マッカラントリプルカスクはもう飲めない?終売の真相と入手方法を徹底解説

マッカラントリプルカスクはもう飲めない?終売の真相と入手方法を徹底解説

ウイスキーファンに愛されていた「マッカラントリプルカスク12年」。
最近、店頭から全く姿を消してしまい、「終売になったのでは?」と不安に思っている方も多いですよね。
この銘柄は、ヨーロピアンオークとアメリカンオークのシェリー樽に加え、バーボン樽という3種の樽を巧みに使い分けた稀有な存在でした。
この記事では、その終売説の真相と、今からでもトリプルカスクを手に入れるための具体的な方法を、ウイスキー専門家のモモストアが徹底的に解説していきます!

・マッカラントリプルカスクは「終売」ではなく「休売」が公式見解!
・なぜマッカラントリプルカスクは市場から姿を消したのか?
・トリプルカスク12年の驚きの定価と現在の市場価格を比較!
・トリプルカスクの購入は今がラストチャンス?ネットでの探し方
・Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでの「探し方のコツ」
  1. マッカラントリプルカスクは「終売」ではなく「休売」が公式見解!
    1. 休売と終売で何が違う?ファンにとっての深刻な問題点
    2. 「ファインオーク」から「トリプルカスク」への名称変更の歴史
  2. なぜマッカラントリプルカスクは市場から姿を消したのか?
    1. 世界的なウイスキー需要の爆発的増加
    2. マッカランのこだわりが生む「シェリー樽」の稀少性
  3. トリプルカスク12年の驚きの定価と現在の市場価格を比較!
    1. 定価は一体いくらだった?手の届きやすい価格帯だった過去
    2. 現在のネット通販・中古市場での価格高騰の現状
  4. トリプルカスクの購入は今がラストチャンス?ネットでの探し方
    1. ネット通販で在庫を探す際の心構えと注意点
    2. 実店舗での「在庫発見」はロマンがある
  5. Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでの「探し方のコツ」
    1. Amazonでの検索のコツ:並行輸入品に注目する
    2. 楽天市場・Yahoo!ショッピングのコツ:セット商品も視野に入れる
  6. 買取価格まで高騰中!トリプルカスクの資産価値について
    1. なぜ休売品は「投資対象」となるのか
    2. トリプルカスク18年の価格はさらに高騰している
  7. トリプルカスクはどんな味わい?テイスティングノートを再確認
    1. 3種の樽がもたらす「繊細なバランス」の秘密
    2. モモストアが愛するトリプルカスクのテイスティングノート
  8. マッカランの「ダブルカスク」はトリプルカスクの後継となるのか?
    1. ダブルカスクとトリプルカスクの決定的な違い
    2. 飲み比べると分かる!味わいの方向性の違い
  9. ファインオーク時代からの系譜!マッカランの樽構成の歴史
    1. 【第一章】伝統のシェリーオーク(1980年代〜)
    2. 【第二章】挑戦と革新のファインオーク/トリプルカスク(2004年〜2020年頃)
    3. 【第三章】現在の主力、ダブルカスク(2018年〜)
  10. トリプルカスクが飲めない時に!似た味わいの代替ウイスキー5選
    1. 代替ウイスキーの選定基準
  11. マッカランの限定品・レアボトルをゲットするための最新戦略
    1. 限定品情報を最速で掴むための行動リスト
    2. レアボトルを見つけるための「抽選販売」攻略法
  12. モモストアが考える!マッカラントリプルカスクの今後の展望
    1. 再販の可能性は低いが、限定復刻の可能性は残る
    2. 休売が続くことで「プレミア価格」はさらに上昇する

マッカラントリプルカスクは「終売」ではなく「休売」が公式見解!

momo-store.jp

ウイスキー愛好家の間で囁かれている「マッカラントリプルカスク12年(以下、トリプルカスク)」の終売説。
これは結論から申し上げると、メーカーからは「終売」ではなく「休売」として発表されているのが正確な情報なんです。
もちろん、休売と終売は紙一重で、いつ再開されるか明言されていない状況を見ると、実質的には入手が非常に困難な状態が続いていることには変わりありません。
しかし、このわずかな言葉の違いが、ウイスキー市場やコレクターの心理に大きな影響を与えているのも事実なんですね。

休売と終売で何が違う?ファンにとっての深刻な問題点

「休売」とは、一時的に販売を休止すること。一方で「終売」は、完全に生産・販売を終了することを示します。
トリプルカスクが休売となっている背景には、マッカラン蒸留所の抱える原酒の供給バランスの問題が深く関わっています。
特にマッカランはシェリー樽熟成にこだわることで知られていますが、世界的な需要の高まりと、良質な樽の確保が追いつかない現状が重なり、安定供給が難しくなってしまったんです。
ファンにとって最も深刻な問題は、
①いつ再開されるか全く分からないこと、
②休売が続くことで市場価格が際限なく高騰してしまうこと

の二点に尽きるでしょう。

現在の市場の動きを見てみると、既に多くの小売店では在庫が底を尽き、中古市場や並行輸入品の価格は高騰の一途をたどっています。
もし再開されたとしても、以前の定価で購入できる可能性は極めて低いと言えるかもしれません。
最新の状況について詳しく知りたい場合は、公式サイトをチェックするか、マッカラン公式サイトの最新情報を確認してみてください。

「ファインオーク」から「トリプルカスク」への名称変更の歴史

トリプルカスクという銘柄は、実はマッカランの長い歴史の中で生まれた比較的新しいシリーズです。
その前身となったのが、2004年から展開されていた「ファインオーク」シリーズです。
ファインオークもトリプルカスクと同様に、ヨーロピアンオークのシェリー樽、アメリカンオークのシェリー樽、アメリカンオークのバーボン樽の3種類の樽を組み合わせていました。
2018年にブランドのリニューアルが行われた際、「ファインオーク」が「トリプルカスク」へと名称を変更し、デザインも一新されました。
これは、マッカランの樽へのこだわりをより明確に打ち出すための戦略的な変更だったと言われています。
この流れを知っていると、今回の休売が単なる供給不足だけでなく、マッカランのブランド戦略の一環である可能性も視野に入れることができますね。
この複雑な背景こそが、マッカランというブランドの奥深さであり、ファンを惹きつけてやまない理由の一つです。

なぜマッカラントリプルカスクは市場から姿を消したのか?

休売という公式見解があるにもかかわらず、なぜこれほどまでに市場から姿を消してしまったのでしょうか。
主な要因は一つではありません。ウイスキー市場全体の構造変化、マッカラン特有の事情、そして世界的な需要の高まりが複合的に絡み合っています。
ここでは、トリプルカスクが入手困難になった具体的な理由を、データを交えながら詳しく掘り下げていきます。

世界的なウイスキー需要の爆発的増加

第一に挙げられるのは、世界規模でのウイスキー需要の急増です。
特にアジア圏の富裕層や欧米のコレクターの間で、プレミアムウイスキーへの投資熱が高まっています。
マッカランは「シングルモルトのロールスロイス」と呼ばれるほどの超高級ブランドであり、その需要は計り知れません。
この結果、日本市場への割り当てが相対的に減少し、流通量が激減しました。
例えば、マッカランの親会社であるエドリントン社は、世界中に製品を供給していますが、需要の高い国や地域への出荷が優先されるのは、ビジネスとしては当然の流れと言えます。

供給バランスの崩壊を表す要因のまとめ:

要因 トリプルカスクへの影響
世界的な需要増 日本市場への入荷量が激減。特にアジア圏での人気が供給を圧迫。
原酒の供給不足 マッカランがこだわるシェリー樽の確保が困難に。熟成には長い年月が必要。
ブランド戦略の見直し 「ダブルカスク」など他のラインナップに注力し、樽構成をシンプル化する動き。
転売・投機熱 市場価格の高騰により、飲用目的ではない購入者が増加し、さらに流通が停滞。

このように、単なる品切れではなく、複雑な要因が絡み合ってトリプルカスクは私たちの目の前から姿を消してしまったのです。

マッカランのこだわりが生む「シェリー樽」の稀少性

マッカランといえば、高品質なシェリー樽熟成。しかし、このこだわりこそが供給不足の最大の原因とも言えます。
マッカランが使用する樽は、スペイン産のオーク材を使い、オロロソシェリーを染み込ませてからスコットランドへ運び込まれます。
この工程には莫大なコストと時間がかかり、安定的に確保するのが非常に難しいのです。
トリプルカスクは、この貴重なヨーロピアンオークシェリー樽に加え、アメリカンオークシェリー樽、そしてバーボン樽と、3種類もの樽を贅沢に使っています。
マッカランとしては、よりコントロールしやすい「ダブルカスク」(2種類のシェリー樽のみ)に注力することで、製品ラインナップの安定化を図っている可能性が高いと言えるでしょう。
この「樽へのこだわり」こそが、マッカランの魅力であり、同時に稀少性につながっているというわけですね。

もし、マッカランのシェリー樽へのこだわりについてさらに深く知りたい方は、マッカランのシェリー樽熟成へのこだわりを検索してみるのも良いかもしれません。

トリプルカスク12年の驚きの定価と現在の市場価格を比較!

トリプルカスクの休売を受けて、最も劇的に変化したのが「価格」です。
以前は比較的入手しやすい価格帯でしたが、休売が明確になってからは、驚くほどのスピードで市場価格が高騰しました。
ここでは、公式な定価と、現在ネット通販などで取引されている価格を比較し、その価格差がいかに大きいかを見ていきましょう。

定価は一体いくらだった?手の届きやすい価格帯だった過去

マッカラントリプルカスク12年は、休売前まではマッカランのラインナップの中では比較的リーズナブルな位置づけでした。
当時の日本の定価(参考小売価格)は、おおよそ7,000円台後半から8,000円台前半でした。
シングルモルトの最高峰であるマッカランの12年熟成が、この価格帯で手に入るというのは、ウイスキーファンにとっては非常に魅力的でした。
この手頃さもあって、普段飲むマッカランとしてトリプルカスクを選ぶ人が多かったのです。
そのため、ある日突然、そのボトルが店頭から消えてしまったことは、多くのファンに衝撃を与えたんですね。

現在のネット通販・中古市場での価格高騰の現状

休売が広まるにつれて、残された在庫を巡る競争が激化し、価格は定価をはるかに超える水準に達しました。
現在の主要なネット通販サイト(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング)や、メルカリなどのフリマアプリでの取引価格を見てみると、その高騰ぶりがよく分かります。

トリプルカスク12年の価格推移(モモストア調べ:2025年秋時点の相場)

時期 販売場所 価格帯(700mlボトル) 定価との比較
休売前(目安) 一般小売店 約7,800円〜8,500円 定価水準
現在(ネット通販) Amazon・楽天市場など 約18,000円〜25,000円 定価の2.3倍〜3倍以上
現在(中古・フリマ) メルカリ・オークション 約15,000円〜20,000円 在庫状況で変動

これは本当に驚くべき価格差ですよね。
特に、ネット通販では、すでに業者が抱える在庫のみとなっており、価格は完全に市場原理に基づいて決定されています。
「どうせ飲めないなら、持っているボトルを売ろうか」と考える人が増えるのも頷けます。
この価格帯を見ると、もはや「気軽に飲むウイスキー」ではなく、「特別な日のためのプレミアムボトル」へと位置づけが変わってしまったことが分かります。

トリプルカスクの購入は今がラストチャンス?ネットでの探し方

「この価格でも、どうしても手に入れたい!」
そう思うのが、ウイスキーファンの心情というもの。
実際に今、トリプルカスクを手に入れるには、「ネット通販」「中古市場」「実店舗」の3つのルートを徹底的に探る必要があります。
特に、ネットでの検索は時間と労力を節約できるため、最も効率的な探し方と言えるでしょう。

ネット通販で在庫を探す際の心構えと注意点

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手通販サイトは、やはりチェックすべき最重要ポイントです。
しかし、これらのサイトで探す際に重要なのは、「検索結果の並び替え」と「販売元の確認」です。

【ネット通販で在庫を見つけるための鉄則】

  • 価格帯で絞り込む: 定価に近い価格で販売されている可能性はゼロに近いです。市場価格帯(1.8万円〜2.5万円)を想定し、その範囲内で検索しましょう。安すぎるものは詐欺や偽物の可能性もあるため要注意です。
  • 「在庫あり」で絞り込む: 在庫切れのページが多数表示されるため、絞り込み機能を使って現在購入可能な商品のみを表示させましょう。
  • 販売元の評価を確認: 並行輸入品やプレミアム価格で販売されている場合、販売店が信頼できる業者であるか、過去の評価を必ず確認してください。特に高額な買い物ですから、信頼性は最優先です。

また、「マッカラントリプルカスク 12年」という正式名称だけでなく、「マッカラン トリプルカスク 終売」「マッカラン ファインオーク 12年 後継」といったキーワードでも検索してみると、思わぬ在庫を発見できることがあります。
これは、販売店が在庫を隠しているのではなく、検索に引っかかりやすいようにキーワードを工夫している場合があるからです。

実店舗での「在庫発見」はロマンがある

ネットが主流の今だからこそ、実店舗に思わぬ在庫が残っていることがあります。
特に、地域に根差した昔ながらの酒屋や、百貨店の地下にある酒類コーナーなどは、ネット販売に力を入れていないため、高騰前の価格のまま残っている可能性もゼロではありません。
ただし、店員さんに「マッカラントリプルカスクはありますか?」と聞くのは、もう探されすぎて飽きられている可能性が高いです。
「最近、マッカランの品揃えはどうですか?」といった、少し抽象的な質問から入ってみると、親切に教えてもらえるかもしれません。
この探し方は時間と交通費がかかりますが、定価で発見できた時の喜びは、何物にも代えがたい「ウイスキー探しのロマン」と言えるでしょう。
(これは筆者であるモモストアの個人的な意見ですが、探す過程もまた楽しいんですよね!)

Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでの「探し方のコツ」

ネット通販でトリプルカスクを探す際、ただ検索窓にキーワードを打ち込むだけでは、なかなか効率的ではありません。
それぞれのプラットフォームには、独自の検索アルゴリズムや在庫傾向があります。
ここでは、主要な3つのECサイトで、より確実にトリプルカスクを見つけるための具体的な「コツ」と、「裏技的な検索方法」をご紹介します。

Amazonでの検索のコツ:並行輸入品に注目する

Amazonは、特に並行輸入品の在庫が多い傾向にあります。
「トリプルカスク」が休売しているのは、主に日本の正規代理店ルート(サントリー経由)のボトルです。
そのため、海外から独自に仕入れた並行輸入品が販売されていることが多いのですが、価格は当然高くなります。
Amazonで検索する際は、商品名に「並行輸入品」や「海外向けパッケージ」といった記載がないかを確認しましょう。
また、Amazonは商品ページが非常に多く、古い情報が残っていることもありますので、「お届け予定日」が現実的であるかをチェックすることも大切です。

Amazonで見つけたトリプルカスクの販売形態の一例:

  • マッカラン トリプルカスク 12年 700ml 【並行輸入品】
  • マッカラン M triple cask [終売品]
  • ザ・マッカラン 12年 トリプルカスク Matured

特に「M」というイニシャルを使った旧名称や、わざわざ「終売品」と記載している出品者は、高額ながらも確実に在庫を持っている可能性が高いです。

楽天市場・Yahoo!ショッピングのコツ:セット商品も視野に入れる

楽天市場やYahoo!ショッピングでは、酒販店が単体で出品しているケースが多く、「他のウイスキーとのセット販売」としてトリプルカスクを出す場合があります。
これは、単体での価格高騰を避けたり、他の在庫も一緒に捌きたいという販売店側の意図があるためです。
例えば、「マッカラン ダブルカスク12年とトリプルカスク12年の飲み比べセット」といった形で販売されていることがあります。
セット価格は高くなりますが、どうしても手に入れたい方にとっては、単体で探すよりも見つけやすい裏技的な方法と言えるでしょう。

【楽天市場・Yahoo!ショッピングの検索キーワード例】

  • マッカラン セット 12年 トリプル
  • トリプルカスク 飲み比べ
  • マッカラン 終売 希少

これらのサイトはポイント還元率が高いセールを頻繁に行うため、高額な買い物でもポイントバックを考慮すると、実質的な負担額を抑えられるメリットもあります。
購入前に、ウイスキーパーティーの楽しみ方を検索して、購入後の妄想を膨らませておくのも良いかもしれませんね。

買取価格まで高騰中!トリプルカスクの資産価値について

トリプルカスクの価格高騰は、購入者にとってマイナス面だけではありません。
もし既にボトルを所有している場合、それは今、非常に高い「資産価値」を持っているということになります。
終売(休売)の噂が出ると、買取市場での価格も急激に上昇する傾向があるため、その価値について一度考えてみるのも面白いでしょう。

なぜ休売品は「投資対象」となるのか

ウイスキー、特にマッカランのような人気ブランドの限定品や休売品は、株式や不動産と同様に「投資対象」として扱われることがあります。
その理由はシンプルで、
1.新たな供給が停止していること(稀少性の向上)
2.時間が経つほど飲まれて市場からボトルが減っていくこと(絶対数の減少)

この二つにより、残されたボトルの価値が必然的に上がっていくからです。
特にトリプルカスクは、後継のダブルカスクとは異なる特徴的な味わいを持つため、その唯一無二の存在感がさらに価値を高めています。
(正直なところ、モモストアも一本は保存しておきたいと真剣に考えています…)

資産価値の評価ポイント:

  • ラベル・液面の状態: ラベルにシミや剥がれがないか、液面低下(蒸発による減少)がないかが重要です。
  • 付属品: 外箱(化粧箱)が揃っているかどうかで、買取価格は大きく変わります。
  • ロットナンバー: 極初期のロットや、特定の限定販売時期のものは、さらに高値で取引されることがあります。

トリプルカスク18年の価格はさらに高騰している

ちなみに、トリプルカスクには12年だけでなく、18年熟成のボトルも存在していました。この18年ものは、12年よりもさらに早く終売(ディスコンティニュー)となっており、その市場価格はまさに驚異的な高値をつけています。
トリプルカスク18年は、長期熟成ならではの複雑な香りと、3種の樽がもたらす究極のバランスが特徴で、コレクターの間では垂涎の的です。
もしご自宅に眠っている18年ボトルがあれば、その価値は想像をはるかに超えているかもしれません。
一度、専門の買取業者に査定を依頼してみるのも一つの手です。ただし、飲むか売るか、その決断は非常に難しいでしょうね。

トリプルカスクはどんな味わい?テイスティングノートを再確認

価格が高騰し、投機的な側面が注目されがちなトリプルカスクですが、やはりその本質は「極上のシングルモルト」であることに変わりありません。
ここで改めて、この銘柄がなぜこれほど愛されたのか、その特徴的なテイスティングノートと、3種の樽が織りなす風味の秘密を探ってみましょう。
この記憶を頼りに、市場に残されたボトルを探すエネルギーを養ってください!

3種の樽がもたらす「繊細なバランス」の秘密

トリプルカスクの最大の特徴は、以下の3種類の樽原酒を絶妙なバランスでヴァッティング(ブレンド)している点にあります。

樽の種類 役割と風味の特徴 色の影響
ヨーロピアンオーク(シェリー樽) ドライフルーツ、スパイス、タンニン。重厚感と深みを与えるマッカランの核。 濃い色味(赤みがかった黄金色)
アメリカンオーク(シェリー樽) バニラ、キャラメル、レモンピール。明るさ、軽やかさ、柑橘系の風味を付与。 中間の色味
アメリカンオーク(バーボン樽) クリーム、ココナッツ、甘さ。シェリー樽の重さを和らげ、なめらかさを演出。 薄い色味(明るいストロー色)

この3種の樽が、それぞれの個性を出しつつも、お互いを邪魔せずに調和しているからこそ、トリプルカスクは「複雑でありながら軽快」という他に類を見ない味わいを生み出していました。
重厚なシェリーオークと、軽やかなバーボン樽の風味が、まさに「三位一体」となっているんですね。

モモストアが愛するトリプルカスクのテイスティングノート

モモストアの筆者が実際にテイスティングして感じた、トリプルカスクの具体的な香りや味わいをまとめました。

  • 香り(Nose): 最初に感じるのは、柑橘系(レモンゼスト、オレンジピール)の爽やかさ。その奥から、バニラやライトなトーストオーク、そしてごくわずかにナツメグやシナモンのスパイス感が追いかけてきます。
  • 味わい(Palate): 口に含むと、非常に滑らかで、シルクのような舌触り。レモンやメロンのようなフレッシュな果実味と、クリーミーなバニラが広がり、すぐにライトなシェリー感が全体を包み込みます。甘さとドライさのバランスが秀逸です。
  • 余韻(Finish): 長すぎず、短すぎない、エレガントな余韻。新鮮なオーク(オークスパイス)と、パパイヤや熟したメロンのようなフルーティーさが心地よく残ります。

後継のダブルカスクと比べると、より軽やかで飲みやすい、食中酒としても楽しめるバランスが、トリプルカスクの最大の魅力でした。
この味わいを求めて、多くのファンが今もボトルを探し続けているんです。

マッカランの「ダブルカスク」はトリプルカスクの後継となるのか?

トリプルカスクの休売後、現在マッカランの主力商品として定着しているのが「ダブルカスク」シリーズです。
「トリプルカスクが飲めないなら、ダブルカスクで代用できるのでは?」
そう考える方も多いでしょう。ここでは、両者の明確な違いと、ダブルカスクがトリプルカスクの「後継」と言えるのかについて、徹底的に比較・検証していきます。

ダブルカスクとトリプルカスクの決定的な違い

決定的な違いは、その名の通り、使用している「樽の数」と「樽の種類」にあります。

項目 マッカラントリプルカスク(休売) マッカランダブルカスク(現行)
樽の種類 3種類(欧州シェリー樽・米国シェリー樽・米国バーボン樽 2種類(欧州シェリー樽・米国シェリー樽)
キーとなる風味 繊細なフルーティーさ、バニラ、レモン。軽やかでバランス重視。 リッチな甘さ、トフィー、ドライフルーツ。シェリー感が強い。
色合い 明るいストロー色〜淡い黄金色 濃い黄金色〜リッチな琥珀色
特徴 旧「ファインオーク」の系譜を受け継ぐ、ライトで飲みやすいスタイル。 マッカランの伝統的なシェリー感を強調した、新世代の主力。

お分かりいただけたでしょうか。
ダブルカスクは、トリプルカスクが使用していた「バーボン樽」の要素が完全に抜け落ちています
バーボン樽がもたらしていたバニラやココナッツのようなクリーミーさ、そして軽やかな飲みやすさが失われ、代わりにシェリー樽由来の重厚な甘さやスパイス感が強調されています。
そのため、ダブルカスクは「後継」というよりも、「シェリー樽を愛するマッカランファン向けの別ライン」と捉えるのが正しいでしょう。

飲み比べると分かる!味わいの方向性の違い

筆者であるモモストアも両者を何度も飲み比べていますが、味わいの方向性は明確に異なります。
トリプルカスクは、ハイボールやロックにしても、その柑橘系の爽やかさが失われず、非常に優秀なオールマイティなウイスキーでした。
対してダブルカスクは、ストレートや少量の加水でじっくりと味わうのが最適です。その濃厚な甘みと、少しオイリーな口当たりは、食後のデザートワインのような満足感を与えてくれます。
どちらが良い悪いではなく、「求める味わい」が違うということです。
「あの爽やかで軽やかなマッカランが忘れられない」という方は、ダブルカスクでは少し物足りなく感じるかもしれませんね。
もしダブルカスクのレビューに興味があれば、マッカラン ダブルカスク12年の詳細レビューを検索してみてください。

ファインオーク時代からの系譜!マッカランの樽構成の歴史

マッカラントリプルカスクの真の理解には、マッカランの「樽構成の変遷」を辿ることが不可欠です。
マッカランは創業以来、幾度となくラインナップを刷新しており、特に2000年代以降は、「シェリー樽100%」から「多様な樽の組み合わせ」へと大きく舵を切ってきました
この歴史を知ることで、なぜトリプルカスクが生まれ、そしてなぜ休売に至ったのか、その背景にある壮大な物語が見えてきます。

【第一章】伝統のシェリーオーク(1980年代〜)

かつてマッカランといえば、「シェリーオーク」シリーズがすべてでした。
ヨーロピアンオークのシェリー樽のみで熟成され、濃厚でパワフルなドライフルーツの風味、深みのある色が特徴の、まさに「王道」のマッカランです。
現在も「シェリーオーク12年」は健在ですが、当時のボトルは今よりもさらに濃い味わいだったと言われています。
この伝統的なスタイルこそが、マッカランのアイデンティティを確立しました。

【第二章】挑戦と革新のファインオーク/トリプルカスク(2004年〜2020年頃)

2000年代に入ると、良質なシェリー樽の稀少化とコスト増大が深刻化します。
そこでマッカランが挑戦したのが、アメリカンオークのバーボン樽やシェリー樽を組み合わせるという新戦略でした。
これが「ファインオーク」シリーズとして登場し、後にデザイン変更を経て「トリプルカスク」となります。
これは、伝統的な重厚さに、バーボン樽の持つバニラや柑橘系の軽やかさを加え、より現代的で飲みやすいウイスキーを世界に提供するという、マッカランの大きな挑戦でした。
しかし、結局このトリプルカスクも、原酒不足の波には逆らえず、休売に至ってしまったのです。

【第三章】現在の主力、ダブルカスク(2018年〜)

そして現在、マッカランが最も力を入れているのが「ダブルカスク」です。
これは、シェリー樽熟成という核は残しつつ、ヨーロピアンオークとアメリカンオークの2種類のシェリー樽のみに限定することで、シェリーの風味を最大限に引き出しつつ、安定的な供給を目指したラインナップです。
現在のマッカランのポートフォリオは、このダブルカスクを中核に、伝統のシェリーオーク、そして限定の「ザ・マッカラン エディション」や「ハーモニーコレクション」などが展開されています。

マッカランの主な樽構成シリーズの比較:

シリーズ名 樽構成 味わいの特徴
シェリーオーク ヨーロピアンオーク・シェリー樽のみ 濃厚、ドライフルーツ、スパイス。伝統の味。
トリプルカスク(休売) 欧州シェリー樽+米国シェリー樽+米国バーボン樽 軽快、柑橘、バニラ。繊細でバランス重視。
ダブルカスク 欧州シェリー樽+米国シェリー樽 濃厚だが飲みやすい甘さ、トフィー。現代の主力。

トリプルカスクが飲めない時に!似た味わいの代替ウイスキー5選

「マッカラントリプルカスクのあの味が忘れられない」「でも、高騰した価格では手が出ない」
そんな方のために、モモストアが厳選した、トリプルカスクに似た「軽やかさ」と「柑橘系・バニラの風味」を持つ代替ウイスキーを5つご紹介します。
すべてが完璧に同じではありませんが、トリプルカスクが好きだった方ならきっと満足できるはずです。

代替ウイスキーの選定基準

トリプルカスクのキーとなる要素は「バーボン樽由来のバニラ/クリーミーさ」と「シェリー樽由来のフルーティーさ」の融合です。
これを満たすには、「バーボン樽の原酒を多めに使っている」「シェリー樽の原酒も含む」「どちらかというとライトでフルーティーな銘柄」という3点を満たす銘柄を選ぶ必要があります。

モモストア厳選!代替ウイスキー5選

  1. ザ・グレンリベット 12年 (The Glenlivet 12 Year Old):
    スペイサイドの雄であり、トリプルカスクと同様にバーボン樽の比率が高く、非常にライトでフルーティーな味わいです。
    青リンゴや柑橘系の風味が豊かで、まさにトリプルカスクの「軽快さ」を求める方におすすめです。
    価格も安定しており、デイリーウイスキーとして最適です。
  2. グレンモーレンジィ オリジナル (Glenmorangie Original):
    こちらはバーボン樽熟成がメインですが、華やかでクリーミーなバニラの香りが強く、トリプルカスクのバニラ感を求める方にぴったりです。
    非常に飲みやすく、滑らかな口当たりはマッカランに通じるものがあります。
    グレンモーレンジィ オリジナルの詳細をチェック。
  3. バルヴェニー 12年 ダブルウッド (Balvenie 12 Year Old DoubleWood):
    こちらはシェリー樽で後熟(フィニッシュ)させているため、シェリー感も持ち合わせています。バーボン樽とシェリー樽のバランスが良く、トリプルカスクの「樽の組み合わせ」というコンセプトにも近い銘柄です。
  4. アラン バレルリザーヴ (Arran Barrel Reserve):
    非常にフレッシュで、クリーンな味わい。バーボン樽熟成が主体で、柑橘系のフレーバーが際立っています。トリプルカスクのレモンやメロンの爽快感を思い出させてくれます。
  5. トミントール 12年 オロロソシェリーカスクフィニッシュ (Tomintoul 12 Year Old Oloroso Sherry Cask Finish):
    これはバーボン樽で熟成後、短期間シェリー樽でフィニッシュさせたボトルです。トリプルカスクのようにシェリー感が強すぎず、バーボン樽のバニラとシェリーのドライフルーツ感が両立した、絶妙なバランスが魅力です。

これらの銘柄を、ぜひAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで探して、トリプルカスクの代わりとして楽しんでみてください。

マッカランの限定品・レアボトルをゲットするための最新戦略

トリプルカスクの休売を経験し、多くのウイスキーファンは「もう二度と貴重なボトルを逃したくない」と感じたはずです。
マッカランは今後も「ハーモニーコレクション」や「エディション」といった限定品を続々とリリースすることが予想されます。
これらのレアボトルを確実にゲットするための、最新の戦略と行動リストをモモストアがまとめました。

限定品情報を最速で掴むための行動リスト

限定品は、情報戦です。発売が発表されてからでは遅く、その「発表」の情報をいち早く掴む必要があります。

  • 正規代理店の情報をチェック: 日本国内での正規販売はサントリーが行っています。サントリーの公式サイトやニュースリリースは、最低でも週に一度はチェックしましょう。
    サントリーウイスキーの新製品情報
  • SNSでの情報収集: X(旧Twitter)やInstagramで、ウイスキー専門のアカウントやインフルエンサーをフォローし、通知をオンにしておきましょう。特に海外のウイスキー専門サイトの情報は、国内よりも早く流れることがあります。
  • 百貨店・専門店のメルマガ登録: 伊勢丹や三越などの百貨店、あるいはリカーマウンテンやカクヤスなどの専門店のメルマガは、限定品の抽選販売や予約開始の情報を流す重要なツールです。
    面倒がらずに、すぐに登録を済ませましょう

レアボトルを見つけるための「抽選販売」攻略法

人気のマッカラン限定品は、今や店頭に並ぶことはなく、ほとんどが抽選販売となります。
抽選に当たるための「裏技」はありませんが、「応募数を増やす」ことが唯一の攻略法です。
以下の店舗・サイトはマッカランの抽選販売を頻繁に行うことで知られています。

主要な抽選販売実施店舗・サイト:

販売チャネル 特徴 攻略のヒント
大手百貨店 大口の入荷があるため、抽選本数が多い。 カード会員や友の会会員など、会員限定の抽選を狙う。
家電量販店(ビックカメラなど) お酒の販売に力を入れている店舗も多い。 ポイントカードと紐づけて応募できることが多い。
街の酒販店 ネット抽選がない場合、店頭での応募のみの場合がある。 お店と日頃からコミュニケーションを取り、情報を得る。

これらの情報を常にチェックし、発売情報が出たら「手当たり次第に応募する」という泥臭い努力こそが、レアボトル獲得への近道です。
トリプルカスクの教訓を活かし、次のマッカランの波に乗り遅れないようにしましょう!

モモストアが考える!マッカラントリプルカスクの今後の展望

最後に、マッカラントリプルカスクが休売という状況にある中で、今後この銘柄がどのような道を辿るのか、筆者であるモモストアが個人的な見解を述べていきたいと思います。
希望的観測も含みますが、ウイスキー市場の動向とマッカランのブランド戦略を考慮した上での考察です。

再販の可能性は低いが、限定復刻の可能性は残る

結論から言うと、トリプルカスクが以前のような「定価でいつでも買える定番商品」として再販される可能性は、現在のウイスキー市場の状況を考えると、非常に低いと言わざるを得ません。
マッカランは現在、ダブルカスクに注力しており、生産ラインを一本化することで効率化を図っているため、あえて3種の樽を扱う複雑なラインナップを復活させるメリットが少ないからです。

しかし、可能性が残るのは、「限定復刻」や「スペシャルエディション」としての復活です。
例えば、「ザ・マッカラン トリプルカスク リバイバルエディション」のような形で、非常に高額ながらも数量限定で販売される可能性はあります。
これは、ファンへのサービスという意味合いもありますが、何よりも「トリプルカスク」という名前が持つブランド価値を再利用する戦略として有効だからです。
もし復刻されるとすれば、それは大きなニュースとなりますので、その時こそ上記のレアボトル戦略を駆使して手に入れるチャンスです。

休売が続くことで「プレミア価格」はさらに上昇する

もしこのまま休売が続けば、市場に残されたボトルはますます稀少性が高まります。
トリプルカスクは、マッカランの歴史の中で「ファインオーク」から「ダブルカスク」への橋渡しをした、非常に重要な過渡期の銘柄として評価されることになります。
その結果、価格はさらに上昇し、10年後には今の倍以上の価格で取引されていてもおかしくありません。
これが意味するのは、「今、飲むか、それとも将来への投資として保管するか」という、ウイスキーファンにとっての究極の選択を迫られるということです。

モモストアからの最後のアドバイスとしては、
「もし手に入れられたなら、一度は飲んでその味わいを脳裏に刻んでください」
ということ。
どんなに高騰しても、ウイスキーは「飲む」という体験があって初めてその真価を発揮するからです。価格に惑わされず、あなたがその味に価値を見出せるなら、ぜひ後悔しない選択をしてくださいね。

この記事が、マッカラントリプルカスクを探す旅の一助となれば幸いです。一緒に最高のウイスキーライフを送りましょう!

ウイスキーの最高の飲み方を最後にチェックして、マッカランの世界を堪能しましょう!

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