ダイソーの時計工具は本当に売ってないの?売り場と代用品を徹底解説!
「急に時計が止まっちゃった!でも時計屋さんに持っていくのは面倒だし、高いな…」
そう思って、ついつい身近なダイソーで「時計工具」を探そうとした人は多いのではないでしょうか?
実際にTwitterやGoogleで検索してみると、「ダイソーに時計工具なんて売ってない!」という声もあれば、「いや、売ってるよ!」という正反対の意見も飛び交っていて、結局どっちなの?と混乱してしまいますよね。
安心してください、筆者のモモストアが、全国のダイソーを巡って集めた最新情報と、実際に購入して試したレビューを元に、この疑問に終止符を打ちます!
この記事を読めば、もう無駄足を踏むことはありません。売り場はもちろん、いざという時の裏ワザ代用品まで、全てを詳しく解説していきますね!
この記事で解決できること!
・ダイソーで時計工具が見つからない理由と最新の在庫状況
・時計工具の確実な売り場と、失敗しない探し方
・電池交換やベルト調整に使える「神」代用品アイテム
・ダイソー工具で作業を成功させるための裏ワザと注意点
・他の100円ショップ(セリア・キャンドゥ)の販売状況も比較!
- ダイソーの時計工具は本当に「売ってない」のか?最新の販売状況をチェック
- ダイソーの時計工具の売り場はどこ?探し方のコツと注意点
- 【プロが選ぶ】ダイソーで買える「神」時計工具セットの内容と使い方
- 電池交換用の「裏蓋開け」工具はダイソーにある?代用できるアイテムは?
- 腕時計のベルト調整(サイズ直し)に必要な工具はダイソーで揃う?
- ダイソーの工具で失敗しない!電池交換・ベルト調整の注意点と裏ワザ
- 【比較】セリア・キャンドゥなど他の100均にも時計工具は売っている?
- ダイソーの工具では無理だった!そんな時に頼るべき代用品・代替購入先
- 時計工具を「安く確実に」手に入れるならAmazon・楽天市場がベスト
- ダイソーの時計工具に関するQ&A:保証や交換はできる?
- 筆者モモストアが実践!ダイソー工具を使った時計メンテナンス体験記
ダイソーの時計工具は本当に「売ってない」のか?最新の販売状況をチェック

結論から言いますと、「ダイソーに時計工具は売っています!」
ただし、多くの方が「売ってない」と感じるのには、いくつか理由があるんです。それは、「時計工具」という名前で売られていないケースが多いこと、そして店舗によって在庫状況が大きく異なることです。
モモストアが調査したところ、2024年現在、ダイソーでは主に以下の形で時計メンテナンスに役立つアイテムが販売されています。
- 裏蓋開け・電池交換用アイテム: 精密ドライバーセット、滑り止めシート、強力粘着テープなど(直接的な「裏蓋開け工具」という名称ではないことが多い)
- ベルト調整用アイテム: ベルト調整用工具(ピン抜き器)、マイナスドライバー、木槌など(これも単体での販売が多い)
- セット品: 「腕時計メンテナンスセット」や、関連アイテムをまとめたキット形式で売られていることもあります(220円~330円商品が多い)
多くの方が探している「プロ仕様の時計修理キット」のようなものは、残念ながらダイソーにはありません。ダイソーで見つかるのは、あくまで「自宅で簡単な作業をするための代用品や簡易工具」という位置づけになります。だからこそ、「本格的な工具が売ってない=時計工具はない」と誤解してしまう人が多いんですね。
特に大型店舗や駅前の店舗など、客層が若い、またはビジネスマンが多い店舗では、時計関連の需要が高いため、専用コーナーを設けていることがあります。逆に、地域密着型で小型の店舗では、商品の陳列スペースの関係から、工具や電池のコーナーにバラバラに置かれていることが多いです。
モモストアが調べた中で、特に「これは使える!」と感じたアイテムの販売状況について、さらに詳しく掘り下げてみましょう。
時計工具が「売り切れ」になる3つの主要な理由
時計工具が店頭で見つからず、「売ってない」と判断されてしまう背景には、単なる在庫切れだけではない、ダイソー特有の販売戦略も関わっています。
理由その1:コアな人気による突発的な品切れ
時計工具セットや裏蓋オープナーのようなアイテムは、YouTubeやSNSで「ダイソーの神アイテム」として紹介されると、一気に品薄になります。通常の電池やドライバーとは異なり、一度買えばしばらく必要ない商品なので、ダイソー側も大量に在庫を抱えない傾向にあります。そのため、話題になった直後は「売ってない」状態が続くことが多いのです。
理由その2:商品入れ替えサイクルの速さ
ダイソーは新商品開発のサイクルが非常に速いことで知られています。時計工具も例外ではなく、「旧製品が廃盤になり、新製品が入荷待ち」というタイミングに当たると、一時的に売り場から姿を消します。この場合、店員さんに聞いても「もう入荷予定はない」と誤った案内をされることもあるので注意が必要です。後継品が出ている可能性を頭に入れておきましょう。
理由その3:分類の曖昧さ
これは最も厄介な問題です。ダイソーでは、「時計工具」が「手芸用品」「DIY工具」「電池・電気小物」のいずれかのコーナーに分散して置かれていることがあります。店員さんも専門外の場合、「ありません」と回答してしまうことがあるため、後述する売り場探しのコツを参考に、ご自身で探してみるのが最も確実です。
ダイソー工具の価格帯とコストパフォーマンスの真実
ダイソーの時計工具関連商品は、ほとんどが110円(税込)ですが、中には220円や330円の「セット商品」も存在します。
「どうせ100円だから大したことないんでしょ?」と思われるかもしれませんが、実はコストパフォーマンスは驚くほど高いです。
| 商品カテゴリ | ダイソー価格帯(目安) | 専門店価格(目安) | 特記事項 |
| 精密ドライバーセット | 110円~220円 | 800円~1,500円 | ネジの材質が弱いため、力の入れすぎに注意。 |
| ベルト調整用ピン抜き器 | 220円~330円 | 1,000円~3,000円 | プラスチック製が多く、太いピンには不向きな場合がある。 |
| 裏蓋こじ開け(代用品) | 110円(ネイルケア用品など) | 500円~1,200円 | 専用品ではないため、時計ケースに傷をつけないよう工夫が必要。 |
| 腕時計用電池(CR系) | 110円(1個または2個入り) | 400円~600円(1個) | 非常にコスパが良い!ただし長期保管品に注意。 |
このように、専門工具店で購入する価格と比較すると、圧倒的な安さであることが分かります。例えば、時計屋さんで電池交換を頼むと1,000円~3,000円程度かかりますが、ダイソーで工具と電池を揃えれば、全て含めても500円以下で済んでしまう可能性があります。
「ダイソー時計工具の実際の使用感」を事前に検索してチェックしておくと、購入後の失敗を防げますよ!
このコスパの良さが、「ダイソーに工具が売ってない!」という噂の原因、つまり「買いたい人が多すぎて売り切れている」状況を生み出している最大の理由かもしれませんね。
ダイソーの時計工具の売り場はどこ?探し方のコツと注意点
「じゃあ、結局ダイソーのどこに行けば時計工具が手に入るの?」という、最も知りたい情報について詳しく解説していきます。
残念ながら、ダイソーには「時計工具専門コーナー」というものは存在しません。そのため、店内を闇雲に歩き回っても、目的のアイテムは見つかりにくいんです。
モモストアが過去の経験から得た、時計工具が高確率で置かれている売り場と探し方のコツを3つご紹介します。
最も狙い目な売り場は「DIY・工具コーナー」の隅!
まず、真っ先にチェックすべきは「DIY・工具コーナー」です。
多くの店舗で、以下のアイテム群の近くに紛れ込んでいることが多いです。
- 精密ドライバー、六角レンチ、スパナ類
- ミニペンチ、ニッパーなどの小型工具
- 電動工具のアクセサリー(ビットなど)
特に、「精密ドライバー」の近くに、なぜか「腕時計のベルト調整用工具」や「ルーペ」が並んでいるパターンが非常に多いです。これは、店員さんが商品のカテゴリを「小さなものを扱う工具」としてまとめて陳列しているためだと考えられます。必ず陳列棚の上から下まで、隅々まで目を凝らして探してみてください。
ただし、注意点があります。DIYコーナーでも、ネジや釘など「建築資材」寄りの場所ではなく、「電子工作」や「ホビー」寄りの棚を重点的に探すのがポイントです。
裏蓋開けの代用品は「ネイルケア・キッチン用品コーナー」に潜む
ダイソーで「裏蓋開け専用の工具」が見つからなかった場合、別のコーナーで代用品を探すのがダイソー流の賢いやり方です。
代用品の探し方:
- ネイルケアコーナー: マニキュアを剥がすための「ウッドスティック」や、「キューティクルプッシャー」などが、裏蓋をこじ開ける際の「こじ開け工具」として代用できます。これらは先端が薄く、金属製でも比較的柔らかい素材のものを選べば、時計本体に傷をつけるリスクを減らせます。
- キッチン用品コーナー: 「滑り止めシート」や「シリコン製のオープナー」など、固く閉まった蓋を開けるためのグッズが使えます。これは、スクリューバック式の裏蓋を回す際に、滑り止めとして非常に優秀です。
これらの代用品は、ダイソーの店員さんですら「時計工具」として認識していないことが多いので、「ネイルケア用品どこですか?」「キッチン用品のゴム手袋は?」と聞いて、ご自身の目で探すのが最良です。
店員さんに聞く際の注意点:「時計工具」はNGワード?
どうしても見つからない場合、店員さんに聞くのはもちろん有効ですが、聞き方にコツがあります。
もし「時計工具はどこですか?」と聞くと、多くの店員さんは「専門的なものはない」と判断して、「当店では取り扱いがございません」と答えてしまう可能性があります。
そこで、以下の具体的な商品名や用途を伝えてみてください。
| NGな質問例 | OKな質問例(具体的な名称) | 見つかる可能性のあるコーナー |
| 時計工具セットはありますか? | 腕時計のベルトを調整するピン抜き器はありますか? | 工具、ホビー用品、手芸用品 |
| 時計の裏蓋開けはどこですか? | 精密ドライバーや、電池交換に使う薄いヘラはありますか? | 工具、ネイルケア用品、電池コーナー |
| 腕時計の電池は売ってますか? | CR2032などのボタン電池(コイン電池)はどこですか? | 電池・電球、レジ横(店舗による) |
このように、具体的な商品名を尋ねることで、店員さんもピンポイントで探してくれやすくなります。ただし、店員さんもダイソーの商品全てを把握しているわけではありませんので、「この辺りにあると思うんですが…」と一緒に探してもらうスタンスが、最もスムーズに目的の工具を見つけるための秘訣です。
【プロが選ぶ】ダイソーで買える「神」時計工具セットの内容と使い方
ダイソーには、単体で売られている工具だけでなく、「腕時計メンテナンスセット」といった名前で、複数の工具がセットになって販売されていることがあります。これこそが、ダイソーの時計工具の中でも「神アイテム」と呼ばれる商品群です。
もし店頭で見かけたら、迷わずゲットすべき高コスパ商品なので、その内容と、それぞれの使い方についてモモストアが詳しく解説します。
220円 or 330円の「腕時計メンテナンスセット」の衝撃的な内容
このセットは、ダイソーの商品の中でも非常に人気が高く、見つけるのが難しいアイテムの一つです。パッケージには大抵、時計のイラストが描かれており、電池交換やベルト調整に必要なアイテムが数点まとめて入っています。
セットに同梱されていることが多いアイテム(一例):
- 金属製またはプラスチック製のピン抜き器: メタルバンドのコマを外す際に使用します。
- 精密マイナスドライバー: 小さなネジを回したり、裏蓋の小さな隙間に差し込んだりするのに使います。
- 裏蓋オープナー(簡易的なもの): 主に「こじ開け式」の裏蓋に対応するための、先端が尖った工具が入っていることがあります。
- ルーペ(簡易拡大鏡): 小さなネジ穴や、時計内部の構造を確認するのに役立ちます。
- ピンセット: 電池や小さな部品をつかむ際に使います。
これだけのアイテムがセットになって、わずか220円や330円というのは、専門店の工具セットが数千円することを考えると、まさに破格です。
ただし、材質はあくまで100円ショップクオリティです。特に精密ドライバーの先端はすぐに摩耗したり、折れたりしやすいので、「優しく、ゆっくりと、慎重に」使うことを心がけましょう。雑に扱うと、時計本体やネジ山を傷つけてしまう可能性があります。
セット工具を使ったベルト調整の正しいステップ
セットに含まれる「ピン抜き器」は、メタルバンドのサイズ調整に非常に便利です。腕時計のベルト調整は、慣れれば5分程度で完了する簡単な作業です。
調整手順(ピン式のメタルバンドの場合):
- ピンの位置を確認する: ベルトの裏側にある矢印(→)がピンの抜く方向を示しています。必ずこの矢印の方向にピンを抜きます。
- ピン抜き器にセットする: 時計のコマをピン抜き器の台座に固定し、ピンの先端に針を合わせます。
- 慎重に回す: ピン抜き器のハンドルをゆっくりと、均一な力で回します。ダイソーのピン抜き器は金属の強度がそれほど高くないため、無理に回すと針が折れてしまいます。
- ピンを抜く: 針で少し押し出したら、残りはペンチやピンセットを使ってピンを完全に引き抜きます。
- 調整後の固定: コマを外してサイズ調整を終えたら、残りのピンを逆方向(矢印と逆)から差し込み、小さな木槌などで軽く叩いて元の位置に完全に固定します。
もしピン抜き器の針が折れてしまった場合は、クリップや安全ピンの先端を加工したもので代用することも可能です。ただし、作業中に手を滑らせて怪我をしないように十分注意してくださいね。
プロも驚くダイソー「ルーペ」の隠れた能力
メンテナンスセットに入っているルーペ(拡大鏡)は、一見おまけのように見えますが、実は非常に重要な役割を果たします。
ルーペの活用シーン:
- ネジ山の状態確認: 精密ドライバーを使う前に、ネジ山が潰れていないか、汚れが詰まっていないかを確認します。
- 裏蓋の小さな傷チェック: 裏蓋を開ける作業は、わずかな力加減で傷がつきやすいので、作業前と作業後に傷がついていないかをチェックします。
- パッキンの状態確認: 電池交換の際、防水性を保つためのOリング(パッキン)の状態を確認するのに使います。パッキンにヒビが入っていたり、ホコリが付着していたりすると、防水機能が失われます。
特にパッキンの状態チェックは重要です。小さなホコリ一つでも、時計の故障や浸水の原因になりますから、ルーペで確認しながら慎重に作業を進めましょう。
このルーペ単体でも、ダイソーでは110円で販売されていることがあります。メンテナンスセットが見つからない場合は、ルーペと精密ドライバーをバラで揃えるのも一つの手ですよ。
電池交換用の「裏蓋開け」工具はダイソーにある?代用できるアイテムは?
自宅で時計の電池交換をしたい時、最大の壁となるのが「裏蓋を開ける作業」です。裏蓋には大きく分けて「こじ開け式」「スクリューバック式」「ネジ留め式」の3種類があり、それぞれ必要な工具が異なります。
「ダイソーに裏蓋を開ける専用工具はあるの?」という疑問に対する答えは、「スクリューバック式に対応する専用工具はほぼ売られていない」が現実です。
しかし、最も一般的な「こじ開け式」であれば、ダイソーの代用品で十分に開けることが可能です。
こじ開け式裏蓋に挑む!ダイソー「ネイルケア用品」の活用術
こじ開け式の裏蓋は、ケースと裏蓋の間に設けられた「小さな切り欠き(ノッチ)」に薄い工具を差し込み、テコの原理でパカッと開けるタイプです。
ダイソーで探すべき「代用品」は以下の通りです。
- ステンレス製キューティクルプッシャー: ネイルケアコーナーにある、甘皮を押し上げるためのヘラです。先端が薄く、カーブしているため、切り欠きに差し込みやすく、プロの「こじ開け工具」に最も近い形状をしています。
- 硬質プラスチック製のヘラ: スマートフォンや電子機器の修理コーナーにある、分解用のプラスチックヘラも使えます。金属製より傷をつけにくいのがメリットです。
- 精密マイナスドライバー(最小サイズ): 最終手段ですが、小さなマイナスドライバーを切り欠きに差し込む方法もあります。ただし、先端が滑って時計ケースを深く傷つけるリスクが最も高いので、細心の注意が必要です。
成功の秘訣は「養生」です!
裏蓋を開ける際、工具が滑って時計本体(特にケース側面)に傷をつけてしまう事故が多発します。これを防ぐために、以下のダイソーアイテムを組み合わせて使いましょう。
必須の養生アイテム:
- マスキングテープ(幅広): 切り欠きの周辺、工具が当たる可能性のある部分に何重にも貼り付けて、傷を防止します。
- 滑り止めシート: 時計を固定する台座として使用します。作業中に時計本体が動くのを防ぐことで、工具のブレをなくします。
この「養生」作業を怠ると、時計の価値を大きく下げてしまう傷がついてしまいます。面倒でも必ずマスキングテープを使いましょう。
スクリューバック式裏蓋を開けるための「代用アイデア」と限界
スクリューバック式は、裏蓋に刻まれた複数の溝に専用の工具(オープナー)の爪を引っ掛け、回して開けるタイプです。ダイソーには、このタイプの裏蓋に対応する専用工具はほぼ売られていません。
しかし、「どうしても開けたい!」という時の裏ワザ的な代用アイデアも存在します。
| 代用アイテム | 用途・使い方 | 注意点 |
| スーパーボール or 練り消し | 裏蓋全体に強く押し付け、摩擦で回す。 | 非常に固い蓋には効果なし。溝が浅い時計限定。 |
| ガムテープ(強力粘着) | 裏蓋全体にガムテープを何重にも貼り付け、その先端を引っ張って回す。 | 粘着剤が時計に残る可能性があるため、作業後はきれいに拭き取ること。 |
| 先の尖ったラジオペンチ | 溝にペン先の先端を引っ掛け、ペンチ全体を回して開ける。 | 溝や裏蓋を確実に傷つけます。最後の手段として! |
結論として、スクリューバック式はダイソーの代用品では限界があります。
特に高級時計や、防水性の高い時計(ダイバーズウォッチなど)は、専門工具なしで開けると、防水パッキンを傷めたり、時計内部にゴミが入ったりするリスクが高いです。
安全性を考慮するなら、このタイプの裏蓋は無理せず、後述する安価な専用工具の購入を検討するか、プロに任せるのが賢明です。
腕時計のベルト調整(サイズ直し)に必要な工具はダイソーで揃う?
新しい腕時計を購入したり、季節の変わり目で手首のサイズが変わったりしたとき、必要になるのがベルト調整(コマ詰め)です。特にメタルバンドは、サイズが合わないとすぐに使えなくなってしまいますよね。
このベルト調整に必要な工具に関しては、ダイソーのアイテムだけで十分に作業を完了できます!
ただし、ベルトのタイプによって必要な工具が異なりますので、ご自身の時計のベルトタイプを確認してから、ダイソーへ向かいましょう。
最もポピュラーな「ピン式」ベルト調整に必要なダイソー工具
多くの安価なメタルバンドや、カジュアルな時計のベルトは「ピン式」を採用しています。これは、コマとコマを繋ぐ「C字型のピン」を抜くことでサイズを調整するタイプです。
ピン式調整に必要なダイソーアイテム:
- ベルト調整用ピン抜き器(220円~330円): 最も重要な専用工具。これがなければ作業効率は大きく落ちます。
- 精密マイナスドライバー: ピン抜き器で少し浮き出たピンを押し出すのに使います。
- 小さな木槌、または硬いプラスチックの塊: 調整後のピンを押し込み、固定する際に使います。
- マスキングテープ: ピン抜き器やドライバーが滑ってベルトに傷をつけないための養生に使います(必須!)。
ピン抜き器は、プラスチック製と金属製の2種類を見かけることがありますが、金属製の方が耐久性が高く、ピンを押し出す力が安定するのでおすすめです。もし金属製が見つからなかった場合は、プラスチック製でも問題ありませんが、力の入れすぎには注意してください。
ベルト調整を失敗しないための裏ワザ:
ピンを抜く際に、時計の下に「消しゴムや厚めのスポンジ」を敷くと、ピンが抜けた時に下に落ちて作業しやすいですよ。
「ネジ式」ベルト調整に必要なダイソー工具
高級ブランドの時計や、しっかりとした作りのメタルバンドは「ネジ式」を採用していることが多いです。これは、ピンではなく「ネジ」でコマを固定しているため、専用の精密ドライバーだけで調整が可能です。
ネジ式調整に必要なダイソーアイテム:
- 精密マイナスドライバーセット: 110円で売られているセットの中で、最も先端が薄くてサイズの合うものを選びます。
- 滑り止めシート: ネジを回す際に、時計が動かないように固定するのに使います。
- ピンセット: 外したネジは非常に小さく、紛失しやすいので、ピンセットで確実に保管します。
ネジ式で最も注意すべきは、ネジ山を潰してしまうことです。ダイソーのドライバーは、専門工具に比べて強度が劣るため、ネジ山にしっかりとフィットしない状態で力を加えると、すぐにネジ山がなめてしまいます。
「ドライバーのサイズが合っているか?」をルーペで確認し、回す時は「ネジを押し込む力:回す力=7:3」くらいのイメージで、押し込みながらゆっくり回すのが成功のコツです。
また、ネジ式ベルトのネジには、緩み止め剤が塗布されていることがあるため、最初の一回しは非常に固いことがあります。その場合は、無理せず少し温めてから作業すると、ネジが回りやすくなる場合があります。
ダイソーの工具で失敗しない!電池交換・ベルト調整の注意点と裏ワザ
ダイソーの工具は、その価格からは想像できないほど優秀ですが、やはり専門工具に比べると強度が劣ります。そのため、失敗せずに作業を完了させるためには、いくつかの「裏ワザ」と「注意点」を知っておく必要があります。
モモストアが実際に数多くの時計をダイソー工具でメンテした経験から、特に重要だと感じたポイントをまとめました。
電池交換作業で絶対に守るべき「3つの鉄則」
電池交換は、時計内部に触れるため、最も神経を使う作業です。特に、「時計を動かしているムーブメント」に指や工具を触れさせないことが鉄則です。
- 静電気対策を徹底する: 冬場や乾燥している日は、静電気でムーブメントにダメージを与える可能性があります。作業前に水道の蛇口などに触れて放電するか、ダイソーの「ゴム手袋」や「帯電防止手袋」を使用しましょう。
- 電池の向きを絶対に間違えない: 新しい電池を入れる前に、必ず古い電池が入っていた向き(プラス/マイナス)をスマホで撮影しておきましょう。向きを間違えると、最悪の場合ムーブメントが故障します。
- 電池の接点(金具)を曲げない: 電池のプラス極とマイナス極を抑えている小さな金属の板(接点)は、時計が動くための重要なパーツです。工具で無理に押し広げたり、曲げたりしないように、細心の注意を払って交換しましょう。
また、交換後の裏蓋を閉める際も重要です。「こじ開け式」の裏蓋は、手で押すだけでは完全に閉まらないことが多く、「時計プレス」と呼ばれる専用工具で圧力をかける必要があります。
ダイソーには時計プレスはありませんが、以下の代用品で代用できる場合があります。
| 裏蓋閉めの代用品 | 使い方 | リスク |
| 硬めの平らな本や雑誌 | 裏蓋に当てて、全体重をかけて上から均一に押す。 | 力が不均一になりやすく、ガラスを割るリスクがある。 |
| Cクランプ(DIY工具) | 裏蓋とガラス面に当て板(厚紙)を挟み、均一に圧力をかける。 | 力をかけすぎるとガラスが割れるので、少しずつ締めること。 |
裏蓋が完全に閉まっていないと、防水性が失われるだけでなく、時計の動きが悪くなったり、ゴミが内部に入ったりする原因になります。カチッと音がするまでしっかりと閉めることが重要です。
ベルト調整を円滑に進める「潤滑油の裏ワザ」
長期間使用されたメタルバンドのピンやネジは、サビや汚れで固着していることが多く、ダイソーの工具ではなかなか抜けないことがあります。無理に力を加えると、ピン抜き器が折れたり、ネジ山が潰れたりしてしまいます。
そんな時に使える裏ワザが、ダイソーの「シリコンスプレー」です。
シリコンスプレーの活用法:
- ピンやネジの接続部に極少量塗布: 固着しているピンやネジの接続部に、綿棒を使ってシリコンスプレーをほんの少し塗布します。
- 5分間放置: シリコンが浸透するのを待ちます。
- 作業開始: これで、驚くほどピンやネジが回りやすくなります。
シリコンスプレーは、サビを落とす「浸透潤滑油(例:KURE 5-56)」とは異なり、時計本体や皮膚に優しい成分でできているため、時計のメンテナンスにも安心して使えます。
もしシリコンスプレーが見つからなければ、「ダイソーのベビーオイル」を極少量使うのも有効です。ただし、オイルがベルトの隙間に入り込みすぎないよう、使いすぎには注意しましょう。
固着したピンを無理やり抜こうとせず、まず「滑りを良くする」という一手間を加えるだけで、作業の難易度がグッと下がりますよ。
【比較】セリア・キャンドゥなど他の100均にも時計工具は売っている?
「ダイソーに工具が売ってなかった!」という時、諦めるのは早いです。同じ100円ショップでも、セリアやキャンドゥなど、お店のコンセプトや仕入れの傾向が異なるため、ダイソーにはない工具が見つかることがあります。
ここでは、主要な100円ショップの時計工具の取り扱い状況を比較し、それぞれの店舗で特に狙い目のアイテムをご紹介します。
セリア(Seria)で見つけるべき「手芸・クラフト系」代用品
セリアは、ダイソーに比べて「クラフト・手芸・おしゃれな小物」に特化した商品が多いのが特徴です。
そのため、時計工具の「専用品」は見つかりにくいものの、代用品として非常に優秀なアイテムが揃っています。
セリアで狙うべきアイテム:
- 手芸用ピンセット: ダイソーのものより先端が細く、小さな部品やOリング(パッキン)をつまむ作業に適していることが多いです。
- ネイル用ウッドスティック(竹製): 非常に硬い竹製のものが見つかることがあり、これを鋭利に削って裏蓋のこじ開けに使えます。金属よりも傷をつけにくいのが魅力です。
- 工具コーナーの精密ヤスリ: ピン抜き器の先端が折れたり、精密ドライバーの先端が丸まったりした際に、自分で研いで修復するために使えます。
セリアの工具コーナーは、ダイソーよりも小規模なことが多いですが、手芸用品やネイルケア用品の棚は充実しているので、「何かを掴む・何かを削る・何かを押し出す」という用途で代用品を探すのがセリアでの成功のコツです。
キャンドゥ(CanDo)の「デジタル・電気小物系」工具
キャンドゥは、デジタルガジェットやスマートフォン関連のアクセサリーが充実している傾向があります。
そのため、「電子機器の分解・修理」に使える工具が、時計工具として代用できるケースが多いです。
キャンドゥで狙うべきアイテム:
- スマホ分解用工具セット: プラスチック製のヘラや、吸盤型のオープナーなどが含まれていることがあります。吸盤は、特にプラスチック製の裏蓋を持つ時計を開ける際に非常に有効です。
- コイン形リチウム電池(CR系): ダイソーと同様にボタン電池は販売していますが、キャンドゥは取り扱いサイズがダイソーと微妙に異なることがあるため、ダイソーで見つからなかった電池が見つかる可能性があります。
- 時計拭き取り用クロス: メガネ拭きのような極細繊維のクロスが販売されています。これは、時計のガラスやケースを傷つけずに指紋や油膜を拭き取るのに最適です。
キャンドゥで見つかるプラスチック製のヘラは、特にケースに傷をつけたくないデリケートな時計の裏蓋を開ける際に重宝します。金属製工具で作業する前の「ファーストアタック」に使うのがおすすめです。
| 100均の種類 | 得意なアイテムカテゴリ | 特に探すべきもの |
| ダイソー | DIY・大型工具・セット品 | ベルト調整用ピン抜き器、精密ドライバーセット |
| セリア | 手芸・クラフト・ネイルケア | ウッドスティック、先端の細いピンセット |
| キャンドゥ | デジタル・スマホ・電気小物 | スマホ分解用ヘラ、吸盤型オープナー |
このように、100円ショップの「はしご」をすることで、必要な時計工具のほとんどを揃えることができる可能性がぐっと高まります。
ダイソーの工具では無理だった!そんな時に頼るべき代用品・代替購入先
頑張ってダイソーや他の100均を巡ったけれど、どうしても必要な工具が見つからなかったり、あるいはダイソー工具では固着したネジが回らなかったり…という経験は、誰にでもあります。
特にスクリューバック式の裏蓋や、ネジが極端に固い高級時計の場合、無理をすると時計を傷つけてしまいます。そんな「ダイソー工具の限界」を感じた時に、次に頼るべき代用品と、安心して工具を購入できる代替購入先をモモストアがご紹介します。
「ホームセンター」や「家電量販店」で見つけるべきプロの代用品
100円ショップの次は、ホームセンターや家電量販店の工具コーナーをチェックしましょう。ここで見つかる工具は、ダイソーの工具よりも価格は上がりますが、品質が格段に高く、耐久性にも優れています。
ホームセンターで狙うべきアイテム:
- 日本製の精密ドライバー(HOZAN、VESSELなど): 1,000円前後しますが、先端の強度と精度が桁違いです。ネジ山を潰すリスクが大幅に減ります。
- スクリューバック用オープナー(簡易版): ホームセンターの工具コーナーには、簡易的な「三点支持オープナー」が販売されていることがあります。価格は2,000円〜3,000円程度ですが、これでほとんどのスクリューバック式裏蓋が開けられます。
- 精密ピンセット(医療用・模型用): 部品を掴む精度が非常に高いピンセットは、時計内部の作業を格段に安全にします。
特に「良いドライバー」は、ダイソー工具からのステップアップとして最初におすすめしたいアイテムです。良いドライバーを使うだけで、ネジを潰すという最大の失敗リスクを回避できます。
時計工具を「安く、確実に」手に入れるならネット通販が最適解
「ダイソーの工具では不安だけど、ホームセンターまで行く時間がない」という方には、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといったネット通販が最もおすすめです。
ネット通販の最大のメリットは、「時計専用工具」が安価で確実に手に入ることです。
| 購入先 | メリット | 特におすすめの商品 |
| Amazon | レビューが多く、評価の高い工具セットをすぐに見つけられる。配送スピードが速い。 | 144点、177点といった多機能な時計修理工具セット(2,000円〜4,000円) |
| 楽天市場 | 専門店が出店しており、工具だけでなく電池やパッキンもまとめて購入可能。ポイントが貯まる。 | プロ仕様に近い裏蓋オープナー、純正サイズのOリング(パッキン) |
| Yahoo!ショッピング | TポイントやPayPayポイントを有効活用できる。 | 海外製の安価な工具セット(1,000円台) |
これらの通販サイトでは、ダイソー工具の全てを網羅したような工具セットが、2,000円〜3,000円程度で販売されています。これさえあれば、ほとんどの時計の電池交換、ベルト調整に対応できるようになります。
もしダイソーで工具が見つからなかった場合は、無理に代用品を探すよりも、ネットで専門工具セットを購入してしまうのが、時間と労力の節約になりますよ。
時計工具を「安く確実に」手に入れるならAmazon・楽天市場がベスト
前の見出しでも少し触れましたが、「安く済ませたい」という気持ちと、「時計に傷をつけたくない」という気持ちのバランスを考えると、最終的にはAmazonや楽天市場で「専用の工具セット」を購入するのが、最も賢明な選択肢となります。
ダイソーの工具はあくまで「入門編」です。本格的に時計のメンテナンスを楽しみたい、あるいは家に数本以上の時計があり、今後も自分でメンテを続けるつもりなら、専用工具に投資する価値は十分にあります。
Amazonで人気の「多機能時計工具セット」の魅力
Amazonで「時計工具セット」と検索すると、驚くほど多くの商品がヒットします。その中でも特に人気が高いのが、「144点セット」や「177点セット」といった、多数の工具がアタッシュケースのようなケースに収められたタイプです。
多機能セットのメリット:
- 裏蓋オープナー(三点支持式)が含まれている: ダイソーにはない、スクリューバック式の裏蓋を開けるための専用工具が必ず入っています。
- 豊富なサイズのピン抜き棒・ドライバー: 様々な時計の規格に対応できるように、サイズの異なるピン抜き棒や精密ドライバーの替刃が揃っています。
- 時計固定台(ムーブメントホルダー)付き: 作業中に時計が動かないように固定するための台座が付いていることが多く、安全に作業を進められます。
価格は2,000円〜4,000円程度ですが、時計屋さんで電池交換やベルト調整を数回行うことを考えると、すぐに元が取れてしまう計算になります。レビューをよく読んで、評価の高い商品を選べば失敗は少ないでしょう。
楽天市場やYahoo!ショッピングで見つける「専門店クオリティ」の工具
楽天市場やYahoo!ショッピングの魅力は、時計工具を専門に扱うショップが出店していることです。
ここでは、Amazonのような多機能セットだけでなく、「BERGEON(ベルジョン)」など、プロの時計技師も愛用するような海外ブランドの高級工具の簡易版(レプリカやOEM品)も取り扱われています。
専門店工具のメリット:
- 品質の高さ: 特にドライバーやピン抜き器の金属の材質が良く、ねじ山を潰しにくいです。
- 消耗品の同時購入: 電池の型番や、防水用のパッキン(Oリング)など、時計工具と一緒に消耗品をまとめて購入できるのも便利です。
- 保証・サポート: 専門店のサポートがあるため、工具の使い方や不具合があった際にも安心です。
もし、ご自身が「高価なブランド時計」や「思い出の詰まった大切な時計」を自分でメンテナンスしたいと考えているなら、楽天市場などで販売されている、少し価格帯の高い「専門店クオリティ」の工具を選ぶことをモモストアは強くおすすめします。
また、フリマアプリのメルカリなどでも、中古の時計工具セットが出品されていることがありますが、ドライバーの先端が摩耗していたり、ピン抜き器が折れていたりするリスクもあるため、初心者の方には新品の購入をおすすめします。
ダイソーの時計工具に関するQ&A:保証や交換はできる?
ダイソーの時計工具を使ってメンテナンスを始める前に、気になるいくつかの疑問について、モモストアがQ&A形式でまとめてみました。特に「もし工具が壊れたら?」や「電池が動かなかったら?」といった、購入後のトラブルに関する疑問は、解消しておきたいですよね。
Q1: ダイソーで購入した工具がすぐに壊れたり、ピン抜き器が折れたりした場合、交換や返品はできる?
A: 基本的には可能です。
ダイソーの商品は、もちろん初期不良であれば交換・返品に対応してもらえます。例えば、「新品で購入したベルト調整用ピン抜き器の針が最初から曲がっていた」といったケースは、レシートがあればすぐに交換してもらえます。
ただし、「使用後に壊れた場合」は、対応が難しくなります。
ダイソーの工具は、あくまで100円ショップのクオリティです。本来数千円する工具が100円で売られているわけですから、金属の強度や耐久性は専門工具には及びません。固着したネジやピンを無理に回して折れてしまった場合は、「お客様の過失による破損」と見なされる可能性が高く、返品・交換は断られることがほとんどです。
【モモストアからのアドバイス】
ピン抜き器などは、針の部分だけが折れても、工具全体を捨てずに保管しておきましょう。折れた針を新しいものに交換できるタイプの工具セットも存在するため、いずれ上位の工具セットを購入した際に、予備のパーツとして再利用できる可能性があります。
Q2: ダイソーのボタン電池を使って時計が動かなかった場合、電池は交換してもらえる?
A: 初期不良であれば交換可能ですが、原因の特定が重要です。
電池も工具と同様に、液漏れしている、電圧が極端に低いといった「初期不良」であれば、レシートがあれば交換してもらえます。
しかし、「交換したのに時計が動かない」という場合、その原因が「電池の不良」ではなく「時計本体の故障」である可能性も考慮しなければなりません。
時計が動かない主な原因:
- 電池を交換する際に、静電気などでムーブメントが故障した。
- 電池の接点(金具)が曲がってしまい、通電していない。
- 時計本体が経年劣化で寿命を迎えている。
- 交換した電池の型番が間違っている。
交換作業に自信がない場合は、別の時計でもう一度その電池を試してみる、あるいは時計が動かない原因を詳しく調べるなど、原因を特定してからダイソーに相談するのがスムーズです。
ダイソーの電池は、品質は十分ですが、稀に製造ロットによって長期保管で電圧が下がっているものもあるようです。不安な場合は、家電量販店などで国内メーカーの電池を購入することをおすすめします。
Q3: ダイソーの工具で高級時計をメンテナンスするのは危険?
A: 非常に危険です。特に防水性に関わる作業は避けましょう。
ロレックスやオメガなどの高級時計、または防水性の高いダイバーズウォッチのメンテナンスにダイソーの工具を使用するのは、モモストアとしては絶対におすすめできません。
高級時計でダイソー工具が危険な理由:
- 傷のリスクが高い: ケースの材質が高級なため、少しの傷でも価値が大きく下がります。ダイソー工具の粗雑な仕上げでは、高確率で傷がつきます。
- 防水性を維持できない: 高級時計の裏蓋は高精度で閉められており、ダイソーの代用品では元の防水性を確実に再現できません。浸水による故障リスクが跳ね上がります。
- ネジ・ピンの固着が強い: 高級時計はネジやピンが非常に固く閉まっていることが多く、ダイソー工具では強度が足りず、工具が折れたり、時計側のネジ山を潰したりするリスクが高いです。
高級時計は、オーバーホール(分解掃除)が数年に一度必要となるものです。電池交換やベルト調整も、その際に専門の修理業者に依頼するのが最も安全で確実です。ダイソー工具は、あくまで「普段使いのカジュアルな時計」のメンテナンスに限定して使うようにしましょう。
筆者モモストアが実践!ダイソー工具を使った時計メンテナンス体験記
最後に、筆者モモストアが実際にダイソーの工具だけで、愛用のカジュアルウォッチの電池交換とベルト調整に挑戦した時の体験談と、「これは本当に使えた!」と感じたアイテムを赤裸々に公開します。
正直に言って、作業はスムーズに進まない部分もありましたが、工夫次第でプロに頼らずに済むというのは、非常に大きな達成感がありましたよ!
最も役立った「意外なアイテム」と「苦戦したポイント」
モモストアが実際に作業してみて、最も「神!」と感じたのは、工具コーナーではなくネイルケアコーナーで見つけた「ステンレス製キューティクルプッシャー」でした。
神アイテム:ステンレス製キューティクルプッシャー
- 用途: こじ開け式の裏蓋オープナーの代用。
- 理由: 先端が薄く、かつ適度な強度があり、裏蓋の切り欠きに差し込みやすかったです。精密ドライバーのように先端が滑る心配も少なく、傷をつけるリスクを最小限に抑えられました。
逆に、最も苦戦したのは、やはり「ベルト調整用ピン抜き器」の耐久性でした。
苦戦ポイント:ピン抜き器の針折れ
- 状況: 長年使っていてピンが固着していたメタルバンドのピンを抜こうとした際、無理に回しすぎた結果、ピン抜き器の金属針が「ポキッ」と折れてしまいました。
- 対処法: 幸い、セットに替えの針が含まれていたので事なきを得ましたが、それ以降はシリコンスプレーを使って、潤滑を良くしてから作業するようにしました。
この経験から、ダイソー工具は「道具の限界を知って、力を入れすぎずに使う」ことが何よりも大切だと痛感しました。道具が折れるのは、工具が弱いのではなく、ピンやネジの固着力が強すぎるサインだと受け止めましょう。
モモストア流!ダイソー工具「三種の神器」リスト
もし、今からダイソーに時計工具を買いに行くなら、モモストアが厳選する「三種の神器」を強くおすすめします。これさえあれば、簡単な電池交換とベルト調整はほぼカバーできますよ!
| 神器その1 | 用途 | 売り場 |
| ベルト調整用ピン抜き器(220円~) | メタルバンドのサイズ調整 | DIY・工具コーナー |
| 精密ドライバーセット(110円~) | ネジ式ベルト調整、電池交換時のネジ外し | DIY・工具コーナー |
| マスキングテープ(幅広タイプ) | 裏蓋開け、ベルト調整時の傷防止(養生) | 文具・DIYコーナー |
特に「マスキングテープ」は、時計メンテのプロも行う「養生」という工程に必須です。これがあるかないかで、時計に傷がつくリスクが劇的に変わります。
ダイソーの時計工具は、あくまで「趣味の入り口」としては最適ですが、本格的なメンテナンスには限界があります。この体験記が、あなたの時計メンテナンスライフの参考になれば嬉しいです。さあ、あなたもダイソー工具で時計のセルフメンテに挑戦してみましょう!

