【知らないと損】KALDIフォーティスって何?自家焙煎の革命児を徹底解説!

【知らないと損】KALDIフォーティスって何?自家焙煎の革命児を徹底解説!

「KALDIフォーティス」と聞いて、多くの方はあの輸入食品のお店、カルディコーヒーファームで何か特別なコーヒー豆が売られているのかな?と思われたかもしれませんね。

実は、この「フォーティス」は、本格的な自家焙煎を志す人々の間で密かに話題となっている「コーヒー焙煎機(ロースター)」の名前なんです!

韓国の焙煎機メーカー「KALDI」が製造しており、その高い性能とコスパの良さから、今やプロの副業焙煎士にも愛用者が増えているんですよ。

この記事では、このKALDIフォーティスが一体どんな機械で、なぜこれほどまでに注目されているのか、そしてどこで手に入れるのが一番お得なのかを、筆者モモストアが徹底的に解説していきます!

・KALDIフォーティスは普通のカルディじゃない!その正体を徹底解説
・なぜプロ・副業焙煎士に選ばれる?フォーティスの驚きの「3大メリット」
・購入前に知っておきたい!KALDIフォーティス最大のデメリットと注意点
・半熱風式と直火式、どちらを選ぶ?焙煎方式の違いとメリット
・フォーティスを最大限に活かす!別売りの「チャフコレクター」は必須か?
  1. KALDIフォーティスは普通のカルディじゃない!その正体を徹底解説
    1. 「半熱風式」を採用した本格的な構造
    2. 最大600gの焙煎量と電動駆動の利便性
  2. なぜプロ・副業焙煎士に選ばれる?フォーティスの驚きの「3大メリット」
    1. メリット1:圧倒的な蓄熱性で「浅煎りが安定」する
      1. 蓄熱性が高いことによる具体的な効果
    2. メリット2:データロギング対応で「再現性」が極めて高い
    3. メリット3:別売りチャフコレクターで「排煙」もプロ仕様
  3. 購入前に知っておきたい!KALDIフォーティス最大のデメリットと注意点
    1. デメリット1:排気ダクトの耐久性と消耗品の確保
    2. デメリット2:熱源(カセットコンロ)の選定が非常にシビア
    3. デメリット3:初期設定や操作マニュアルはほぼ「英語」
  4. 半熱風式と直火式、どちらを選ぶ?焙煎方式の違いとメリット
    1. 半熱風式(Semi-Hot Air Type)の特徴
    2. 直火式(Direct Fire Type)の特徴
  5. フォーティスを最大限に活かす!別売りの「チャフコレクター」は必須か?
    1. チャフコレクターの役割は「排気と冷却」の二刀流
    2. チャフコレクターの唯一の注意点:ダクトのもろさ
  6. データロギング機能で再現性UP!焙煎プロファイルの作り方
    1. データロギングに必要なものと基本的な流れ
      1. プロファイル作成の重要ステップ
    2. プロファイルを活用した具体的な味の改善方法
  7. どこで売ってる?Amazon・楽天・メルカリの価格と賢い購入方法
    1. Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング:新品購入のメリット
    2. メルカリなどのフリマサイト:中古購入の注意点
    3. 賢く購入するための最終チェックリスト
  8. カセットコンロ選びが命運を分ける!おすすめの組み合わせと注意点
    1. なぜカセットコンロ選びが重要なのか?安全と火力の両立
    2. フォーティスユーザー御用達!「タフまる」シリーズの推奨
    3. 設置時の具体的な注意点
  9. 焙煎量600gは自宅で使いやすい?Fortisの適切なロットサイズを解説
    1. 600g焙煎のメリットと「ミニマムロット」の考え方
    2. 安定性を求めるなら400g前後から試すのがおすすめ
  10. 【筆者モモストアが解説】手回し焙煎機からのステップアップにおすすめな理由
    1. 手回し焙煎機で感じていた「3つのストレス」からの解放
    2. ステップアップで見える「新しい焙煎の世界」
  11. KALDI Fortisの中古品・並行輸入品はアリ?保証と価格のバランス
    1. 中古品(メルカリなど)の「罠」と選び方
    2. 並行輸入品と正規輸入品の「保証」の違い
  12. 焙煎機の寿命を延ばす!フォーティスの簡単メンテナンスと清掃方法
    1. 焙煎ごとの必須清掃:チャフと排気経路の掃除
    2. 定期的な分解清掃:油分とタールの除去
    3. モーターのメンテナンスと注油
  13. 焙煎機を選ぶ前に知るべき!フォーティスと他のロースターの比較
    1. 手回しロースター(初心者・趣味層)との比較
    2. 家庭用全自動熱風式ロースターとの比較
  14. 自宅焙煎の理想を実現!フォーティスが解決する「味の悩み」
    1. 「生焼けの酸味」をクリーンなフレーバーに変える力
    2. データに基づく「最高の煎り止めポイント」の発見
  15. 副業を始めるなら知っておきたい!食品衛生法とフォーティス
    1. 焙煎した豆を販売するために必要な許可
    2. フォーティスの性能が「信頼」につながる
  16. 焙煎プロファイルを極める!Fortisの火力・排気コントロール術
    1. 火力コントロールの基本:R.O.R(Rate Of Rise)の管理
    2. 排気(ダンパー)コントロールの奥深さ
  17. 自宅焙煎環境の最適化!換気と設置場所の工夫
    1. 排煙対策の二重構造:コレクターと換気扇の連携
    2. 安定した設置台と動線の確保
  18. KALDIフォーティスに関するよくある質問Q&A
    1. Q1. 日本の家庭用コンセント(100V)で使えますか?
    2. Q2. 焙煎機の寿命はどれくらいですか?
    3. Q3. 冷却時間はどれくらいかかりますか?
    4. Q4. メンテナンスで必要な工具は何ですか?
  19. まとめ:KALDIフォーティスは「プロへの扉」を開く

KALDIフォーティスは普通のカルディじゃない!その正体を徹底解説

momo-store.jp

最初にこの焙煎機の名前を聞いたとき、「あのカルディのオリジナル商品なのかな?」とモモストアも勘違いしていたのですが、全く別の製品なんです。

KALDIフォーティスは、韓国にある「KALDI社」が製造・販売しているコーヒー豆の焙煎機です。あの有名なカルディコーヒーファームとは資本関係も一切ありません。

では、なぜこの焙煎機が、日本でこれほどまでに注目されているのでしょうか?
それは、従来の家庭用や手回し式ロースターでは実現が難しかった「プロレベルの焙煎」を、比較的安価な初期投資で実現できる点に尽きます。特に、趣味で始めた自家焙煎が本格化し、「そろそろ副業として豆を販売したい」「もっと安定した高品質な豆を焼きたい」と考え始めた人たちにとって、まさに待ち望まれた選択肢なんです。

「半熱風式」を採用した本格的な構造

フォーティスが多くの焙煎マニアを唸らせる最大の理由は、その焙煎方式にあります。

多くの家庭用ロースターが採用する直火式や熱風式と異なり、フォーティスは「半熱風式」という、業務用焙煎機で最もポピュラーな方式を採用しています(直火式も選択可能)。

半熱風式とは、ドラムに開いた小さな穴から熱風を送り込みつつ、ドラム自体も間接的に加熱する方式です。これにより、

1.豆の表面だけでなく、中心まで均一に熱が伝わる(伝導熱)。
2.熱風による対流でムラなく焙煎が進む(対流熱)。

という、両方のメリットを享受できます。特に、浅煎りの際によく起こる「生焼け感」を解消しやすく、豆の持つポテンシャルを最大限に引き出しやすいのが特徴です。

モモストアが考えるに、この「半熱風式」というプロ仕様のシステムを、20万円前後という価格帯(チャフコレクター込み)で手に入れられるという点が、フォーティスの最大の魅力と言えるでしょう。国内メーカーの同等スペックの製品となると、50万円以上は確実にかかるため、このコスパの良さが爆発的な人気につながっています。

最大600gの焙煎量と電動駆動の利便性

また、フォーティスが副業焙煎士に支持されるもう一つの理由が「焙煎量」です。

最大で生豆600gまで一度に焙煎できるため、焙煎後の豆は約500gになります。これは、一般的なハンドドリップ用の少量バッチ(100g〜200g)よりも遥かに多く、ちょっとしたマルシェやオンラインストアでの販売ロットとして十分に対応できるサイズです。

手回し式のロースターで500gを連続して焙煎するのは、労力的にも時間的にも非常に厳しいものがありますが、フォーティスは電動でドラムを回転させてくれるため、文字通り「火元を見て温度を管理するだけ」の作業に軽減されます。

手回しロースターからのステップアップを考えている方は、焙煎時間の短縮と体力の温存という観点からも、フォーティスの電動駆動の恩恵を強く感じることになるはずです。筆者モモストアも、この「楽さ」は一度体験したら手回しには戻れないと断言できますね。

ちなみに、このKALDIというメーカーは、フォーティス以外にも家庭用の小型ロースターも手掛けています。興味がある方は、ぜひ一度、「KALDI焙煎機 ラインナップ」で検索して、ご自身の用途に合う機種がないか探してみるのも楽しいですよ。

なぜプロ・副業焙煎士に選ばれる?フォーティスの驚きの「3大メリット」

KALDIフォーティスは単に「安くて電動」なだけではありません。プロが求めるシビアな要求にも応える、確かな性能を備えています。ここでは、特に焙煎の品質と作業効率に直結する、フォーティスの「3大メリット」を深掘りして解説します。

これらのメリットを知れば、なぜ多くのプロやハイアマチュアが、高価な国産機ではなくフォーティスを選ぶのかが納得できるはずです。

メリット1:圧倒的な蓄熱性で「浅煎りが安定」する

焙煎の難しさの一つに「いかにして豆の中心まで均一に熱を入れ、浅煎りでも生焼けさせないか」という課題があります。

フォーティスのドラムは厚みのある金属で作られており、これが非常に高い蓄熱性を発揮します。蓄熱性が高いということは、一度温まったら温度が下がりにくく、生豆を投入した際の「中点(温度が一旦下がるポイント)」からの温度回復が早いということを意味します。

特に浅煎り〜中煎りの繊細なプロファイル(焙煎曲線)を作成する際、この安定した蓄熱性は大きな武器となります。手回しや簡易的なロースターでは、どうしても火力の調整がダイレクトに温度に反映されてしまいがちですが、フォーティスなら窯全体の熱量が安定しているため、狙った通りの温度カーブを描きやすいのです。

蓄熱性が高いことによる具体的な効果

課題(簡易ロースター) フォーティスの効果
浅煎りで生焼けになり、酸味が尖る 安定した熱で豆の内部まで火が通り、酸味がクリーンで甘くなる。
連続焙煎で、バッチごとに味にバラつきが出る 蓄熱により窯の温度が安定し、どのバッチも再現性の高い仕上がりになる。
投入温度の調整が難しい 余熱をしっかり行うことで、安定した投入温度を維持しやすく、データ管理が容易になる。

この安定性こそが、販売レベルの高品質な豆を作る上で最も重要視されるポイントであり、フォーティスがプロに選ばれる最大の理由なのです。

メリット2:データロギング対応で「再現性」が極めて高い

プロの焙煎において、「再現性」は命です。前回焼いた美味しい豆を、次回も同じ味で提供できなければ、お客様からの信頼は得られません。

KALDIフォーティスは、本体に搭載されたデュアル温度計(Center306など)を使用することで、焙煎中の温度データをパソコンにリアルタイムで記録(データロギング)することが可能です。多くのユーザーは「Artisan」などの無料ソフトウェアを使って、このデータ管理を行っています。

具体的に記録できるのは、

* ET(排気温度/外部温度):窯の中の空気の温度。
* BT(豆温度):ドラム内の生豆の温度。

この2種類の温度カーブを視覚化し、記録することで、「この味を出すには、何分何秒に火力をどれだけ落とす」というレシピ(プロファイル)を正確に構築できます。この機能は、通常、数百万円する業務用焙煎機にしか備わっていないことが多いため、フォーティスのデータロギング対応はまさに価格破壊の機能と言えるでしょう。

メリット3:別売りチャフコレクターで「排煙」もプロ仕様

コーヒー豆を焙煎する際、大量の「チャフ(薄皮)」と「煙」が発生します。特に自宅やマンションの一室で焙煎する場合、排煙対策は必須です。

フォーティスは、別売りの「チャフコレクター」とセットで使うことで、強制的に排煙とチャフの回収を行うことができます。これは、排気ファンが付いていない簡易的な焙煎機では絶対に真似できない、業務用機並みの機能です。

排気の強さを調整する機能も付いているため、ダンパー(排気口の開閉度)の役割を果たし、焙煎中の熱風の対流をコントロールできます。これにより、焙煎時間や火の入り方をより細かく、繊細に調整することが可能になります。

この排煙機能のおかげで、自宅の換気扇と組み合わせることで、焙煎による煙や臭いの問題を大幅に軽減できます。ご近所への配慮も欠かせない自家焙煎においては、非常に重要なメリットと言えますね。

本格的な焙煎を始めるなら、Amazonや楽天市場などの主要なオンラインモールで、本体とチャフコレクターのセットを探すのが一番コスパが良い方法です。特に、時期によっては大幅な割引が適用されていることもあるため、こまめにチェックしてみてください。この価格でこれだけの機能が手に入るなら、投資する価値は間違いなくありますよ!

購入前に知っておきたい!KALDIフォーティス最大のデメリットと注意点

フォーティスは素晴らしい焙煎機ですが、導入前に必ず知っておくべきデメリットや注意点もいくつか存在します。

これは、フォーティスが韓国メーカーの製品であり、本格的な「半業務用」の構造を持っていることに起因します。特に、「買ってすぐに使える」というイメージを持っていると、後で戸惑う可能性があるので、モモストアが実際に挙げられている声をもとに詳しく解説していきます。

デメリット1:排気ダクトの耐久性と消耗品の確保

チャフコレクターの排気ダクト(アルミダクト)が破れやすい、もろいという声がユーザーから最も多く聞かれます。

これは、焙煎中の熱や振動によってアルミが劣化しやすいためです。破れた箇所をアルミテープなどで補強しながら使うのが一般的ですが、頻繁に焙煎する方は消耗品として割り切る必要があるかもしれません。

また、日本国内の製品ではないため、万が一主要な部品(モーターなど)が故障した場合、国内メーカーのようにすぐに部品交換や修理対応が受けられない可能性があります。購入経路(正規代理店か並行輸入か)によってサポート体制が大きく変わるので、購入前に販売元のアフターサービス体制を必ず確認するようにしてください。

もし故障のリスクを少しでも減らしたいなら、メルカリなどの中古市場で購入するよりも、保証やサポートがしっかりしたAmazonや楽天市場の新品を選ぶ方が、長期的に見て安心できる選択と言えます。

デメリット2:熱源(カセットコンロ)の選定が非常にシビア

フォーティスの熱源はガス(カセットコンロ)を使用しますが、この「カセットコンロ選び」が非常に重要で、そして難しい点です。

理由は主に以下の2点です。

  1. 本体重量:フォーティス本体は約20kgと重く、一般的な家庭用カセットコンロの耐荷重(多くは10kg以下)を大幅に超えてしまうケースがあります。
  2. 底面のサイズ:焙煎機の底面が約20cm×20cmと広く、家庭用コンロの五徳にうまく乗らず、不安定になってしまうことがあります。

不安定な状態で使用を続けると、コンロ自体が歪んだり、最悪の場合は事故につながる危険性があります。そのため、多くのユーザーは耐荷重が強く、頑丈な業務用やアウトドア用のカセットコンロを選んでいます。特に「タフまる」シリーズ(耐荷重20kgまで)が定番として人気ですが、五徳の形状やサイズには細心の注意を払う必要があります。

【フォーティスと相性の良いカセットコンロの選び方】

チェック項目 推奨スペック 理由
耐荷重 20kg以上 本体重量(約20kg)を確実に支えるため。
五徳の安定性 広くてフラットなもの 焙煎機の底面を安定させるため。斜め置きは危険。
火力 強力なもの(2.5kW以上) 600gの生豆を短時間で立ち上げるパワーが必要なため。

このコンロの選定をミスすると、焙煎の安定性どころか、安全性の問題にも発展しますので、購入前に必ず「フォーティス カセットコンロ 相性」などで調べて、先輩ユーザーの成功例を参考にしましょう。

デメリット3:初期設定や操作マニュアルはほぼ「英語」

製品自体は韓国製ですが、付属の説明書やデータロギング用の温度計(Center306など)の操作マニュアルは、基本的に英語表記のものが多いです。

もちろん、日本の輸入代理店や、Amazonの並行輸入品業者によっては、日本語訳のマニュアルを付けてくれている場合もありますが、期待しない方が良いでしょう。

しかし、ご安心ください。フォーティスは世界中にユーザーがいるため、操作方法やデータロギングの設定方法については、YouTubeや個人ブログで非常に詳細な日本語の解説記事や動画が多数公開されています。

* データロギングソフト「Artisan」の設定方法
* カセットコンロへの安定した乗せ方
* 焙煎後の冷却方法

など、必要な情報はネット上に溢れているため、英語が苦手な方でもネットの情報と格闘する覚悟さえあれば、問題なく本格的な焙煎を始められますよ!

半熱風式と直火式、どちらを選ぶ?焙煎方式の違いとメリット

KALDIフォーティスを購入する際、多くの人が迷うのが「半熱風式(Semi-Hot Air)」と「直火式(Direct Fire)」のどちらを選ぶべきかという点です。

これは、焙煎後の豆の風味や、焙煎の難易度にも直結する重要な選択なので、それぞれの特徴を理解し、自分の求める味わいに合わせて選びましょう。

筆者モモストアの結論から言うと、「汎用性」と「安定性」を重視するなら半熱風式、「個性」と「強い風味」を求めるなら直火式がおすすめです。

半熱風式(Semi-Hot Air Type)の特徴

半熱風式は、先述の通り、業務用焙煎機で最も一般的に採用されている方式です。

【半熱風式のメリット】

  • 安定性:熱風の対流とドラムの蓄熱性の両方で熱を加えるため、ムラなく安定した焙煎が可能です。
  • 汎用性:浅煎りから深煎りまで、幅広い焙煎度合いに対応しやすく、特に酸味やフレーバーをクリーンに表現したい豆(エチオピアやケニアなどの高地産)との相性が抜群です。
  • 初心者にも優しい:火力の調整がダイレクトに豆に伝わりすぎないので、直火式に比べて焦げ付きなどの失敗が少なく、データロギングでプロファイルを管理しやすいです。

そのため、もしあなたが「これから副業を始める」「色々な種類の豆を安定して焙煎したい」と考えているなら、まずは半熱風式を選ぶのがセオリーと言えます。多くのユーザーがこの半熱風式を選んでいるのも、この汎用性の高さが理由です。

直火式(Direct Fire Type)の特徴

直火式は、ドラムにパンチングされた穴から、炎の熱が直接、生豆に当たる方式です。

【直火式のメリット】

  • 風味が強くなる:炎が直接豆に当たることで、力強い苦味や香ばしさが生まれやすいと言われています。
  • 短時間焙煎が可能:熱がダイレクトに伝わるため、短時間で一気に焼き上げたいプロファイルに適しています。
  • 焙煎士の腕が試される:火力の調整が即座に結果に反映されるため、焙煎士の技術やこだわりを反映させやすい方式です。

一方で、直火式は焦げ付きやすい、ムラになりやすいというデメリットもあります。特に初心者や、安定性を求める方には難易度が高いかもしれません。しかし、直火式でしか出せない独特の風味を求めるコアなファンも多いため、「この味!」というこだわりがある方は、あえて直火式に挑戦するのも面白いでしょう。

購入前には、「半熱風式 焙煎 味の違い」などでさらに詳しく調べてみることをおすすめします。

フォーティスを最大限に活かす!別売りの「チャフコレクター」は必須か?

KALDIフォーティスは、焙煎機本体だけでも十分高性能ですが、その真価を発揮するためには「チャフコレクター」の存在が欠かせません。

チャフコレクターは、別売りオプションとして販売されていますが、筆者モモストアとしては「本格的な焙煎を目指すなら必須」と断言したいアイテムです。なぜなら、これは単なる集塵機ではなく、焙煎の品質と安全性を高めるための重要なコントロール装置だからです。

チャフコレクターの役割は「排気と冷却」の二刀流

チャフコレクターには、主に2つの重要な機能があります。

  1. 強制排気(ダンパーコントロール):
    焙煎中に発生する煙や水蒸気を強力なファンで外部に強制排出します。これにより、煙害の防止だけでなく、ドラム内の空気の流れ(対流熱)をコントロールし、焙煎のプロファイルを細かく調整できます。排気ファンはダンパー(排気口)の役割を兼ねるため、焙煎の難易度を大きく左右する要素です。
  2. 焙煎豆の急速冷却:
    焙煎が完了した豆は、すぐに冷やさないと余熱で焙煎が進みすぎてしまいます。チャフコレクターには冷却ボックスがセットできるようになっており、焙煎を終えた豆を一気に冷却し、煎り止めした瞬間の風味を閉じ込めることができます。手動でうちわや扇風機で冷やす作業から解放されるだけでも、作業効率は劇的に向上します。

特に、連続して焙煎を行う場合、チャフコレクターによる強制冷却と排気は、次のバッチの安定性にも直結します。焙煎機本体の価格に加えて、さらに数万円の追加投資が必要になりますが、この機能性を考えれば、むしろセットでの購入が最もコスパの良い選択と言えるでしょう。

チャフコレクターの唯一の注意点:ダクトのもろさ

前述のデメリットでも触れましたが、チャフコレクターの付属品であるアルミダクトは、やはり耐久性に難があります。

使っているうちに熱やチャフの付着で破れやすくなるため、予備のダクトを確保しておくか、破れた際にすぐに補強するための耐熱性のアルミテープを準備しておくことを強くおすすめします。これは構造上の宿命のようなものなので、諦めて対策を講じるのが賢明です。

また、チャフコレクター自体も使用後はチャフ(薄皮)が溜まりますので、定期的な清掃が必要です。清掃を怠ると、排気効率が落ちて焙煎に悪影響が出ますので、メンテナンスは欠かさないようにしてください。

チャフコレクターは、Amazonや楽天市場で本体とセット販売されていることが多いです。単体で購入するよりも、セット販売の方がトータルで見て安価に設定されている場合が多いので、ぜひチェックしてみてください。特に楽天では、ポイント還元率が高い日を狙うと、かなりお得に手に入れられることがありますよ!

データロギング機能で再現性UP!焙煎プロファイルの作り方

KALDIフォーティスの最大の魅力の一つである「データロギング機能」は、単なる記録装置ではなく、自分の理想とする味を再現するための「設計図」を作るためのものです。

焙煎において、味をコントロールする要素は多岐にわたりますが、その中でも「温度と時間」の関係性、つまり「プロファイル(焙煎曲線)」を記録し、解析することが、高品質な豆を安定供給する鍵となります。

データロギングに必要なものと基本的な流れ

データロギングを行うためには、フォーティス本体の他に以下のものが必要です。

  1. デュアル温度計(Center306など):フォーティスに付属、もしくは別途購入する、豆温度(BT)と排気温度(ET)を同時に計測できる温度計です。
  2. 接続ケーブル:温度計とPCを接続するためのUSBケーブルまたは変換器。
  3. 焙煎ソフト(Artisanなど):PC上で温度データをリアルタイムでグラフ化し、記録・保存するためのフリーソフト。

基本的な流れは、「焙煎開始前にPCと接続し、焙煎中は温度計のデータを記録、焙煎後にそのグラフを分析・保存する」というシンプルなものです。この作業を行うことで、例えば「エチオピアの浅煎りでベリー系の酸味を際立たせるには、1ハゼから煎り止めまでを2分30秒にする」といった具体的なレシピが数値として残ります。

プロファイル作成の重要ステップ

ステップ 具体的な行動 得られる情報
1. 余熱記録 焙煎機をしっかり予熱し、その際の温度上昇カーブを記録する。 機械の癖(温まりやすさ)を把握し、安定した投入温度を設定する。
2. 中点記録 生豆投入後、温度が最も下がる「中点」の温度と時間を記録する。 豆の量や予熱温度の適切性を判断する。
3. 1ハゼ、2ハゼ記録 1ハゼ(パチパチという音)と2ハゼ(チリチリという音)の開始温度と時間を記録する。 焙煎度合いを客観的に判断する基準とする。
4. 煎り止め記録 焙煎を終了した温度と時間を記録し、その時の豆の味を評価する。 「味」と「数値」を結びつける最も重要なデータ。

このデータロギングこそが、自家焙煎を趣味の領域から「販売できる品質」へと引き上げるための、最も強力なツールとなるのです。フォーティスがこの機能に対応している点は、本当に画期的なことだと思います。

プロファイルを活用した具体的な味の改善方法

プロファイルが記録できたら、次はそれを元に味の改善を行います。

例えば、ある豆で「酸味が強すぎる」と感じた場合、プロファイルを振り返って原因を探ります。

  • 原因①:焙煎時間が短すぎる(特に1ハゼ以降)。
    →対策:次回の焙煎では、火力を落として1ハゼ後の時間を長く取る(ディベロップメント時間を延長)し、酸味を円やかにする。
  • 原因②:投入温度が低すぎる。
    →対策:次回の焙煎では、余熱時間を長くするか、バーナーのガス圧を上げて投入温度を10度上げる。中点からの立ち上がりを早くし、生焼けを防ぐ。

このように、データに基づいたPDCAサイクルを回せるようになるのが、フォーティスのデータロギングの最大のメリットです。手回しロースターでは感覚に頼りがちだった部分を、客観的な数値で管理できるようになるため、味の再現性が飛躍的に向上します。

もしあなたが「いつか自分の豆をネットで販売したい」と考えているなら、このデータロギングのスキルは必須ですよ。焙煎機本体だけでなく、高性能な温度計付きのセットをAmazonや楽天市場で選んで、すぐにプロファイル作りを始めることをモモストアは強くおすすめします。

どこで売ってる?Amazon・楽天・メルカリの価格と賢い購入方法

KALDIフォーティスは、一般的な家電量販店やコーヒー用品店ではほとんど取り扱いがありません。主にインターネット通販を通じて購入することになります。

主な購入先としては、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、そして中古品のメルカリが挙げられます。それぞれのプラットフォームにはメリット・デメリットがあるので、賢く選んで、あなたの理想の焙煎機を手に入れましょう。

Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング:新品購入のメリット

これら大手ECサイトでの購入は、新品を手に入れる最も一般的で安心できる方法です。

【新品購入のメリット】

  1. 安心のサポート体制:販売業者によっては、日本語の簡易マニュアルを添付してくれたり、初期不良の対応保証を付けている場合があります。
  2. セット販売が豊富:焙煎機本体と、必須とも言えるチャフコレクターやデュアル温度計をセットにした商品が多く、個別に買うよりお得なことが多いです。
  3. ポイント還元:楽天市場やYahoo!ショッピングでは、キャンペーンを利用することで高額な商品でも数万ポイントの還元を受けられる場合があります。実質価格で考えれば、非常に大きなメリットです。

価格帯としては、半熱風式・600g・チャフコレクターセットで、20万円〜30万円前後が主流です。特に、Amazonでは並行輸入品が多く、価格が変動しやすいため、気になる方は「Amazon KALDI Fortis 価格推移」などをチェックして、最安値のタイミングを狙うのも良いでしょう。

メルカリなどのフリマサイト:中古購入の注意点

メルカリやヤフオクなどのフリマサイトでも、フォーティスが出品されることがあります。新品よりも格安で手に入れられるのが魅力ですが、中古品ならではのリスクも伴います。

【中古品購入の注意点】

  • 消耗部品の摩耗:モーターやドラム、特にチャフコレクターのファンなどは使用頻度によって摩耗しています。動作確認だけでなく、異音や異臭がないかを事前に質問しましょう。
  • 汚れ・チャフの残留:焙煎機内部には、チャフや油分がこびりついている場合があります。清掃状況が悪いと、前のユーザーの焙煎臭が残っている可能性も否定できません。
  • 保証・サポートなし:基本的にメーカーや販売店による保証は引き継げません。故障した場合は自力で修理、または高額な費用を払って修理業者に依頼することになります。

中古品の価格は15万円〜20万円前後と魅力的に見えますが、「初期投資を抑えたい」という目的と「安定した焙煎で販売したい」という目的を天秤にかけると、モモストアとしては新品購入を推奨します。もし中古品を選ぶなら、できる限り使用期間が短く、付属品(温度計やダクト)が揃っているものを選びましょう。

賢く購入するための最終チェックリスト

高額な買い物になるため、購入前に以下の項目を必ずチェックしてください。

チェック項目 新品ECサイトでの確認事項 中古フリマサイトでの確認事項
モデル 半熱風式か直火式か、容量(600g) 同左
付属品 チャフコレクター、温度計(Center306など)がセットに含まれているか 動作確認済みの温度計とダクトが付属するか
電源 日本国内のAC100Vに対応しているか(変換プラグの有無) 同左
保証 販売店独自の初期保証やメーカー保証(並行輸入の場合は特に注意) 動作保証の有無(基本的には無いものとする)
決済方法 ポイント還元率の高い日を狙う(楽天・Yahoo!) 値引き交渉の余地があるか

最終的に、Amazonや楽天市場で購入することが、価格と安心感のバランスが最も取れた選択肢になるでしょう。特に楽天市場では、ポイント付与率が高く、実質的な支出を抑えられるため、おすすめです。

カセットコンロ選びが命運を分ける!おすすめの組み合わせと注意点

「KALDIフォーティス最大の難関はカセットコンロ選び」と言っても過言ではありません。

フォーティスは熱源としてガス火を使用しますが、本体重量が約20kgあり、一般的な家庭用コンロでは耐荷重オーバーとなり、非常に危険です。また、焙煎機本体の底面が広いため、五徳にうまく乗らないという構造的な問題もあります。

ここでは、多くのフォーティスユーザーが成功している「カセットコンロ選びの極意」と、モモストアが推奨する機種をご紹介します。

なぜカセットコンロ選びが重要なのか?安全と火力の両立

カセットコンロ選びに失敗すると、以下の深刻な問題が発生します。

1.安全性:
耐荷重オーバーでコンロの天板や五徳が歪み、最悪の場合、焙煎中に焙煎機が落下する事故につながります。これは非常に危険なので、絶対に使用しないでください。

2.火力と安定性:
焙煎は、投入直後に強力な火力で一気に温度を立ち上げる必要があります。火力が弱いコンロでは、600gの生豆の熱量をカバーできず、温度上昇が緩慢になり、味がぼやけた失敗豆になってしまいます。また、五徳にきちんと乗らないと、熱源の中心がずれ、ドラムへの熱の伝わり方がムラになり、焙煎の失敗に繋がります。

 

つまり、カセットコンロ選びは、焙煎の成功率と、焙煎士自身の安全に直結する最も重要な初期投資なのです。

フォーティスユーザー御用達!「タフまる」シリーズの推奨

多くのフォーティスユーザーが推奨し、実際に使用しているのが、イワタニの「タフまる」シリーズです。特に耐荷重に優れており、頑丈な作りが特徴です。

推奨モデル 特徴とフォーティスとの相性
イワタニ カセットフー タフまる 耐荷重20kgを誇り、フォーティス本体の重量に耐えられる設計。風に強い構造も屋外での使用に便利。五徳が比較的フラットで、安定して乗せやすい。(ただし、五徳内側に乗せるにはやや工夫が必要な場合もある)
イワタニ カセットフー タフまるJr. タフまるよりもコンパクトですが、耐荷重は同じ20kg。五徳のサイズが小さくなるため、フォーティスの底面に対して乗せる位置を慎重に調整する必要がある。設置スペースが限られる場合に検討。

ただし、タフまるシリーズでも、五徳の内側の炎が出る部分に焙煎機の底面をうまく合わせるには、アルミ板を敷いたり、五徳の向きを調整したりといった工夫をしているユーザーも多いです。購入前に、ご自身のフォーティスのモデルと、コンロの五徳のサイズを照らし合わせて、設置に関する情報を「フォーティス タフまる 設置例」で確認するのが最も確実です。

設置時の具体的な注意点

安全に焙煎を行うために、カセットコンロ設置時に以下の点に注意してください。

  • 水平設置の徹底:焙煎機が傾いていると、ドラム内の豆にムラができ、回転にも負荷がかかります。必ず水平で安定した場所に設置してください。
  • 輻射熱対策:フォーティスは高熱を発するため、コンロの周囲や下に熱が伝わりやすいです。熱を遮断するためのアルミホイルや遮熱板を設置して、コンロや周囲の家具を守りましょう。
  • ボンベの過熱防止:カセットコンロのボンベ部分が焙煎機の熱で過熱すると、爆発などの危険があります。常にボンベ周辺の温度をチェックし、ボンベの過熱を防ぐ対策を講じてください。

カセットコンロは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングのどこでも手に入りますが、焙煎機本体と同時に購入することで、送料を節約できる場合もあります。この「火元」をケチると後悔することになるので、初期投資として最も重視すべき点だとモモストアは考えていますよ。

焙煎量600gは自宅で使いやすい?Fortisの適切なロットサイズを解説

KALDIフォーティスは最大600gの生豆を一度に焙煎できます。これは、手回しロースター(100g〜200g)や家庭用の小型ロースターと比べるとかなり大容量です。

「600gなんて家庭で使い切れないのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、この600gという焙煎量は、「安定性」と「効率性」を両立させるための、絶妙なサイズなんです。

600g焙煎のメリットと「ミニマムロット」の考え方

600gの生豆を焙煎すると、水分が飛んで約500g前後の焙煎豆になります。これを1日1杯(約15g)飲むとしても、約1ヶ月分です。多すぎるように見えますが、以下のメリットがあります。

1.窯の蓄熱性が活きる:
焙煎機は、ある程度の量の豆が入ることで、窯の熱が安定しやすくなります。フォーティスのポテンシャルを最大限に引き出すためには、400g〜600gの範囲で焙煎を行うのが最も安定しやすいとされています。少ない量(例えば100g)だと、熱が不安定になり、温度の立ち上がりが急すぎたりして、失敗の原因になりやすいのです。

2.バッチ数削減による効率化:
もし100gずつ6回に分けて焙煎すると、余熱、焙煎、冷却、データロギングの準備を6回繰り返す必要があります。しかし、600gを1回で焼けば、作業時間は大幅に短縮され、燃料代や電気代の節約にも繋がります。

3.副業・販売に最適:
もし友人に販売したり、小さなオンラインストアで販売したりする場合、500gロットは非常に使いやすい量です。数人の顧客を抱えるだけでも、600g焙煎はすぐに消化できます。

安定性を求めるなら400g前後から試すのがおすすめ

とはいえ、いきなり600gの焙煎に挑戦するのは不安かもしれません。

フォーティスユーザーの多くは、まず400gの焙煎からスタートし、機械の癖やプロファイルの作り方に慣れてから、徐々に600gに挑戦するという方法を取っています。

なぜ400gかというと、600gよりも焙煎中の火力のコントロールがわずかに容易になるからです。特に最初の数回は、データロギングを行いながら、400gで安定したプロファイルを見つけることに集中するのが良いでしょう。

モモストアからのおすすめは、まず楽天市場などで生豆を数種類(合計1kg程度)購入し、最初の焙煎をすべて400gロットで行ってみることです。焙煎に慣れると同時に、データロギングの練習にもなり、失敗のリスクを減らすことができますよ!

【筆者モモストアが解説】手回し焙煎機からのステップアップにおすすめな理由

筆者モモストアも自家焙煎を始めた当初は、手網や手回し式のロースターを使っていました。手回し式は、焙煎の醍醐味を味わえる反面、「体力勝負」で「再現性が低い」という大きな壁にぶつかります。

もしあなたが、手回し焙煎機の限界を感じているなら、KALDIフォーティスへのステップアップは、自家焙煎の質と効率を劇的に向上させる「革命」になると断言できます。

手回し焙煎機で感じていた「3つのストレス」からの解放

手回しロースターには、以下のような、高品質な豆を安定して作る上でのストレスがありました。

1.焙煎ムラとの戦い:
手動でドラムを回す速度や角度が一定でないと、豆への熱の伝わり方にムラができます。特に浅煎りはムラになりやすく、どうしても味にバラつきが出てしまいます。フォーティスなら電動で一定速度で回転するため、このムラから解放されます。

2.体力と集中力の消耗:
1バッチ(100g〜200g)を焼き上げるのに約15分。この間、ずっとハンドルを回し続け、同時に火力を調整し、音(ハゼ)を聞くのは、かなりの重労働です。特に連続して焙煎する場合、後半は集中力が切れ、失敗が増えます。フォーティスは電動なので、体力の心配なく、温度管理に集中できます。

3.データ管理の限界:
手回しロースターでも温度計を差し込むことはできますが、片手で回し、片手で火力を調整しながら、もう片方の目で温度を読み、それを手書きで記録するのは不可能に近い作業です。フォーティスのデータロギング機能は、この記録のストレスを完全に解消してくれます。

 

手回し焙煎機は「焙煎の基本」を学ぶには最適ですが、「豆を販売したい」「毎週安定した味を飲みたい」という目標が見えたら、フォーティスのような半業務用機への移行は避けられない道と言えるでしょう。

ステップアップで見える「新しい焙煎の世界」

フォーティスに移行することで、焙煎士として以下のような新しい視点が開けます。

  • プロファイルの深掘り:データロギングがあることで、今までは感覚でやっていた「火力調整」が、「中点から〇〇秒後に〇度で火力を絞る」といった具体的な戦術に変わります。これにより、同じ豆でも煎り方一つで味を何通りにも変化させる高度な技術が身につきます。
  • 高難度な豆への挑戦:浅煎りの中でも特に難易度の高い、極浅煎り(シナモンロースト)などにも、安定した蓄熱性のおかげで挑戦しやすくなります。
  • クリーンな風味の実現:安定した熱と強制排気によって、雑味の元となるチャフや水蒸気が適切に排出され、よりクリーンで、豆本来の甘さやフレーバーが際立ったコーヒー豆を焼けるようになります。

もし、あなたの焙煎がマンネリ化している、または次のレベルに進みたいと強く願っているなら、KALDIフォーティスへの投資は、必ずやその期待に応えてくれるはずです。楽天市場やAmazonで、中古品ではなく新品のセットを手に入れて、本格的な焙煎の世界へ飛び込んでみませんか?

KALDI Fortisの中古品・並行輸入品はアリ?保証と価格のバランス

KALDIフォーティスは高額な買い物となるため、少しでも初期費用を抑えたいと考えるのは当然です。その際、選択肢として浮上するのが「中古品」と「並行輸入品」です。

結論から言うと、どちらも価格的なメリットはありますが、「焙煎機」という精密機械であることを考えると、モモストアとしては「保証とサポートを最優先すべき」と考えます。ここでは、それぞれのメリット・デメリットと、賢い選び方について解説します。

中古品(メルカリなど)の「罠」と選び方

メルカリやヤフオクなどのフリマサイトでは、運が良ければ非常に良い状態のフォーティスを安価で手に入れられる可能性があります。

【中古品の主なリスク】

リスク 具体的な問題点 対策
モーターの寿命 ドラムを回すモーターがヘタっている可能性。 出品者に使用頻度(バッチ数)を確認し、動作中の異音がないかを動画などで確認。
熱による歪み 高温による本体内部やドラムの微妙な歪み。 見た目では判断しにくいため、写真で不自然な変色や歪みがないかチェック。
チャフの残留 古いチャフが内部に残っていると、次の焙煎時に異臭や発火の原因になりかねない。 清掃状況と、清掃後の内部の写真を見せてもらう。

中古品を購入する場合は、「保証は一切ない」と割り切り、故障しても自分で修理業者を探すか、部品を調達する覚悟が必要です。初めてフォーティスに触れる方が中古品からスタートするのは、難易度が高いかもしれません。ある程度、機械いじりに慣れている方や、部品交換に抵抗がない方におすすめします。

並行輸入品と正規輸入品の「保証」の違い

Amazonや一部の楽天市場の店舗で販売されている商品には、「並行輸入品」と「正規輸入品」があります。

* 正規輸入品:国内の正式な輸入代理店を通じて販売されるもので、国内での保証やサポート(日本語対応)が受けられるのが最大のメリットです。価格は最も高くなりますが、安心感は絶大です。 * 並行輸入品:海外の業者や個人が独自に輸入したもので、価格は正規輸入品よりも安価ですが、メーカーの保証が受けられない、または英語対応のみとなることが多いです。購入店舗独自の保証が付いている場合もあるため、保証内容を細かく確認する必要があります。

 

もし初期不良や故障が不安であれば、多少高くても正規輸入品を選ぶのが最も安心です。しかし、フォーティスは構造が比較的シンプルで頑丈なため、多くのユーザーは価格メリットを優先し、並行輸入品を選んでいます。この場合、評価の高い販売店を選び、初期不良期間内の保証(到着後1週間など)がしっかり付いていることを確認しましょう。

モモストアが推奨するのは、Amazonや楽天市場でレビューが多く、評価が高い販売店の新品を購入することです。価格と安心感のバランスが取れており、ポイント還元も期待できますよ!

焙煎機の寿命を延ばす!フォーティスの簡単メンテナンスと清掃方法

KALDIフォーティスは、長く愛用されているユーザーが多いことからもわかる通り、非常に頑丈に作られた焙煎機です。しかし、焙煎機は高温の熱と、チャフや油分が付着する環境で使用されるため、適切なメンテナンスと清掃を怠ると、性能が落ちたり、故障の原因になったりします。

特に重要な3つのメンテナンスポイントを、モモストアが解説します。

焙煎ごとの必須清掃:チャフと排気経路の掃除

焙煎を終えるたびに、必ず行うべきなのがチャフ(薄皮)の清掃です。

チャフコレクターを使っている場合、チャフのほとんどはそちらに集まりますが、焙煎機本体のドラム周辺やチャフ受けにも微量のチャフが残ります。このチャフは油分を含んでいるため、放置すると酸化して異臭を放ち、次の焙煎の風味を損なう原因となります。

【焙煎ごとの清掃手順】

  1. 冷却後:本体が十分に冷えてから作業を始める(やけど防止)。
  2. チャフ受け:焙煎機の下部にあるチャフ受け皿を取り出し、溜まったチャフを捨てる。
  3. 排気口:排気口周辺のチャフを、刷毛や小型の掃除機(ブロワー機能付きが便利)で丁寧に吸い取る。排気経路が詰まると、排気効率が落ち、焙煎プロファイルが変わってしまうので注意。
  4. ドラム表面:ドラムの回転を止めた状態で、見える範囲のチャフを刷毛で払う。

この日常清掃を習慣化するだけで、排気系のトラブルを大幅に減らすことができます。特にチャフコレクターのメッシュフィルターはすぐに詰まるので、毎回必ずチェックしてください。

定期的な分解清掃:油分とタールの除去

チャフとは別に、焙煎を繰り返すうちに、ドラム内部や排気経路に、豆から出た油分が熱で固まった「タール」が付着していきます。タールは頑固で、通常の清掃では落ちません。

タールが付着したまま使い続けると、熱伝導が悪くなる、焦げ付きやすくなる、古い油の臭いが豆に移るなど、重大な問題を引き起こします。

* 頻度:約3ヶ月に一度、または50バッチに一度を目安に、分解清掃を行いましょう。 * 方法:ドラムを取り外し、中性洗剤と金属ブラシ(またはスポンジ)で徹底的にタールを擦り落とします。熱湯でつけ置きしてから洗うと、タールが柔らかくなり落としやすくなります。 * 排気ファン:チャフコレクターの排気ファンにもタールが付着します。ファンブレードの清掃も忘れずに行い、排気能力を維持しましょう。

 

分解清掃と聞くと難しそうですが、フォーティスは構造がシンプルなため、比較的容易に行えます。分解方法については、「フォーティス 分解清掃 方法」などで検索すると、詳細な手順を解説したブログや動画が見つかるはずです。

モーターのメンテナンスと注油

ドラムを回転させるモーターは、フォーティスの心臓部です。モーターの動きが悪くなると、回転速度が不安定になり、焙煎ムラの原因となります。

モーターの軸受けには、定期的に耐熱性の高いグリスやオイルを注油することが推奨されています。異音が聞こえ始めたら、すぐに注油を行うか、販売店に相談しましょう。

メンテナンスをしっかり行うことで、フォーティスは何年も高性能を維持してくれます。高額な焙煎機だからこそ、愛着を持って手入れをしてあげたいものですね。必要な清掃用品やグリスなどは、楽天市場やAmazonで手軽に入手可能です。焙煎機本体と合わせて、清掃キットも用意しておくと安心ですよ!

焙煎機を選ぶ前に知るべき!フォーティスと他のロースターの比較

フォーティスへの買い替えを検討している方は、他のロースターと比較して、本当に自分に合っているのかを見極める必要があります。

ここでは、「手回しロースター」「全自動熱風式ロースター(家庭用)」「業務用の大型半熱風機」の3タイプと、フォーティスを比較します。

手回しロースター(初心者・趣味層)との比較

手回しロースターは、最も安価で手軽に始められる選択肢です。

項目 手回しロースター(手網・手回しドラム) KALDI Fortis
価格 数千円〜3万円 20万円前後(フルセット)
焙煎量 50g〜200g(少量) 400g〜600g(半業務用)
安定性・再現性 低い(火力、回転、排気の全てが不安定) 非常に高い(電動回転、蓄熱性、データロギング)
排煙対策 ほぼできない(換気扇に頼る) チャフコレクターで強制排気可能
おすすめ層 自家焙煎のプロセスを楽しみたい超初心者 販売・副業を目指すハイアマチュア

フォーティスは、手回しロースターの「安定性の低さ」「労力の大きさ」を解決するために生まれたような存在です。手回しで限界を感じた時の、最も有力なステップアップ先となります。

家庭用全自動熱風式ロースターとの比較

家庭用の全自動ロースター(例えば、煎りたて名人など)は、ボタン一つで焙煎が完了する手軽さが魅力です。

【全自動熱風式ロースターの特性】

  • 手軽さ:全自動で手間いらず。誰でも失敗なく焙煎できる。
  • 焙煎方式:主に熱風式。熱風で一気に焼き上げるため、豆の個性を出しにくい場合がある。
  • コントロール:焙煎プロファイルや火力を自由に調整することはほとんどできない。

フォーティスは、全自動機とは真逆の方向性を持っています。全自動機が「誰でも失敗なく」を追求するのに対し、フォーティスは「焙煎士の意思を反映させる」ことを追求しています。焙煎プロファイルを細かく作り込み、自分の理想とする味を突き詰めたい人には、フォーティスが圧倒的に優位です。

 

もしあなたが「ただ焼ければいい」のではなく、「自分で味をコントロールしたい」と考えているなら、フォーティスを選ぶべきです。

自宅焙煎の理想を実現!フォーティスが解決する「味の悩み」

自家焙煎を経験された方は、誰もが一度は「味の悩み」にぶつかります。特に、浅煎りや中煎りの繊細なフレーバーを安定して引き出すのは至難の業です。

KALDIフォーティスは、その設計思想によって、多くの焙煎士が抱える味の悩みを解決してくれます。

「生焼けの酸味」をクリーンなフレーバーに変える力

浅煎りに挑戦した際、「なんだか豆が焦げ臭い」「酸味がツンツンしていて美味しくない」という経験はありませんか?

これは、豆の表面だけが焼け、内部まで熱が伝わっていない「生焼け」の状態である可能性が高いです。

フォーティスがこの悩みを解決する最大の理由は、前述の通り「高い蓄熱性を持つ半熱風式」だからです。分厚いドラムが安定した熱量を供給し、熱風が対流熱で内部まで熱を届けます。これにより、豆の中心までじっくりと、かつ短時間で熱が入るため、生焼けによる尖った酸味ではなく、クリーンで甘さのあるフレーバーとして酸味を表現できます。

「浅煎りに強い」というのは、フォーティスの最大のアイデンティティの一つと言えるでしょう。

データに基づく「最高の煎り止めポイント」の発見

「煎り止め(焙煎を終えるタイミング)」は、焙煎における最も重要な決断の瞬間です。深煎りなら苦味、浅煎りなら酸味と甘みのバランスを決定づけます。

手回し焙煎では、豆の色や音(ハゼの音)に頼ることが多く、特に連続焙煎では照明や周囲の騒音に影響され、微妙な煎り止めタイミングがずれてしまいがちです。

フォーティスのデータロギング機能を使えば、「BT(豆温度)が208℃に達した瞬間」といった、客観的な数値に基づいて煎り止めを判断できます。これにより、「なんとなくこのくらい」という曖昧な判断がなくなり、最高の味を生み出した焙煎の「瞬間」を正確に再現できるようになります。

自分の豆の最高のポテンシャルを引き出したいなら、楽天市場やAmazonでデータロギングに対応したセットを選び、科学的なアプローチで焙煎に挑むことをモモストアはおすすめします!

副業を始めるなら知っておきたい!食品衛生法とフォーティス

KALDIフォーティスを購入する方の多くは、「いつか自分で焙煎した豆を販売したい」という夢を持っているはずです。しかし、豆を販売する際には、趣味の焙煎とは異なり、「食品衛生法」という壁に直面します。

フォーティス自体はただの機械ですが、これをビジネスに使う上で知っておくべき知識をモモストアが簡単に解説します。

焙煎した豆を販売するために必要な許可

コーヒー豆の販売は、大きく分けて「生豆を仕入れて、焙煎し、そのまま販売する」という形態が一般的です。

この場合、「菓子製造業」や「喫茶店営業」などの許可は不要なケースが多いですが、これは地域や保健所の判断によって異なります。多くの自治体では、「食品の営業届出」が必要とされています。

【販売前に確認すべきこと】

  1. 保健所への確認:お住まいの地域の保健所の食品衛生課に連絡し、「焙煎したコーヒー豆を、自宅のキッチンや工房でネット販売したい」旨を伝え、必要な手続きを確認してください。
  2. 食品衛生責任者:店舗や工房には、「食品衛生責任者」の資格を持つ人を置く必要があります。これは講習を受けるだけで比較的簡単に取得できます。
  3. PL保険:万が一、販売した豆に健康被害が生じた場合に備え、「生産物賠償責任保険(PL保険)」に加入することを強く推奨します。

フォーティスの600gという焙煎量は、まさにこの「副業・小規模ビジネス」を始めるのに最適なサイズです。本格的に販売を目指すなら、機械の導入と同時に、このような法的な知識も身につける必要がありますね。

フォーティスの性能が「信頼」につながる

お客様に販売する豆は、常に安定した品質であることが求められます。

フォーティスのデータロギング機能は、法的な要件ではありませんが、「このプロファイルで焼いた豆です」という客観的な証明となり、お客様からの信頼を得る上で非常に有利に働きます。

プロファイルという「設計図」があることで、万が一クレームが入った場合でも、どの焙煎工程に問題があったのかをすぐに特定し、改善することができます。趣味ではなく、ビジネスとしてコーヒー豆を扱うなら、高品質な機械と客観的なデータ管理は、最高の武器となるでしょう。

焙煎プロファイルを極める!Fortisの火力・排気コントロール術

フォーティスをただ回して焼くだけでは、その真価は発揮できません。プロが唸るような美味しい豆を焼くには、火力(ガス圧)と排気(ダンパー)を自在にコントロールする技術が必要です。

ここでは、データロギングを駆使して、焙煎プロファイルを思い通りに操るための、具体的なコントロール術を解説します。

火力コントロールの基本:R.O.R(Rate Of Rise)の管理

焙煎のプロが最も重視する指標の一つに「R.O.R(Rate Of Rise:昇温速度)」があります。これは、「豆の温度が1分間に何℃上昇しているか」を示す数値で、データロギングソフト(Artisanなど)でリアルタイムにグラフ化されます。

R.O.Rのカーブをコントロールすることが、焙煎プロファイル(味の設計図)を作ることそのものと言えます。

【火力コントロールの目的】

  • 投入直後:R.O.Rを高く保ち、一気に中点まで到達させる(生焼け防止)。
  • 乾燥工程(ドライエンドまで):R.O.Rをなだらかに保ち、豆の内部の水分を均一に飛ばす。
  • 1ハゼ以降:R.O.Rを徐々に下げていく(フェージングダウン)。最後に急激にR.O.Rが落ち込むと、味が閉じてしまうので注意が必要です。

フォーティスの場合は、カセットコンロのガス圧レバーを微調整することで、このR.O.Rを自在にコントロールします。焙煎中は温度計の数値だけでなく、PC画面のR.O.Rのグラフに集中し、少しでもズレたらすぐにガス圧を調整する、という作業の繰り返しになります。

排気(ダンパー)コントロールの奥深さ

チャフコレクターを併用することで得られる排気コントロールは、火力コントロールと同じくらい、いや、それ以上に味に影響を与えます。

排気の役割は、単に煙を出すだけでなく、ドラム内の「対流熱」の強さを調整することにあります。

【排気コントロールの具体的な効果】

排気を「強く」する 排気を「弱く」する
対流熱が増え、豆の中心に熱が入りやすくなる 対流熱が減り、豆の表面温度が上がりやすくなる
豆の水分を効率よく排出し、クリーンな風味になりやすい。 水分の排出が遅れ、豆の個性が強く、重い風味になりやすい。
1ハゼ付近の熱量を安定させやすい。 火力の微調整が難しくなり、焦げ付きに注意が必要。

一般的には、焙煎の初期は排気を弱めにして熱を溜め込み、中盤から終盤にかけて排気を強くしていくのがセオリーとされています。これにより、前半でしっかりと熱を入れ、後半で雑味を排出し、クリーンに仕上げるという流れを作ります。フォーティスを購入したら、まずは排気ファンの強さを変えずに、火力だけでプロファイルを作る練習から始め、慣れてきたら排気を操作して味の変化を楽しむのがおすすめです。

自宅焙煎環境の最適化!換気と設置場所の工夫

高性能なKALDIフォーティスを手に入れたとしても、焙煎環境が整っていないと、その性能は半減します。特に、排煙(換気)と設置場所は、安全性と快適性、そして焙煎の品質に直結する重要な要素です。

モモストアが、自宅で快適に焙煎するための環境最適化のヒントをご紹介します。

排煙対策の二重構造:コレクターと換気扇の連携

チャフコレクターは煙やチャフの大部分を吸い取ってくれますが、それでも微量の煙や臭いは発生します。

特に深煎りを行うと、大量の煙が発生するため、コレクターだけでは不十分です。理想的な排煙対策は、以下の「二重構造」です。

  1. 一次排気(コレクター):フォーティスの排気口にチャフコレクターを接続し、大半の煙とチャフを屋外へ排出する。
  2. 二次排気(換気扇):焙煎機本体を強力なレンジフードや換気扇の真下に設置し、コレクターから漏れた残りの煙を吸い込ませる。

理想は、アウトドア用の強力な換気扇を窓に取り付け、強制的に排気するダクトを設置することです。マンションなどで本格的な排気工事が難しい場合は、屋外(ベランダやガレージなど)で焙煎を行うという選択肢も検討しましょう。ただし、屋外では風の影響で火力が乱れやすいので、風防(囲い)の設置は必須です。

安定した設置台と動線の確保

フォーティス本体(約20kg)とカセットコンロ、生豆や工具などの重量を加えると、かなりの重さになります。設置する台は、少なくとも30kg以上の耐荷重がある、非常に頑丈なものを選んでください。

* 動線:焙煎中は、熱い豆を冷却ボックスに移したり、排気ダクトの向きを変えたりと、多くの動きが発生します。周囲に物が散乱していると危険なので、作業スペースを十分に確保し、スムーズな動線を作ってください。 * 床の保護:万が一、熱い豆やチャフが床に落ちた場合に備え、不燃性のマットや耐熱性のシートを敷いておくことをおすすめします。

これらの環境整備は、焙煎機の価格と比べれば安価ですが、焙煎の成功率と、日々の作業の快適性に大きく影響します。ぜひ、焙煎機が届く前に、設置場所と換気設備を整えておきましょう。

KALDIフォーティスに関するよくある質問Q&A

最後に、KALDIフォーティスを検討している方がよく抱く疑問について、筆者モモストアがお答えします。

Q1. 日本の家庭用コンセント(100V)で使えますか?

A. 基本的に使えますが、変換プラグが必要な場合があります。
フォーティス自体は電動でドラムを回すための電気を使いますが、電圧は製品や販売業者によって異なります。並行輸入品の場合は、海外仕様のプラグになっていることが多いため、日本国内のコンセントで使えるよう、プラグ変換器が付属しているか、購入前に必ず確認してください。日本の正規代理店経由の製品であれば、そのまま使える場合が多いです。

Q2. 焙煎機の寿命はどれくらいですか?

A. 適切なメンテナンスを行えば、非常に長持ちします。
フォーティスは構造がシンプルで頑丈なため、数年間、数百バッチ以上使用しているプロも多数います。寿命を左右するのは、主にモーターと電熱系(ヒーター式の場合)の消耗です。ガス火式の場合は、モーターと排気ファンが主な消耗部品となりますが、定期的な清掃と注油(メンテナンス)を行うことで、寿命を大幅に延ばすことができます。故障の際は、部品を自分で調達して修理しているユーザーが多いのも、シンプルな構造だからこそできることです。

Q3. 冷却時間はどれくらいかかりますか?

A. チャフコレクター(コーヒークーラー)を使用すれば、急速冷却が可能です。
焙煎後の豆は、すぐに冷却しないと余熱で焙煎が進んでしまい、味が変わってしまいます。チャフコレクターには、強力なファンで冷却を行う機能が備わっており、煎り止めから約10分程度で70℃以下まで急速に冷ますことが可能です。これにより、狙った通りの焙煎度合いを確実に維持できます。手動で冷やす場合は、風通しの良いザルなどでうちわで扇ぐ必要がありますが、時間と労力がかかりますので、コレクターの導入を強く推奨します。

Q4. メンテナンスで必要な工具は何ですか?

A. 六角レンチやスパナ、プラスドライバー、そして掃除用の刷毛(ハケ)です。
分解清掃を行う際には、本体のネジやボルトを外すための工具が必要です。製品に付属している場合もありますが、多くは一般的な工具で対応できます。特に排気経路の清掃に使うハケや、狭い部分のチャフを吸い取るための小型掃除機は、日常的な清掃に必須アイテムとなります。これらの清掃用品は、Amazonや楽天市場で安価に揃えられるので、焙煎機本体と一緒に準備しておきましょう。

まとめ:KALDIフォーティスは「プロへの扉」を開く

KALDIフォーティスは、一般的なカルディコーヒーファームの商品ではなく、プロの副業焙煎士やハイアマチュア向けの、高性能な半熱風式コーヒー焙煎機です。

その高い蓄熱性、データロギング機能、そしてチャフコレクターによる強制排気機能は、「安定した高品質な豆の大量生産」を可能にします。

手回し焙煎機の限界を感じている方、または本格的な販売を視野に入れている方にとって、フォーティスは初期投資に対する性能のバランスが最も優れた、最適な選択肢と言えるでしょう。

カセットコンロ選びや、英語マニュアルへの対応など、いくつかのハードルはありますが、それを乗り越えれば、あなたの理想とするコーヒーの味を自在に作り出せる、新しい焙煎の世界が待っています。

中古品にはリスクが伴うため、保証とサポートがしっかりしたAmazonや楽天市場で、チャフコレクター付きの新品セットを購入することを、筆者モモストアは強くおすすめします。今こそ、自宅焙煎のレベルを一段階引き上げましょう!

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