【もう探さない】乾燥生ハムの原木・ブロックが買える意外な場所を徹底調査！

「乾燥させた生ハム」を探しているものの、「どこにも売ってない！」と諦めかけている方も多いのではないでしょうか？
普通のスーパーには薄切りパックしかなく、あの大きな原木（げんぼく）を見つけるのは至難の業ですよね。
この記事では、乾燥生ハムの原木・ブロックが手に入る店舗から、失敗しない通販での選び方まで、モモストアが詳しく解説します！

「乾燥させた生ハム」とは？まずは知っておきたい基本的な知識

私たちが一般的に「生ハム」と呼んでいる食品には、実は大きく分けて2種類あるのをご存知でしょうか？
一つは、国内で製造されることが多く、加熱せずに食べることを前提とした「非加熱食肉製品」としての生ハムです。
そして、今回あなたが探している「乾燥させた生ハム」とは、主にヨーロッパ、特にスペインやイタリアで伝統的に作られている、長期熟成によって水分を極限まで飛ばし、深い旨味を凝縮させたタイプの生ハムを指します。

長期熟成が生み出す「乾燥生ハム」の魅力

この乾燥生ハムの最大の魅力は、その製造工程にあります。
豚のもも肉を塩漬けにし、数ヶ月から数年という長い時間をかけて自然乾燥・熟成させることで、肉の持つアミノ酸が分解され、いわゆる「旨味」成分が爆発的に増えるのです。
この熟成期間が長ければ長いほど、香りは芳醇に、味わいは複雑で深みを増していきます。
特に原木から切り出した時の香りは格別で、パック詰めされたものとは一線を画す体験ができますよ。

「生ハム」と聞くと、日本のスーパーでよく見かける薄切りパックを想像しがちですが、本場の「乾燥生ハム」は、その硬さ、香り、そして脂の融点の低さが全く違います。
カットした瞬間に、ナッツや熟成チーズのような芳醇な香りが広がり、口に入れた瞬間に体温で脂が溶け出すあの感覚は、まさに至福です。
この違いを知ってしまうと、もうパックの生ハムには戻れなくなってしまうかもしれませんね。

ちなみに、代表的な乾燥生ハムには、次のようなものがあります。

• ハモン・セラーノ（スペイン）：最もポピュラーなスペインの生ハム。熟成期間は短めで比較的あっさり。
• プロシュート（イタリア）：イタリア産生ハムの総称。特にパルマ産やサン・ダニエーレ産が有名で、まろやかな風味が特徴。
• ハモン・イベリコ（スペイン）：イベリコ豚という特別な品種から作られ、独特のナッツのような香りと旨味が最高級品。

これらの生ハムの「原木」や「ブロック」を探しているのですね。モモストアが、あなたの「探しているのに売ってない」という悩みを解決してみせます！

まずは、一般的な店舗で見つからない理由から深掘りしていきましょう。

一般的なスーパーやコンビニで「乾燥生ハム原木」が見つからない理由

お近くのスーパーやコンビニで探しても、パック入りの生ハムしか見つからず、「乾燥させた生ハム、本当に売ってない！」と感じている方は多いと思います。
それには、日本の食品流通におけるいくつかの明確な理由があります。

理由その1：巨大なサイズと管理の手間

乾燥生ハムの原木は、豚のもも肉をそのまま熟成させたもので、小さいものでも4kg～6kg、大きなものになると8kg以上にもなります。
これを店頭に並べるには、専用の生ハム台（ハモネロ）が必要ですし、何よりも設置場所と徹底した衛生管理が求められます。
生ハム原木は、カットし始めると酸化や乾燥が進むため、鮮度を保ちながら販売するには、常にプロの店員が付きっきりで管理しなければなりません。
一般的なスーパーでは、そこまでの手間とコストをかけるのが難しいのが実情です。

理由その2：高い回転率と売価の設定

スーパーやコンビニは、商品の回転率を重視します。
原木のように高額で、一度買ったら数ヶ月〜数年かけて消費する商品は、どうしても回転率が悪くなります。
また、原木の価格は数万円になることが多いため、客層や需要が限定されてしまうのも、店頭に並びにくい大きな要因です。
多くのお店は、万人受けする「薄切りパック」を少量ずつ販売することで、売上と管理のバランスを取っているのです。

理由その3：日本の「食品衛生法」と輸入の事情

ヨーロッパの伝統的な乾燥生ハムは、非加熱で長期熟成されているため、日本の検疫や食品衛生法の基準をクリアするために、厳しいチェックを受けて輸入されています。
特に「生」の状態で取り扱う原木は、輸入量自体が、パック商品と比較して非常に少ない傾向にあります。
そのため、輸入業者が限られ、必然的に特定の専門店やオンラインショップに流通が集中することになります。

これらの理由から、私たちが日常的に利用する店舗では見つけにくいのが当然なのです。
しかし、心配しないでください！これから、あなたが求めている本格的な乾燥生ハムの原木やブロックが売っている、意外な場所をご紹介していきますね。

まずは、足を使って探しに行けるリアル店舗から見ていきましょう。

生ハム原木の取り扱いが少ない理由をさらに調べる

乾燥生ハム（原木・ブロック）が売っている意外なリアル店舗3選

一般的なスーパーでは手に入らない乾燥生ハムの原木ですが、実は「意外な」場所でひっそりと売られていることがあります。
ここでは、モモストアが厳選した、原木やブロック生ハムに出会える可能性が高いリアル店舗を3つご紹介します。

デパート・百貨店の高級食材フロア：隠れた宝庫

まずチェックしていただきたいのが、都市部のデパートや百貨店の地下にある高級食材フロアや、チーズ・ワイン専門店です。
これらの店舗は、普段使いの食品ではなく、ギフトや特別な日のための食材を扱っているため、価格が高くても品質を求める顧客層が集まります。
特に、老舗のデパートであれば、輸入食品コーナーやワインコーナーの近くに、生ハムの原木を専門的に扱っているセクションがある可能性が高いです。

• メリット：専門知識を持った店員さんがいるため、種類やカット方法について詳しく聞ける。品質が保証されている。
• デメリット：価格がオンラインショップと比較して高い傾向にある。店舗数が限られる。

特にクリスマスやお正月など、パーティー需要が高まる時期には、通常取り扱いのない原木が入荷することがありますので、この時期に合わせて訪れるのがおすすめです。

大型の酒類ディスカウントストア・リカーショップ：穴場を見つける

意外かもしれませんが、大型のリカーショップや、輸入ワインを多く扱っているディスカウントストアも狙い目です。
ワインやウイスキーに合う「高級おつまみ」として、ブロック状やミニ原木がセットで販売されていることがあります。
特に、生ハムとチーズ、オリーブオイルなどをまとめてプロモーションしているコーナーがあれば、原木やブロックが見つかる可能性がグッと上がります。

• チェックポイント：店内の輸入食品コーナーや、チーズセラーの近く。
• 注意点：品揃えは店舗によって大きく異なるため、事前に電話で確認するのが確実です。

精肉専門店・ミートショップ：プロ仕様のブロックをゲット

街の精肉専門店や、個人経営のハム・ソーセージ工房なども見逃せません。
彼らは生ハム原木そのものは扱っていなくても、プロの目利きで選んだ上質な「乾燥生ハムのブロック」を販売していることがあります。
原木ほどの大きさは不要で、まずは質の高い生ハムを試してみたいという方には、ブロックでの購入が最もおすすめです。
これらの店舗では、製造過程や熟成期間についても詳しい説明を受けられるため、初めての購入でも安心感がありますよ。

ただし、上記3つのリアル店舗で見つかるのは稀なケースであり、在庫も不安定です。
結局のところ、最も確実で、豊富な種類から選べるのは「通販サイト」になります。次の見出しで、より多くの人が利用している店舗での取り扱い状況を見ていきましょう。

カルディや成城石井、業務スーパーでの生ハム取り扱い状況

普段から輸入食品やちょっと珍しい食材を購入する場所として人気の、カルディ、成城石井、そして業務スーパー。
これらの店舗で「乾燥生ハムの原木やブロック」が売っているのかどうかは、多くの人が気になるポイントだと思います。 モモストアがそれぞれの店舗での取り扱い傾向を調査しましたので、見ていきましょう。

カルディコーヒーファーム：おつまみ系がメイン

カルディは、お洒落な輸入食品やお菓子、ワインなどが豊富に揃っていますが、生ハムに関しては、基本的には薄切りのパック商品、またはブロック状のサラミなどが主流です。
イタリア産のプロシュートやスペイン産のハモン・セラーノのパックは常時取り扱っていますが、大規模な原木やブロック生ハムが店頭に並ぶことは、ほとんどありません。
ただ、ごく稀に、クリスマスやイースターなどの特別なイベントシーズンに、小ぶりな生ハムブロックが限定販売されることもあるようです。
カルディでのおすすめの買い方は、ワインと一緒に楽しむための「スライス済みの高品質な生ハムパック」を選ぶことです。

成城石井：高確率でブロック生ハムと出会える

成城石井は、高級スーパーの名にふさわしく、生ハムの品揃えは他のスーパーと一線を画します。
ここでは、パック商品に加えて、冷蔵ケースで「ブロック生ハム」や「ミニ原木（パレタなど）」に出会える可能性が非常に高いです。
特に、チーズコーナーやワインセラーの近くをよく探してみてください。
数種類のプロシュートやハモン・セラーノがブロックで販売されており、中には熟成期間が長めの高品質なものも並んでいます。
「原木ほど大きくなくていいから、美味しいブロックが欲しい」という方にとって、成城石井は最適な購入場所と言えるでしょう。

成城石井の生ハムブロックの最新情報を検索

業務スーパー：大容量だが原木はほぼない

業務スーパーは、その名の通り、プロの料理人や大家族向けの「大容量・低価格」が魅力です。
生ハムも例外ではなく、大容量の薄切りパック（500g～1kg）が格安で販売されていますが、これは主に海外の加工工場で作られた「非加熱食肉製品」としての生ハムであることが多いです。
本格的な「乾燥生ハムの原木」や「熟成期間の長いブロック」を見つけることは、残念ながらほぼ不可能だと考えて良いでしょう。
あくまで「生ハムを使った料理を大量に作りたい」というニーズには応えてくれますが、「原木をカットして楽しみたい」という目的には合致しませんのでご注意ください。

このように、成城石井以外では、本格的な乾燥生ハムの原木を探すのは難しいことがわかります。
では、次はいよいよ「大本命」のコストコでの取り扱い状況を見ていきましょう！

コストコでは「乾燥生ハム原木」を買える？在庫状況と価格帯

大容量の輸入食品や珍しいアイテムが並ぶコストコは、「乾燥生ハムの原木が売っているかもしれない」と期待する方が最も多い場所ではないでしょうか。
結論から言えば、コストコは乾燥生ハムの原木を手に入れられる数少ないリアル店舗の一つです。ただし、いくつか知っておくべきポイントがあります。

コストコの「生ハム原木」は不定期入荷のレア商品

コストコでは、スペイン産の「ハモン・セラーノ」の原木や、「パレタ（前脚）」のセットが販売されることがあります。しかし、これは常に店頭に並んでいる定番商品ではありません。
特にクリスマスや年末年始、あるいは長期休暇前のパーティーシーズンなど、需要が高まる時期に合わせて、不定期で入荷する「季節限定商品」として扱われることが多いです。
そのため、いつ行っても買えるわけではなく、「売ってない」という状況に遭遇することの方が多いかもしれません。モモストアからのアドバイスとしては、生ハムを置いている冷蔵ケースや、輸入食品の特設コーナーを丹念にチェックすることをおすすめします。

気になるコストコ原木の価格帯とセット内容

コストコで販売される生ハム原木は、そのサイズとセット内容によって価格が大きく変動しますが、一般的な相場は以下の通りです。

種類	特徴	重量（目安）	価格帯（目安）
ハモン・セラーノ原木	比較的熟成期間が短いポピュラーな生ハム。	約6.5kg～8kg	18,000円～30,000円程度
ハモン・セラーノ（パレタ）	豚の前脚。原木（後ろ脚）より小ぶりで手軽。	約4kg～5kg	12,000円～20,000円程度
専用スタンド・ナイフ	原木セットには大抵、専用スタンドとナイフが付属。	–	上記価格に含まれる

最大の魅力は、専用のスタンドやカットナイフがセットになっていることです。通常、これらを別に購入すると数千円かかるため、コストコのセットは初心者にとって非常にコスパが良いと言えます。
ただし、コストコで見かけるものは、本格的な専門店が扱う「熟成期間の長い高級品」というよりは、「手軽に生ハムの原木を楽しめるエントリーモデル」である点も理解しておきましょう。

コストコで原木を買うメリット・デメリット

コストコでの購入を検討する際のメリットとデメリットをまとめました。

メリット

• 専用のカット道具が一式揃っているため、すぐに生ハム生活を始められる。
• 価格が比較的抑えられており、初めて原木に挑戦しやすい。

デメリット

• 不定期入荷で、欲しい時に売ってない可能性が高い。
• 熟成期間や品質の選択肢が少ない。
• 万が一不良品だった場合、返品は可能だが、交換は在庫次第となる。

リアル店舗で探すのは楽しいですが、確実に手に入れたい、種類を選びたい、という方には、やはり次の見出しでご紹介する通販サイトが断然おすすめです。

コストコの生ハム原木に関する最新の入荷情報を検索

【結論】乾燥生ハムの原木を買うなら「通販サイト」が最もおすすめな理由

ここまで、リアル店舗での乾燥生ハム原木の取り扱い状況を見てきましたが、「売ってない」という悩みを根本的に解決してくれるのは、間違いなくオンラインの通販サイトです。
なぜ通販サイトが最強の選択肢となるのか、モモストアがその理由を詳しく解説します。

理由1：圧倒的な品揃えと選択肢の多さ

通販サイトの最大の強みは、その品揃えの幅広さにあります。
リアル店舗ではスペースや需要の関係で数種類しか置けませんが、オンライン上では、スペインやイタリアの様々なメーカー、そして多様な熟成期間を持つ生ハムを比較検討できます。
具体的には、以下のような商品から選ぶことができます。

• 種類：ハモン・セラーノ、プロシュート・ディ・パルマ、ハモン・イベリコ（ベジョータ）、クラッタ（高級希少部位）など
• 熟成期間：12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、さらには36ヶ月以上の長期熟成品
• サイズ：ミニ原木（1kg～2kg）、パレタ（前脚）、原木（後ろ脚）、骨なしブロック

「熟成期間が24ヶ月以上の、特定の地域のプロシュートが欲しい」といった、マニアックな要望にも応えてくれるのは通販サイトならではです。

理由2：品質と価格の透明性

専門の通販サイトでは、商品の詳細情報が非常に明確に記載されています。
「生産者名、熟成期間、豚の品種（セラーノ種、イベリコ種など）、餌の種類」といった、品質を決める重要な要素を比較しながら選べるため、安心して購入できます。
また、テナント料などがかからない分、リアル店舗よりも価格が抑えられていることが多く、コスパの良い商品を見つけやすいのも大きなメリットです。

理由3：カット道具が必ず手に入る

生ハム原木を楽しむためには、専用の生ハム台（ハモネロ）とカットナイフが必須です。
通販サイトでは、これらの道具がセットになった「初心者セット」が豊富に用意されています。
原木単体で購入し、道具は後から揃えるという手間がないため、購入後すぐに生ハム生活をスタートできますよ。

これらの理由から、あなたが本当に欲しい「乾燥させた生ハムの原木」を見つけ、確実に手に入れるためには、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手通販サイトを徹底的に活用することをおすすめします。
次の見出しでは、具体的な通販サイトでの選び方と、おすすめの種類について深掘りしていきましょう。

Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングで買えるおすすめの乾燥生ハムの種類

通販サイトと一口に言っても、それぞれのプラットフォームで特徴や強みが異なります。
ここでは、主要な3つの通販サイトでどのような種類の乾燥生ハムがおすすめか、モモストアが解説します。

Amazon：手軽さとスピード重視で選ぶなら

Amazonの最大の魅力は、その配送スピードと手軽さにあります。
「今すぐ生ハム原木が欲しい！」という場合でも、翌日配送に対応している業者が多く、思い立ったらすぐに購入できるのが強みです。

• おすすめの種類：ミニ原木や骨なしブロック。配送の手間を考慮して、小ぶりで管理しやすい商品が多い。
• 探すキーワード：「生ハム 原木 スタンド付き」「ハモンセラーノ 骨なし ブロック」

特に骨なしブロックは、生ハム台が不要で、すぐにカットして楽しめるため、初めて乾燥生ハムに挑戦する方には最適です。

楽天市場：専門店と熟成期間をじっくり選ぶなら

楽天市場には、生ハムやチーズを専門に扱うショップが多く出店しています。
そのため、商品の熟成期間や生産地にこだわりたい、じっくり比較したいという方に最も適しています。

• おすすめの種類：長期熟成のプロシュート・ディ・パルマ、30ヶ月熟成のハモン・イベリコなどの高級品。
• 購入のポイント：レビュー評価が高く、詳細な商品説明（熟成期間、豚の餌など）が記載されている専門店のものを選ぶ。

ポイント還元率が高いタイミングで購入すれば、高価な原木でも実質的な価格を抑えることができますよ。

Yahoo!ショッピング：ポイントとセット商品狙いなら

Yahoo!ショッピングは、PayPayポイントとの連携が強いため、普段からPayPayを利用している方におすすめです。
また、楽天市場と同様に多くの専門店が出店していますが、ギフトやパーティー向けのセット商品が充実している傾向があります。

• おすすめの種類：生ハム原木とワインのセット、生ハム・チーズ・オリーブオイルのグルメセット。
• 探すキーワード：「生ハム 原木 ギフト」「イベリコ豚 原木 セット」

親しい人へのギフトや、ホームパーティー用に豪華なセットを探している場合は、Yahoo!ショッピングをチェックしてみてください。

通販サイトで人気の生ハム原木ランキングをチェック

通販での生ハム選びの失敗を避けるためのコツ

通販で生ハム原木を購入する際は、以下の3点に注意してください。

• 熟成期間：熟成期間が長いほど、旨味が凝縮し、風味豊かになります。最低でも12ヶ月以上、できれば18ヶ月以上のものを選びましょう。
• ナイフとスタンド：これらがセットになっているか確認しましょう。特にナイフは、刃渡りが長く、しなりのある「生ハム専用」のものが最適です。
• レビュー：実際に購入した人のレビューを参考に、「カットのしやすさ」「脂身の多さ」「味の濃さ」などをチェックしましょう。特に「脂身が多すぎた」というレビューが多い商品は注意が必要です。

生ハム原木を買う前に知っておきたい！プロシュートとハモンセラーノの違い

乾燥生ハムの原木を探す上で、最もよく目にするのが「プロシュート」と「ハモンセラーノ」の二大巨頭です。
どちらも最高に美味しい生ハムですが、その風味や食感には明確な違いがあります。自分の好みに合った生ハムを選ぶために、この違いをしっかりと理解しておきましょう。

プロシュート：イタリアの「まろやかさ」と「繊細さ」

プロシュート（Prosciutto）は、イタリア語で「ハム」を意味しますが、特に非加熱の生ハムを指す場合は「プロシュート・クルード（Prosciutto Crudo）」と呼びます。
プロシュートを代表するのは、パルマ産（Prosciutto di Parma）やサン・ダニエーレ産（Prosciutto di San Daniele）です。

【プロシュートの特徴】

1. 風味：塩気は控えめで、まろやかで繊細な甘みと芳醇な香りが特徴です。非常にバランスの取れた味わいで、どんな食材にも合わせやすいです。
2. 製造工程：海塩のみを使用し、比較的低温でじっくりと熟成させます。豚のもも肉を「ギターの形」に整えるのが特徴的です。
3. 見た目：カットすると、美しいピンク色をしており、しっとりとした質感です。

プロシュートは、メロンやイチジクなどのフルーツと合わせたり、グリッシーニに巻いたり、パスタやピザのトッピングにも幅広く使われます。
生ハム初心者の方や、繊細な味わいを好む方におすすめです。

ハモンセラーノ：スペインの「濃厚さ」と「熟成感」

ハモンセラーノ（Jamón Serrano）は、スペイン産の生ハムで、最も一般的な種類です。
「セラーノ」とは「山の」という意味で、伝統的に山岳地帯の乾燥した場所で熟成されてきました。

【ハモンセラーノの特徴】

1. 風味：プロシュートよりも塩気がやや強く、肉の熟成された旨味が濃厚に感じられます。
2. 製造工程：より乾燥した気候で熟成されるため、水分が飛びやすく、よりドライで硬質な仕上がりになります。
3. 見た目：やや赤みが強く、プロシュートよりもしっかりとした弾力があります。

ハモンセラーノは、パン・コン・トマテ（トマトを塗ったパン）やタパス（スペインの小皿料理）の定番であり、シンプルに赤ワインと合わせるだけでも最高です。
肉の旨味をダイレクトに感じたい方、濃厚な味わいを好む方におすすめです。

これらの違いを知っていれば、通販サイトで生ハム原木を選ぶ際に、失敗なく自分好みの商品を選べるはずですよ。

イベリコ豚の生ハムって何が違う？その魅力と価格の秘密

乾燥生ハムの最高峰として君臨するのが、スペイン産の「ハモン・イベリコ（Jamón Ibérico）」です。
これは、通常の生ハム（ハモン・セラーノ）とは一線を画す、特別な豚から作られる最高級品です。
「なぜこんなに高価なの？」「何がそんなに美味しいの？」という疑問を、モモストアがわかりやすく解説します。

秘密は「イベリコ豚」という特別な品種と飼育方法

ハモン・イベリコは、その名の通り、イベリコ豚というスペイン固有の黒豚の品種からのみ作られます。
一般的な豚と違い、このイベリコ豚は体内に脂肪を蓄えやすく、これが生ハムの美味しさに直結します。

さらに重要なのが、その飼育方法です。
イベリコ豚の生ハムにはランクがあり、その頂点に立つのが「ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ（Jamón Ibérico de Bellota）」です。
「ベジョータ」とはスペイン語でどんぐりを意味し、この豚たちは放牧され、秋から冬にかけてどんぐり（ベジョータ）を食べて育ちます。

このどんぐりの効果こそが、ハモン・イベリコを特別なものにしています。

どんぐりが生み出す「オレイン酸」と「ナッツ香」

どんぐりには、オリーブオイルにも含まれる良質な「オレイン酸」が豊富に含まれています。
このオレイン酸が豚の脂肪に蓄積されることで、イベリコ豚の脂は、

1. 融点が非常に低い：カットして口に入れると、体温でサッと溶け、舌全体に旨味が広がります。
2. 独特の香り：ナッツのような香ばしさと、長期熟成による複雑な熟成香が混ざり合います。

つまり、ハモン・イベリコは、「食べるオリーブオイル」と呼ばれるほどヘルシーで上質な脂を持つ生ハムなのです。

イベリコ豚の価格の秘密

ハモン・イベリコが高価である理由は、その手間暇にあります。

1. 品種の希少性：イベリコ豚は成長が遅く、飼育に時間がかかります。
2. どんぐり放牧：どんぐりを与える期間（モンタネーラ）が限られ、広大な土地が必要です。
3. 超長期熟成：ベジョータの場合、熟成期間は36ヶ月（3年）以上にも及びます。

3年もの時間をかけてようやく完成する生ハムですから、高価になるのは当然と言えます。
もし特別な日のお祝いや、本当に贅沢な時間を過ごしたいときには、ぜひ一度ベジョータの原木やブロックに挑戦してみてください。その感動は忘れられないものになりますよ。

ハモン・イベリコ・デ・ベジョータの現在の相場を検索

乾燥生ハム原木を美味しく食べるための「カット方法」のコツ

生ハムの原木を購入したら、いよいよ「カット」という最大の楽しみが待っています。
しかし、これが意外と難しく、「パサパサになってしまった」「均等に切れない」と悩む方も多いです。
生ハムを最も美味しい状態で楽しむための、モモストア流カットのコツをご紹介します。

初心者向け：カットに必要な道具を完璧に揃える

まずは、カットを成功させるために必要な道具を揃えましょう。通販のセット商品に含まれていることが多いですが、質の良いものに買い替えるのもおすすめです。

必要な道具リスト

道具名	役割と選び方のポイント
生ハム台（ハモネロ）	原木をしっかりと固定するための台。グラグラしない安定性が最重要です。
生ハム専用ナイフ	刃渡りが30cm前後と長く、非常に細く、しなりのあるナイフ。これがないと薄く切れません。
ペティナイフ	骨の周りの肉を切り離したり、皮や脂を取り除いたりするための小回りの利くナイフ。
トング（または皿）	カットした生ハムを触らずに（手の温度で溶かさないように）移動させるために使います。
シャープナー	生ハムナイフは頻繁に研ぐ必要があります。

特に生ハム専用ナイフは、切れ味が命です。
「どうせ切るだけだから」と普通の包丁で代用すると、厚切りになってしまい、生ハムの旨味や口溶けが台無しになってしまいますので、必ず専用のものを用意してください。

カットのコツ：薄さ、角度、そして安全第一

実際にカットする際の重要なコツは、以下の3点です。

究極の「薄さ」を目指す

生ハムの美味しさは、いかに薄くスライスできるかにかかっています。
目標は、向こう側が透けて見えるほどの薄さです。
薄く切ることで、口に入れた瞬間に体温で脂が溶け、最高の口溶けと香りが楽しめます。
ナイフを押し付けず、手前に引くストロークを最大限に活かし、力を入れずに「スッ、スッ」と優しくスライスすることを意識しましょう。

カット面は常に「水平」に保つ

カットし始める面は、常に水平に保つことが大切です。
カット面が斜めになると、次に切る際にナイフが入りにくくなったり、均一な厚さに切ることができなくなったりします。
生ハム台に固定した後、まず皮と黄色い脂身を必要な分だけ取り除き、常に平らな面を維持するようにカットを進めましょう。

安全を最優先に（手はナイフの進行方向に置かない）

生ハム原木は硬く、ナイフは非常に鋭利なため、怪我には十分注意が必要です。
カット中は、ナイフの進行方向には、絶対に手を置かないようにしてください。
切る面と逆側に手を添えるか、生ハム台の固定部を持つなど、常に安全な体勢を意識しましょう。
無理をせず、慣れないうちはゆっくりと慎重に作業を進めることが、美味しく安全に楽しむための第一歩です。

初めてカットする方は、「生ハム原木　カット方法　動画」などで検索して、プロの動きを参考にすると失敗が少なくなりますよ。

乾燥生ハムの正しい保存方法と賞味期限を伸ばす裏技

無事に乾燥生ハムの原木を手に入れたら、次に考えるべきは「どうやって最後まで美味しく食べきるか」です。
原木は非常に大きく、カットし始めてからの保存方法が非常に重要になります。
間違った方法で保存すると、すぐに酸化したり、カビが生えたりして、「せっかく買ったのに！」と後悔することになりかねません。 モモストアが、生ハム原木を長持ちさせるための正しい保存方法と裏技をお教えします。

原木（未カット）の状態での保存

まだ手を付けていない原木の状態であれば、保存は比較的簡単です。

• 保存場所：直射日光が当たらず、涼しい、風通しの良い場所を選びましょう。理想は15℃〜20℃程度の「冷暗所」です。
• 湿度：乾燥生ハムなので、湿気は大敵です。湿度の高い場所は避け、乾燥した環境を保ってください。
• 注意点：冷蔵庫に入れるのは避けてください。冷蔵庫の低温と乾燥は、生ハムの風味や食感を損なってしまう可能性があります。

生ハムの原木は、熟成が終わっているとはいえ、呼吸をしています。適切な環境で保存すれば、数ヶ月から1年程度は美味しく食べることができます。賞味期限は、基本的に購入から1年間を目安にすると良いでしょう。

カット面を守る！生ハム専用の保存テクニック

一度カットし始めた生ハムの保存こそが、最も重要で難しいところです。
カットした後の切り口は、空気に触れて酸化し、乾燥してしまうためです。

【カット面の保存手順】

1. 脂でフタをする：カットする際に剥がした白い脂身を、捨てずに保管しておきます。
2. 切り口に貼り付ける：カットが終わったら、切り口全体を覆うように、この脂身のブロックを貼り付けます。これが天然の「フタ」となり、酸化と乾燥から肉を守ってくれます。
3. ラップで密封：脂身の上から、さらに空気が入らないようにしっかりとラップで密着させます。
4. 布で包む：最後に、全体をキッチンタオルや専用の布（生ハムカバー）で包み、埃や光から守ります。

カット面を覆う脂は、決して黄色い酸化した脂（最初に剥がす部分）ではないので、間違えないように注意してください。あくまで、カットして出てきたばかりの新鮮な白い脂身を使うのが裏技です。

この方法で保存すれば、原木全体を冷蔵庫に入れなくても、カット後の生ハムの風味を長期間保つことができますよ。

生ハム原木のカビ対策について詳しく検索

カット後の生ハムがパサパサにならないための賢い保存法

原木から切り出した生ハムは最高ですが、数日経つと「あれ？なんだかパサパサで硬くなってきた…」と感じることがあります。
これは、切り出した生ハムが空気に触れて乾燥し、旨味成分が失われ始めているサインです。
原木そのものの保存とは別に、切り身を美味しく保つための保存方法も知っておきましょう。

切り身を冷蔵保存する際のポイント

カットした生ハムは、すぐに食べきれない分は冷蔵庫で保存する必要がありますが、ただラップで包むだけではパサつきを防げません。

【賢い冷蔵保存テクニック】

1. 小分けにして密封：一度に食べきれる量（例えば50g～100g）ずつ小分けにし、空気をしっかり抜いてラップで二重に包みます。
2. ジップ付き袋で二重防御：ラップで包んだものを、さらにジップ付きの保存袋に入れ、ここでもできる限り空気を抜いて密閉します。
3. 冷蔵庫のチルドルーム：冷蔵室の中でも、温度が低く一定しているチルドルームで保存するのが理想的です。

この二重の密封によって、乾燥と酸化を最小限に抑えることができます。これで、カット後も約1週間程度は風味が保たれます。

裏技！冷凍保存で長期保存を可能に

「しばらく食べる予定がない」「大量にカットしてしまった」という場合は、冷凍保存も可能です。
生ハムは塩分と脂分が多いため、完全にカチカチにはなりにくく、比較的冷凍に向いています。

【冷凍保存の手順】

1. 重ねずに広げる：生ハム同士がくっつかないよう、アルミホイルの上に薄く広げるか、クッキングシートで間に挟んで重ねます。
2. 完全密封：ラップで何重にも包み、さらに冷凍保存用の密閉容器またはジップ付き袋に入れて冷凍庫に入れます。

【解凍の仕方】

最も重要なのは解凍方法です。
絶対に電子レンジや常温で一気に解凍しないでください。急激な温度変化で水分が飛び、パサパサになってしまいます。

冷凍庫から出し、冷蔵庫に移してゆっくりと自然解凍するのが正解です。
食べる1時間ほど前に冷蔵庫から出し、常温に戻してから食べると、脂が溶けて最高の口溶けが楽しめますよ。

「生ハムは高い」を覆す！コスパ最強の乾燥生ハムを探すポイント

乾燥生ハム、特に原木となると、「高価な贅沢品」というイメージが先行してしまいますよね。
しかし、選び方のポイントを押さえれば、「生ハムは高い」という常識を覆す、コスパ最強のアイテムを見つけることができます。

ポイント1：原木より「パレタ（前脚）」や「ブロック」を選ぶ

最も安価に乾燥生ハムを楽しむ方法は、部位と形状を工夫することです。

• パレタ（前脚）：原木（後ろ脚）に比べて小ぶり（約4kg～5kg）で、その分価格も安くなります。手軽に生ハム原木の雰囲気を楽しみたい初心者の方に最適です。
• 骨なしブロック：骨がない分、歩留まり（可食部）が良く、カットの手間も少ないため、グラム当たりの単価を考えると非常にコスパが良いです。

骨付きの原木はロマンがありますが、骨の周りの肉をカットするのが難しく、残ってしまう部分も多いです。無駄なく食べきりたいなら、まずは骨なしブロックから試してみましょう。

ポイント2：「熟成期間」と「価格」のベストバランスを見極める

生ハムは熟成期間が長いほど高価になりますが、必ずしも「長い＝コスパが良い」とは限りません。

熟成期間	特徴	コスパ評価
10～12ヶ月	あっさりとしていて、塩気が強め。日常使いに適している。	★★★★★（最高）
14～18ヶ月	旨味と塩気のバランスが最も取れており、風味も豊かになる。	★★★★☆（優秀）
24ヶ月以上	旨味が凝縮した高級品。贅沢な味わいだが、価格は高くなる。	★★★☆☆（贅沢品）

コスパを重視するなら、熟成期間14ヶ月～18ヶ月程度のハモン・セラーノを選ぶのが最もおすすめです。適度な旨味と価格のバランスが取れており、飽きずに日常的に楽しむことができます。

ポイント3：まとめ買いや訳あり品を狙う

通販サイトでは、以下のようなタイミングを狙うと、さらにお得に購入できます。

• セット品：原木とスタンド、ナイフがセットになった初心者セットは、単体で買うより大幅に安価です。
• 訳あり品：賞味期限が近い、あるいは形が少し崩れているなどの理由で、専門ショップが「訳あり」として格安で販売することがあります。自宅用であれば全く問題なく美味しく食べられるため、見つけたら即購入することをおすすめします。

特に年末年始は需要が高まり価格も上がりやすいので、少し時期を外したタイミングで検索してみるのも一つの手です。

乾燥生ハムの代わりになる？おすすめのドライフードおつまみ

「やっぱり原木は大きすぎる…」「カットが面倒くさいけど、あの乾燥した旨味と塩気が欲しい！」
そんなあなたのために、乾燥生ハムの代替品として楽しめる、おすすめのドライフードおつまみをモモストアが厳選してご紹介します。これらもまた、通販サイトや輸入食品店で手に入りやすいものばかりです。

ハードサラミ（ソシソン・セックなど）

生ハムと同じ「非加熱食肉製品」ですが、ひき肉を詰めて乾燥・熟成させたサラミは、生ハムに負けない濃厚な旨味と、硬質な食感が魅力です。
フランスのソシソン・セックや、イタリアのフェリーノサラミなどが有名です。
生ハムよりも塩気やスパイスが効いているものが多く、ワインやビールのおつまみに最適です。
カットが簡単で、薄くスライスするだけで手軽に楽しめます。

特におすすめのサラミ

• 熟成期間の長いもの：乾燥がしっかり進んでいるため、生ハムに近い凝縮感があります。
• 白カビ付き：表面に白カビが付いているものは、熟成香が豊かで、チーズのような風味を楽しめます。

牛肉の乾燥肉「ブレザオラ」

これは日本ではまだあまり知られていませんが、乾燥生ハム（豚肉）の代替品として非常に優秀なのが、イタリア発祥のブレザオラ（Bresaola）です。
ブレザオラは、牛肉のモモ肉を塩漬けにして乾燥・熟成させた食品で、豚肉の生ハムよりもあっさりとしており、ヘルシー志向の方にもおすすめです。

• 風味：赤身肉の旨味が凝縮されており、脂肪分が少ないため非常にさっぱりしています。
• 食べ方：レモン汁とオリーブオイルを少しかけて食べるのが一般的で、肉の旨味が引き立ちます。

ドライエイジングされたチーズ

乾燥肉ではありませんが、長期熟成・乾燥されたチーズも、生ハムの旨味と塩気を求める欲求を満たしてくれます。
特に、イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノや、スペインのマンチェゴ（熟成タイプ）などは、アミノ酸の結晶がシャリシャリとした食感と深い旨味を生み出します。
薄切りではなく、小さく砕いて食べることで、生ハムの濃厚さに近い満足感が得られますよ。

これらのドライフードも、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの輸入食品専門ショップで簡単に見つかります。
生ハム原木が見つからない、または手が出せないときでも、これらの代替品で美味しいおつまみライフを楽しんでくださいね！

ソシソン・セックの購入先を検索

生ハム原木を最高に楽しむための「ペアリング」とレシピ

乾燥生ハム原木を手に入れたら、その楽しみ方は無限大です。ただそのまま食べるだけでなく、様々な食材と組み合わせることで、生ハムの持つポテンシャルを最大限に引き出すことができます。 ここでは、モモストアおすすめの生ハムのペアリングと、簡単なレシピをご紹介します。

最高のペアリング：飲み物編

生ハムの塩気と脂を流し込み、旨味をさらに引き立ててくれる飲み物を選びましょう。

【プロシュートに合う飲み物】

• スパークリングワイン（プロセッコ）：繊細な泡がプロシュートのまろやかな脂をさっぱりと洗い流し、清涼感を与えてくれます。
• 辛口の白ワイン（ソアヴェなど）：イタリアの生ハムには、同じ土地の白ワインが間違いなく合います。

【ハモンセラーノ・イベリコに合う飲み物】

• シェリー酒（フィノ・アモンティリャード）：スペインの生ハムには、スペインの伝統的なお酒が最高です。特にフィノやアモンティリャードのドライでナッツのような香りが、生ハムの熟成香と驚くほどマッチします。
• 軽めの赤ワイン（ボージョレなど）：濃厚なイベリコ豚の旨味には、渋みが少ない軽やかな赤ワインもおすすめです。

最高のペアリング：食材編

生ハムは「塩気」と「脂」の塊ですから、これを中和してくれる「酸味」や「甘み」を持つ食材と合わせるのが鉄則です。

【定番ながら最強の組み合わせ】

1. メロン：定番中の定番ですが、メロンの強い甘みが生ハムの塩気を包み込み、最高のハーモニーを生み出します。
2. モッツァレラチーズ：水牛のモッツァレラ（モッツァレラ・ディ・ブッファラ）は、ミルクのコクと水分が生ハムの塩分を穏やかにしてくれます。
3. イチジク・ブドウ：特に秋から冬にかけて旬を迎えるイチジクやブドウは、甘みが強く、生ハムと一緒に口に運ぶと極上のデザートになります。

簡単！生ハム原木を楽しむレシピ3選

カットした生ハムをさらに美味しくするための、簡単なアレンジレシピをご紹介します。

レシピ1：生ハムとモッツァレラのピンチョス

作り方：カットした生ハムにバジルを一枚乗せ、小さな角切りにしたモッツァレラチーズを乗せて巻きます。最後にオリーブオイルを少し垂らして、ブラックペッパーを軽く振れば完成です。モッツァレラの代わりにクリームチーズやリコッタチーズでも代用できます。

レシピ2：生ハムのブルスケッタ

作り方：バゲットを薄くスライスし、トーストします。トーストしたバゲットに、ニンニクの断面をこすりつけ、トマトの果肉を塗ります。最後に生ハムをラフに盛り付け、良質なオリーブオイルをかければ、本場スペインのタパスの完成です。

レシピ3：生ハムとルッコラのサラダ

作り方：ルッコラをメインに、ベビーリーフを混ぜたサラダに、生ハムを贅沢に散らします。ドレッシングはシンプルに、バルサミコ酢とオリーブオイル、塩胡椒のみ。生ハムの塩気がドレッシング代わりになるので、かけすぎに注意しましょう。パルミジャーノ・レッジャーノを削りかけると、さらに風味豊かになります。

生ハムの原木があるだけで、自宅での食卓がまるでヨーロッパのバルになったかのような贅沢な雰囲気に包まれますね。ぜひ、色々なペアリングを試して、自分だけの最高の組み合わせを見つけてみてください。

生ハム原木を購入する前に確認したい「熟成期間」と「等級」の正しい見方

通販サイトで生ハム原木を選ぶ際、「ハモン・セラーノ 12ヶ月熟成」や「ハモン・イベリコ ベジョータ 36ヶ月熟成」といった表記を目にしますね。この「熟成期間」と「等級」こそが、生ハムの風味と価格を決定づける最も重要な要素です。
知識としてこれを知っておくだけで、あなたの生ハム選びのレベルは格段に上がります。

熟成期間の正しい見方：短いとサッパリ、長いと濃厚

熟成期間（キュアリング期間）は、生ハムの水分が抜け、旨味成分であるアミノ酸がどれだけ生成されたかを示す時間です。

【ハモン・セラーノの場合】

• 10ヶ月〜12ヶ月（ボデガ）：最も一般的な熟成期間。サッパリとしたフレッシュな味わいで、塩気が際立ちます。日常使いや初めての原木に最適です。
• 14ヶ月〜18ヶ月（レセルバ）：程よく旨味が凝縮し、風味のバランスが取れた状態。多くの生ハムファンが最もコスパが良いと感じる期間です。
• 18ヶ月以上（グランレセルバ）：長期熟成によるナッツのような芳醇な香りが増し、肉の旨味が濃厚になります。特別な日のために選びたい高品質な生ハムです。

【プロシュートの場合】

• 12ヶ月〜18ヶ月：まろやかで繊細な甘みが特徴のプロシュートも、熟成が長いほどナッツ香や熟成香が増します。
• 24ヶ月以上：非常に希少で、より複雑で奥深い味わいになります。

あなたがもし「濃厚で深い旨味」を求めているなら、迷わず18ヶ月以上の「グランレセルバ」を選んでください。

ハモン・イベリコの等級：ベジョータの特別感

イベリコ豚の生ハムには、その飼育方法によって明確な等級が定められており、これが価格に直結します。

等級名	和訳（通称）	飼育方法
ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ	どんぐり育ち	放牧され、最後の肥育期にどんぐり（ベジョータ）のみを食べて育った最高級品。
ハモン・イベリコ・デ・セボ・カンポ	放牧・穀物飼育	放牧されるが、穀物や飼料も与えられて育ったもの。ベジョータに次ぐ等級。
ハモン・イベリコ・デ・セボ	穀物飼育	放牧されず、主に穀物や飼料で育ったもの。イベリコ豚の生ハムの中では最も安価。

生ハムのパッケージには、これらの等級を示す「色付きのラベル（ベジョータは黒または赤）」が貼られています。通販サイトの写真でもこのラベルを確認できます。
「イベリコ豚」と書いてあっても、等級によって品質や価格に大きな差があることを知っておきましょう。本当に特別な体験がしたいなら、迷わず「ベジョータ」を選んでくださいね。

乾燥生ハム原木購入後の後悔を防ぐ！よくある失敗談と対策

生ハム原木は高価な買い物であり、一度買ったら長く楽しみたいものですが、初めての購入で失敗してしまうケースも少なくありません。
ここでは、モモストアが収集した「生ハム原木購入後の後悔」をいくつかご紹介し、その対策を解説します。これらの失敗を避けて、最高の生ハムライフを送りましょう。

失敗談1：思ったより管理が大変でカビが生えた

【失敗の背景】
原木を「常温で放置しておけば大丈夫」と思い込み、風通しの悪い場所や、温度・湿度の高い場所にそのまま置いてしまった。
特に梅雨の時期や夏場に多く見られます。

【対策】
生ハムは乾燥食品ですが、日本の気候はヨーロッパよりも湿気が多いため、カビが生えやすいです。
必ず冷暗所で風通しの良い場所に保管し、湿度が高い時期はエアコンや除湿機を使って湿度をコントロールしましょう。
もし表面に青カビが生えても、その部分を削り取れば問題なく食べられますが、大量に生える前に適切な環境に移すことが重要です。

失敗談2：骨の周りの肉がうまくカットできず残ってしまった

【失敗の背景】
大きな原木（後ろ脚）を購入したが、骨の周りの複雑な形状の肉をカットする技術がなく、大量の肉を無駄にしてしまった。

【対策】
まずは「パレタ（前脚）」や「骨なしブロック」から始めるのが賢明です。
どうしても原木を楽しみたい場合は、骨の周りをカットするためのペティナイフをしっかりと用意し、複雑な部分は「肉の筋に沿って切り離す」ように意識しましょう。
残ってしまった肉も、そのまま捨てるのではなく、細かく刻んでパスタソースやスープの出汁として使うことができますよ。

失敗談3：ナイフが切れず、厚切りになりすぎて美味しくない

【失敗の背景】
セットで付いてきたナイフをそのまま使用したが、切れ味が悪く、薄くスライスできなかった。
生ハムは薄切りでこそ、その風味と口溶けが活きます。

【対策】
生ハム専用ナイフは、毎回カットする前に研ぐくらいの気持ちで切れ味を保つことが大切です。
また、セット品のナイフの質が悪い場合は、思い切って高品質な生ハム専用ナイフを別途購入することを強くおすすめします。良いナイフで切る生ハムは、味も食感も全く違います。

これらの失敗談と対策を知っておけば、あなたは安心して乾燥生ハム原木を購入し、最後まで美味しく堪能できるはずです。

生ハム原木を使い切る！飽きずに楽しむための「アレンジレシピ集」

生ハム原木は約6kg〜8kgと大容量です。「途中で飽きてしまうのではないか？」と心配になる方もいるでしょう。
しかし、生ハムは単なるおつまみではなく、料理の具材や調味料としても非常に優秀です。
飽きずに最後まで美味しく使い切るための、モモストアおすすめの絶品アレンジレシピをご紹介します。

【調理不要】究極の生ハム丼

材料：ご飯、生ハム、卵黄、醤油（またはオリーブオイル＋塩胡椒）
作り方：
1. ご飯をよそい、カットした生ハムを贅沢にご飯を覆うように敷き詰めます。
2. 真ん中にくぼみを作り、新鮮な卵黄を乗せます。
3. 醤油を少し垂らすか、生ハムの塩味を活かすためにオリーブオイルと粗挽き胡椒をかけます。

温かいご飯と冷たい生ハム、そして卵黄のコクが絡み合い、最高のTKG（卵かけご飯）になります。生ハムの消費スピードが爆発的に上がるレシピです。

【調理加熱】生ハムとアスパラガスのパスタ

材料：パスタ、生ハム、アスパラガス、ニンニク、オリーブオイル、塩胡椒
作り方：
1. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ、香りを出す。
2. カットしたアスパラガスを炒め、茹で上がったパスタを投入。
3. 火を止めてから生ハムをちぎって加え、塩胡椒で味を整える。生ハムに熱を加えすぎると硬くなるため、余熱で温める程度がベストです。

生ハムの塩気と脂がパスタに溶け出し、シンプルなペペロンチーノが格段にランクアップします。

【おつまみ】生ハムと柿のブルスケッタ

材料：バゲット、生ハム、柿（または梨）、クリームチーズ、ハチミツ
作り方：
1. バゲットをトーストし、クリームチーズを塗る。
2. 皮を剥いて薄切りにした柿（または梨）を乗せる。
3. 生ハムを適量乗せ、最後にハチミツを少し垂らす。

生ハムの塩気、柿の甘み、チーズのコクが絶妙にマッチし、まさにレストランに出てくるようなおしゃれなおつまみが完成します。パーティーにも最適な一品です。

生ハムは、加熱料理の具材として使うことで、大量に消費することができます。例えば、

• 生ハムと野菜の炒め物：生ハムの塩気が調味料代わりになります。
• ピザやオムレツの具材：塩分を控えめにすれば、生ハムの旨味が料理全体に広がります。

原木一本を使い切るには、こうしたアレンジレシピを積極的に試すことが成功の鍵になりますよ。ぜひチャレンジしてみてください！

乾燥生ハムの原木を長期間楽しむための「コミュニティ活用法」

生ハム原木を購入した際、「自分一人では食べきれないかも…」と悩む方もいるかもしれません。しかし、今はSNSやインターネットを通じて、生ハム原木をシェアしたり、楽しさを共有したりするコミュニティが活発になっています。 原木を最大限に楽しむための、新しいコミュニティ活用法をモモストアが提案します。

生ハム「シェア会」を企画する

原木は大きいため、ご近所の友人や職場の同僚など、数人で購入資金を出し合い、「生ハムシェア会」を開くのは非常に賢い方法です。

• メリット：購入費用を抑えられる。大人数でワイワイとカットする楽しさを共有できる。
• 注意点：カット後の保存は、各自が責任を持って行う必要があります。衛生管理について事前にルールを決めておきましょう。

カットした生ハムを公平に分けるためのルール（骨の重さを引いた可食部を計算するなど）を決めておくと、トラブルなくスムーズにシェアできます。

SNSで「カット実況」を投稿する

生ハム原木は、それ自体が「コンテンツ」になります。
初めて原木を固定する様子、緊張しながらナイフを入れる瞬間、そして最高の薄さにスライスできた時の感動などを、SNS（X, Instagram, TikTokなど）で「実況」として投稿してみましょう。

• メリット：フォロワーや友人と楽しさを共有できる。生ハム好きの新しい仲間が見つかる。
• 投稿のコツ：ハッシュタグ（#生ハム原木 #ハモンセラーノ #生ハムカット）を上手く活用することで、生ハムマニアからの情報交換やアドバイスが得られることがあります。

生ハム原木は、単なる食品ではなく、「体験を共有するツール」としても非常に価値があるのです。

オンラインの掲示板や専門フォーラムで情報交換

生ハム原木に関する質問や相談は、専門的な知識を持った人が集まるオンラインフォーラムや掲示板で尋ねるのが確実です。
「どのメーカーの熟成期間がおすすめか？」「どこで安く買えるか？」といった具体的な情報から、「カットで失敗した時の対処法」まで、リアルな体験談に基づくアドバイスが手に入ります。

• 探し方：Google検索で「生ハム 原木 コミュニティ」「ハモンセラーノ 掲示板」などで検索してみてください。

生ハム原木は「一人で食べるもの」ではなく、「皆で楽しむもの」という意識を持つと、より長く、楽しく、原木を堪能することができるはずです。

乾燥生ハムと「日本の生ハム」の決定的な違いと選び方

ここまで主にヨーロッパの乾燥生ハム（ハモンセラーノやプロシュート）について解説してきましたが、日本のスーパーでよく見かける「国産生ハム」との違いについて、改めて整理しておきましょう。
この違いを知っておくことで、あなたの「乾燥生ハム」に対する理解が深まり、より賢い買い物ができます。

日本の生ハム：しっとりとした「非加熱食肉製品」

日本で製造・販売されている生ハムの多くは、豚肉を塩漬けにした後、乾燥・熟成の工程はありますが、ヨーロッパの伝統的な生ハムほどの長期熟成は行いません。
日本の生ハムの最大の特徴は「しっとりとした柔らかさ」です。これは、加熱せずに食べられるように衛生管理を徹底しつつ、肉の水分を適度に保っているためです。

• 食感：非常に柔らかく、口の中でとろけるような食感。
• 風味：塩気と旨味はありますが、熟成による複雑なナッツ香や熟成香はほとんどありません。
• 用途：サンドイッチやサラダ、マリネなど、他の食材と合わせて使うのに適しています。

ヨーロッパの乾燥生ハム：ドライで硬質な「長期熟成の旨味」

一方、私たちが求めているハモンセラーノやプロシュートは、数ヶ月から数年かけてじっくりと乾燥・熟成されています。

• 食感：ドライで硬質な部分と、脂が溶け出す部分があり、噛みしめるほどに旨味が溢れます。
• 風味：アミノ酸の結晶（チロシン）によるシャリシャリとした食感と、ナッツ、熟成チーズ、ドライフルーツのような複雑で芳醇な香りが特徴です。
• 用途：シンプルにそのまま、またはワインやシェリー酒と合わせて、肉そのものの風味を楽しむのに適しています。

用途で選ぶ！生ハムの賢い使い分け

どちらの生ハムも美味しいですが、用途によって使い分けるのが「通」のやり方です。

目的	おすすめの生ハム	理由
おつまみとして主役	乾燥生ハム（原木・ブロック）	濃厚な旨味と熟成香があり、それだけで満足感が高い。
サラダやサンドイッチ	日本の生ハム（パック）	薄く柔らかく、他の食材と馴染みやすい。価格も安価で日常使い向き。
パスタやピザの具材	乾燥生ハム（骨なしブロック）	加熱しても旨味が残りやすく、料理全体に高級感を与える。

あなたが「乾燥させた生ハム」を探していたのは、単に「生ハム」が欲しかったのではなく、「長期熟成による凝縮された旨味と風味」を求めていたからに違いありません。
ぜひ、この違いを理解して、最高の生ハム選びをしてくださいね。

日本の生ハムと海外の生ハムの違いを詳しく検索

生ハムと一緒に買いたい！原木をさらに豪華にする周辺アイテム

乾燥生ハムの原木やブロックを手に入れたら、さらに食卓を華やかに、そして生ハムの体験を格上げしてくれる周辺アイテムも揃えたいですよね。
ここでは、モモストアが厳選した「生ハムを120%楽しむためのアイテム」をご紹介します。これらのアイテムも、通販サイトで生ハムと一緒に購入できますよ。

生ハム専用のオリーブオイル

生ハムに上質なオリーブオイルを少量かけるだけで、風味が劇的に変化します。
特に、イタリアのプロシュートには、フルーティーで苦味が少ない「エクストラバージンオリーブオイル」がおすすめです。
オイルが生ハムの脂と合わさることで、口溶けがさらに滑らかになり、香りが引き立ちます。塩気も穏やかになるため、食べやすくなります。

グリッシーニやクラッカー

生ハムをシンプルに楽しむための土台として、グリッシーニ（イタリアの細長いスティック状のパン）や、無塩のクラッカーは欠かせません。
生ハムを一枚巻き付けて食べるだけで、高級感のあるおつまみになります。グリッシーニのパリッとした食感が、生ハムの柔らかい食感と良いコントラストを生み出してくれます。

バルサミコ酢（熟成タイプ）

生ハムの塩気を抑え、味に深みを加えるのが、熟成されたバルサミコ酢です。
特に、粘度が高く、甘みが強い「バルサミコクリーム」や「アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ」のような高級品を少量かけると、生ハムの旨味と酸味、甘みが相まって、絶妙なバランスになります。

サラダや、先ほど紹介したモッツァレラチーズとのピンチョスに使うと、その威力を最大限に発揮します。

生ハム専用の「カバー」または布

原木を保存する際、埃や光から守るための専用の布製カバーがあると非常に便利です。
これは、生ハムが呼吸するための環境を保ちながら、清潔に保つ役割があります。
通販サイトでは、通気性の良い専用のコットンバッグが販売されているので、生ハム原木と一緒に購入することをおすすめします。
新聞紙やビニール袋で代用する方もいますが、風味の劣化やカビの原因になりかねないので、専用品を使うのが最も安心です。

これらのアイテムを揃えることで、あなたの生ハムライフはさらに豊かで、特別なものになるはずです。
ぜひ、最高の乾燥生ハムと、それを引き立てる名脇役たちを一緒に探してみてくださいね！