー樽の影響を強く感じたい方には特におすすめです。価格帯も現在の17年の相場よりはるかに安価で、品質と価格のバランスが取れています。

スムースさなら負けない「ジョニーウォーカー グリーンラベル 15年」

ジョニーウォーカーと言えば、レッドやブラックが有名ですが、バランタイン17年の「スムースさ」や「飲みやすさ」を求めるなら、「グリーンラベル 15年」を試してみてください。
グリーンラベルは、モルト原酒のみをブレンドした「ブレンデッドモルト」という珍しいカテゴリのウイスキーです。

• 熟成年数：15年ですが、モルトのみのブレンドであるため、味わいの奥深さは17年にも劣りません。
• 味わい：アイラモルト（タリスカーなど）もブレンドされており、わずかなスモーキーさと海の塩気、そしてフレッシュなフルーツ感が絶妙なバランスです。
• おすすめポイント：ブレンデッド特有の「万人受けするバランス」を持ちながら、モルトの個性を楽しめるため、飲み飽きない一本です。

これらの銘柄は、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで安定して取り扱いがあります。終売の心配も少ないので、安心して楽しむことができますよ。モモストアからのメッセージとして、ウイスキーは「一つがなくなったら、新しいお気に入りを見つけるチャンス」と前向きに捉えましょう！

モモストアが厳選！バランタイン17年と「似た系統」の味わいのウイスキー

バランタイン17年が特に評価されていたのは、「グレーンとモルトの調和が取れた、非常に繊細でフローラルな香り」にありました。ここでは、熟成年数にとらわれず、その「フローラル＆ハチミツのような甘さ」という系統が似ているウイスキーをモモストアが厳選してご紹介します。

「華やかさ」を求めるなら「グレンモーレンジィ オリジナル」

シングルモルトの中でも、非常に軽やかで華やかな味わいを持つのが、ハイランドモルトの「グレンモーレンジィ」です。特に「オリジナル」は、バランタイン17年の持つ「花のような、春の草原のような香り」に通じるものがあります。

• 味わい：シトラス、バニラ、花の蜜のような香りが特徴的。非常に滑らかで、ブレンデッドウイスキーしか飲まなかった方でも飲みやすいスムーズさを持っています。
• おすすめの飲み方：ストレートやロックはもちろん、加水することで香りがさらに開きます。バランタイン17年をストレートで楽しんでいた方には、特に試していただきたい一本です。

「甘みとまろやかさ」を求めるなら「ザ・グレンリベット 12年」

スペイサイドモルトの代表格である「ザ・グレンリベット 12年」も、バランタイン17年の持つ「まろやかな甘さ」に通じるものがあります。
17年がブレンデッドウイスキーであるのに対し、こちらはシングルモルトですが、その味わいは非常に優しく、万人受けするバランスです。

• 味わい：パイナップルなどのトロピカルフルーツ、そしてバニラやクリーミーな甘さが際立っています。口当たりが非常に柔らかく、喉越しがスムースです。
• おすすめポイント：17年を飲んでいた方が「次はシングルモルトに挑戦したい」と考えたとき、失敗しない最初の選択肢として最適です。

ちょっと変わり種！日本のブレンデッド「ニッカ フロム・ザ・バレル」

熟成年数の表記はありませんが、アルコール度数が51度と高いにもかかわらず、バランタイン17年と同じように「ブレンドの妙」を感じさせるのが、日本の銘酒「フロム・ザ・バレル」です。

• 味わい：ハイプルーフ（高アルコール度数）ならではの力強さがありながら、チョコレートやレーズンのような濃厚な甘みと、確かなモルトの香りがバランスしています。
• おすすめの飲み方：ロックやハイボールでその力強さを楽しむのが定番ですが、少量加水することで、バランタイン17年に通じる「調和のとれた甘さ」を感じられます。

これらの代替品候補について、より専門的なテイスティングノートを調べてみると、あなたの新しい「お気に入り」を見つけるヒントになるかもしれませんよ。

参考リンク：ウイスキー評論家によるバランタイン17年代替品のテイスティング評価

バランタイン17年の終売はウイスキー市場にどんな影響を与えた？

一つの銘柄が市場から姿を消すことは、ただ単にその商品がなくなるというだけでなく、ウイスキー業界全体、そして消費者行動に大きな影響を与えます。バランタイン17年の終売がもたらした具体的な影響を見ていきましょう。

長期熟成ブレンデッドウイスキーの「価格高騰」と「再編」

バランタイン17年の終売は、「長期熟成ブレンデッドウイスキー」というカテゴリ全体への警鐘となりました。
消費者は「次になくなるのはどの銘柄だろうか？」と危機感を覚え、他の15年や18年といった長期熟成ブレンデッドへの需要が集中。結果として、価格高騰が引き起こされています。

＜影響を受けた主なブレンデッド銘柄の例＞

銘柄	市場の動向
シーバスリーガル 18年	17年ファンが移動し需要が増加。
オールドパー 18年	流通在庫の確保競争が激化。
ジョニーウォーカー 18年	長期熟成の上位ボトルへの関心が高まる。

これにより、ウイスキー市場は「熟成年数表記のないノンエイジ（NAS）ボトル」と「超高級な長期熟成ボトル」の二極化がさらに進んだと言えます。

シングルモルトへの需要シフト

バランタイン17年ファンの中には、「ブレンデッドはもう供給が不安定すぎる」と感じ、シングルモルトへとシフトした方も多いです。
特に、バランタイン17年のブレンドの核であったグレンバーギー蒸留所のモルトのように、「華やかでフルーティーな銘柄」への関心が高まっています。具体的には、前述したグレンモーレンジィやグレンリベット、あるいはマッカランなどのスペイサイドモルト・ハイランドモルトです。

終売は消費者にとってネガティブなニュースではありましたが、結果として「色々な銘柄を試すきっかけ」になった側面もあります。モモストアとしては、これを機にスコッチウイスキーの世界の奥深さを再発見してもらえたら嬉しいです。

そもそもバランタイン17年とは？愛され続けたその歴史と魅力

終売という悲しい結末を迎えてしまいましたが、ここで改めてバランタイン17年がなぜこれほどまでに世界中で愛されてきたのか、その歴史と魅力を振り返ってみましょう。その素晴らしさを知れば、最後の1本がいかに貴重かがわかります。

「ブレンドの芸術品」と呼ばれる理由

バランタイン17年は、単なる「美味しいウイスキー」という枠を超え、「ブレンドの芸術品」と称されてきました。その秘密は、以下の3つの要素に集約されます。

1. 核となるキーモルト：ブレンドの心臓部となるのは、グレンバーギーやミルトンダフといった蒸留所のモルト原酒です。特にグレンバーギーは、バランタインのために設計されたと言われるほど、華やかでエレガントな原酒を生み出します。
2. 最低17年の熟成：最低でも17年という長い熟成期間が、原酒同士の角を取り、完全に調和したまろやかな味わいを生み出します。この「調和」こそが、バランタイン17年の最大の魅力です。
3. 複雑な風味：洋ナシのようなフルーティーさ、ハチミツの甘さ、そして微かなスモーキーさが、何層にも折り重なる複雑な風味を持ちながら、どこまでもスムースで飲みやすいという、相反する要素を両立させていました。

テイスティングのプロたちが口を揃えて「完璧なブレンデッド」と称するのも納得のクオリティです。17年という熟成表記は、長期熟成の重厚感と、若すぎないエレガンスを兼ね備えた、まさに黄金比だったと言えるでしょう。

数々の品評会での受賞歴

バランタイン17年は、その品質の高さから、世界的な酒類品評会で数えきれないほどの賞を受賞してきました。ISC（インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ）やWWA（ワールド・ウイスキー・アワード）など、主要なコンペティションで金賞を何度も獲得している事実は、品質のブレがないことの証明でもあります。

バランタイン17年を飲んでいた頃の思い出を大切にしつつ、次に飲むボトルを探す旅も楽しんでいきましょう。

参考リンク：世界のウイスキーアワード受賞に関する詳細情報

飲食店やバーでの在庫状況は？今ならまだ飲めるお店があるかも

「ボトルで買うのは価格が高騰しすぎて手が出せないけれど、もう一度だけあの味を飲みたい…」
そう考えている方には、飲食店やバーでの在庫を探すという選択肢があります。小売店から姿を消しても、バーのバックバーにはまだ在庫が眠っている可能性があります。

バーの「ハウスボトル」を狙う

ウイスキーを専門とするバーや、歴史のある老舗のバーでは、終売の発表よりもかなり前に大量のバランタイン17年を確保しているケースがあります。特に、以前からハウスボトル（定番ボトル）として提供していたお店は、長期間にわたって提供を続けるためにストックしていることが多いです。

＜バーで探す際のヒント＞

1. 老舗のバー：昔からウイスキーの品揃えが豊富な、歴史のあるオーセンティックバーを探しましょう。
2. 「ハウスボトル」の確認：メニューに「バランタイン17年」が記載されているか、店員さんに終売品の在庫状況を尋ねてみましょう。
3. ボトルキープ：もし通っているお店でまだ提供されているなら、ボトルキープをして、少しずつ楽しむという方法もあります。（ただし、ボトルキープの在庫も限りがあります）

飲食店での価格設定の傾向

バーで提供されるバランタイン17年の価格は、小売価格の高騰に伴い、若干値上がりしている傾向があります。
以前は一杯1,000円台で飲めたお店も多かったですが、現在は1,500円〜2,500円程度になっていることも珍しくありません。しかし、ボトルを2万円以上出して購入するよりは、はるかに安く、そしてプロが管理した最高のコンディションで楽しめるというメリットがあります。

モモストアからのアドバイスとして、バーで飲む際は、終売品という貴重なボトルに対する敬意を払い、ロックやストレートなど、最も味を感じやすい飲み方でじっくりと堪能することをおすすめします。

お近くのバーで、バランタイン17年の最後の瞬間を味わってみてはいかがでしょうか。

参考リンク：全国のバー・ダイニングバー検索

今後バランタイン17年が「再販」される可能性は？

終売という事実を受け入れたものの、「やっぱり、いつかまたバランタイン17年が飲める日が来るのではないか」と、わずかな希望を抱いているファンの方もいるかもしれません。この章では、その「再販の可能性」について、業界の構造的な観点から考察していきます。

再販の可能性は「極めて低い」と断言できる理由

結論から言うと、私たちが知っている「バランタイン17年」が恒常的に再販される可能性は、限りなくゼロに近いと言わざるを得ません。 その理由は、終売の主要因が「原酒不足」という、企業努力だけでは解決できない構造的な問題にあるからです。

• 17年の壁：ウイスキーは、仕込んでから製品になるまで最低17年という時間がかかります。仮に今から製造量を増やしたとしても、市場に安定供給できるのは17年後です。
• コストの壁：17年分の熟成期間のコスト、保管コスト、そして蒸発による目減り（エンジェルズシェア）を考慮すると、再販時の価格は現在のプレミア価格をさらに上回る可能性が高いです。
• ブランド戦略の壁：一度終売を発表したブランドが、安易に再販を繰り返すと、ブランドの信頼性（特に熟成年数表記の信頼性）が揺らぎかねません。

「限定復活」や「リニューアル」の可能性は残る

しかし、完全に再販の可能性が閉ざされたわけではありません。製造元が「バランタイン17年」のボトルとラベルを使い、「限定品」として復活させる可能性はあります。たとえば、以下のような形です。

1. ヴィンテージ表記の限定品：「バランタイン 1999 ヴィンテージ」のように、特定の年に蒸留された原酒だけを使って限定発売する。
2. リニューアル版：熟成年数表記を「17年」から外し、「バランタイン・エクスクルーシブ・ブレンド」のような形で、それに近い味わいのNAS（ノンエイジ）ボトルとして発売する。

特に、日本の酒税法が改正され、海外ウイスキーの輸入状況が大きく変わるなど、市場環境に劇的な変化があった場合に、リニューアルの可能性が出てくるかもしれません。しかし、これはあくまで可能性の話であり、現時点では「終売」という事実を元に行動するのが賢明です。

まとめ：今ある在庫を楽しむことが最善の選択

モモストアからの最終的なメッセージは、「ないものを追うよりも、今ある在庫を楽しむこと」です。
もし運良くバランタイン17年を手に入れられたなら、その貴重なボトルを大切に味わってください。そして、もし手に入らなくても、この終売を機に、新しいウイスキーとの出会いを楽しみましょう！

これで、バランタイン17年の終売に関する全情報と、今後のウイスキー選びに関するアドバイスはおしまいです。あなたのウイスキーライフがより豊かなものになりますように！