医療用弾性ストッキングはどこで買える?選び方から市販品まで徹底解説!

医療用弾性ストッキングはどこで買える?選び方から市販品まで徹底解説!

「足のむくみが気になるけど、普通の着圧ソックスでいいのかな?」
「病院で勧められたけれど、医療用の弾性ストッキングってどこで買えるんだろう?」

このように疑問に思っている方は多いのではないでしょうか?
医療用弾性ストッキングは、単なる美容アイテムではなく、むくみや静脈疾患の治療・予防のために重要な役割を果たす医療機器です。

この記事では、筆者モモストアが、医療用弾性ストッキングの「どこで買えるか」という疑問から、「正しい選び方」「一般のソックスとの違い」まで、分かりやすく徹底的に解説します。
あなたにぴったりの一枚を見つけるための知識が詰まっていますので、ぜひ最後までご覧くださいね!

・医療用弾性ストッキングってどんな種類があるの?(基礎知識)
・【市販店舗】ドラッグストアや薬局での取り扱いと注意点
・【専門店・病院】確実に買える場所と専門的な相談の必要性
・オンライン通販で医療用弾性ストッキングを買うメリット・デメリット
・Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでの取り扱い状況を徹底調査
  1. 医療用弾性ストッキングってどんな種類があるの?(基礎知識)
    1. ストッキングの長さや形状による分類
    2. 医療機器としての分類
  2. 【市販店舗】ドラッグストアや薬局での取り扱いと注意点
    1. 大手ドラッグストアの取り扱い状況
      1. 主な市販品の特徴と注意点
    2. 調剤薬局や医療用品取扱店での購入
  3. 【専門店・病院】確実に買える場所と専門的な相談の必要性
    1. 病院・クリニック内の売店やリハビリテーション科
    2. 医療機器販売店・義肢装具士のいる店舗
  4. オンライン通販で医療用弾性ストッキングを買うメリット・デメリット
    1. オンライン購入のメリット
    2. オンライン購入のデメリットと注意点
  5. Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでの取り扱い状況を徹底調査
    1. Amazon(アマゾン)での取り扱い
    2. 楽天市場での取り扱い
    3. Yahoo!ショッピングでの取り扱い
    4. メルカリなどのフリマアプリでの購入について
  6. 医療用と着圧ソックスの違いは?圧力と認証マークの重要性
    1. 最も大きな違いは「医療機器認証」の有無
    2. 「段階的圧迫」の厳密さ
    3. パッケージで確認すべき「認証マーク」
  7. 弾性ストッキングの正しい選び方!サイズと圧力クラスの見方
    1. 最も重要な「圧力クラス(圧迫圧)」の理解
    2. サイズ選びは「足首周径」がカギ!
  8. 失敗しないための採寸方法と自宅でできるチェックポイント
    1. セルフ採寸の「黄金ルール」
    2. 着用後に確認すべきチェックポイント
  9. 【目的別】手術後、妊娠中、長距離移動で選ぶ際のポイント
    1. 手術後・入院中の着用(DVT予防)
    2. 妊娠中のむくみ対策
    3. 長距離移動(エコノミークラス症候群予防)
  10. 人気メーカー3社とおすすめの医療用弾性ストッキングをご紹介
    1. テルモ株式会社(TERUMO)
    2. medi(メディ)社
    3. アルケア株式会社(ALCARE)
  11. 医療用弾性ストッキングを長く快適に使うためのお手入れ方法
    1. 洗濯の基本は「手洗い」と「中性洗剤」
    2. 乾燥方法の「3つの禁止事項」
    3. ストッキングの替え時について
  12. 購入前に知っておきたい!医師からの処方と保険適用の話
    1. 医療用弾性ストッキングは原則「保険適用外」
    2. 保険適用となる特別なケース(療養費の支給)
    3. 処方箋と購入先について
  13. 【Q&A】よくある疑問!夜寝るときに履いても大丈夫?
    1. Q1. 夜寝るときに履いても大丈夫ですか?
    2. Q2. どのくらいの期間、履き続けるべきですか?
    3. Q3. 肌がかぶれてしまったらどうすれば良いですか?
    4. Q4. 履くのが大変でいつも時間がかかります。コツはありますか?

医療用弾性ストッキングってどんな種類があるの?(基礎知識)

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医療用弾性ストッキングと聞くと、なんだか難しいもののように感じるかもしれませんが、基本は「足首から心臓に向かって段階的に圧力をかけることで、血液やリンパ液の滞りを改善する」というシンプルな仕組みです。
しかし、その種類や圧迫力の違いは多岐にわたりますので、まずは基本的な分類をしっかり押さえておきましょう。

ストッキングの長さや形状による分類

弾性ストッキングは、使用する目的や必要な圧迫部位によって、さまざまな長さや形状があります。

主な形状は以下の通りです。

  • ハイソックス(ひざ下丈):
    最も一般的で、ふくらはぎのむくみ対策に用いられます。日常使いしやすく、脱ぎ履きも比較的簡単です。
  • ストッキング(太もも丈・サイハイ丈):
    ひざ上から太ももまで広範囲の圧迫が必要な場合や、静脈瘤が太ももに及んでいる場合に使われます。ずり落ち防止のためにシリコンストッパーが付いていることが多いです。
  • パンティストッキング(タイツ):
    腹部や鼠径部(そけいぶ)まで圧迫が必要な場合や、両足に着用が必要な場合に選ばれます。特に妊娠中の方や、腹部の圧迫を避けたい方向けに、お腹周りがゆったりしたマタニティタイプもあります。
  • レギンス・スパッツ:
    近年増えてきたタイプで、足首から腰までをカバーしつつ、足先がないためサンダルなども履きやすいのが特徴です。ただし、医療用としては足先まで圧迫が必要な場合もあるため、医師や専門家と相談が必要です。

これらの形状は、「どの範囲まで静脈の滞りが起きているか」によって選択されます。ご自身の症状に合わせて、適切な長さを選ぶことが大切です。

医療機器としての分類

医療用弾性ストッキングは、その効能・効果によって、さらに細かく分類されています。

一般医療機器と管理医療機器の違い

種類 特徴 用途
一般医療機器 不具合が生じても人体へのリスクが比較的低いもの。 下肢の静脈血、リンパ液のうっ滞の予防または軽減など。市販されている医療用弾性ストッキングの多くがこれに該当します。
管理医療機器 不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高いもの。 深部静脈血栓症の予防、リンパ浮腫の治療など、より高度な管理が必要な場合。医師の指導の下で使われることが多いです。

この分類を理解しておくことで、「ただの着圧ソックス」ではなく「治療・予防のための道具」として、より真剣に選ぶことができるはずです。
特に圧迫力が高い製品ほど、管理医療機器に分類される傾向がありますので、購入時にはパッケージの表示をしっかり確認しましょう。

これらの基礎知識を踏まえて、次章以降で具体的な購入場所や選び方について詳しく解説していきますね。

【市販店舗】ドラッグストアや薬局での取り扱いと注意点

「まずは実物を見て買いたい」と思う方が多いですよね。医療用弾性ストッキングは、実は私たちの身近なドラッグストアや薬局でも販売されています。

大手ドラッグストアの取り扱い状況

マツモトキヨシ、スギ薬局、ココカラファイン、ウェルシアなどの大手ドラッグストアでは、一般医療機器に分類される弾性ストッキングや、それとほぼ同等の効果を持つ高機能な着圧ソックスが取り扱われています。

ただし、ここで注意したいのは、販売されている製品の多くが「一般医療機器」であるか、「高度な着圧機能を持つ雑貨」であるか、という点です。
「医療用」と表記されていても、リンパ浮腫や重度の静脈瘤といった特定の疾患治療のために医師が処方するレベルの、高圧な製品(例えば、圧迫クラスII以上など)は、店頭には置いていないケースがほとんどです。

主な市販品の特徴と注意点

  • 購入のしやすさ:
    気軽に試せる価格帯のものが多く、サイズもS・M・Lなど一般的なものが揃っています。
  • 種類:
    主にハイソックスタイプや、タイツタイプの一部が中心です。色やデザインのバリエーションも、医療機器専門店よりは豊富かもしれません。
  • 注意点:
    強い圧力の製品は扱っていないため、医師から具体的な圧迫圧(例:30mmHgなど)を指定されている場合は、ここで購入するのは避けるべきです。
    薬剤師や登録販売員はいますが、専門的な採寸やフィッティングの相談には乗れない場合が多いです。

例えば、長時間の立ち仕事や旅行の際の予防目的、軽度のむくみ対策であれば、ドラッグストアの製品でも十分効果を感じられることは多いです。しかし、購入する際は必ずパッケージに「医療機器認証番号」が記載されているかを確認しましょう。

調剤薬局や医療用品取扱店での購入

通常のドラッグストアとは異なり、病院の近くにある調剤薬局では、もう少し専門的な製品を扱っていることがあります。
特に、がん治療や整形外科、血管外科の病院に隣接する調剤薬局では、「リンパ浮腫」や「深部静脈血栓症」の予防・治療に特化した弾性ストッキングを取り寄せたり、在庫していたりする場合があります。

調剤薬局であれば、薬剤師に相談できるため、服用している薬との兼ね合いや、特定の部位への圧迫に関する疑問なども質問しやすいというメリットがあります。
ただし、ここでも採寸の専門家(看護師など)が常駐しているとは限らないため、事前に電話で確認することをおすすめします。

いずれの店舗にせよ、市販品を購入する際は、
1. 医療機器認証番号の確認、
2. 自分の足のサイズに合っているかの確認(簡易的な自己採寸)、
3. 医師から圧の指定がないかの確認、

この3点を徹底してくださいね。

【専門店・病院】確実に買える場所と専門的な相談の必要性

「医師から処方箋をもらった」「リンパ浮腫の治療で、正確な採寸が必要」という場合は、ドラッグストアではなく、専門的な知識と製品が揃った場所での購入が必須となります。

病院・クリニック内の売店やリハビリテーション科

血管外科や形成外科、整形外科などの病院によっては、院内の売店で専門メーカーの弾性ストッキングを取り扱っていることがあります。また、リンパ浮腫の治療を行っている病院のリハビリテーション科などでは、専門のセラピストや看護師が常駐しており、正確な採寸や試着をサポートしてくれる場合があります。

病院内での購入のメリット

病院内で購入する最大のメリットは、「医師の診断に基づいた、最も適切な製品を勧めてもらえる」という点です。特にリンパ浮腫治療で必要となる「圧迫圧の高いストッキング」や「オーダーメイドに近い製品」は、専門家による採寸なしでは危険が伴うため、このルートが最も安全で確実です。

  • 安心の採寸: 専門家が身体の各部位を正確に採寸し、適切なサイズを選んでくれます。
  • 保険適用の相談: 疾患によっては保険適用になる場合があり、その手続きについても相談できます。
  • アフターフォロー: 履き方やお手入れ方法、着用後の皮膚のトラブルなど、購入後のフォローも受けやすいです。

医療機器販売店・義肢装具士のいる店舗

一般的なドラッグストアや薬局とは別に、医療機器や福祉用具を専門に扱う販売店でも弾性ストッキングを購入できます。これらの店舗には、「義肢装具士」などの専門資格を持ったスタッフが在籍していることがあり、特にオーダーメイドのストッキングが必要な場合に頼りになります。

義肢装具士は、身体の状態に合わせて製品を調整・製作するプロフェッショナルです。ストッキングの素材選びから、足の形状に合わせた補正、正しい履き方の指導まで、非常に細やかなサポートを受けられます。

お住まいの地域でこれらの専門店を探すには、まずはかかりつけの医師や病院の相談窓口に問い合わせるのが一番確実です。病院側で提携している販売店を紹介してくれることが多いですよ。

購入場所 適しているケース メリット
病院(院内売店・リハビリ科) 医師の処方がある、重度の静脈瘤やリンパ浮腫の治療中。 医師の指示のもと、最適な製品を選べる。保険適用の相談ができる。
医療機器販売店 オーダーメイドが必要、特殊な製品を探している、専門的な採寸を希望。 義肢装具士など、採寸の専門家がいることが多い。幅広いメーカーの製品を比較できる。

専門的な相談は、正しい効果を得るための第一歩です。ご自身の病状が重いと感じる場合や、市販品で効果が得られなかった場合は、必ずこれらの専門ルートを利用しましょう。

オンライン通販で医療用弾性ストッキングを買うメリット・デメリット

近年、医療用弾性ストッキングもAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手通販サイトで手軽に購入できるようになりました。利便性は高いですが、医療用品ならではの注意点もありますので、メリットとデメリットをしっかり比較検討しましょう。

オンライン購入のメリット

通販での購入は、多忙な現代人にとって非常に魅力的です。

  • 24時間いつでも購入可能:
    病院や専門店が閉まっている時間でも、思い立った時にすぐに注文できます。
  • 価格の比較が簡単:
    複数のメーカーや製品の価格を瞬時に比較でき、実店舗よりも安く手に入る場合があります。
  • 豊富な種類から選べる:
    店舗では在庫に限りがありますが、通販では海外メーカーの製品や、珍しい色・デザインのものなど、幅広い選択肢から選べます。
  • 人目を気にしない:
    デリケートな製品のため、「お店で買うのが恥ずかしい」と感じる方もいます。通販なら誰にも知られずに購入できます。

特に、一度病院で採寸してもらい、「このメーカーのこのサイズ」と決まっているリピーターの方にとっては、最も便利な購入方法と言えるでしょう。

オンライン購入のデメリットと注意点

しかし、デメリットも無視できません。特に初めて購入する方は注意が必要です。

  • 採寸が自己責任になる:
    これが最大のデメリットです。弾性ストッキングは、「正しい圧迫圧を、正しい部位にかける」ことが極めて重要です。自己採寸ではどうしても誤差が生じやすく、サイズが合わないと効果がないどころか、血流を妨げてしまう危険性もあります。
  • 試着ができない:
    素材の肌触りや、履き心地、圧迫感の強さなどを事前に試すことができません。特に敏感肌の方は、素材選びに失敗するとかぶれなどの原因になることもあります。
  • 偽物や模倣品のリスク:
    稀にですが、大手サイトであっても、医療機器認証のない粗悪品や偽物が紛れている可能性もゼロではありません。
    必ず「販売元が信頼できるか」「医療機器認証番号が明記されているか」を確認する必要があります。

初めて弾性ストッキングを購入する場合や、医師から「採寸が必要」と言われた場合は、まずは専門家がいる実店舗での購入をおすすめします。
通販は、「リピート購入」と割り切って利用するのが賢明かもしれません。

Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでの取り扱い状況を徹底調査

通販を利用するなら、やはり国内最大級の3大ECサイトは外せません。ここでは、各サイトでの医療用弾性ストッキングの具体的な取り扱い状況と、購入のポイントを解説します。

Amazon(アマゾン)での取り扱い

Amazonは、特に海外メーカーの製品や、国内ではあまり流通していないブランドの製品を見つけやすいのが特徴です。

  • メリット:
    「プライム会員なら翌日配送」など、スピード感のある対応が魅力です。また、レビュー数が多いため、実際の使用感やサイズ感に関する情報を集めやすいでしょう。
  • 取り扱い製品:
    メディキュットやスリムウォークといった「一般雑貨」の高機能タイプはもちろん、テルモやJOBST、mediといった医療機器メーカーの製品(一般医療機器)も多数取り扱われています。
  • 注意点:
    販売元が多岐にわたるため、購入前に「公式ショップまたは正規代理店」が出品しているかどうかを確認することが重要です。特に安い製品には注意が必要です。

楽天市場での取り扱い

楽天市場は、日本のメーカーや、専門性の高いショップが出店している傾向があります。

  • メリット:
    「ポイントアップキャンペーン」などを利用すれば、お得に購入できます。医療用具の専門店が店舗として出店していることが多いため、メールなどで相談しやすい場合もあります。
  • 取り扱い製品:
    日本製にこだわった製品や、マタニティ向け・高齢者向けなど、ニッチな用途に特化した製品を探しやすいです。
  • 注意点:
    ショップによって送料や配送日数が異なるため、急いでいる場合はしっかりと確認しましょう。また、レビューは参考になりますが、医療機器として評価する際は専門的な意見を優先しましょう。

Yahoo!ショッピングでの取り扱い

PayPayユーザーには特におすすめのサイトです。

  • メリット:
    TポイントやPayPayポイントとの連携が強く、日常の買い物と合わせてポイントを貯めたり使ったりできます。
  • 取り扱い製品:
    楽天市場と似た傾向がありますが、価格競争が激しいため、セール時などは非常にお得に購入できるチャンスがあります。

メルカリなどのフリマアプリでの購入について

中古品や未使用品を安く手に入れたいと、メルカリなどのフリマアプリを検討する方もいるかもしれません。

しかし、医療用弾性ストッキングは、「圧力が命」の製品です。一度着用・洗濯されたものは、新品時よりも弾性力が低下している可能性が非常に高く、正確な効果が得られないばかりか、かえって危険な場合もあります。また、衛生面の問題も無視できません。

結論として、フリマアプリでの購入は絶対に避けるべきです。新品であっても、自宅保管の状態が不明であるため、信頼できる正規の販売ルートを利用してください。

ECサイト 強み 注意点
Amazon 配送が速い、海外製品が豊富、レビューが多い。 販売元が多岐にわたるため、正規店か確認が必要。
楽天市場 ポイントが貯まる、専門店の出店が多い、日本製に強い。 ショップごとに送料や日数が異なる。
Yahoo!ショッピング PayPay連携でお得、セールが多い。 商品の検索性が他サイトより劣る場合がある。

医療用と着圧ソックスの違いは?圧力と認証マークの重要性

ドラッグストアに行くと、普通の「着圧ソックス」と「医療用弾性ストッキング」が並んでいて、どれを選べばいいのか迷いますよね。見た目は似ていますが、その中身、つまり「圧迫力」と「法的根拠」は大きく異なります。

最も大きな違いは「医療機器認証」の有無

一番の違いは、その製品が厚生労働省から「医療機器」として認証されているかどうかです。

  • 医療用弾性ストッキング:
    「一般医療機器」または「管理医療機器」として認証を受けています。これは、「下肢の静脈血、リンパ液のうっ滞を軽減または予防する」という効果・効能が科学的に証明され、国によって認められていることを意味します。パッケージには必ず「医療機器認証番号」が記載されています。
  • 一般的な着圧ソックス(ファッション性重視のもの):
    多くは「雑貨」や「衣料品」として販売されています。着圧はありますが、その圧力の均一性や段階的な圧迫の度合いについて、医療機器のような厳密な基準や保証はありません。

簡単に言えば、「医療用」は治療や予防を目的としたもので、「雑貨」は美容やファッション、疲労軽減を目的としたもの、という認識で間違いありません。

「段階的圧迫」の厳密さ

どちらの製品も「段階的圧迫」を謳っていますが、その厳密さが異なります。

医療用弾性ストッキングは、足首の圧力を最大とし、ふくらはぎ、太ももへと上がるにつれて圧力を段階的に弱めるという構造が、国際的な基準(Ccl1, Ccl2など)や日本のJIS規格に基づいて設計されています。

部位 医療用弾性ストッキング 一般的な着圧ソックス
足首 最も高い圧(最大値) 圧はあるが、最大値が不明瞭な場合がある
ふくらはぎ 足首の約70%程度の圧 段階的圧迫の基準が曖昧な場合がある
太もも 足首の約40%程度の圧 太ももまで圧がない製品もある

この段階的な圧迫こそが、血流を心臓に戻すためのポンプ作用を効果的に助けるカギとなります。
もし、圧迫のバランスが崩れていると、かえって血流を妨げてしまう可能性もあるため、治療目的であれば必ず医療用を選ぶべきです。

パッケージで確認すべき「認証マーク」

購入の際は、以下のマークや記載を必ず確認しましょう。

  • 「医療機器認証番号」または「届出番号」が記載されていること。
  • パッケージに「一般医療機器」または「管理医療機器」と明記されていること。
  • 圧迫圧が「〇〇hPa(ヘクトパスカル)」または「〇〇mmHg(ミリメートル・マーキュリー)」で具体的に表示されていること。

これらの記載がない製品は、どんなに「高機能」「強圧」と謳っていても、法的な医療用弾性ストッキングではありません。
特に、医師から「この圧力のものを履いてください」と言われた場合は、必ず指定された圧迫圧の製品を選ぶようにしてくださいね。

医療用弾性ストッキングを選ぶためのさらに詳しい情報は、Google検索で「弾性ストッキングの選び方」を検索して情報を補完するのも良いでしょう。

弾性ストッキングの正しい選び方!サイズと圧力クラスの見方

医療用弾性ストッキングは、サイズと圧力が合っていなければ効果がないどころか、健康を害する危険性もあります。ここでは、専門家でなくても失敗しない選び方の基本を解説します。

最も重要な「圧力クラス(圧迫圧)」の理解

弾性ストッキングは、その圧迫の強さによってクラス分けされています。このクラスが、静脈疾患の治療において非常に重要になります。

圧迫圧は通常、mmHg(ミリメートル・マーキュリー)またはhPa(ヘクトパスカル)で表記されます。(1mmHg≒1.33hPa)

国際的にも日本でも、以下の3つのクラスに大別されます。

クラス 圧迫圧の目安(足首) 主な用途
クラスI (Ccl1) 20mmHg未満(約18.7hPa~24.0hPa) 軽度の静脈瘤予防、予防的なむくみ対策、長時間の立ち仕事やデスクワーク時。市販品で最も多いタイプです。
クラスII (Ccl2) 20~30mmHg程度(約24.0hPa~40.0hPa) 中程度の静脈瘤、手術後の血栓予防、リンパ浮腫の初期治療など。医師の指導下での使用が推奨されます。
クラスIII (Ccl3) 30mmHg超(約40.0hPa~54.0hPa) 重度の静脈瘤、リンパ浮腫の治療、皮膚潰瘍の治療など。必ず医師の処方と専門家による採寸が必要です。

「むくみを治したいから、とりあえず一番強いものにしよう」と考えるのは非常に危険です。圧が強すぎると、かえって血流を妨げ、皮膚障害や神経障害を引き起こす可能性があります。
もし、医師からの指示がない場合は、まずは「クラスI」またはそれ以下の予防的な製品から試すのが安全です。

サイズ選びは「足首周径」がカギ!

普通の靴下を選ぶように「足のサイズ(長さ)」だけで選ぶと、失敗します。弾性ストッキングのサイズ選びで最も重要なのは、「足首周りの太さ(足首周径)」です。

なぜなら、弾性ストッキングは足首の最大圧から段階的に圧を弱めていく構造だからです。足首のサイズが合わないと、スタートの圧力が間違ってしまうことになります。

最低限、採寸すべき3つの部位

  • 足首周径 (cB):
    アキレス腱の最も細い部分。ここが弾性ストッキングの圧迫基準点になります。
  • ふくらはぎ周径 (cC):
    ふくらはぎの最も太い部分。ここが合っていないと、ふくらはぎで圧が途切れてしまいます。
  • ひざ下までの長さ (lD):
    かかとからひざ下の太くなっている部分(ふくらはぎの一番太い部分)までの長さ。丈が合わないと、ひざ裏にくい込み、血流を妨げます。

正しいサイズを選ぶためには、メーカーが提供しているサイズ表と、ご自身の足のサイズを照らし合わせる作業が不可欠です。面倒でも、必ず朝一番(むくんでいない状態)で正確に測りましょう。

失敗しないための採寸方法と自宅でできるチェックポイント

前章でお伝えした通り、医療用弾性ストッキングは採寸が命です。専門家に採寸してもらうのがベストですが、通販などで購入する場合は自宅で正確に測る必要があります。ここでは、失敗しないためのセルフ採寸のコツと、製品が合っているかをチェックする方法をご紹介します。

セルフ採寸の「黄金ルール」

自宅で採寸する際は、以下の点に注意してください。

【採寸のタイミング】
朝起きてすぐ(最もむくんでいない状態)に測るのが鉄則です。日中活動していると、夕方には足がむくみ、正確なサイズが測れなくなってしまいます。もし日中に測る場合は、30分ほど横になって足を上げてから測りましょう。

【使う道具】
裁縫用の「メジャー(巻尺)」を使います。布製の柔らかいものがおすすめです。定規や硬いメジャーは正確に測れません。

【採寸のポイント】

  • 足首周径 (cB):
    アキレス腱のくびれ部分をメジャーが地面に対して水平になるように測ります。メジャーは皮膚に食い込まない程度に軽く密着させるのがコツです。
  • ふくらはぎ周径 (cC):
    ふくらはぎの一番太い部分。鏡を見ながら、最も太い部分を正確に測ります。
  • ひざ下までの長さ (lD):
    かかとの底から、ひざ下の太くなっている部分までの長さを測ります。

これらのサイズを測ったら、必ずメーカーのサイズ表と照らし合わせます。もし、自分のサイズが複数のサイズにまたがってしまった場合は、必ず足首周径(cB)を優先して選びましょう。

着用後に確認すべきチェックポイント

せっかく購入したストッキングも、履き方が間違っていたり、サイズが合っていなかったりすると効果が半減します。履いた後に以下の点をチェックしてください。

チェック項目 問題点 対策
ひざの裏 シワが寄っている、食い込んでいる。 ひざ裏のシワは血流を妨げるので、シワを伸ばし切る。丈が長すぎる場合は、サイズを再検討。
足首・甲 生地が余ってたるんでいる。 たるんでいると正確な圧迫が得られません。足先から丁寧に合わせて履き直す。
かゆみ・痛み 着用後すぐに強いかゆみや痛みが出る。 サイズが小さすぎる、または素材が肌に合わない可能性があります。すぐに着用を中止し、医師に相談。
足の色 足先の色が青紫色に変色している。 血行が完全に妨げられています。緊急で脱いでください。圧迫が強すぎるため、製品の選択を見直す必要があります。

「ちょっときついかな」と感じるくらいが正しい圧迫感ですが、「痛い」「しびれる」といった症状が出たら、それはサイズ間違いのサインです。
医療用弾性ストッキングは、正しく着用して初めて効果を発揮するものであることを肝に銘じておきましょう。

【目的別】手術後、妊娠中、長距離移動で選ぶ際のポイント

弾性ストッキングの着用目的は人によって様々です。ここでは、特に多くの方が着用を検討する具体的なシーン別に、選ぶ際のポイントと注意点を解説します。

手術後・入院中の着用(DVT予防)

手術後は、長時間身体を動かせないため、足の静脈に血栓(血の塊)ができやすくなります。これが「深部静脈血栓症(DVT)」です。DVTを予防するために、弾性ストッキングが非常に重要な役割を果たします。

  • 圧迫圧:
    医師から具体的な圧迫圧(例:弱圧、中圧など)や、製品名が指定されることがほとんどです。自己判断せずに、必ず医師または看護師の指示に従いましょう。
  • 形状:
    多くの場合、ひざ下丈(ハイソックス)が推奨されます。足の付け根の圧迫を避けるためです。
  • 特徴:
    病院内で使用されるストッキングは、足先が開いていて、足の色や体温をチェックしやすいようになっている製品が多いです。

特に手術直後は、看護師が採寸してくれる場合が多いので、不安な点があれば遠慮せずに質問しましょう。

妊娠中のむくみ対策

妊娠中はホルモンバランスの変化や、大きくなった子宮が血管を圧迫することで、非常にむくみやすくなります。弾性ストッキングは、妊娠中の不快なむくみ対策に非常に効果的です。

  • 圧迫圧:
    通常は、弱圧のクラスI程度の製品で十分効果が得られます。強すぎる圧迫は、お腹の赤ちゃんへの影響も心配なため、必ずかかりつけの産婦人科医に相談してから着用を始めましょう。
  • 形状:
    タイツタイプ(パンティストッキング)を選ぶ場合、お腹の部分がゆったりとした「マタニティ専用」のものを選んでください。通常のものだとお腹を強く圧迫してしまい、身体に負担がかかります。
  • 素材:
    妊娠中は肌が敏感になりがちです。通気性や肌触りの良いコットン混紡など、刺激の少ない素材を選ぶことをおすすめします。

長距離移動(エコノミークラス症候群予防)

飛行機や電車での長距離移動、特にエコノミークラス症候群(旅行者血栓症)の予防にも弾性ストッキングは有効です。

  • 圧迫圧:
    予防目的の「クラスI」または、一般的な着圧ソックスで十分です。長時間の着用になるため、快適性も重視して選びましょう。
  • 形状:
    脱ぎ履きしやすいひざ下丈(ハイソックス)が最もおすすめです。

弾性ストッキングを履くだけでなく、機内や車内で定期的に足首を動かす運動を取り入れることで、予防効果はさらに高まりますよ。

リンパ浮腫のためのより専門的な情報は、Google検索で「リンパ浮腫 弾性ストッキング 選び方」を検索して情報を補完するのも良いでしょう。

人気メーカー3社とおすすめの医療用弾性ストッキングをご紹介

医療用弾性ストッキングは、いくつかの専門メーカーが世界的に有名です。ここでは、国内で特に信頼度が高く、病院やクリニックでもよく推奨される主要メーカー3社と、その特徴をご紹介します。

テルモ株式会社(TERUMO)

医療機器の総合メーカーとして、国内での知名度・信頼度ともにトップクラスです。

  • 特徴:
    日本人の体型に合わせた設計が多く、サイズや圧迫圧のバリエーションが豊富なのが魅力です。特に、術後の血栓予防用として病院でも使用される製品が多く、安心感があります。
  • おすすめ製品:
    『ジョブスト(JOBST)』シリーズ
    世界的に有名なブランドで、ファッション性にも配慮された色やデザインの製品も増えています。幅広い圧力クラスをカバーしており、予防目的から治療目的まで対応できるのが強みです。

medi(メディ)社

ドイツに本社を置く、弾性着衣の世界的トップブランドの一つです。

  • 特徴:
    リンパ浮腫治療の分野で特に高い評価を得ており、非常に高い圧迫圧の製品や、特殊な形状のオーダーメイド製品に強いのが特徴です。肌触りや耐久性にも優れており、長期間の使用にも耐えられます。
  • おすすめ製品:
    『メディ(medi)』の製品全般
    特にリンパ浮腫の治療を受けている方で、医師や専門家から「mediの製品を」と指定されるケースも多いです。少し価格は高めですが、その分、品質と効果に対する信頼性は抜群です。

アルケア株式会社(ALCARE)

国内の医療機器メーカーで、特に整形外科や創傷ケア、ストーマケア製品にも強い企業です。

  • 特徴:
    高い品質管理と、日本の医療現場のニーズに合わせた製品開発を行っています。比較的、装着がしやすく、日常使いしやすい製品が多い傾向があります。
  • おすすめ製品:
    『エラテックス』シリーズ
    手術後の血栓予防から、日常のむくみケアまで、幅広いラインナップがあります。特に素材の伸びやすさや、肌への優しさに配慮された製品が多く、高齢者の方などにもおすすめです。

どのメーカーの製品も、それぞれに独自の強みと特徴を持っています。もし、初めて購入される場合は、まずはご自身が何を最も重視するか(価格、耐久性、履きやすさ、ファッション性)を考えて、いくつかのメーカーの予防的な製品を試してみるのも良いでしょう。
もちろん、治療目的であれば、医師の指示を最優先してくださいね。

医療用弾性ストッキングを長く快適に使うためのお手入れ方法

高価で大切な医療用弾性ストッキングは、正しいお手入れをすることで、その効果を長く保つことができます。間違った洗い方をしてしまうと、弾性力がすぐに失われ、せっかくの医療効果が薄れてしまいます。ここでは、長持ちさせるためのお手入れ方法を詳しく解説します。

洗濯の基本は「手洗い」と「中性洗剤」

弾性ストッキングの命である「弾性糸(ゴム)」を守るため、洗濯は非常にデリケートに行う必要があります。

  • 原則は手洗い:
    できれば毎日、手洗いをすることが推奨されています。洗濯機を使用する場合は、必ずネットに入れ、「手洗いコース」や「ドライコース」などの弱水流で洗いましょう。
  • 洗剤は中性洗剤:
    塩素系漂白剤、柔軟剤、蛍光増白剤の入った洗剤は厳禁です。これらは弾性糸を劣化させ、ストッキングの寿命を縮めます。必ずおしゃれ着洗い用などの「中性洗剤」を使用し、洗剤残りのないようによくすすいでください。
  • 洗濯後のすすぎ:
    洗剤が残っていると皮膚トラブルの原因にもなりますし、素材の劣化を早めます。水を何度も変えて、泡が出なくなるまでしっかりとすすぎましょう。

乾燥方法の「3つの禁止事項」

乾燥方法も、弾性力を保つ上で非常に重要です。

【絶対にしてはいけないこと】

  1. 乾燥機(タンブラー乾燥)の使用:
    高温で一気に乾かすと、弾性糸が熱で変質し、圧迫力が大きく低下します。絶対に避けてください。
  2. 直射日光に当てる:
    紫外線も弾性糸を劣化させる原因になります。日陰で風通しの良い場所に干しましょう。
  3. アイロンの使用:
    熱を加えるのは厳禁です。

【正しい乾燥方法】
タオルで優しく水気を取り(絞ったりせず、包むように押さえる)、形を整えてから、日陰の風通しの良い場所で「平干し」してください。ピンチで吊るすと、重みで生地が伸びてしまい、圧迫力が均一でなくなる可能性があります。

ストッキングの替え時について

弾性ストッキングは消耗品です。毎日着用・洗濯していると、徐々に弾性力が低下していきます。一般的に、使用開始から3ヶ月〜6ヶ月程度で買い替えることが推奨されています。

買い替えのサイン

  • 新品と比べて明らかに履きやすくなったと感じる。
  • 足首やふくらはぎのむくみが以前より解消されなくなった。
  • ゴム部分が伸びて、ずり落ちやすくなった。

これらのサインが見られたら、惜しまずに新しいものに交換しましょう。効果の薄れたストッキングを着用し続けるのは、かえって血流を妨げることにもなりかねません。

弾性ストッキングの正しい洗い方については、Google検索で「弾性ストッキング 洗い方」を検索して、さらに詳細な情報を確認しておくと安心です。

購入前に知っておきたい!医師からの処方と保険適用の話

医療用弾性ストッキングの購入に際して、「保険が使えるのか」「処方箋が必要なのか」という点は、多くの方が気になる疑問だと思います。購入費用を抑えるためにも、これらの制度について正しく理解しておきましょう。

医療用弾性ストッキングは原則「保険適用外」

まず、大前提として、医療用弾性ストッキングは、「むくみ予防」や「美容目的」での購入については、健康保険の適用外(全額自己負担)となります。

保険適用となる特別なケース(療養費の支給)

しかし、特定の疾患の治療のために医師が必要と認めた場合は、「療養費(治療用装具)」として保険の適用対象となる場合があります。これは、一旦全額自己負担で購入した後、自治体や加入している健康保険組合に申請することで、後から保険適用分(通常は7割)が払い戻される仕組みです。

主な保険適用となる疾患

  • 慢性静脈不全(静脈瘤など):
    医師が弾性ストッキングを治療のために必要と診断した場合。
  • リンパ浮腫:
    リンパ管の機能障害による重度のむくみ(乳がんなどの手術後が多い)。

ただし、保険適用となるにはいくつかの条件があります。

条件1 医師による「指示書(弾性着衣等装着指示書)」の作成が必要。
条件2 指定された販売業者(義肢装具士などがいる医療機器販売店など)から購入する必要がある。
条件3 購入できる枚数や期間に制限がある(例:片足ごとに、1期間につき〇枚までなど)。

「保険が適用されるかも」と思った場合は、まずは血管外科などの専門医を受診し、「弾性ストッキングの着用が治療に不可欠である」という診断を受けることが最初の一歩になります。自己判断せずに、必ず専門の医療機関に相談しましょう。

処方箋と購入先について

医師から「弾性ストッキングを着用しなさい」と言われた場合、通常の薬の「処方箋」ではなく、「指示書」という形で文書が発行されます。
この指示書を持って、病院と提携している医療機器販売店や、義肢装具士のいる店舗へ行き、採寸・購入手続きを進めるのが一般的な流れです。
もし、通販などで購入した場合は、その費用を療養費として申請することは原則としてできませんのでご注意ください。

静脈瘤のセルフチェック方法など、疾患に関する情報を知りたい場合は、Google検索で「静脈瘤のセルフチェック」を検索して、ご自身の状態を確認するのも良いでしょう。

【Q&A】よくある疑問!夜寝るときに履いても大丈夫?

医療用弾性ストッキングについて、お客様から寄せられることの多い疑問や、勘違いしやすい点について、モモストアがQ&A形式で分かりやすくお答えします。

Q1. 夜寝るときに履いても大丈夫ですか?

A. 原則として、やめておいた方が良いです。

医療用弾性ストッキングの多くは、日中の活動時(立っている状態、座っている状態)に、重力に逆らって血液を心臓に戻すのを助けることを目的に作られています。

寝ている状態(横になっている状態)では、重力の影響が軽減され、血流の戻りは比較的スムーズになります。この状態で日中用の強い圧迫圧のストッキングを着用していると、必要以上に血管を圧迫し、血行不良を引き起こす危険性があります。

もし、夜間も圧迫が必要な場合は、「夜間専用」または「就寝時用」と明確に記載された、圧迫圧の非常に弱い製品を選びましょう。自己判断はせずに、不安であれば必ず医師に相談してください。

Q2. どのくらいの期間、履き続けるべきですか?

A. 目的によって異なります。

  • DVT(血栓症)予防:
    手術後や入院中など、医師が指示した期間(通常は退院まで、または活動性が回復するまで)は必ず着用します。
  • 慢性静脈不全・静脈瘤の治療:
    基本的に、むくみや症状の悪化を防ぐために、症状が安定するまで、または継続的に着用することが推奨されます。医師の指示に従い、勝手に着用をやめないでください。
  • 予防目的(長時間の仕事など):
    必要な時だけ着用して問題ありません。

重要なのは、「症状が改善したからといって、すぐにやめない」ことです。特に慢性的な疾患の場合、着用をやめると再発や悪化のリスクが高まります。

Q3. 肌がかぶれてしまったらどうすれば良いですか?

A. 一時的に着用を中止し、皮膚科を受診してください。

弾性ストッキングは圧迫が強いため、汗や摩擦、洗剤残りが原因で皮膚トラブルを起こすことがあります。

  • すぐに着用を中止し、皮膚科を受診して適切な治療を受けましょう。
  • ストッキングの素材が合わない可能性もあるため、購入店や専門家に相談し、通気性の良い素材や、コットン混紡の製品に切り替えることを検討してください。
  • 洗濯時に柔軟剤を使っている場合は、すぐに使用を中止し、中性洗剤で丁寧に手洗いし直しましょう。

Q4. 履くのが大変でいつも時間がかかります。コツはありますか?

A. 「履き込み補助具」を使うのがおすすめです。

特に圧迫圧の高いストッキングは、生地が伸びにくいため、履くのが本当に大変です。握力の弱い方や高齢者の方は、「履き込み補助具(滑り止めグローブやスライディングエイド)」を使うと劇的に楽になります。

また、ストッキングをひっくり返して足先から少しずつ履き、シワを伸ばしながら上に引き上げていくのが基本的なコツです。決して無理に引っ張らず、焦らずゆっくりと着用しましょう。

これらの疑問以外にも、もし何か質問があれば、いつでもお気軽にお尋ねくださいね。

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