幻のバーボン「アーリータイムズ」終売の謎と今楽しむべき代替ウイスキー

「アーリータイムズ」といえば、安くて美味いバーボンとして、長年日本のバーボンファンに愛されてきた銘柄です。
その軽快な口当たりと甘い香りは、初心者からヘビーユーザーまで、幅広い層に支持されていました。
しかし、ここ数年で店頭から姿を消し、「終売したのでは？」という噂が絶えません。
この記事では、その終売の真相と、今からでも手に入れる方法、そしてアーリータイムズの代わりになる珠玉の代替銘柄を徹底的に解説していきます！
もうあの味を楽しめないと諦めていた方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

「アーリータイムズ」は本当に終売したのか？現在の流通状況を徹底調査

結論からお伝えしますと、世界的に見て「アーリータイムズ」というブランド自体は完全に消滅したわけではありません。
しかし、私たちが長年親しんできた「イエローラベル」を中心とした主要なボトルは、事実上の終売状態にあるというのが現状です。
特に日本市場においては、この「終売」という言葉が非常に重くのしかかっています。

かつては、どこのスーパーや酒屋でも当たり前のように陳列棚に並んでいたアーリータイムズ。
その姿を見かけなくなったのは、単なる品薄ではなく、ブランドそのものの所有権が移動したという大きな背景があるからです。
アメリカ本国では、ブランドの販売権が移管されたことで、新たな製造元から「新・アーリータイムズ」が一部流通し始めています。
ですが、この新しいボトルが日本に安定的に輸入される見通しは、残念ながら非常に不透明な状態が続いています。

モモストアが独自に調査した現在の流通状況は以下の通りです。

銘柄	日本での状況	入手難易度
アーリータイムズ イエローラベル（旧）	事実上の終売。在庫限り。	極めて困難（プレミアム価格）
アーリータイムズ ブラウンラベル	旧ボトルは在庫限り。	困難（イエローよりは探しやすい）
新アーリータイムズ（サゼラック社）	日本への正規輸入は未定。並行輸入品が稀に流通。	非常に困難

つまり、私たちが「飲みたい」と思っている昔ながらのアーリータイムズは、もう新品では手に入らないと思って間違いありません。
残されたのは、市場に眠っている「旧ボトル」を探すという、バーボンファンにとっては少し切ない旅路だけなのです。
この終売の背景をさらに詳しく理解することで、なぜこんなにも手に入りにくくなったのか、その謎が解けてきますよ。

【悲報】日本からイエローラベルが消えた！終売の裏側にあるブランド売却の真相

多くのファンに衝撃を与えたアーリータイムズの「消滅」。
その最大の原因は、2020年に起こったブランドの所有権の移動にあります。
長らくアーリータイムズを製造・販売してきたのは、世界的な酒造メーカーであるブラウンフォーマン社でした。

ブラウンフォーマン社といえば、他にも世界的な有名ブランドを多数抱える巨大企業です。
この会社が、戦略的な見直しの一環として、アーリータイムズのブランドとケンタッキー州にある蒸留所の一部を、サゼラック社という別の酒造メーカーに売却することを決定しました。
この売却が、世界、そして特に日本のアーリータイムズの運命を大きく左右することになります。

売却の決定的な影響：供給ルートの断絶

なぜブランドが売却されただけで、日本から消えてしまったのでしょうか？
それは、販売元の変更と、それに伴う日本国内の輸入代理店の契約終了が原因です。
これまでのアーリータイムズは、日本の輸入代理店を経由して全国の酒販店に流通していました。
しかし、ブランドの所有者がサゼラック社に代わったことで、その流通のパイプが一度リセットされてしまったのです。

サゼラック社はアメリカの企業であり、バーボン市場で強い影響力を持っていますが、日本市場での流通体制を新たに構築するのには時間がかかります。
さらに、サゼラック社がリリースする「新アーリータイムズ」は、これまでのイエローラベルとはレシピが異なるとも言われています。
つまり、「旧ボトル」は二度と作られないという事実が、ファンにとっては最も大きな悲報となりました。
もし、このブランド売却の経緯をさらに深く知りたい方は、当時のニュースリリースなどを調べてみると、より詳しい状況がわかりますよ。

この一連の流れが、アーリータイムズが「幻のバーボン」と呼ばれる所以となってしまったのです。

アーリータイムズが手に入らないのはなぜ？日本市場での特殊な事情を深掘り

ブランド売却が主な原因であることは理解できましたが、他にも日本市場特有の事情が重なり、アーリータイムズの入手を困難にしています。
実は、アーリータイムズは単に「終売」しただけでなく、バーボンブームの再燃という波にも飲まれてしまいました。

ジャパニーズウイスキーブームの裏で高まるバーボンの人気

数年前から続くハイボールブームや、NHKの朝ドラをきっかけとしたジャパニーズウイスキーブームは、ご存知の通りですよね。
この流れは、ウイスキー全体への関心を高め、次に「スコッチ」や「バーボン」といった世界のウイスキーへと消費者を導きました。
その結果、特にコスパに優れたバーボン、すなわちアーリータイムズのような銘柄が、爆発的に売れることになったのです。

要因	アーリータイムズに与えた影響
ブランド売却	正規輸入ルートの断絶（供給停止）
バーボン人気再燃	需要の急増（在庫の枯渇を加速）
コロナ禍の影響	家庭内での飲酒需要の増加

供給がストップしたタイミングで、ウイスキー全体の需要がピークに達したため、残っていた在庫があっという間に市場から姿を消してしまったというわけです。
もし供給が潤沢な時期であれば、終売しても緩やかに在庫が減っていったかもしれませんが、この複合的な要因が重なり、一夜にして姿を消したような状態になってしまったのです。

さらに、サゼラック社が今後、日本市場にどのようなボトルを投入してくるかという情報が少ないことも、ファンを不安にさせています。
新しいアーリータイムズは、これまでのイエローラベルと全く同じ風味ではない可能性も高く、ファンは旧ボトルのストックに走らざるを得なくなりました。
これが、リサイクルショップやオークション市場で価格が高騰している大きな理由です。

この特殊な事情を考えると、旧ボトルを探す際は、プレミア価格を許容するか、諦めて代替品を探すかの二択を迫られることになります。
モモストアとしては、無理せず代替品を見つけて、新しいバーボンとの出会いを楽しむことを強くお勧めします。

まだ間に合う！終売した旧ボトルを今から探す「賢い場所」と「注意点」

「それでも、やっぱりあのアーリータイムズが飲みたい！」という根強いファンのために、旧ボトルを探すための具体的な場所と、その際の注意点をお伝えします。
今から探す場合は、「新品未開封の在庫」か「個人から譲り受ける」かのどちらかになります。

メルカリやヤフオク！での相場感と偽物を見分けるポイント

終売したウイスキーの多くは、個人売買のプラットフォームに流れ着きます。
メルカリ、ヤフオク！、ラクマなどのフリマ・オークションサイトは、アーリータイムズの旧ボトルを見つける「最後の砦」と言えるでしょう。
ただし、定価で手に入れることは不可能であり、相場は常に変動しています。

現在の相場感（モモストア調べ）：

銘柄	定価（当時）	フリマ・オークション相場（現在）
アーリータイムズ イエローラベル（700ml）	約1,200円〜1,500円	3,500円〜5,000円
アーリータイムズ ブラウンラベル（700ml）	約2,000円〜2,500円	4,000円〜6,000円

購入の際の最大の注意点は「状態」と「偽物」です。
特にウイスキーは、保存状態によって風味が大きく劣化することがあります。
以下のチェックリストを参考にしてください。

• 液面低下（エンジェルズシェア）の有無: ボトルを逆さまにして液面を確認し、極端に量が減っていないかチェック。
• ラベルの損傷: 直射日光で保管されていた場合、ラベルが激しく色褪せていることがあります。
• キャップの状態: 未開封であること（バージンシールやパラフィルムの有無）を写真で確認。

「偽物」は稀ですが、極端に安いものや、画像が不鮮明な出品は避けるのが賢明です。
信頼できる出品者から、状態の良いものを適正価格で手に入れるようにしましょう。

実店舗やリサイクルショップで旧ボトルに出会うためのコツ

ネットでの購入に抵抗がある方は、実店舗を巡るというアナログな方法も有効です。
特に、街の小さな酒屋さんや、地方のデパートの地下にある酒売場、そしてリサイクルショップのお酒コーナーは狙い目です。

なぜなら、これらの場所では「終売したことに気づいていない」在庫が眠っている可能性があるからです。
大規模なチェーン店では在庫管理が徹底されていますが、個人経営の店舗では、倉庫の奥に旧ボトルがひっそりと残っているケースがあります。
お店の人に直接「アーリータイムズの旧ボトルはありますか？」と尋ねてみるのも一つの手です。
ただし、ここでも相場より極端に安い場合は、保存状態を疑う必要があります。
運と根気が必要な旅ですが、見つけたときの喜びは格別ですよ！

オークションやフリマアプリでの旧ボトル購入はアリ？気になる相場とリスク

先ほども少し触れましたが、アーリータイムズの旧ボトルを確実に見つけるためには、オークションやフリマアプリを避けて通ることはできません。
しかし、お酒の個人売買には、特有のリスクが存在します。
モモストアでは、このリスクを理解した上で購入を検討することをおすすめしています。

最も怖い「中身の変質」というリスク

ウイスキーは基本的に腐ることはありませんが、保存状態が悪いと風味が大きく変わってしまいます。
特にバーボンは樽由来の成分が溶け込んでいるため、直射日光や高温多湿の環境下では、「カビ臭い」「アルコール臭が強すぎる」「味が薄い」といった変質を起こしやすいのです。
フリマアプリで販売されているボトルは、その出品者がどのような環境で保管していたかを知る術がありません。
写真でボトルが綺麗に見えても、中身が保証されているわけではないことを肝に銘じておきましょう。

購入前に確認すべきポイントのリストです。

• 保管場所の確認: 出品者に「どこで保管していましたか？」と質問する。（冷暗所がベスト）
• ボトルの透明度: 中身が濁っていないか、浮遊物がないか（写真では難しい場合が多いですが）。
• 過去の取引実績: 信頼できる出品者かどうか、評価を必ずチェック。

価格高騰の波に乗るべきか？コスパを冷静に考える

アーリータイムズは、かつては「デイリーユース」として気軽に飲める価格帯が魅力でした。
1,500円程度で買えたものが、今や4,000円〜5,000円になっているということは、定価の3倍以上のプレミア価格です。
もし、あなたが「アーリータイムズの味」にこの金額を払う価値があると感じるなら、それは個人の自由です。

しかし、冷静に考えてみてください。
4,000円〜5,000円を出せば、現行のバーボンウイスキーの中では非常に質の高い銘柄が手に入ります。
例えば、「メーカーズマーク」や「ワイルドターキー101」など、アーリータイムズとは格の違う味わいを持つバーボンが、この価格帯で購入できてしまいます。
このコスパの視点から考えると、「終売したから」という理由だけで高騰した旧ボトルに手を出すのは、あまり賢明な選択ではないかもしれません。

モモストアは、旧ボトル探しは趣味として楽しみつつ、普段飲み用としては現行の優秀な代替バーボンに目を向けることを強くお勧めします。

アーリータイムズに最も近い味はどれ？バーボン好きが推す代替ウイスキー【5選】

旧ボトル探しを続けるにせよ、毎日の晩酌には新しい相棒が必要です。
アーリータイムズの特長は、「ライトでスムーズな口当たり」と「バニラのような優しい甘さ」でした。
この特長を兼ね備えた、バーボンファンが実際に代替品として推薦する銘柄を5つご紹介します。

アーリータイムズの特長である「ライトな口当たり」を再現した銘柄

アーリータイムズはバーボンとしては比較的ライ麦の比率が低く、トウモロコシの甘さが際立つレシピで作られていました。
この「飲みやすさ」を重視するなら、以下の2銘柄がおすすめです。

1. エヴァン・ウィリアムズ ブラックラベル
アーリータイムズと並ぶ「安旨バーボン」の代表格です。
トウモロコシ由来のしっかりとした甘みがありながら、アルコール感が強すぎず、非常にスムーズな飲み口です。
価格も手頃なので、ハイボールのベースとしてデイリーユースに最適です。

2. フォアローゼズ イエロー（オリジナル）
アーリータイムズよりもフローラルで華やかな香りが特徴ですが、口当たりは非常に軽快で飲みやすいです。
フォアローゼズは、複数の酵母とマッシュビルを使い分けているため、そのフルーティーさが女性やウイスキー初心者にも人気です。
アーリータイムズの甘さに慣れていた方も、違和感なく移行できるはずです。

ハイボールに最適！価格帯が近くコスパ最強の代替銘柄

ハイボールで飲む場合、ウイスキーの「パンチ力」と「コスパ」が重要になります。
炭酸で割っても味が負けず、財布にも優しい代替品はこちらです。

3. ジムビーム ホワイト
言わずと知れた世界No.1バーボンです。
アーリータイムズよりも少しだけスパイシーさが増しますが、非常にバランスが取れています。
何よりも、価格帯がアーリータイムズに近いため、コスパ最強の代替品として文句なしの選択肢です。
迷ったらまずこれを試すのが良いでしょう。

4. バッファロー・トレース
価格帯は少し上がりますが、「ライトさ」と「風味の豊かさ」を両立させた傑作です。
熟成感がしっかりとありながら、スムーズな飲み口で、特にストレートやロックでも楽しめます。
アーリータイムズからワンランク上のバーボンにステップアップしたい方におすすめです。

5. I.W.ハーパー ゴールドメダル
アーリータイムズと同じく、スムーズさを追求したバーボンです。
クセが少なく洗練された味わいで、初心者でも飲みやすいと評判です。
ボトルデザインも上品なので、自宅のバーカウンターに飾ってもサマになりますよ。

【価格帯別】ストレート・ハイボールにおすすめの代替バーボン銘柄

代替銘柄を選ぶとき、「何を重視するか」と「予算」は非常に重要な要素です。
アーリータイムズが担っていた役割は大きく、「安くて美味いハイボール用」と「まったり飲める手頃なストレート用」の二面性がありました。
ここでは、その二つの用途と価格帯に分けて、さらに詳しくおすすめ銘柄をご紹介します。

1,000円台でコスパ最強のおすすめ代替バーボン

アーリータイムズの旧定価（1,500円前後）に最も近い価格帯で、毎日気兼ねなく飲める銘柄を選びました。
この価格帯は、ハイボールやカクテルのベースとして真価を発揮します。

銘柄	特長とおすすめの飲み方
エズラブルックス	トウモロコシ比率が高く、アーリータイムズ特有の優しい甘さに近い。ハイボールにすると爽快感が増す。
オールド・クロウ	非常にドライで、キレのある味わい。ハイボールで食事と合わせるのにぴったり。アーリータイムズより辛口が好みならこれ。
ケンタッキー・ジェントルマン	ライトで癖が少ないため、とにかく飲みやすい。初めてバーボンに挑戦する人にもおすすめできる。

これらの銘柄は、Amazonや楽天市場でも非常に手に入りやすいので、すぐに試すことができます。
もし、さらに詳しい情報や口コミを比較したい場合は、「コスパ最強 バーボン 代替」で検索して、他のウイスキーファンがおすすめする銘柄を見てみるのも楽しいですよ。

2,000円〜3,000円台でワンランク上の満足感を得られる銘柄

少しだけ予算を上げて、ストレートやロックでもじっくりと楽しめる銘柄を試してみませんか？
この価格帯になると、熟成期間が長くなり、複雑な香りとまろやかさが生まれます。

• ワイルドターキー スタンダード (8年)
  ワイルドターキーの入門編。アルコール度数は40.5%ですが、熟成によるまろやかさがあり、バニラやキャラメルの風味が濃厚です。
  アーリータイムズの「優しい甘さ」を、「濃厚な甘さ」に格上げしたい方に最適です。
• メーカーズマーク
  ライ麦の代わりに「冬小麦」を使用しているため、非常に口当たりが柔らかいのが特徴です。
  スパイシーさが抑えられ、滑らかでまろやかな甘みが楽しめるため、「バーボンはきつい」というイメージを持っている方にこそ試してほしい銘柄です。
• ノブ クリーク
  これは少し玄人向けですが、アーリータイムズの終売を機に「ヘビーな味わい」に挑戦したい方に。
  アルコール度数50%ですが、熟成感がしっかりしており、濃厚な風味とコクがたまりません。

これらの銘柄を試すことで、アーリータイムズが失われた悲しみが、新しいバーボンとの出会いの喜びに変わるはずです。
あなたの新しい相棒がきっと見つかるでしょう。

「アーリータイムズ」の歴史：なぜ多くのバーボンファンに愛され続けたのか

終売という悲しい結末を迎えてしまいましたが、アーリータイムズがバーボンファンに愛され続けた理由は、その長い歴史と独自の製法にあります。
ただの「安酒」では片付けられない、バーボンの歴史を語る上で欠かせない存在だったのです。

創業1860年！バーボン黄金時代を支えた伝統

アーリータイムズの歴史は古く、創業はなんと1860年に遡ります。
これは、バーボンウイスキーの歴史の中でもかなり早い時期にあたります。
創業当時、まだバーボンの製造技術が確立されていない時代に、「昔ながらの製法」を大切にしたことが、その名前の由来となっています。

名前の「アーリータイムズ（Early Times）」は、「初期の頃」「昔ながら」という意味です。
まさに、バーボンが産声を上げた頃の製法を守り続けたという誇りが込められていたのです。
この歴史が、多くのバーボンファンに「古き良きアメリカの象徴」として愛される理由の一つでした。

ライトでスムーズ！飲みやすさへのこだわりが日本人にマッチ

アーリータイムズの最大の魅力は、その「飲みやすさ」です。
一般的にバーボンは、ライ麦のスパイシーさや、高アルコール度数によるパンチの強さが特徴的ですが、アーリータイムズは他のバーボンと比べて非常にスムーズでライトな飲み口でした。

これは、当時の製造元であるブラウンフォーマン社が、「飲みやすさ」を追求した結果です。
クセが少なく、甘みが前に出る味わいは、特に日本のハイボール文化と相性抜群でした。
そのため、多くの居酒屋やバーで「ハウスウイスキー」として採用され、日本のバーボン入門酒として確固たる地位を築いていたのです。

その歴史と飲みやすさへのこだわりが、終売となった今でも、多くのファンが旧ボトルを求める理由となっています。
アーリータイムズは、単なるウイスキーではなく、多くの人の思い出の味だったと言えるでしょう。

今後の再販・復活はあるのか？新しいオーナー「サゼラック社」の戦略を予測

気になるのは、今後アーリータイムズが日本で再び手に入る日が来るのかどうか、ですよね。
ブランドを買収したサゼラック社は、アメリカでは非常に強力な酒造メーカーですが、その戦略は前のオーナーとは大きく異なります。
モモストアが考える、今後の再販・復活の可能性について予測してみます。

可能性１：銘柄名を残したままレシピを変更して再登場

最も可能性が高いのは、サゼラック社が「新アーリータイムズ」として銘柄名を残し、レシピやアルコール度数を変更して販売するパターンです。
実際、アメリカではサゼラック社が製造する「アーリータイムズ」が一部流通しています。
しかし、この新ボトルは、長年愛されたイエローラベルの味わいとは風味が異なると言われています。

サゼラック社としては、ブランドを「ヘリテージ（遺産）」として大切にするよりも、自社の他のバーボンブランドとの棲み分けを重視する可能性があります。
そうなると、日本市場に投入されるとしても、以前のような「安価なデイリーバーボン」という立ち位置ではなくなるかもしれません。

可能性２：別の輸入代理店を通じて並行輸入品として流通

正規の輸入代理店が決まらない場合でも、一部の酒販店や業者が並行輸入品として、サゼラック社のアーリータイムズを仕入れて販売する可能性はあります。
実際、終売後も一部のECサイトでは並行輸入品が見受けられます。
ただし、この場合、価格は非常に高くなり、供給も不安定になります。
以前のように、全国のコンビニやスーパーで気軽に買える状況に戻るのは、極めて難しいと言えるでしょう。

サゼラック社が日本市場に本格参入し、流通体制を整えるには、数年単位の時間がかかると予測されます。
私たちは、気長に待つしかありませんが、その間に新しいバーボンの世界を探求する方が、ウイスキーライフは豊かになるはずです。
サゼラック社の戦略については、企業の動向を追うニュースサイトなどでチェックしてみるのも面白いですよ。

アーリータイムズをさらに美味しく！おすすめの飲み方と簡単アレンジレシピ

手に入らないと分かっていても、アーリータイムズのボトルを前にすると、どんな飲み方が一番美味しかったか、思い出してしまいますよね。
また、代替バーボンを手に入れた際にも、アーリータイムズ流の飲み方を試して、その味を比べてみるのも楽しいものです。
ここでは、バーボンの魅力を最大限に引き出す飲み方と、初心者でも楽しめるアレンジレシピをご紹介します。

定番のハイボールを格上げする「ひと手間」とは？

アーリータイムズといえば、やはりハイボールでした。
ただウイスキーを炭酸で割るだけでも美味しいですが、ちょっとした「ひと手間」を加えるだけで、その味わいは格段にアップします。

• 氷へのこだわり: 溶けにくい大きな丸氷や、コンビニで売っているロックアイスを使う。
  チビチビ飲んでも味が薄まらず、最後の最後までバーボン本来の味を楽しめます。
• 炭酸へのこだわり: 炭酸水はウィルキンソンなどの強炭酸を使うのがおすすめです。
  バーボンの持つ甘い香りを引き立てつつ、口の中で弾ける爽快感がたまりません。
• ウイスキーと炭酸の比率: ウイスキー1：炭酸3〜4が黄金比です。
  ウイスキーを先にグラスに入れ、次に炭酸を氷に当てないように静かに注ぐのがコツです。

ウイスキー初心者でも飲みやすいカクテルアレンジ

バーボンはカクテルのベースとしても非常に優秀です。
特に、アーリータイムズのようなライトなバーボンは、様々なフレーバーと馴染みやすいのが利点でした。
代替バーボンでもぜひ試してほしい、簡単なカクテルレシピをご紹介します。

カクテル名	レシピ	特長
バーボン・コーク	バーボン：1に対してコーラ：3	最も定番の組み合わせ。コーラの甘さとバーボンの樽香が融合し、非常に飲みやすい。
ミント・ジュレップ	バーボン：45ml、ミントの葉：10枚、砂糖：2tsp、水：少々	ミントの爽快感とバーボンの甘さが相まって、爽やかな味わいに。特に夏におすすめ。
ゴッドファーザー	バーボン：1に対してアマレット：1	アマレット（アーモンドリキュール）で割ることで、濃厚な甘さとコクが生まれる。 食後のデザート代わりにぴったり。

これらの飲み方は、アーリータイムズだけでなく、代替として選んだバーボンでも十分に楽しめます。
新しいバーボンとの出会いを、より楽しいものにしてくださいね。
ちなみに、カクテルレシピの詳細は、「バーボン カクテル 簡単」で検索すると、他にもたくさんのレシピが見つかりますよ！

バーボンウイスキーの選び方：初心者でも失敗しない「キーポイント」

アーリータイムズの終売を機に、「他のバーボンも試してみよう」と思った方へ。
ウイスキー売り場には数多くのバーボンが並んでいますが、どこを見て選べばいいのか迷ってしまいますよね。
ここでは、初心者でも失敗せずに自分好みのバーボンを見つけるための3つのキーポイントをお教えします。

キーポイント１：主原料（マッシュビル）の違いを意識する

バーボンはトウモロコシを51%以上使わなければなりませんが、残りの原料（ライ麦、大麦麦芽）の比率が、味わいを大きく左右します。
このレシピのことを「マッシュビル」と呼びます。

• ライ麦（ライ）が多い: スパイシーでキレのある、ドライな味わいになります。（例：ワイルドターキー）
• トウモロコシ（コーン）が多い: 甘みが強く、まろやかでスムーズな飲み口になります。（例：アーリータイムズ、エヴァン・ウィリアムズ）
• 小麦（ウィート）が多い: ライ麦の代わりに小麦を使うと、非常に口当たりが柔らかく、まろやかな甘さになります。（例：メーカーズマーク）

アーリータイムズのような「ライトで甘め」が好みなら、コーンまたはウィートが多い銘柄を選ぶのが間違いありません。
パッケージにマッシュビルの比率は記載されていませんが、インターネットで「銘柄名 マッシュビル」と検索すれば、その情報を見つけることができますよ。

キーポイント２：アルコール度数（プルーフ）で飲み口を判断する

バーボンは他のウイスキーよりもアルコール度数が高いものが多く、​