イソトレチノインはどこで買える?国内購入から個人輸入まで徹底解説
「何を試しても治らないニキビに悩んでいる…」
そんなあなたにとって、イソトレチノインという薬の名前は、最後の希望のように聞こえているかもしれません。
「ニキビ治療の切り札」とも呼ばれるこの薬は、重症のニキビに対して非常に高い効果を発揮することが知られています。
しかし、同時に「日本では未承認」「副作用が強い」といった情報も多く、「どこで、どうやって安全に手に入れられるのか?」という点が最大の疑問ですよね。
この記事では、イソトレチノインの日本国内での正しい入手方法から、個人輸入のリスク、費用、そして何よりも大切な「安全性」について、モモストアが詳しく解説していきます。
この薬があなたの肌を変える力を持っていることは事実ですが、正しい知識を持って向き合うことが重要です。ぜひ最後まで読んで、最善の選択をするための参考にしてくださいね。
・イソトレチノインを安全に手に入れる「国内の皮膚科」での処方
・国内で処方を受ける際の費用相場と診察の流れ
・イソトレチノインを「個人輸入」で購入するリスクと注意点
・クリニック選びが重要!イソトレチノイン処方の専門医を見つけるコツ
- 重症ニキビに効く「イソトレチノイン」とは?日本での位置づけ
- イソトレチノインを安全に手に入れる「国内の皮膚科」での処方
- 国内で処方を受ける際の費用相場と診察の流れ
- イソトレチノインを「個人輸入」で購入するリスクと注意点
- クリニック選びが重要!イソトレチノイン処方の専門医を見つけるコツ
- 服用前に知っておきたいイソトレチノインの「副作用と重大なリスク」
- 特に注意!服用期間中の女性・男性が守るべき避妊のルール
- イソトレチノインが持つニキビ治療の「驚くべき効果」と治療期間
- イソトレチノイン治療の満足度が高いのはどんな人?体験者の声
- イソトレチノインのジェネリック医薬品と正規薬の違い
- 治療期間中や治療後にやってはいけない美容施術や生活習慣
- イソトレチノイン治療をやめるタイミングとリバウンドを防ぐ方法
- 【Q&A】イソトレチノインに関するよくある疑問を解決!
重症ニキビに効く「イソトレチノイン」とは?日本での位置づけ

イソトレチノインは、ビタミンAの一種であるレチノイド系の成分を主成分とした内服薬です。
その最大の特長は、従来の塗り薬や抗生物質では難しかった「ニキビの根本原因」にアプローチできる点にあります。
具体的には、皮脂腺を縮小させて皮脂の分泌を強力に抑制する作用があり、これによりアクネ菌の増殖を防ぎ、ニキビがこれ以上できないようにする効果が期待できます。
イソトレチノインがニキビに作用するメカニズム
ニキビができるプロセスは、主に以下の3つの要素が複雑に絡み合っています。
- 過剰な皮脂分泌
- 毛穴の詰まり(角化異常)
- アクネ菌の増殖と炎症
一般的な治療薬は、炎症を抑えたり(抗生物質)、毛穴の詰まりを改善したり(外用薬)しますが、イソトレチノインは上記で挙げた「皮脂の過剰分泌」そのものを強力に抑制するため、他の治療薬と比べて治療効果が非常に高いとされています。
皮脂腺が縮小することで、ニキビの「火種」そのものをなくしてしまうイメージを持つと分かりやすいでしょう。
日本では未承認薬ですが治療は可能です
ここで重要なポイントが、イソトレチノインは日本では厚生労働省の承認を受けていない「未承認薬」であるという事実です。
「未承認」と聞くと不安に感じるかもしれませんが、これは薬の危険性というよりは、日本で販売承認を得るための手続き(治験など)が完了していない、または行われていないためです。
しかし、海外(特に欧米)では重症ニキビの標準治療薬として広く使われており、その効果と安全性は確立されています。
日本では、厚生労働省の許可を受けた医師が「個人輸入」という形で海外から取り寄せ、患者さんに提供する「自由診療」という形でのみ処方が認められています。
このため、保険診療の一般的な皮膚科では処方してもらうことはできません。処方を希望する場合は、イソトレチノインの取り扱いがある美容皮膚科やニキビ専門のクリニックを探す必要があります。
イソトレチノインの代表的な製品名
イソトレチノインは成分名であり、世界中で様々な製品名で販売されています。日本国内で処方される代表的な製品名としては、以下のようなものがあります。
| 成分名 | イソトレチノイン (Isotretinoin) |
| 海外の主な商品名 | アキュテイン (Accutane)、ロアキュタン (Roaccutane)、イソトロイン (Isotroin) など |
| 特徴 | すべて同じ有効成分を持つが、製造元やカプセルの形状、価格に違いがある。 |
これらの違いについては、後述する「ジェネリック医薬品と正規薬の違い」でも詳しく解説しますね。
イソトレチノインを安全に手に入れる「国内の皮膚科」での処方
イソトレチノインを手に入れる方法は、大きく分けて「国内のクリニックで処方を受ける」と「個人輸入代行業者を利用する」の2通りがあります。
モモストアが最も推奨するのは、もちろん「国内のクリニックでの処方」です。
クリニック処方を強く推奨する理由
なぜ個人輸入ではなく、時間も費用もかかる国内クリニックでの処方をおすすめするのでしょうか。それは、イソトレチノインが持つ「強力な効果」の裏返しである「強い副作用とリスク」を、医師の管理下で安全にコントロールする必要があるからです。
クリニックで処方を受けることの最大のメリットは、以下の3点に集約されます。
- 定期的な血液検査による体調管理:特に肝機能や脂質に影響が出やすいため、定期的な採血で安全性を確認しながら服用できます。
- 偽薬リスクの排除:クリニックが輸入・管理している薬は、メーカーから直接仕入れた正規薬であり、品質が保証されています。
- 専門医による適切なフォローアップ:副作用が出た際の対処法や、服用の量、期間を体調に合わせて調整してもらえます。
自己判断で服用量を増やしたり、副作用が出ても我慢したりするのは非常に危険です。ニキビを治す目的が、健康を損なう結果になってしまっては本末転倒ですよね。
処方してくれるクリニックの探し方
前述の通り、イソトレチノインは保険診療の皮膚科では処方できません。
探すべきは、美容皮膚科やニキビ治療を専門としている自由診療のクリニックです。
チェックすべきポイント
- 公式サイトでの明記:クリニックのウェブサイトに「イソトレチノイン」「アキュテイン」などの処方について明確に記載されているか。
- オンライン診療の有無:忙しい方や遠方の方は、初診からオンライン診療に対応しているクリニックを選ぶと通院の負担が減ります。
- 治療実績:治療の症例写真や、医師の専門分野がニキビ・肌質改善にあるかを確認しましょう。
- 料金体系の透明性:薬代、診察料、血液検査料などが全てオープンになっているか。
まずは、お住まいの地域名と「イソトレチノイン 処方 クリニック」で検索して、複数のクリニックを比較検討することをおすすめします。
オンライン診療という選択肢
近年、初診からオンラインでイソトレチノインの診察・処方を行っているクリニックも増えています。
これは非常に便利ですが、血液検査をどうするかという問題があります。
多くのクリニックでは、提携している検査機関で自己負担で検査を受けるか、ご自身で近くの医療機関で検査結果を入手することが求められます。
この手間はありますが、地方にお住まいの方や、クリニックに通う時間がない方にとっては、治療を始めるための大きな後押しとなるでしょう。
国内で処方を受ける際の費用相場と診察の流れ
自由診療となるイソトレチノイン治療は、保険診療と違ってクリニックごとに料金設定が異なります。そのため、治療を始める前に費用相場を把握しておくことが大切です。
イソトレチノイン治療の主な費用の内訳
治療期間全体にかかる費用は、主に以下の要素で構成されます。
1. 診察料・カウンセリング料
- 初診時のみ、あるいは毎月の再診時にかかります。
- 料金:無料〜5,000円程度(初診・再診で異なる)。オンライン診療の方が安価な場合もあります。
2. 血液検査料
- 治療開始前と、服用開始後1ヶ月ごとなど、定期的に必要です。
- 料金:5,000円〜10,000円程度(検査項目によって変動)。
3. 薬剤費(イソトレチノイン本体)
- 最も大きな費用です。薬の量(mg)とカプセル数、クリニックの仕入れ値によって大きく変わります。
- 料金:1ヶ月あたり10,000円〜30,000円程度が一般的な相場です。ジェネリック薬の方が安い傾向にあります。
治療期間は通常4〜6ヶ月程度となるため、総額では10万円〜30万円程度を見積もっておく必要があるでしょう。
初めてイソトレチノインを処方されるまでの流れ(国内クリニック)
イソトレチノインは安易に処方される薬ではありません。安全性を確保するため、厳格なプロセスを踏むのが一般的です。
ステップ1:カウンセリングと問診
- ニキビの状態を医師が確認し、イソトレチノインが適応となるかを判断します。
- 過去のニキビ治療歴やアレルギー、現在の健康状態(特に肝臓・腎臓の病歴)を詳しく聞かれます。
ステップ2:血液検査の実施
- 治療開始前に、肝機能、腎機能、脂質代謝などのベースラインとなる健康状態をチェックします。
- 女性の場合は、必ず妊娠していないことを確認するための検査(尿検査など)も行われます。
ステップ3:薬の説明と同意書への署名
- 医師または看護師から、特に重大な副作用である「催奇形性(胎児への悪影響)」について、口頭と書面で非常に詳しく説明を受けます。
- 治療のリスクとメリットを理解した上で、治療を受けることへの同意書に署名します。
ステップ4:薬の処方開始
- 通常、最初は少量(10mgなど)から開始し、副作用の出方を見ながら徐々に増量していきます。
- 次回の受診日(約1ヶ月後)と血液検査の予定が伝えられます。
この厳密なプロセスこそが、国内で安心して治療を受けるための証拠だと理解しておきましょう。
イソトレチノインを「個人輸入」で購入するリスクと注意点
「クリニックの費用が高すぎる」「忙しくて通院できない」といった理由から、個人輸入での購入を検討する方もいるかもしれません。しかし、モモストアとしては個人輸入は極めて危険であり、推奨できない方法だと断言します。
個人輸入が抱える重大な3つのリスク
なぜ個人輸入が危険なのでしょうか。その理由は、以下の深刻なリスクがあるからです。
リスク1:偽造薬(偽薬)の混入
これが最も深刻な問題です。
個人輸入代行業者の中には、偽造薬を流通させている悪質な業者が存在します。偽造薬は、有効成分が全く入っていない「ただの小麦粉」のようなものから、別の危険な成分が混入しているものまで様々です。
効果がないどころか、健康被害につながる可能性が非常に高いのです。
リスク2:医師による体調管理がない
イソトレチノインは服用中に肝機能や血液中の脂質に影響を及ぼすことが少なくありません。
クリニックでの処方では定期的な血液検査が必須ですが、個人輸入では自己責任となります。体内で異常が起きていても気づかず、重篤な病態に進行してしまうリスクを背負うことになります。
リスク3:健康被害が起きても「救済制度」がない
国内で承認されている医薬品を適正に使用し、副作用で重篤な健康被害が出た場合、国の「医薬品副作用被害救済制度」によって医療費などが給付されます。
しかし、個人輸入で入手した未承認薬は、この救済制度の対象外となります。万が一のことがあっても、全て自己負担となることを覚悟しなければなりません。
個人輸入が「安価」に見える落とし穴
個人輸入の最大の魅力は、価格が国内処方よりも安く見える点でしょう。
しかし、この「安さ」には偽薬リスク、検査費用、救済制度の非適用といった「見えないコスト」が伴います。
安全な正規薬を手に入れ、医師の管理下で治療を受けるための費用を「安心への投資」と捉えるべきです。ご自身の健康と安全は、価格と引き換えにするべきではありません。
また、日本の税関で薬事法に抵触すると判断された場合、薬が没収されて手元に届かないといったトラブルも発生していますので、安易な購入は避けるべきです。
クリニック選びが重要!イソトレチノイン処方の専門医を見つけるコツ
イソトレチノイン治療の成功は、適切な薬の選択はもちろんですが、それ以上に「信頼できる医師とクリニック」を選ぶかどうかにかかっています。
自由診療だからこそ、ご自身の目でしっかり見極める必要があります。
「ニキビ専門」や「美容皮膚科」の実績を重視する
普通の保険診療の皮膚科医でも、イソトレチノインの知識は持っているかもしれません。しかし、毎日多くの患者に処方し、さまざまな副作用やニキビの症例を見てきた「専門医」を選ぶべきです。
- 症例数の豊富さ:公式サイトで治療実績や症例写真(特に重症ニキビ)が多数公開されているかを確認しましょう。
- 担当医の専門性:医師の経歴や所属学会(例:日本美容皮膚科学会など)を確認し、肌治療に特化しているかどうかをチェックします。
経験豊富な医師であれば、患者さんの体重やニキビの重症度、体質に合わせて、最適な初期投与量や増量ペースを細かく調整してくれます。
特に、催奇形性などのリスクについて、十分すぎるほど厳しく説明してくれる医師は信頼できる証拠です。
初回のカウンセリングで確認すべき3つの質問
実際にカウンセリングに行った際に、以下の質問をしてクリニックの信頼度を測ってみましょう。
質問1:「なぜこの薬の量(mg)から始めるのですか?」
- 回答:体重や副作用のリスクを考慮した上で、科学的な根拠に基づいた説明があるかを確認します。
質問2:「副作用が出た場合、どのようにフォローしてもらえますか?」
- 回答:すぐに連絡が取れる体制があるか、また血液検査の頻度と基準値からの逸脱に対する対処法が明確かを聞きましょう。
質問3:「扱っているイソトレチノインはどこの国のメーカーの製品ですか?」
- 回答:曖昧な回答ではなく、ジェネリックか正規薬か、メーカー名までしっかりと答えてくれるクリニックは、品質管理に自信を持っている証拠です。
カウンセリングは「医師に選ばれる」場ではなく、「あなたが医師を選ぶ」場です。
疑問や不安を解消せずに治療を始めるのはやめましょう。
オンラインでの評判(口コミ)の読み方
インターネット上の口コミは参考になりますが、全てを鵜呑みにするのは危険です。
「効果があった」「ニキビが治った」というポジティブな意見だけではなく、「診察が丁寧だった」「検査結果に基づいた説明が分かりやすかった」といった、治療のプロセスに関する口コミを重視して読んでください。
また、料金体系が分かりにくいという口コミが多いクリニックは、後にトラブルになる可能性もあるため避けた方が無難です。
服用前に知っておきたいイソトレチノインの「副作用と重大なリスク」
イソトレチノインが「ニキビの切り札」である一方で、その強力な作用ゆえに、他のニキビ治療薬にはない多くの副作用と重大なリスクを伴います。
治療を始める前に、これらのリスクを100%理解し、受け入れる覚悟が必要です。
ほぼ全員に現れる「乾燥」に関する副作用
イソトレチノインの作用は皮脂腺を縮小させることですから、体のあらゆる部位が乾燥するのは避けられません。
| 部位 | 具体的な症状 | 対処法 |
| 唇 | 最も顕著な乾燥。ひび割れ、皮剥け、出血。 | 高保湿のリップクリーム(ワセリンなど)を常に塗る。 |
| 皮膚(顔・体) | 全身のカサつき、痒み。特に皮膚炎を起こしやすい。 | 刺激の少ない保湿剤(セラミド配合など)を多めに使用。 |
| 鼻腔 | 鼻血が出やすくなる。 | 鼻腔内にワセリンを塗る。乾燥がひどい場合は加湿を徹底。 |
| 眼 | ドライアイ。コンタクトレンズの不快感増大。 | 人工涙液(目薬)を頻繁に使う。メガネの利用を検討。 |
これらの症状は、薬を飲み続けている限り続きます。いかに「保湿」を徹底するかが、治療期間を快適に過ごす鍵となります。
定期検査が必要な「体への影響」
皮膚の乾燥よりもさらに注意が必要なのが、体内の臓器や血液への影響です。
血液検査は、これらの変化を早期に発見するために行われます。
- 肝機能の異常:肝臓の数値(ALT、ASTなど)が上昇することがあります。異常が続くと減薬や休薬が必要です。
- 高脂血症:コレステロールや中性脂肪が増加し、動脈硬化のリスクが高まることがあります。
- 筋肉痛・関節痛:特に運動をしている人に現れやすく、まれに筋肉の破壊(横紋筋融解症)につながる場合もあります。
また、服用開始初期には一時的にニキビが悪化する「好転反応」のような現象が見られることがありますが、これは薬が効き始めたサインとも言えます。ただし、悪化があまりにひどい場合は医師に相談してください。
最も重大な「催奇形性(さいきけいせい)」のリスク
イソトレチノインの副作用の中で、最も重篤で、絶対に避けなければならないのが「催奇形性」です。
妊娠中に服用すると、胎児に深刻な先天性奇形(脳や心臓の異常、顔面奇形など)を引き起こす可能性が極めて高いことが分かっています。
このリスクがあるため、特に女性においては、服用前1ヶ月間、服用中、そして服用終了後1ヶ月間は、いかなる場合も妊娠・授乳をしてはいけないという厳格なルールが設けられています。これを「PMP(Pregnancy Prevention Program)」と呼ぶクリニックもあります。
特に注意!服用期間中の女性・男性が守るべき避妊のルール
前述の通り、催奇形性のリスクを避けるために、治療期間中は男女ともに厳格な避妊ルールを守る必要があります。このルールを徹底できない場合は、そもそも処方を受けることができません。
女性が守るべき「二重避妊」の徹底
女性の場合、「二重避妊(ダブル・バリア・メソッド)」と呼ばれる最も厳重な避妊方法が推奨されます。
二重避妊の例
- 経口避妊薬(ピル) + コンドーム
- 子宮内避妊器具(IUD) + コンドーム
- 避妊手術(理論上最も確実) + コンドーム(推奨)
ピルはイソトレチノインの治療と並行して服用することが可能ですが、必ず医師に相談し、安全性を確認してください。
「少しの期間だけ」や「大丈夫だろう」という自己判断は、絶対にしてはいけません。
また、治療開始前と毎月の診察時に、妊娠検査(尿検査など)を受けることが義務付けられています。これは、万が一にも妊娠が成立していないことを確認するための、安全のための大切な検査です。
男性の服用とパートナーへの影響
男性がイソトレチノインを服用する場合、パートナーへの影響はどうでしょうか。
結論から言うと、男性の精液中に移行するイソトレチノインの量は極めて微量であり、胎児への影響は無視できるレベルとされています。
ただし、国やクリニックによっては、男性に対しても念のため服用期間中および終了後1ヶ月間は避妊(コンドームの使用)を推奨している場合があります。
これは、万が一のリスクをゼロにするための予防的な措置です。パートナーとよく話し合い、お互いが納得した上で治療を進めることが大切です。
もう一つ重要なのが、服用期間中の献血・輸血の制限です。
イソトレチノインが血中に残っている状態で献血をすると、その血液が輸血された妊婦さんに影響を与える可能性があるため、服用中および服用終了後1ヶ月間は献血が禁止されています。
「誰かのため」にも、このルールは絶対に守ってくださいね。
イソトレチノインが持つニキビ治療の「驚くべき効果」と治療期間
ここまでリスクについて詳しく解説しましたが、もちろんイソトレチノインが持つニキビ治療への効果は他の薬とは比較にならないほど優れています。
その効果の高さと、治療にどれくらいの期間が必要なのかを見ていきましょう。
イソトレチノインの主要な4つの効果
イソトレチノインは、単にニキビの炎症を抑えるだけでなく、ニキビの発生サイクル全体を断ち切ります。
- 強力な皮脂分泌抑制:これが最も大きな作用。皮脂量が激減し、ニキビ菌が繁殖する環境を根本から奪います。
- 角化異常の正常化:毛穴の出口の皮膚が異常に硬くなる(角化)のを防ぎ、毛穴の詰まりを解消します。
- 抗炎症作用:炎症性の赤ニキビ、膿を持ったニキビ(嚢胞性ニキビ)の炎症を速やかに鎮めます。
- ニキビ跡の改善補助:炎症が治まることで、赤みや色素沈着といったニキビ跡が残りにくくなります。
特に、顔全体に広がる重症のニキビや、背中や胸にできる広範囲のニキビ、そして「ニキビ痕になるニキビ」を繰り返してしまう方に、その真価を発揮します。
標準的な治療期間と治療のゴール
イソトレチノイン治療は、通常1ヶ月で終了するものではなく、ニキビの改善と再発防止を目的とした、計画的な治療となります。
標準的な治療期間
- 初期治療:通常4ヶ月〜6ヶ月間
- 治療のゴール:一般的に、累積投与量(トータルでどれだけの量の薬を服用したか)が、体重1kgあたり120〜150mgに達することを目指します。
例えば、体重50kgの方であれば、累積投与量は6,000〜7,500mgとなります。20mgを毎日服用した場合、約10ヶ月〜12.5ヶ月でこの量に到達することになります。ただし、日本では副作用を考慮して、より短期間で低用量で治療を終えるケースも多く、平均的な治療期間は5〜8ヶ月程度と考えておくと良いでしょう。
再発を防ぐための休薬期間
治療期間が終了し、ニキビが完全に改善しても、すぐに薬を止めるわけではありません。体内に残った薬が完全に排出されるまで(約1ヶ月間)は、妊娠に関する避妊ルールは継続します。
また、治療終了後、約2〜3ヶ月は薬の効果が持続すると言われています。
もし治療終了後にニキビが再発してしまった場合、最初の治療から2ヶ月以上の休薬期間を設け、再度治療をスタートすることも可能です。再治療を行うかは、ニキビの状態を診て医師が判断します。
イソトレチノイン治療の満足度が高いのはどんな人?体験者の声
実際にイソトレチノイン治療を受けた方は、どのような感想を持っているのでしょうか?
SNSや口コミサイトなどから、特に満足度が高いと感じている方の特徴をまとめてみました。
治療を「成功」と感じる体験者の共通点
治療成功者の声を聞くと、共通していくつかのキーワードが見えてきます。
過去に「あらゆる治療」を試してきた人
「抗生物質を飲んでも効かなくなった」「ピーリングやレーザーを試したが、すぐにニキビが再発した」など、従来の治療法では効果がなかった方が、イソトレチノインの根本的な皮脂抑制効果に最も感動しています。
「人生で初めてニキビがない肌になれた」「もうニキビで悩むことがなくなった」といった声は非常に多いです。
重症の「難治性ニキビ」に悩んでいた人
特に、顔だけでなく背中や胸、お尻など、体の広範囲にわたって膿を持った大きなニキビ(嚢胞性ニキビ)ができていた方は、劇的な改善を実感しています。
また、ニキビが原因で「人前で服を脱げない」「自信を持って顔を上げられない」といった精神的な苦痛から解放されたことが、何よりも大きなメリットだと語る方も多いです。
副作用を覚悟し「医師の指示を徹底して守った」人
乾燥などの副作用は辛いですが、それを受け入れ、医師から指示された用量・用法を厳守し、保湿ケアも徹底した方は、結果的に治療の成功率が高くなっています。
自己判断で服用を止めたり、量を調整したりした方は、効果が半減したり、再発したりするケースが見られます。
リアルな体験談で見る治療のメリット・デメリット
ここでは、匿名で寄せられた体験談の一部をご紹介します。
| メリット(声) | デメリット(声) |
| 「10年間悩んだニキビが4ヶ月でほぼ消えた。人生が変わった。」 | 「唇の乾燥が本当に辛かった。加湿器とリップがないと生きていけないくらい。」 |
| 「治療開始から2ヶ月くらいで新しいニキビができなくなった。」 | 「毎月の血液検査と薬代で、費用はかなりかさんだ。でも結果には満足。」 |
| 「ニキビが治っただけでなく、肌全体がきめ細かくなった気がする。」 | 「最初の2週間はニキビが悪化して不安になったが、医師に相談して乗り切れた。」 |
このように、治療には必ず「痛みを伴う乾燥」というデメリットがありますが、それを上回る「ニキビからの解放」というメリットを多くの人が感じています。
他の人の体験談も参考にして、治療へのモチベーションを維持するのも良いでしょう。
イソトレチノインのジェネリック医薬品と正規薬の違い
イソトレチノインを処方しているクリニックのウェブサイトを見ると、「アキュテイン」「ロアキュタン」「イソトロイン」など、いくつかの商品名が並んでいることがあります。これらは、簡単に言えば「正規薬」と「ジェネリック医薬品(後発薬)」の関係にあります。
ジェネリックと正規薬の基本的な違い
有効成分はすべて「イソトレチノイン」であり、基本的な作用効果は同じです。
- 正規薬(先発薬):最初に開発・販売された薬。(例:アキュテイン、ロアキュタンなど)
費用は高めになる傾向がありますが、長年の実績とデータがあり、信頼性は非常に高いです。 - ジェネリック医薬品(後発薬):正規薬の特許期間終了後に、別のメーカーが同じ成分で製造した薬。(例:イソトロインなど)
費用は正規薬よりも安価になることが多く、患者さんの費用負担を軽減できます。
成分そのものは同じですが、薬を包むカプセルの素材や、製造過程での添加物などが異なる場合があります。
「価格重視」か「信頼性重視」かで選ぶ
どちらを選ぶかは、患者さんの予算と治療に対する考え方によります。
価格を抑えたい場合
- ジェネリック医薬品(イソトロインなど)を選ぶのが一般的です。
ただし、製造元の国の品質基準がどこまで高いか、という点は確認しておきたいところです。
治療の信頼性を重視したい場合
- 正規薬(アキュテインなど)を選ぶ方が安心かもしれません。
ただし、未承認薬である以上、日本国内での承認薬のような厳密な比較データは存在しないため、医師の経験とクリニックの仕入れ先を信頼するしかありません。
信頼できるクリニックでは、ジェネリックであっても、しっかりと品質が保証されたメーカーの製品を仕入れています。どちらを選ぶべきか、必ず医師に「成分以外の違い」について質問し、納得した上で決めてくださいね。
偽薬を避けるための最重要事項
ジェネリックであっても、正規薬であっても、「国内のクリニックを経由して処方されたもの」であることこそが、偽薬を避けるための唯一にして最大の安全策です。
個人輸入で購入した薬が、正規のルートで製造されたものかどうかを一般の方が判別することは不可能です。
治療期間中や治療後にやってはいけない美容施術や生活習慣
イソトレチノインの治療期間中は、肌が非常にデリケートな状態になっています。また、治療後もしばらくは避けるべき行為があります。
これらを知らずにいると、せっかくニキビが治っても、取り返しのつかない肌トラブルを引き起こす可能性があります。
治療期間中に絶対に避けるべき行為(美容施術)
肌のバリア機能が低下し、傷の治りが悪くなるため、以下の美容施術は厳禁です。
1. ピーリング施術
- 特にサリチル酸やグリコール酸などのケミカルピーリングは、肌を過剰に刺激し、重度の皮膚炎を引き起こす可能性があります。
2. レーザー治療、脱毛
- レーザーや光による刺激は、治療中のデリケートな肌に色素沈着や赤みを強く残してしまう危険性があります。
- 脱毛(レーザー・光・ワックス)も同様です。
3. ダーマペンやニードリング(針を使う施術)
- 皮膚に意図的に傷をつける行為は、治癒が遅れるだけでなく、傷跡が残りやすくなるため、絶対にやめてください。
日焼けも厳禁です。肌が非常に敏感になっているため、短時間の日光でも赤みや炎症が出やすくなります。
日常的に日焼け止め(SPF30以上)を塗り、帽子や日傘で防御を徹底しましょう。
治療後の「やってはいけない期間」
イソトレチノインの作用は体内に長く残るため、治療期間が終了したからといってすぐに上記のような施術を受けてはいけません。
一般的に、治療終了後も最低6ヶ月間(可能であれば1年間)は、レーザー治療やケミカルピーリング、ダーマペンなどの皮膚に負担がかかる施術は避けるよう指導されます。
特に、ニキビ跡を消したい気持ちは分かりますが、焦りは禁物です。医師の許可が出るまで、保湿と紫外線対策のみを徹底し、肌を休ませてあげてくださいね。
生活習慣での注意点
薬の作用を邪魔しないよう、日々の生活でも以下のことに注意しましょう。
- ビタミンAサプリメントの併用禁止:イソトレチノインはビタミンA誘導体なので、ビタミンAを過剰摂取することになり、副作用が強く出る可能性があります。
- アルコールの制限:イソトレチノインは肝臓で代謝されるため、過度な飲酒は肝臓への負担を増大させます。定期的な血液検査で医師の指示に従いましょう。
- 激しい運動後の観察:まれに筋肉への影響(横紋筋融解症)が出るリスクがあります。激しい運動で筋肉痛がひどい、尿の色が変わったなどの異常があればすぐに医師に連絡してください。
イソトレチノイン治療をやめるタイミングとリバウンドを防ぐ方法
治療の最終目標は「薬をやめてもニキビが再発しない状態」にすることです。
いつ薬をやめるのか、そしてせっかく治った肌を維持するためにはどうすれば良いのでしょうか。
治療終了の判断基準は「累積投与量」と「ニキビの状態」
治療終了のタイミングは、主に以下の2つの要素を医師が総合的に判断します。
1. 累積投与量の達成
- 前述の通り、体重あたりの推奨される総投与量(120〜150mg/kg)に達したかどうかが大きな判断基準です。
この量に達することで、皮脂腺が完全にリセットされ、再発リスクが大幅に低下すると考えられています。
2. ニキビの活動性(アクネ菌の鎮静)
- ニキビの炎症が完全に治まり、新しいニキビが数ヶ月にわたってできていない状態が続いているかを確認します。
- アクネ菌の活動が鎮静化し、皮脂の分泌も正常レベルに戻っているかを、医師の目で判断します。
自己判断で「もう治ったから」と薬を止めてしまうと、累積投与量が足りずに数ヶ月後にニキビが再発してしまうリスクが高まります。
必ず医師の指示に従い、目標の累積投与量を達成することが重要です。
リバウンド(ニキビの再発)を防ぐためのアフターケア
治療が終わったからといって、ニキビの根本的な原因(体質、ホルモンバランスなど)が完全に消えたわけではありません。
薬の力を借りずに、きれいな肌を維持するためのアフターケアが重要になります。
徹底したスキンケアの見直し
- 保湿の継続:薬をやめても、肌の乾燥はしばらく続きます。低刺激でノンコメドジェニック(ニキビができにくい処方)の保湿剤を使い、保湿を継続します。
- ピーリング外用薬の検討:医師の許可を得て、アダパレン(ディフェリンゲルなど)や過酸化ベンゾイルなどの外用薬を再発予防として使用する場合があります。
- 摩擦を避ける:洗顔時やタオルで顔を拭く際に、ゴシゴシと肌を擦る行為は再発のリスクを高めます。優しく、丁寧に扱うことを心がけましょう。
生活習慣の改善
- 睡眠時間の確保:肌の再生を促す成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されます。最低でも6〜7時間の質の高い睡眠を心がけましょう。
- 食生活の管理:高GI値の食品(菓子パン、清涼飲料水など)や乳製品、脂質の多い食事はニキビの原因となる可能性があるため、野菜や魚を中心としたバランスの取れた食生活を意識しましょう。
- ストレス管理:ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂分泌を促します。適度な運動や趣味などで、上手にストレスを発散してください。
イソトレチノインは再発率が低い薬ですが、生活習慣の改善は必須です。せっかく手に入れたきれいな肌を大切に守りましょう。
【Q&A】イソトレチノインに関するよくある疑問を解決!
イソトレチノイン治療に関して、多くの方が疑問に感じる点をモモストアがQ&A形式で解説します。
Q1:ニキビ跡(クレーター)にも効果がありますか?
A1:直接的な治療効果は限定的です。
イソトレチノインの主な効果は、「新しいニキビを作らせない」ことです。炎症が治まることで赤みや軽度の色素沈着は改善する場合がありますが、クレーターのように皮膚がへこんでしまったニキビ跡(瘢痕)を元通りにする効果は期待できません。
ただし、治療中に新しい炎症性のニキビができるのを防ぐため、クレーターが増えるのを防ぐ効果は絶大です。クレーターの治療(レーザーやダーマペン)は、イソトレチノイン治療が終了し、医師の許可が出てから検討しましょう。
Q2:薬を飲み始めてすぐに効果が出ますか?
A2:個人差はありますが、通常は2〜3ヶ月で効果を実感し始めます。
服用を開始して最初の一ヶ月は、一時的にニキビが悪化する「好転反応」が見られることがあります。これは薬が毛穴に詰まった皮脂を排出しようとする過程で起こる現象であり、心配しすぎる必要はありません。
多くの患者さんが、「服用開始から2ヶ月〜3ヶ月が経過した頃」に新しいニキビができなくなり、肌が滑らかになっていくのを実感し始めます。
効果を焦らず、長期的な視点で治療に取り組むことが成功の鍵です。
Q3:服用期間中に風邪薬を飲んでも大丈夫ですか?
A3:必ず医師に相談してください。
市販の風邪薬や、他の病院で処方された薬の中には、イソトレチノインとの相互作用(飲み合わせ)により、副作用が強く出る可能性がある成分が含まれている場合があります。
特に、テトラサイクリン系の抗生物質(ニキビ治療で使われることもあります)は、イソトレチノインと併用すると「頭蓋内圧の上昇」といった重大な副作用のリスクを高めるため、絶対に併用してはいけません。
治療中に他の薬を服用する必要が生じた場合は、必ずイソトレチノインを処方してくれているクリニックに相談し、安全性を確認しましょう。
Q4:海外から薬を持って帰ることはできますか?
A4:個人的な使用量に限り可能です。
海外旅行先でイソトレチノイン(ロアキュタンなど)を購入し、日本国内に持ち込むこと(個人輸入)は、厚生労働省によって定められた個人輸入の規定量(通常、1ヶ月分程度)の範囲内であれば可能です。
ただし、これは「自己責任」で行う行為であり、国内のクリニックで処方を受ける場合と同様の安全性は保証されません。偽薬のリスク、副作用が出た際の自己対処の難しさ、そして医師の管理がないことの危険性を理解した上で、慎重に判断してください。繰り返しになりますが、安全な国内処方ルートの利用を強くおすすめします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
イソトレチノインは、重症ニキビに悩む方にとって本当に素晴らしい治療薬ですが、その分、服用には厳密なルールと正しい知識が必要です。
モモストアの記事が、あなたが安全に、そして確実にニキビ治療を成功させるための一歩を踏み出すお手伝いになれたなら幸いです。
ぜひ、信頼できるクリニックの専門医を見つけて、美しい肌を取り戻してくださいね。

