ハゼがスーパーや魚屋で売ってない理由は?自分で釣る方法と旬の時期を解説!
こんにちは!モモストアです。
「たまにはちょっと贅沢に、美味しいハゼの天ぷらが食べたいな」と思って、近所のスーパーやデパートの魚屋さんをのぞいてみたけど…
「あれ、ハゼって全然売ってないな?」
そう感じたことはありませんか?
実は、美味しいのにあまり店頭で見かけないのには、ちゃんと理由があるんです。
この記事では、ハゼが市場に流通しにくい3つの理由から、確実に新鮮なハゼを手に入れる方法、さらには自分で釣る楽しみ方まで、モモストアが詳しく解説していきますね!
・ハゼはそもそも食用魚としての流通量が少ないのが現状!
・ハゼを獲る漁師が少ない?漁獲方法と流通ルートの特殊性
・ハゼの旬と時期はいつ?一番美味しい「落ちハゼ」の魅力
・どうしてもハゼを食べたい!ハゼを確実に手に入れる方法を徹底解説
- ハゼがスーパーや魚屋で売ってないのはなぜ?主な理由3つ
- ハゼはそもそも食用魚としての流通量が少ないのが現状!
- ハゼを獲る漁師が少ない?漁獲方法と流通ルートの特殊性
- ハゼの旬と時期はいつ?一番美味しい「落ちハゼ」の魅力
- どうしてもハゼを食べたい!ハゼを確実に手に入れる方法を徹底解説
- ハゼの産直・通販で購入できるサイトはある?おすすめはココ!
- 新鮮なハゼを自分で釣って食べる!ハゼ釣りの簡単な始め方
- ハゼを釣るのに最適な時期と場所は?ファミリーでも楽しめる!
- ハゼの調理は手間がかかる?絶品ハゼ料理のおすすめレシピ
- 天ぷらだけじゃない!ハゼの唐揚げや煮付けの楽しみ方
- ハゼが美味しいと言われるのはなぜ?高級魚扱いされる理由
- ハゼと似た魚は代用できる?似た風味を持つ魚の紹介
- 【モモストアの結論】売ってないハゼを最高の状態で味わうために
ハゼがスーパーや魚屋で売ってないのはなぜ?主な理由3つ

「ハゼは天ぷらの王様」とも言われるくらい、上品な白身で美味しい魚ですよね。でも、なぜか大手スーパーの鮮魚コーナーや、一般的な街の魚屋さんでは滅多に見かけません。その背景には、主に3つの理由が関わっているんです。
理由その1:漁獲量の減少と流通の非効率性
まず、一番大きな理由として、漁獲量の問題があります。ハゼは主に内湾や河口などの汽水域で獲れますが、近年は環境の変化や乱獲、生息地の減少などにより、漁獲量が以前に比べて減少傾向にあると言われています。
特に、大量に安定供給できるような漁獲方法が難しく、小規模な漁師さんによる漁が中心となっています。
そして、流通の側面から見ると、ハゼは「大衆魚」というよりは「地域特有の魚」や「高級天ぷら店の食材」という位置づけが強いんです。
| 大衆魚(例:サバ、イワシ) | 大規模な漁獲→市場に大量に出荷→全国のスーパーへ |
| ハゼ | 小規模な漁獲→一部の市場または漁師から直接高級料理店や専門店へ→一般流通には回りにくい |
このように、流通の仕組みが大量販売向きではないため、私たちが普段利用するお店には並びにくいんですね。
理由その2:鮮度保持の難しさと日持ちの短さ
ハゼは、実は非常にデリケートな魚なんです。新鮮な活けハゼはすぐに弱ってしまい、死んでしまうと鮮度の劣化が早いという特性があります。
スーパーに並ぶ魚の多くは、漁獲から店頭に並ぶまでに数日間の時間を要しますが、ハゼの鮮度をその期間保つのは非常に難しいとされています。
特に、多くのスーパーでは、遠方から仕入れた魚を冷凍したり、氷漬けで輸送したりしますが、ハゼの上品な風味は、鮮度が落ちるとすぐに失われてしまいます。そのため、鮮度を重視するハゼは、近場の市場や、漁師さんと直接つながりのある専門店でしか扱えないという事情があるんです。
活きている状態で市場に運ぶためのコストも高く、結果として「取り扱いが面倒な魚」として敬遠されがちになってしまうんですね。
理由その3:調理の手間と一般家庭での需要の低さ
美味しいハゼですが、食べるためには手間がかかることも、売れない理由の一つです。
- 小型であること: ハゼはサイズが小さいため、数を揃えるのに手間がかかります。
- 下処理の必要性: ウロコを取り、内臓を出し、背開きにするなど、天ぷらにするには細かい下処理が必要です。
最近の消費者は、手軽に調理できる魚や、すでに切り身になっている魚を好む傾向があります。アジやサンマのように、頭を落として焼くだけ、あるいは刺身用のサクが売られているような魚と比べると、ハゼは「自分で頑張って調理する必要がある魚」と見なされがちです。
その結果、一般家庭からの強い需要が生まれにくく、「売れないから仕入れない」というお店側の判断につながっているというわけです。
魚屋さんとしても、手間とリスクをかけて仕入れても売れ残る可能性が高いなら、安定して売れる他の魚を優先するのは当然のことですよね。
これらの理由から、私たちがハゼを食べるには、お店に頼るのではなく、「自力で手に入れる」という方法が最も確実で新鮮なものを味わえる道となるんです。
ハゼはそもそも食用魚としての流通量が少ないのが現状!
先ほどの項目でも触れましたが、ハゼの流通量は私たちが想像するよりも圧倒的に少ないのが現状です。これはハゼの生態や漁の方法が深く関わっています。
ハゼの主な種類と食用としての価値
「ハゼ」と一言で言っても、実は多くの種類がいます。食用として主に珍重されるのは「マハゼ」で、特に成長したマハゼは「落ちハゼ」として最高の味覚とされます。
| マハゼ | 内湾や河口に生息。上品な白身で天ぷらに最適。最も流通するが量が少ない。 |
| ウロハゼ | マハゼよりやや沖合に生息。ウロコが固く、食味はマハゼに劣るとされる。 |
| チチブなど | 小型で食用には向かない種類。釣りでは外道として釣れることが多い。 |
流通量が少ない理由は、漁獲の規模にあります。
大規模な沖合漁業で獲れるサバやマグロと違い、ハゼは内湾の浅瀬で獲るため、漁船のサイズも小さく、漁の方法も「延縄(はえなわ)」や「投網(とあみ)」、あるいは「小型定置網」といった比較的小規模なものになります。
漁師さんもハゼ一本で生計を立てているというよりは、他の魚も獲りつつ、季節のハゼ漁を行うケースが多いのが実情です。
こういった背景から、全国の消費者へ届けるほどの流通量を確保するのが非常に困難で、大都市圏の限られた高級料理店や老舗の天ぷら店が、漁師や市場と特別なルートを作って仕入れていることが多いんです。
そのため、「ハゼ=高級魚」というイメージが定着しつつありますが、本来は身近な川や海で獲れる魚なんですけどね。流通の構造がその希少性を高めてしまっていると言えます。
昔は身近だったハゼの歴史
実は、江戸時代なんかには、ハゼは非常に身近な魚でした。東京湾の川や運河でもたくさん獲れて、庶民の食卓にも頻繁に登場していたんです。特に冬場の落ちハゼは、保存食の甘露煮にされたり、冬の貴重なタンパク源として重宝されていました。
しかし、都市化の進行や水質汚染などにより、ハゼの生息環境が悪化。現在では以前ほど大量に獲れる場所が減ってしまいました。
近年は環境改善の努力もあって、一部の地域では漁獲量が回復傾向にありますが、昔のような「どこでも大量に獲れる大衆魚」というイメージは薄れてしまいました。
私たちがハゼを見かけなくなったのは、単なる流通の問題だけでなく、時代の変化と環境問題も大きく影響している、ということを知っておくと、ハゼへの愛着がさらに深まるかもしれませんね。
ハゼ漁に関する詳細な情報については、水産庁の漁獲統計データや各地の漁業協同組合の公式サイト(水産白書の情報はこちら)などで確認できますよ。
ハゼを獲る漁師が少ない?漁獲方法と流通ルートの特殊性
ハゼの流通量が少ない理由をさらに深く掘り下げてみましょう。それは、ハゼ漁を専門とする漁師さんの存在と、彼らが使う独特な漁獲方法にあります。
ハゼ漁は特殊な「職人技」が求められる
ハゼの漁獲は、主に「投網(とあみ)」や「小型底引き網」、そして最も伝統的な「ハゼ釣り漁」など、比較的手間のかかる方法で行われます。
| 投網漁 | 浅瀬に集まっているハゼの群れを見つけ、一気に網を投げて捕獲する方法。熟練の技術が必要で、広い範囲で大量に獲れるわけではない。 |
| 小型底引き網 | 砂地に生息するハゼを船で引き網を使って獲る。ただし、内湾の規制や環境への配慮から、漁ができる場所や時期が限られることが多い。 |
| 延縄(はえなわ) | 多数の釣り針がついた仕掛けを使う。手作業が多く、これも大量生産には向かない。 |
これらの漁法は、大型の船と機械で一度に数トンも獲れる沖合漁業と異なり、「経験と勘」に頼る部分が非常に大きいのが特徴です。つまり、ハゼ漁は「誰でもできる」わけではなく、「ハゼを知り尽くした職人」の仕事なんです。
「漁師→市場→飲食店」の短すぎる流通ルート
ハゼの流通ルートは、その鮮度保持の難しさから、極端に短くなっています。一般的な魚は次のようなルートをたどります。
【一般的な魚】
漁師 → 漁港の競り → 中央卸売市場 → 仲卸業者 → スーパー・小売店 → 消費者
【ハゼ(特に活け締めや活け)】
漁師 → 漁港の競り(または直接) → 高級料理店・専門の仲卸 → 消費者
特に、ハゼの需要が高い老舗の天ぷら店などは、市場を介さず、漁師と直接契約を結んでいるケースも少なくありません。
この「超ショートカットされた流通ルート」のおかげで、彼らは最高の鮮度のハゼを手に入れられるわけですが、そのしわ寄せで、私たち一般消費者の手元には、ほとんどハゼが回ってこないという現実があるんです。
ハゼを扱っている魚屋さんは、その地域の漁師さんとの強い信頼関係があってこそ、仕入れができていると言えるでしょう。
あなたがもし、スーパーの鮮魚コーナーでたまたまハゼを見つけたら、それは「奇跡の出会い」かもしれませんよ!ぜひその機会を逃さずゲットしてくださいね。
漁師さんのリアルな声や、漁獲の状況については、地元の漁業協同組合のウェブサイトや、漁師さんのブログ(全国漁業協同組合連合会の情報を見る)などで、時々発信されていることがありますので、興味があれば調べてみてください。
ハゼの旬と時期はいつ?一番美味しい「落ちハゼ」の魅力
ハゼがなかなか手に入らないと聞くと、ますます食べたくなりますよね。どうせ食べるなら、最高のタイミングで最も美味しいハゼを味わいたいもの。ハゼには、「旬」と「落ちハゼ」という特別な時期があるんです。
ハゼの旬は「夏から秋」そして最高の味覚「落ちハゼ」
ハゼは一年中獲れますが、一般的に言われる旬は、夏から秋にかけてです。
- 夏のハゼ(新ハゼ・デキハゼ): 6月〜8月頃に獲れる小型のハゼ。天ぷらにすると骨まで柔らかく、サクサクとした食感が楽しめます。サイズは小さめですが、数釣りも楽しめる時期です。
- 秋のハゼ(落ちハゼ): 9月〜12月頃に獲れる大型のハゼ。産卵のために深場へ移動する直前のハゼを指します。
特に、「落ちハゼ(おちハゼ)」と呼ばれる晩秋から初冬にかけてのハゼが、ハゼの最高の味覚とされています。
「落ちハゼ」が美味しい3つの理由
なぜ落ちハゼがそこまで珍重されるのでしょうか?
| 理由1:サイズが大きい | 産卵に備えて体力を蓄えているため、サイズが大きくなります(15cm〜25cm)。食べ応えがあり、身の厚さも十分です。 |
| 理由2:脂が乗っている | 冬の寒さに備えて餌をたくさん食べ、脂質を蓄えているため、身に上質な脂が乗ります。これが上品な旨味となり、天ぷらにしたときのコクを生み出します。 |
| 理由3:身が締まる | 水温が下がることで身が締まり、歯ごたえもよくなります。特に背開きにしたときの身の美しさは格別です。 |
この落ちハゼの時期になると、ハゼを専門に扱う料理店では「今が旬」としてメニューに並びますが、当然ながらその価格も跳ね上がります。もしこの時期にハゼが手に入ったら、ぜひ天ぷらでその美味しさを堪能してみてくださいね。
ハゼの旬を意識して行動することで、市場に出回る可能性も少しだけ高まりますし、自分で釣りに行く際のベストシーズンも分かります。
ハゼの生態や産卵期について、さらに詳しく知りたい場合は、海洋生物学の専門サイト(日本水産学会の論文を検索)などで調べてみると面白い発見があるかもしれませんよ。
どうしてもハゼを食べたい!ハゼを確実に手に入れる方法を徹底解説
「売ってない」理由がわかっても、ハゼへの想いは募るばかり…!でもご安心ください。流通の壁を乗り越えて、新鮮で美味しいハゼを確実に手に入れる方法はいくつかあります。モモストアがおすすめする3つの入手ルートをご紹介します。
方法1:高級天ぷら店や老舗の日本料理店へ行く
これが最も手っ取り早く、かつ最もプロの調理された最高のハゼを味わえる方法です。
- メリット:
- 最高の鮮度のハゼが食べられる。
- 面倒な下処理や調理が不要。
- 旬の時期に確実に提供される。
- デメリット:
- 価格が非常に高くなる。
- テイクアウトや自宅で調理する楽しみはない。
これらの店舗は、前述したように漁師や市場と特別なパイプを持っているため、一般の魚屋さんには並ばないような高品質なハゼを仕入れています。特に、ハゼの旬である秋口には、「落ちハゼの天ぷら」を目玉商品としているお店も多いので、ぜひ検索して行ってみてください。
方法2:産直・通販サイトを利用する
最近では、漁師さんや特定の魚屋さんが、独自のウェブサイトや大手ECサイトを通じて、獲れたての魚を直接消費者に販売するケースが増えています。ハゼのように流通ルートが限られる魚こそ、この産直通販が非常に有効な手段になります。
主な購入先は、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手プラットフォーム内の鮮魚ショップや、漁協などが運営する産直ECサイトです。
【通販で購入する際のチェックポイント】
| 鮮度表示 | 「活け締め」「当日水揚げ」「急速冷凍」など、鮮度に対するこだわりが記載されているか確認しましょう。 |
| 下処理の有無 | 「ウロコ取り済み」「内臓処理済み」など、下処理オプションがあるか確認すると、自宅での手間が省けます。 |
| レビュー | 実際に購入した人のレビューを参考に、身の締まりや味の評価をチェックしましょう。 |
通販なら、全国どこにいても新鮮なハゼを手に入れるチャンスがありますので、ぜひ試してみてください。この後の項目で、具体的な通販サイトのおすすめをご紹介しますね。
方法3:自分で釣る(最もおすすめ!)
「売ってないなら自分で獲る!」これが、モモストアが一番おすすめする方法です。
- メリット:
- 費用が安い: 釣り道具と餌代くらいしかかかりません。
- 鮮度最高: 釣ってすぐに活け締めすれば、鮮度は市販品を遥かに超えます。
- レジャーになる: 家族や友人と一緒に楽しめ、思い出作りになります。
- デメリット:
- 時間と手間がかかる。
- 必ず釣れるとは限らない(運次第)。
- 下処理や調理は自分で行う必要がある。
ハゼ釣りは、非常に手軽で簡単な釣りとして知られています。特別な技術や高価な道具は必要ありません。ファミリーフィッシングにも最適なので、ぜひチャレンジしてみてください!ハゼ釣りの具体的な方法は、この記事の後半で詳しく解説します。
ハゼの産直・通販で購入できるサイトはある?おすすめはココ!
ハゼを自分で釣るのは楽しいですが、時間がない、あるいは今すぐ食べたい!という方もいますよね。そんな方のために、ハゼが購入できる可能性が高い通販ルートと、購入時の注意点をお伝えします。
大手ECサイトの鮮魚販売店を狙う
ハゼを定期的に扱っているショップを見つけるには、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの「鮮魚・海産物」カテゴリーで「ハゼ」「活け締めハゼ」「落ちハゼ」などのキーワードで検索するのが王道です。
| Amazon | 幅広い出品者がいるため、産地直送の珍しい魚を扱っている個人ショップを見つけられる場合があります。 |
| 楽天市場 | 地域ごとの「ふるさと納税」の返礼品として、ハゼの甘露煮や干物などが提供されていることがあり、そこから販売元を辿るのも手です。 |
| Yahoo!ショッピング | 比較的、地元の魚市場と提携しているストアが多く、旬の魚に強い傾向があります。 |
【購入時の注意点】
ハゼは季節性の強い魚なので、旬の時期(秋〜冬)以外は品切れになっていることが多いです。秋口になったら定期的にチェックするか、お気に入りのショップに「入荷お知らせ」の登録をしておくことをおすすめします。
高級食材を扱うECサイトやメルカリもチェック
一般のECサイトだけでなく、高級食材やプロ向け食材を扱う専門のECサイトもチェックしてみましょう。これらのサイトは、料亭向けの仕入れルートを持っているので、高品質なハゼが入荷することがあります。
また、意外かもしれませんが、個人間の売買が盛んなメルカリやラクマなどのフリマサイトでも、「釣りたて」「活け締め」のハゼが出品されていることがあります。
【フリマサイト利用時の注意】
フリマサイトでの生鮮食品の購入は、自己責任となります。出品者の評価をよく確認し、発送方法(クール便か、常温か)や鮮度保持の方法について、質問をして納得した上で購入しましょう。鮮度が命の魚ですから、安さだけで飛びつくのは危険です。
価格は、時期やサイズによって大きく変動しますが、落ちハゼのような大型のものは、キロあたり数千円になることも珍しくありません。それでも、自分で手間をかけることを考えれば、十分に価値のある買い物と言えるでしょう。
新鮮なハゼを自分で釣って食べる!ハゼ釣りの簡単な始め方
モモストアが一番おすすめするハゼの入手方法、それが「ハゼ釣り」です。ハゼ釣りは、釣りの中でも最も手軽で、初心者や子どもでも簡単に楽しめるのが魅力。売ってないハゼを最高に新鮮な状態で味わうための、釣りの始め方をご紹介します。
ハゼ釣りは「ちょい投げ」か「ミャク釣り」でOK
ハゼは、海底の砂や泥の中に隠れていることが多い魚です。彼らがいる場所にエサを届けることができれば、比較的簡単に釣れます。
初心者の方におすすめなのは、以下の2つの方法です。
ちょい投げ釣り(キス釣り用などが流用可能)
リールを使って、仕掛けを少し遠くに投げる方法です。広範囲を探れるため、ハゼの群れを見つけやすいメリットがあります。
- ロッド: 1.5m〜2.5m程度の万能竿や、ルアーロッド(メバル、アジング用など)でOK。
- リール: 小型スピニングリール(1000〜2000番)にナイロンラインを巻いておけば十分。
- 仕掛け: 投げ釣り用のハゼ専用仕掛け(2〜3本針)に、5〜10号程度のオモリを付けます。
延べ竿を使ったミャク釣り(最も簡単で手軽!)
リールを使わず、竿の長さだけで釣る方法です。足元の岸壁や、船の脇を狙うのに適しています。
- ロッド: 2m〜4m程度の延べ竿(渓流竿やタナゴ竿など)。
- 仕掛け: 竿の先に道糸を結び、ウキを使わず、小さなオモリとハリス付きの針を直結するシンプルな仕掛け。
最初は、釣具店で売っている「ハゼ釣りセット」を購入するのが一番手っ取り早いです。竿、リール、仕掛けが一式揃っているので、すぐに始められますよ!
必須のエサは「イソメ」か「ゴカイ」
ハゼが好むエサは、アオイソメやイシゴカイといった虫エサです。釣具店で数百円程度で購入できます。
「虫エサはちょっと苦手…」という方もいるかもしれませんが、ハゼ釣りの場合は、針に小さく切って付けるだけでOKです。ゴム手袋を使えば、直接触れずにエサ付けができますよ。
最近では、「パワーイソメ」などの人工エサも性能が向上しており、虫エサが苦手な方でも安心してハゼ釣りが楽しめるようになっています。人工エサは液漏れの心配もなく、持ち運びにも便利なのでおすすめです。
場所さえ間違えなければボウズ(ゼロ匹)は少ない!
ハゼは群れで行動することが多く、一度いる場所を見つけられれば、立て続けに釣れることが多い魚です。釣り場選びさえ間違えなければ、初心者でも数十匹の釣果を上げることは珍しくありません。
【ハゼが釣れる場所】
- 汽水域(川と海が混ざる場所)
- 内湾の穏やかな砂泥底
- 漁港や運河の岸壁の足元
- 河口から数十メートル上流の護岸
次のH2で、具体的な釣り場や時期について、さらに詳しく解説しますね!
ハゼを釣るのに最適な時期と場所は?ファミリーでも楽しめる!
「釣って食べる」という目標を達成するために、最も重要なのが時期と場所の選定です。ハゼの生態に合わせて狙いを定めれば、釣果は格段に上がりますし、家族連れでも安全に楽しめる釣り場もたくさんあります。
ハゼ釣りのベストシーズンは「夏〜秋」
前述の通り、ハゼは夏から秋にかけてが旬ですが、釣りやすい時期もそれに準じます。
| 時期 | ハゼのサイズと特徴 | 狙う場所 |
| 初夏(6月〜7月) | デキハゼ(5cm〜10cm)。小型だが数が多い。骨が柔らかい。 | 河口付近の浅瀬、岸壁の足元。 |
| 盛夏(8月〜9月) | 中型ハゼ(10cm〜15cm)。引きが強くなり、天ぷらにちょうど良いサイズ。 | 徐々に深場へ移動。ちょい投げが有効。 |
| 晩秋(10月〜12月) | 落ちハゼ(15cm〜25cm)。大型で脂が乗る。産卵準備のため深場。 | 水深のある漁港内、河口のやや沖合。 |
特におすすめなのは、8月のお盆過ぎから9月のシルバーウィークにかけてです。まだ水温が高く、ハゼの活性も高い上に、ある程度のサイズに育っているため、数も型も楽しめます。
安全で釣れやすいファミリー向け釣り場
ハゼ釣りは、危険な磯場などに行く必要がなく、安全な場所で楽しめるのが大きな魅力です。
- 漁港の内側(テトラポットがない場所):
潮の流れが穏やかで、足場が平らな場所が多いです。子供連れでも安心して楽しめます。水深も浅いので、ちょい投げでも十分ハゼが潜んでいます。 - 都市部の運河や河口の護岸:
特に東京湾や伊勢湾、大阪湾など、大都市圏の河川の河口付近はハゼの宝庫です。護岸が整備されており、トイレや駐車場がある場所も多いので、レジャーとして最適です。
【場所選びの裏技】
ハゼは砂泥底を好むため、釣り場を選ぶ際は、「海底が砂や泥になっている場所」を選びましょう。岩場やゴロタ石が多い場所は、カサゴやメバルなどの根魚が多く、ハゼは少ない傾向にあります。釣り場の情報サイト(釣り情報サイトで釣り場をチェック)や、地元の釣具店で情報を聞くのが一番確実ですよ。
ハゼは潮の干満に関係なく釣れますが、潮が動いている時間帯(満潮・干潮の前後1〜2時間)のほうが、エサを探して活発に動くため、釣れやすい傾向があります。
ハゼの調理は手間がかかる?絶品ハゼ料理のおすすめレシピ
釣ったハゼや、奮発して購入したハゼ!ここからが、最高のハゼを味わうための最後のステップです。ハゼは下処理が面倒だと言われますが、ポイントを押さえれば意外と簡単にできますよ。そして、絶品レシピをご紹介します!
ハゼの下処理の簡単な手順
ハゼの調理で一番大切なのは、天ぷらや唐揚げにするための下処理です。
ウロコ取り
包丁の背やペットボトルの蓋などを使い、頭から尾に向かってウロコをこそぎ落とします。ハゼのウロコは小さく飛び散りやすいので、シンクの中で作業するのがおすすめです。
内臓の処理
ハゼの口から肛門に向かって包丁を入れ、内臓をかき出します。中骨に沿って残った血合いを、歯ブラシなどで綺麗に洗い流すと、臭みがなくなります。
背開き
ハゼは小型なので、天ぷらにするときは背開きにするのが一般的です。
【背開きの方法】
- 頭を左にして置き、背びれのすぐ下に包丁を入れます。
- 背骨に沿って、中骨の上をなぞるように尾まで切り開きます。
- 裏返して、腹側の骨を切り離し、中骨を取り除きます。
- 腹側の皮で繋がっている状態にし、形を整えます。
慣れるまでは時間がかかりますが、数匹やればすぐに慣れますよ。背開きが苦手な方は、ウロコと内臓だけ取って、頭もつけたまま丸ごと唐揚げにするのもおすすめです。
絶品!ハゼの天ぷらと唐揚げレシピ
ハゼの持ち味である上品な白身の味を最大限に引き出す、代表的なレシピを2つご紹介します。
【定番】ふっくらハゼの天ぷら
ハゼ料理の王様です。衣を薄く、サクサクに揚げるのがポイント。
| 材料 | ハゼ(背開き)10尾、天ぷら粉、冷水、揚げ油 |
| 調理のコツ | 衣は混ぜすぎず、グルテンを出さないようにする。油の温度は170℃〜180℃で、身が膨らんで浮き上がってきたら取り出す。 |
| 食べ方 | シンプルな塩(抹茶塩や岩塩)で食べるのが、ハゼ本来の味を楽しめて一番おすすめです。 |
【手軽】ハゼの丸ごと唐揚げ
下処理で背開きをするのが面倒な場合は、これ!小型のハゼ(デキハゼ)なら、骨まで美味しく食べられます。
- 調理法:
ウロコと内臓だけ取り、水気をしっかり拭き取った後、薄く片栗粉をまぶします。170℃程度の油でじっくり揚げて、最後に高温(180℃〜190℃)で二度揚げすると、骨までカリカリになります。 - 味付け:
シンプルに塩胡椒だけでも美味しいですが、レモンを絞ったり、カレー粉を混ぜた衣で揚げても風味豊かになります。ビールのおつまみにも最高です!
新鮮なハゼでなければ味わえない繊細な味を、ぜひ自宅で楽しんでみてくださいね。
天ぷらだけじゃない!ハゼの唐揚げや煮付けの楽しみ方
ハゼと聞くと天ぷらが真っ先に思い浮かびますが、実は和食の様々な料理法と相性が良い万能な白身魚なんです。ここでは、天ぷら以外のハゼの絶品レシピをご紹介します。
上品な旨味が際立つ「ハゼの刺身」
もし、あなたが釣ったばかりのハゼ、あるいは「活け締め」された超新鮮なハゼを手に入れたなら、ぜひ刺身で食べてみてください。
ハゼの身は透明感があり、コリコリとした食感と、噛むほどに広がる上品な甘みが特徴です。
- 適したハゼ: 15cm以上の大型ハゼ(落ちハゼ)が適しています。
- 調理法: 三枚におろし、腹骨をすき取って皮を引きます。薄造りにして、大葉やミョウガなどの薬味と一緒に盛り付けます。
- 食べ方: 醤油もいいですが、ポン酢や、ごま油と塩でシンプルに食べるのもおすすめです。
ただし、川や汽水域で獲れる魚のため、寄生虫のリスクを考慮し、必ず鮮度の良いものを選び、不安な場合は加熱調理を優先しましょう。
甘辛さがたまらない!「ハゼの甘露煮」
ハゼの甘露煮は、江戸時代から伝わる伝統的な保存食であり、ハゼの旨味を凝縮した逸品です。
- 適したハゼ: サイズを問わず、どんなハゼでも使えます。
- 調理法:
ウロコと内臓を取り除いたハゼを、醤油、砂糖、みりん、酒で煮詰めます。生姜をたっぷり入れると臭みが消え、風味が良くなります。時間をかけて、骨まで柔らかくなるまでじっくり煮込むのがポイントです。 - メリット:
一度にたくさん調理しておけば、冷蔵で数日、冷凍で数ヶ月保存が可能です。ご飯のお供やお弁当のおかずにも最適です。
出汁が決め手!「ハゼの吸い物」
ハゼをさっと揚げてからお吸い物に入れる「ハゼの吸い物」も、その出汁の美味しさで知られています。
小型のハゼを丸ごと揚げてから、昆布出汁に入れ、シンプルに塩と醤油で味付けをするだけで、ハゼの上品な旨味が溶け出した極上の吸い物が完成します。この出汁は、他の魚ではなかなか出せない、奥深い味わいがあります。
ハゼの出汁の力は、料亭でも重宝されるほど。ぜひ、他の魚では味わえないハゼの魅力を、様々な料理で楽しんでみてくださいね。
ハゼが美味しいと言われるのはなぜ?高級魚扱いされる理由
なぜハゼは、これほどまでに料理人に愛され、高級魚として扱われるのでしょうか?それは、ハゼが持つ他の魚にはない独特の「美味しさの構造」に秘密があります。
ハゼの身は「淡白なのに旨味が濃い」
ハゼの白身は、タイやヒラメと同じように、非常に淡白でクセがありません。しかし、ただ淡白なだけでなく、噛むほどに上品な旨味が滲み出てくるのが特徴です。
| 身の特徴 | 透明感のある白身。火を通すと身離れが良く、ふっくらとした食感になる。 |
| 旨味成分 | イノシン酸などの旨味成分が豊富に含まれており、特に旬の落ちハゼは脂質も加わり、旨味が格段にアップする。 |
| 風味 | 泥臭さがほとんどなく、川魚特有の青臭さもないため、非常に食べやすい。 |
この「淡白さと濃厚な旨味のギャップ」こそが、プロの料理人を魅了する最大の理由です。特に、天ぷらにしたとき、サクサクの衣の中から出てくる、ふっくらとしたハゼの身の食感と香りは、まさに至福の味わいです。
江戸前の天ぷら文化の象徴
ハゼが高級魚扱いされる背景には、日本の食文化、特に江戸前の天ぷら文化が深く関わっています。
江戸時代、江戸前の海(東京湾)で豊富に獲れたハゼは、天ぷらの定番食材として定着しました。当時の天ぷら屋は、獲れたての新鮮な魚介をすぐに揚げて提供していたため、鮮度の落ちやすいハゼは、その場ですぐに調理できる高級な食材として扱われたのです。
現在でも、老舗の天ぷら店では、キスやエビと並んでハゼは欠かせないメニューの一つです。職人さんが手間暇かけて完璧に下処理し、最高の油で揚げるハゼの天ぷらは、芸術品の域に達していると言えるでしょう。
ハゼの味を追求するなら、ぜひ一度、江戸前天ぷらの名店(日本天ぷら協会加盟店を検索)を訪れてみることをおすすめします。きっとハゼに対する認識が変わりますよ。
ハゼと似た魚は代用できる?似た風味を持つ魚の紹介
「ハゼが手に入らないけど、あのふっくらとした上品な天ぷらを食べたい!」そんな時に、ハゼの代用になる魚はいるのでしょうか?
ハゼ特有の食感と風味を完全に再現するのは難しいですが、天ぷらの食材として、あるいは淡白な白身魚としての特徴が似ている魚をいくつかご紹介します。
代用魚の王道は「キス(鱚)」
ハゼの代用として最もよく使われるのが、キス(シロギス)です。
- 共通点:
上品な白身、淡白でクセのない風味、天ぷら・フライに最適、小型で骨が柔らかい。 - 違い:
キスの方が身が締まっており、ハゼの方が身がふっくらと柔らかい傾向があります。キスは比較的、スーパーでも年中見かけやすい魚です。
もしハゼが手に入らなければ、キスの天ぷらを試してみてください。ハゼとはまた違った繊細な美味しさがあり、ハゼの天ぷらの練習台としても最適です。
ふっくら感重視なら「メゴチ」や「ヒイラギ」
ハゼの「ふっくら感」や、天ぷらにしたときの身離れの良さを求めるなら、メゴチやヒイラギも良い代用になります。
| メゴチ | キスと同じく投げ釣りで釣れる魚。ハゼよりやや身が水っぽい傾向がありますが、天ぷらにするとふっくらとして美味。 |
| ヒイラギ | 小型で光沢のある魚。ゼラチン質が多いため、天ぷらや煮付けにすると身が柔らかくなります。 |
これらの魚も、漁獲地域によってはハゼと同じく流通量が少ない場合がありますが、もし市場で見かけたら、ぜひハゼの代用として試してみてください。
淡白な風味を楽しむなら「ワカサギ」や「公魚(アイナメ)」
唐揚げやフライなど、丸ごと揚げて食べる料理なら、ワカサギもハゼの代用になります。
- ワカサギ:
小型で骨まで食べやすく、淡白な風味はハゼと似ています。冬場は比較的安定して市場に出回ります。 - アイナメ:
高級魚ですが、刺身や煮付けだけでなく、天ぷらにしても非常に美味しい白身魚です。ハゼよりはるかに大型で、身の弾力があります。
代用魚を探すことで、ハゼ以外の魚の魅力にも気づけるかもしれませんね。ただし、やはり「ハゼはハゼ」。あの独特な上品な旨味は、他の魚ではなかなか再現できないものです。
これらの魚の旬や販売状況についても、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで検索すると、鮮魚セットとして売られていることが多いので、ぜひチェックしてみてください。
【モモストアの結論】売ってないハゼを最高の状態で味わうために
ここまで、ハゼがスーパーや魚屋で売ってない理由から、その生態、そして最高のハゼを味わうための方法までを解説してきました。
ハゼが売ってないのは、「流通の非効率性」と「鮮度保持の難しさ」という、魚特有の事情が大きく関わっていることが分かりましたね。決してハゼの味が劣っているわけではなく、むしろ高級店に独占されるほどの極上の味を持っているからこそ、一般の店頭には並びにくい、ということなんです。
最後に、モモストアが考える「最高のハゼを味わうための結論」をまとめます。
結論1:最高の鮮度を楽しむなら「自分で釣る」一択!
もし時間と機会があるなら、ぜひハゼ釣りに挑戦してみてください。
釣りは初心者でも簡単に楽しめますし、何より「自分で獲った魚を食べる」という喜びは格別です。釣れたハゼをすぐに活け締めして持ち帰り、その日のうちに天ぷらにすれば、市場に出回るどんなハゼよりも鮮度が良く、最高の味を体験できます。
必要な道具は安価なセットで十分。秋の涼しくなった頃、ご家族や友人と一緒に河口や漁港へ出かけてみませんか?きっとハゼが、最高の思い出を作ってくれますよ。
結論2:手軽さと確実性なら「産直EC」の利用を
「釣りはちょっとハードルが高い」という方は、産直の通販サイトや、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで「活け締めハゼ」や「落ちハゼ」を探してみてください。
旬の時期(秋〜冬)には、漁師さんから直送される高品質なハゼが出品されていることがあります。多少価格は高くても、プロが選んだ新鮮なハゼを自宅で待っているだけで受け取れるのは、大きな魅力です。
ハゼの美味しさは、他の魚では代えがたいものです。ぜひ、この記事で紹介した方法を参考にして、売ってないハゼをあなたの食卓で楽しんでくださいね!

