サントリーモルツ終売は本当?歴代モルツの歴史と後継銘柄を徹底解説!

サントリーモルツ終売は本当?歴代モルツの歴史と後継銘柄を徹底解説!

サントリーモルツのファンだったモモストアです。

近年、多くの方が「モルツって終売したの?」「もう飲めないの?」と疑問に感じているようですね。実は、「モルツ」という名前のビールは、時代の変化とともに2度にわたって大きな転換期を迎えています。

この記事では、初代モルツが終焉を迎えた理由から、後継として誕生した「ザ・モルツ」、そして最新のビール戦略に至るまで、サントリーのビール事業の歴史をわかりやすく解説します。

・サントリーモルツの「終売」は2回あった!歴史を紐解いてみた
・初代「モルツ」が29年の歴史に幕を閉じた理由と背景
・後継銘柄「ザ・モルツ」が誕生!味のこだわりと評判は?
・【最新】「ザ・モルツ」も終売に!缶ビール市場からの撤退の真相
・「ザ・モルツ」終売の理由は?販売低迷とサントリーの戦略
  1. サントリーモルツの「終売」は2回あった!歴史を紐解いてみた
    1. 初代「モルツ」の終売(2015年)
    2. 「ザ・モルツ」の終売(2023年)
  2. 初代「モルツ」が29年の歴史に幕を閉じた理由と背景
    1. 「モルツ党」を生んだ初代の魅力
    2. 「プレモル」との棲み分けと販売戦略
  3. 後継銘柄「ザ・モルツ」が誕生!味のこだわりと評判は?
    1. プレモル譲りの「ダイヤモンド麦芽」を採用
    2. 「UMAMI」を体現した新しいスタンダードの形
    3. ザ・モルツの熱狂的なファンたち
  4. 【最新】「ザ・モルツ」も終売に!缶ビール市場からの撤退の真相
    1. 2023年3月で缶ビールの製造が終了
    2. なぜ短命に終わったのか?
    3. サントリーの「総力戦」への準備
  5. 「ザ・モルツ」終売の理由は?販売低迷とサントリーの戦略
    1. ビール市場の「二極化」の波に飲まれる
    2. サントリー生ビールへの「一点集中」戦略
    3. 当時の広告戦略の功罪
  6. モルツの魂を受け継いだ!実質的な後継銘柄は「サントリー生ビール」
    1. モルツの哲学「飲みやすさ」の再構築
    2. サントリーの「やってみなはれ」精神の継承
  7. 後継「サントリー生ビール」の魅力!どんな味わいに進化したの?
    1. 決め手は「トリプルデコクション製法」
    2. 「飲みやすさ」を追求した絶妙なバランス
  8. モルツ、ザ・モルツは今どこで買える?最後の在庫を探す方法
    1. 主要ECサイトでの「絶版品」探し
    2. フリマアプリ「メルカリ」での捜索
    3. 業務用(樽生)の最後の居場所
  9. ビールファンが選ぶ!サントリー歴代モルツ系ビールの口コミ比較
    1. 初代モルツ(1986-2015)の評価:「さっぱりとしたキレ」
    2. ザ・モルツ(2015-2023)の評価:「うまみとコク」
    3. サントリー生ビール(2023-)の評価:「爽快な飲みやすさ」
  10. 「モルツ」ファンなら試すべき!おすすめ代替ビール3選
    1. 代替品候補1:アサヒ スーパードライ
    2. 代替品候補2:サッポロ生ビール 黒ラベル
    3. 代替品候補3:キリン 一番搾り
  11. 【秘蔵】モルツ時代からのサントリービールの「やってみなはれ精神」
    1. 苦難の時代と「挑戦の歴史」
    2. 「挑戦」が生んだサントリーの財産
  12. まとめ:モルツの歴史から見えるサントリーの挑戦
    1. モルツブランドの変遷の要点
    2. 終売は「終わり」ではなく「始まり」

サントリーモルツの「終売」は2回あった!歴史を紐解いてみた

momo-store.jp

「モルツ終売」というキーワードで検索されている方は、いったいどの時代のモルツについて疑問を抱いているのでしょうか?

実は、サントリーのビールブランド「モルツ」は、時代とともに姿を変えながら、合計で2回の大きな「終売」を経験しています。

初代「モルツ」の終売(2015年)

最初に歴史に幕を閉じたのは、1986年に誕生した初代の「モルツ」です。このビールは、長きにわたり多くのファンに愛され、サントリーのビール事業を支えてきました。

終売が発表されたのは2015年。約29年の歴史にピリオドが打たれた形です。この初代モルツは麦芽100%にこだわった、さっぱりとして飲み飽きない味わいが特徴でした。当時のファンは「モルツロス」になった方も多かったと記憶しています。

しかし、これはサントリーのビール戦略における「世代交代」であり、完全にモルツという名前が消えたわけではありません。

「ザ・モルツ」の終売(2023年)

初代モルツの後継として2015年9月に登場したのが、「ザ・モルツ」です。初代のさっぱり感とは少し違い、「うまみ」を強調した複層的な味わいで再スタートを切りました。

しかし、その「ザ・モルツ」もまた、2023年3月製造分をもって缶ビールとしての販売を終了しました。これが、直近で多くの人が「モルツ終売」と認識している出来事です。

このように、モルツというブランドは常に変化と挑戦の歴史を歩んでおり、単に「終売した」というだけでは語りきれない背景があるんですよ。

この歴史を知ると、サントリーがいかにビール市場で「やってみなはれ」精神を貫いてきたかがわかりますよね。

サントリー公式の2015年ニュースリリースで詳細を確認できます

初代「モルツ」が29年の歴史に幕を閉じた理由と背景

1986年に登場した初代モルツは、なぜ29年という長い歴史を経て終売という道を選んだのでしょうか。そこには、サントリーのビール事業全体の大きな戦略変更と、市場の変化が深く関わっています。

「モルツ党」を生んだ初代の魅力

初代モルツは、麦芽100%でありながら、ゴクゴク飲める爽快でクリアな味わいが特徴でした。特に「モルツ党」と呼ばれる熱心なファン層を獲得し、サントリーの主力ブランドの一つとして定着していました。

しかし、2003年に爆発的な人気を博した「ザ・プレミアム・モルツ」(プレモル)の登場が、モルツの運命を大きく変えることになります。

銘柄 発売年 主な特徴
初代モルツ 1986年 麦芽100%、さっぱり、キレ、飲み飽きない味
ザ・プレミアム・モルツ 2003年 欧州産アロマホップ、ダイヤモンド麦芽、芳醇なコク
ザ・モルツ 2015年 ダイヤモンド麦芽一部使用、うまみとコク
サントリー生ビール 2023年 トリプルデコクション、飲みやすさ、爽快な後味

「プレモル」との棲み分けと販売戦略

プレモルがプレミアムビール市場を席巻する中で、スタンダードビールとしてのモルツは、次第に販売量が伸び悩むようになりました。

サントリーとしては、「プレミアム」と「スタンダード」の二つの柱をより明確にする必要があり、初代モルツの「麦芽100%」というこだわりを保ちながらも、さらに魅力的な「スタンダード」を生み出す必要に迫られていたのです。

この状況を打開するために、モルツの「ファンに愛されるブランド資産」を活かしつつ、「次世代のスタンダード」として生まれ変わらせる決断が下されました。それが、後継の「ザ・モルツ」誕生に繋がります。

終売の背景には、単なる売上低迷だけでなく、サントリーがビール事業全体を再構築し、市場での競争力を高めようとする戦略的な意図があったと言えるでしょう。

後継銘柄「ザ・モルツ」が誕生!味のこだわりと評判は?

2015年9月に鳴り物入りで登場した「ザ・モルツ」。初代モルツの終売を惜しむ声が多い中で、サントリーが打ち出した新しいモルツは、どのようなこだわりを持って開発されたのでしょうか。その特徴と、当時のビールファンからの評判を深掘りします。

プレモル譲りの「ダイヤモンド麦芽」を採用

ザ・モルツの最大の特徴は、サントリーの成功の象徴である「ザ・プレミアム・モルツ」でのみ使用されてきた希少な「ダイヤモンド麦芽」を一部採用した点です。

これにより、初代モルツの「さっぱり、シンプル」な味わいから一転、「うまみとコク、そしてほのかな甘み」を感じられる、複層的な味わいへと進化しました。サントリーは、これを「UMAMI」として強くアピールしました。

項目 初代モルツ ザ・モルツ
麦芽 麦芽100% ダイヤモンド麦芽を一部使用
味わい さっぱり、キレ重視 うまみ、コク重視
戦略的立ち位置 スタンダード 新しいスタンダード、プレモルの弟分

「UMAMI」を体現した新しいスタンダードの形

サントリーは、ザ・モルツを発売するにあたり、単に味を変えただけでなく、新しいビール文化を築こうとしました。

当時のCMでは、人気ロックバンドを起用し、「NEW STANDARD」としてのメッセージを打ち出しました。ターゲット層を広げ、ビールを愛する全ての人に受け入れられる「スタンダードの再定義」を目指したのです。

初期の評判は、「コクがしっかりしていて飲みごたえがある」「プレモルよりは軽いけど、ビールらしい満足感がある」といったポジティブなものが多かった一方で、「初代モルツのさっぱり感が好きだった」という声もあり、ファンの中でも意見が分かれる形となりました。

ザ・モルツの熱狂的なファンたち

初代モルツのファンとはまた違う、ザ・モルツならではの熱狂的なファンも生まれました。特に、食事との相性の良さや、日常の晩酌にちょうど良い価格帯と味わいのバランスが評価され、一定の層に支持され続けました。

しかし、後述しますが、この「ザ・モルツ」もまた、数年後に終売という運命を辿ることになります。その背景には、ビール市場全体の厳しい競争環境と、サントリーが次に打つべき大勝負への準備があったのです。

ダイヤモンド麦芽について詳しく知りたい方はこちら

【最新】「ザ・モルツ」も終売に!缶ビール市場からの撤退の真相

初代モルツの終売から約8年後、その意思を受け継いだはずの「ザ・モルツ」も、缶ビールとしての役割を終えることになりました。この二度目の終売は、ビール業界関係者にも大きな驚きを持って迎えられました。

2023年3月で缶ビールの製造が終了

ザ・モルツは、2023年3月の製造分をもって缶ビールの販売を終了しました。初代が約29年だったのに対し、ザ・モルツの歴史はわずか8年ほど。サントリーにとっては、短期間でのブランドの「見直し」となりました。

ただし、誤解してはいけない点として、業務用(樽生)の一部は、その後も継続販売されていた時期があります。居酒屋さんなどで「ザ・モルツ」の樽生を見かけた方もいるかもしれませんね。

なぜ短命に終わったのか?

短命に終わった最大の理由は、やはり「販売目標の未達成」と「市場におけるポジションの曖昧さ」が挙げられます。

サントリーには絶対的なプレミアムブランド「プレモル」があり、また「金麦」などの第三のビールも強力です。その中で、「プレモル」と「金麦」の中間に位置する「ザ・モルツ」は、なかなか独自の存在感を確立することが難しかったのです。

ビール市場は競争が激しく、新しいビールが次々と登場しています。その中で、ブランドを絞り込み、「選ばれる一本」に集中する戦略が求められた結果、ザ・モルツの缶ビールは撤退という形になったと考えられます。

サントリーの「総力戦」への準備

この終売は、次の巨大な新ブランドの立ち上げに向けた、サントリーの「総力戦」への準備でもありました。ザ・モルツを終売させた直後の2023年4月に発売されたのが、現在サントリーの主力スタンダードビールとなっている「サントリー生ビール」です。

新しい時代に対応するために、時には歴史あるブランドであっても、一旦区切りをつけるという大胆な決断を下すのが、サントリーの経営スタイルなんですね。

「ザ・モルツ」終売の理由は?販売低迷とサントリーの戦略

「ザ・モルツ」が缶ビール市場から姿を消した背景には、単純な販売不振だけではなく、サントリーという会社がビール事業にかける強い意志と、市場の動向が複雑に絡み合っています。

ビール市場の「二極化」の波に飲まれる

日本のビール市場は、近年「プレミアム(高付加価値)」と「低価格(新ジャンル含む)」の二極化が非常に進んでいます。

* プレミアム層:「ザ・プレミアム・モルツ」やクラフトビールなど、「価格が高くても質の高い、特別な一杯」が求められる。 * 低価格層:「金麦」などの新ジャンルや、競合他社の低価格帯ビールなど、「安く、日常的にガブガブ飲める」ものが求められる。

ザ・モルツは、この二極化のちょうど中間に位置する「スタンダードビール」としての役割を担っていましたが、どちらの層にも訴求しきれず、販売数量が目標に届かない状況が続きました。

サントリー生ビールへの「一点集中」戦略

サントリーは、この難しい市場を勝ち抜くために、ブランド戦略を大胆に見直しました。

「ザ・モルツ」を終売させることで、それまで分散していた資源(マーケティング費用、開発リソース、営業力など)を、2023年に新発売する「サントリー生ビール」に「一点集中」させる道を選んだのです。

この新しいビールは、モルツとは違い、麦芽以外の副原料も使うことで、日本人好みの「爽快さ」と「飲みやすさ」を追求した全く新しいコンセプトのスタンダードビールとして設計されました。

これは、モルツという歴史あるブランドを一度手放してでも、「勝てるビール」を市場に投入するという、サントリーの覚悟の表れと言えるでしょう。

当時の広告戦略の功罪

ザ・モルツは、一時期、大々的なCM展開を行いましたが、そのプロモーションの力を持ってしても、販売数量のV字回復には至りませんでした。これもまた、終売を決定づける要因の一つになったと考えられます。

しかし、ザ・モルツで培われた「ダイヤモンド麦芽」の使い方や、若年層への訴求ノウハウは、間違いなく次の「サントリー生ビール」の開発やマーケティングに活かされているはずです。

モルツの魂を受け継いだ!実質的な後継銘柄は「サントリー生ビール」

「モルツが終売したなら、次に何を飲めばいいの?」
そう考えるモルツファンの皆さんが今、注目すべきは「サントリー生ビール」です。これは、「ザ・モルツ」の終売と入れ替わるように2023年4月に発売された、サントリーの最新スタンダードビールであり、モルツの役割を実質的に引き継いでいます。

モルツの哲学「飲みやすさ」の再構築

初代モルツは「飲み飽きないさっぱりとした味」を追求し、ザ・モルツは「うまみとコク」を追求しましたが、「サントリー生ビール」が目指したのは、「圧倒的な飲みやすさ」と「爽快感」です。

特に若い世代や、普段ビールをあまり飲まない人にも「美味しい」と感じてもらえるよう、徹底的に「のどごしの良さ」にこだわって開発されました。

サントリーの「やってみなはれ」精神の継承

サントリーの創業者である鳥井信治郎氏の有名な言葉に「やってみなはれ」があります。これは、常識にとらわれず、新しいことに挑戦し続ける精神を意味します。

銘柄 サントリーの挑戦
初代モルツ プレモル登場以前の麦芽100%スタンダードへの挑戦
ザ・モルツ 「うまみ」を打ち出した新しいスタンダードへの挑戦
サントリー生ビール 副原料を使い、時代が求める「爽快な飲みやすさ」への挑戦

「ザ・モルツ」というブランドを終了させ、全く新しい「サントリー生ビール」を立ち上げたことは、まさにこの「やってみなはれ」精神の象徴と言えます。

モルツの「魂」とは、特定の味ではなく、「常に時代に合わせた最高のスタンダードビールを創造する」というサントリーの熱意そのものなのです。

後継「サントリー生ビール」の魅力!どんな味わいに進化したの?

モルツの系譜を受け継ぐ新しいスタンダードとして登場した「サントリー生ビール」は、具体的にどのような技術とこだわりによって、ビールファンを納得させる味わいを実現したのでしょうか。その開発の裏側に迫ります。

決め手は「トリプルデコクション製法」

サントリー生ビールの最大の特徴は、「トリプルデコクション製法」という独自の醸造技術を採用している点です。

デコクションとは、麦汁の一部を煮沸し、それを元に戻すことで麦のうまみを引き出す伝統的な製法ですが、これを3回繰り返す(トリプル)ことで、以下の効果を得ています。

  • 麦の豊かなコクと味わいを最大限に引き出す。
  • 後味の雑味を抑え、クリアで爽快な飲み口を実現する。

この技術により、飲みごたえがありながらも、口当たりが軽く、「ゴクゴク飲める」という初代モルツの精神を見事に現代風にアレンジすることに成功しています。

「飲みやすさ」を追求した絶妙なバランス

ザ・モルツが「うまみ」にフォーカスしていたのに対し、サントリー生ビールはあくまで「爽快な後味」に重きを置いています。

麦芽だけでなく、コーンやスターチといった副原料をバランスよく使うことで、日本人好みの「スッキリとしたキレ」を実現しています。これは、サントリーが長年のビール開発で培ってきたブレンディング技術の賜物と言えるでしょう。

要素 効果 モルツからの継承点
トリプルデコクション 麦のコクとクリアな後味の両立 麦のうまみへのこだわり
副原料の活用 爽快な飲み口とキレの良さ 飲み飽きない軽快さ

「ザ・モルツ」のコクが少し重すぎたという方や、「初代モルツのような軽快さが欲しい」と思っていた方には、ぜひ一度試してみていただきたいビールです。

サントリー生ビールの最新情報をチェックする

モルツ、ザ・モルツは今どこで買える?最後の在庫を探す方法

すでに終売している「モルツ」や「ザ・モルツ」ですが、「どうしてももう一度飲みたい!」と探しているファンは少なくありません。終売したビールの「最後の在庫」を見つけるための方法と、注意点をお伝えします。

主要ECサイトでの「絶版品」探し

新品の「モルツ」や「ザ・モルツ」の缶ビールを見つけるのは非常に困難ですが、可能性がゼロではありません。

特にAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのECサイトでは、「終売品」や「ヴィンテージ品」として、稀に未開封の在庫が販売されることがあります。

【探し方のヒント】

  • キーワードを工夫する:「ザ・モルツ 終売」「モルツ 缶 2015」など、時期や状態を示す言葉を加えて検索してみてください。
  • セット販売に注目:ビールサーバーのセットや、他のサントリービールとの詰め合わせセットの中に、古い在庫が紛れている可能性があります。

フリマアプリ「メルカリ」での捜索

メルカリなどのフリマアプリでは、個人のコレクション品や、自宅で保管されていた「デッドストック」が出品されることがあります。

ただし、ビールは食品であるため、品質管理が非常に重要です。
【購入時の注意点】

確認事項 理由
製造年月日 賞味期限が切れていないか、可能な限り新しいものを選ぶ
保管状態 直射日光や高温多湿の環境で保管されていなかったか
液面の高さ 蒸発や漏れがないか確認する

特に古いビールは、味わいが変化している可能性が高いことを理解した上で、自己責任で楽しんでくださいね。

業務用(樽生)の最後の居場所

前述の通り、「ザ・モルツ」は缶ビール終売後も、一部の飲食店で樽生が提供され続けていた時期があります。もし近くの飲食店で「ザ・モルツ」の樽生を見つけたら、それは非常に貴重な体験となるはずです。訪問前に電話などで確認してみるのが確実です。

ビールファンが選ぶ!サントリー歴代モルツ系ビールの口コミ比較

初代モルツ、ザ・モルツ、そしてサントリー生ビール。同じサントリーのスタンダードビールという立ち位置でありながら、それぞれが持つ味わいの個性は全く異なります。ここでは、ビールファンからの実際の口コミや評価を比較し、それぞれの違いを明確にします。

初代モルツ(1986-2015)の評価:「さっぱりとしたキレ」

初代モルツは、「毎日飲んでも飽きない」「さっぱりしていて食事を邪魔しない」といった評価が最も多く見られました。

  • 長所:雑味がなくクリア、のどごしが良い、価格と味のバランスが良い。
  • 短所:コクや深みを求める人には物足りない。

特に、夏の暑い日に一気に飲み干す爽快感を求める「モルツ党」にとっては、「これぞ日本のスタンダードビール」という位置づけでした。

ザ・モルツ(2015-2023)の評価:「うまみとコク」

ダイヤモンド麦芽を使用したザ・モルツは、初代とは対照的に「しっかりとしたコクと芳醇さ」が評価されました。

  • 長所:プレモルに似た豊かな味わい、ビールらしい満足感、うまみが強い。
  • 短所:初代ファンからは「重い」という声、市場での個性確立に苦戦。

初代の「軽さ」から、「濃厚さ」へと大きく舵を切ったことで、新しいファンを獲得した一方で、昔からのモルツファンを納得させるには至らなかった側面もあります。

サントリー生ビール(2023-)の評価:「爽快な飲みやすさ」

最新のサントリー生ビールは、両者の良いところを融合させつつ、現代のニーズに合わせた「バランスの良さ」が特徴です。

  • 長所:トリプルデコクションによるクリアな後味、雑味がなくスッキリ、誰にでも飲みやすい。
  • 短所:コクを期待する層からは「軽すぎる」と感じられる場合がある。

「モルツ」の系譜にある「飲みやすさ」を最優先しつつも、新しい技術でうまみを加えることに成功した、サントリーの集大成とも言えるビールです。

「モルツ」ファンなら試すべき!おすすめ代替ビール3選

終売してしまったモルツの味を求めているなら、今の市場にあるビールの中から、「テイストが近い」「コンセプトが似ている」と感じられる代替品を見つけるのが最善策です。

ここでは、モモストアが独断で選んだ「モルツ」ファンにおすすめしたい代替ビールを3つご紹介します。

代替品候補1:アサヒ スーパードライ

初代モルツの「さっぱりとしたキレ」を追求するなら、やはりこの銘柄は外せません。

スーパードライの持つ「超辛口」のコンセプトは、モルツの持つクリアで雑味のない飲み口と共通する部分が多く、食事との相性も抜群です。特に「喉を通り過ぎる爽快感」を重視する方には、最も近い選択肢となるでしょう。

代替品候補2:サッポロ生ビール 黒ラベル

ザ・モルツの「麦のうまみとコク」に近いバランスを求めるなら、黒ラベルがおすすめです。

黒ラベルは「麦芽のうまみ」をしっかりと感じさせつつも、後に残らない「完璧な飲み干し感」を持っています。ザ・モルツの目指した「新しいスタンダード」としての完成度の高さという点で、非常に近いビールと言えるでしょう。

代替品候補3:キリン 一番搾り

モルツ系ビールの持つ「麦芽の風味」へのこだわりを重視しつつ、「軽すぎず重すぎない」絶妙なバランスを求めるなら、一番搾りが良いでしょう。

一番搾り製法が生み出す「澄んだ麦のうまみ」は、モルツの持つ「ピュアな麦の味わい」の系譜に連なります。ビール自体の味をしっかり感じたいけれど、重いのは苦手という方に試していただきたいビールです。

モルツのタイプ 代替ビール 共通する特徴
初代モルツ(さっぱり) アサヒ スーパードライ キレ、爽快な喉ごし
ザ・モルツ(コク、うまみ) サッポロ 黒ラベル 麦のうまみ、飲みごたえ
両者の中間 キリン 一番搾り 澄んだ麦の風味、バランスの良さ

【秘蔵】モルツ時代からのサントリービールの「やってみなはれ精神」

サントリーのビール事業は、日本のビール業界の中で、常に「挑戦者」であり続けてきました。モルツの誕生から終売、そして新たなビールの誕生という歴史の裏には、創業以来受け継がれてきた「やってみなはれ」の精神が深く根付いています。

苦難の時代と「挑戦の歴史」

サントリーがビール事業に参入したのは1960年代。当時の市場はすでに他社が強固な地位を築いており、サントリーは長きにわたり赤字に苦しむ時代が続きました。

初代モルツの登場も、この苦しい状況を打開するための一手でした。当時としては斬新な「麦芽100%」を謳いながらも、爽快な飲み口を実現するという、技術的な挑戦でもあったのです。

その後、「プレモル」が大成功を収めることで、サントリーのビール事業は一気に飛躍しますが、その成功に甘んじることなく、スタンダードビール市場でも常に「次の一手」を模索し続けてきました。それが、「ザ・モルツ」であり、「サントリー生ビール」へと繋がるモルツブランドの変遷です。

「挑戦」が生んだサントリーの財産

モルツの終売は、一見すると「失敗」や「撤退」に見えるかもしれません。しかし、サントリーにとって、モルツとザ・モルツの開発・販売を通じて得られた「ダイヤモンド麦芽の知見」「消費者ニーズの把握」「新しい醸造技術」は、何物にも代えがたい財産となっています。

特に、ザ・モルツで培われたコクやうまみへのアプローチは、「プレモル」のさらなる進化にも役立っているでしょうし、「サントリー生ビール」の「トリプルデコクション製法」も、過去の試行錯誤の上に成り立っています。

サントリーの「やってみなはれ」精神のルーツを探る

まとめ:モルツの歴史から見えるサントリーの挑戦

サントリーモルツの終売に関する疑問は、初代モルツ(2015年終売)とザ・モルツ(2023年終売)という、二つの大きな時代の転換期によって生じたことがお分かりいただけたかと思います。

最後に、このモルツの長い歴史から私たちが学ぶことができる、サントリーの挑戦のポイントをまとめます。

モルツブランドの変遷の要点

  • 初代モルツ(1986-2015):麦芽100%で「さっぱりとしたキレ」を追求したスタンダード。プレモルの成功により役割を終える。
  • ザ・モルツ(2015-2023):ダイヤモンド麦芽を使い「うまみとコク」を追求した新しいスタンダード。市場の二極化により缶ビール市場から撤退。
  • サントリー生ビール(2023-):トリプルデコクション製法で「爽快な飲みやすさ」を追求。モルツの精神を受け継ぐ実質的な後継銘柄。

終売は「終わり」ではなく「始まり」

モルツの終売は、その時代に合った「最高のスタンダード」を常に市場に提供し続けるという、サントリーの企業としての強い決意の結果です。

愛されたブランドが姿を消すのは寂しいものですが、その度に新しい技術とコンセプトを持ったビールが誕生しています。モルツを愛した皆さんには、ぜひ「サントリー生ビール」を手に取っていただき、モルツの魂がどのように進化しているのか、ご自身の舌で確かめていただきたいです。

ビール市場の競争は激しいですが、サントリーの「やってみなはれ」精神が続く限り、次にどんな素晴らしいビールが登場するのか、モモストアも楽しみにしています!

ザ・モルツ終売後のファンの声を探る

 

タイトルとURLをコピーしました