全粒粉はどこで売ってる?スーパーや通販の取扱店舗とおすすめの選び方を徹底解説
「全粒粉(ぜんりゅうふん)」って聞くと、健康に良さそうだけど、どこに売っているんだろう?と疑問に思う方が多いのではないでしょうか?
普通の小麦粉と違って、スーパーのどのコーナーにあるのか、コンビニでも買えるのか、迷いますよね。
結論から言うと、全粒粉は意外と身近な場所で手に入ります!
この記事では、スーパー、ドラッグストア、専門店、そしてネット通販まで、全粒粉の詳しい販売場所をモモストアが徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたにぴったりの全粒粉を見つけ、ヘルシーな食生活をスタートさせることができますよ。
・【スーパー編】全粒粉の取り扱いが多い大手チェーン店はここ!
・コンビニで全粒粉は手に入る?緊急時でも買える意外な商品
・ドラッグストア・薬局での全粒粉の販売状況と穴場情報
・業務スーパーやコストコで大容量の全粒粉を探すメリットと注意点
- 全粒粉が買える主な店舗まとめ:まずチェックすべき場所
- 【スーパー編】全粒粉の取り扱いが多い大手チェーン店はここ!
- コンビニで全粒粉は手に入る?緊急時でも買える意外な商品
- ドラッグストア・薬局での全粒粉の販売状況と穴場情報
- 業務スーパーやコストコで大容量の全粒粉を探すメリットと注意点
- 健康志向のあなたへ:自然食品店・専門店で買う全粒粉の魅力
- 全粒粉を通販(Amazon・楽天・Yahoo!)で購入するメリット
- パンやお菓子作りで失敗しない!全粒粉の「種類」と「選び方」
- 強力粉・薄力粉との違いは?全粒粉を使うことで変わる食感と風味
- 全粒粉の「賞味期限」と「正しい保存方法」を徹底解説
- 全粒粉を使ったおすすめのレシピ:いつもの食卓をヘルシーに
- 【Q&A】全粒粉に関してよくある質問とモモストアからの回答
全粒粉が買える主な店舗まとめ:まずチェックすべき場所

全粒粉を探すとき、どこに行けば確実に見つかるか、知っておくと便利ですよね。
小麦粉売り場にないからと諦める前に、まずは下記のリストをチェックしてみてください。全粒粉は、実は用途や量によって販売されている場所が大きく異なります。
一般的に全粒粉の取り扱いが多い場所と、その特徴をまとめたのがこちらの表です。
| 販売チャネル | 主な取り扱い場所 | 特徴 | どんな人におすすめ? |
| 日常の買い物 | 大型スーパー(イオン、西友など) 高級スーパー(成城石井など) |
小〜中容量で、製菓・製パン用のコーナーに置かれることが多い。 | すぐに少量欲しい人。実物を見て選びたい人。 |
| 専門店・業務用 | 製菓材料専門店(富澤商店など) 自然食品店(こだわりやなど) 業務スーパー・コストコ |
大容量、またはオーガニックなど 高品質なものが揃っている。 |
パン作り・お菓子作りが趣味の人。こだわり派の人。 |
| オンライン | Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、メルカリなど | 国内外のほぼ全てのメーカー、あらゆる容量が揃う。価格比較が容易。 | 重い荷物を運びたくない人。コスパ重視で大量購入したい人。 |
この中でも、やはり大型スーパーの製菓コーナーか、手軽に何でも揃うオンライン通販が、全粒粉を見つけるための「最初のチェックポイント」になりますね。特に初めて全粒粉を購入する方は、まずスーパーで小袋のものを試してみるのがおすすめです。
全粒粉の「製菓材料コーナー」と「パンコーナー」の意外な関係
全粒粉を探すときに「小麦粉と同じ棚にない!」と焦ることがあります。通常の薄力粉や強力粉は、調味料や粉物の棚にありますが、全粒粉は「製菓材料コーナー」にひっそりと置かれていることが多いんです。
また、もう一つの意外なチェック場所として、パン売り場の近くを見てみてください。最近は全粒粉を使ったパンやパンミックス粉のニーズが高まっているため、通常の小麦粉とは別に、健康食品やオーガニック食品の棚、またはパン関連商品を集めた場所に陳列されているケースが増えています。
もし見つからなかったら、店員さんに「全粒粉はありますか?」ではなく、「パン用の粉や健康食品のコーナーはどこですか?」と尋ねる方が、たどり着きやすいかもしれませんよ。
【スーパー編】全粒粉の取り扱いが多い大手チェーン店はここ!
日常的に利用するスーパーは、全粒粉を探す上で最も重要な場所です。しかし、スーパーと一言で言っても、店舗の規模や地域によって取り扱いには差があります。
ここでは、大手チェーン店に絞って、全粒粉の取り扱い傾向を解説していきます。
大手総合スーパー(イオン、イトーヨーカドーなど)
総合スーパーは、全粒粉を最も手に入れやすい場所の一つです。特に大きな店舗であればあるほど、取り扱いブランドも増える傾向にあります。
取り扱いのバリエーションとしては、主に以下の3種類が見られます。
- 製菓用全粒粉: 比較的小さな袋(300g〜500g程度)に入った、パンやクッキー作りに適した粉。
- パンミックス粉: 全粒粉を配合したホームベーカリー用のミックス粉。手軽に全粒粉パンが作れます。
- 海外ブランド: 健康志向の高まりから、アメリカやカナダなどのオーガニック全粒粉を置いていることもあります。
陳列場所は、前述したように「製菓材料コーナー」がメインですが、店舗によっては「健康食品・オーガニック食品」の棚にもあるので、両方チェックしてみてくださいね。
もしも、あなたの近所のイオンで見つからなくても、オンラインストア(イオンネットスーパーなど)では、取り扱いがある場合が多いので、併せて確認してみると良いでしょう。
高級スーパー(成城石井、紀ノ国屋、クイーンズ伊勢丹など)
健康志向の高い商品や、珍しい海外の食材を多く取り扱う高級スーパーでは、高品質な全粒粉の取り扱いが豊富です。
「全粒粉」という名前だけでなく、「ライ麦粉(ライ麦全粒粉)」や「スペルト小麦全粒粉」といった、さらにマニアックな種類も見つけられるのが魅力です。
価格は一般的なスーパーより高めになりますが、パンや料理の仕上がりにこだわる方、特に「風味豊かで、雑味の少ない全粒粉を使いたい」という方には、こうした高級スーパーでの購入がおすすめです。
| スーパーの種類 | 全粒粉の傾向 | 探し方のコツ |
| 総合スーパー | 国内メーカーの標準品、手軽なミックス粉。 | 「ベーキングパウダー」や「砂糖」の近くを探す。 |
| 高級スーパー | オーガニック、海外の珍しい品種。 | 「輸入食品」や「BIO(ビオ)コーナー」を探す。 |
| 地域密着型 | 取り扱いが少ない場合がある。小容量のみ。 | 店員さんに直接聞くのが確実。 |
特に成城石井や紀ノ国屋は、オリジナルの全粒粉製品や、全粒粉を使ったお菓子なども充実しているので、ついでにチェックしてみるのも楽しいですよ。
コンビニで全粒粉は手に入る?緊急時でも買える意外な商品
「今すぐちょっとだけ全粒粉が欲しい!」「仕事帰りのコンビニでサッと買いたい!」
そんな風に思ったことはありませんか?残念ながら、純粋な「製菓用の全粒粉」がコンビニで売られているケースは、ほとんどありません。
しかし、全粒粉を摂るための「緊急避難的な商品」として、コンビニをチェックする価値は十分にあります。
【パン・軽食コーナー】全粒粉入り商品で手軽に摂取
粉そのものは売っていませんが、全粒粉を使ったパンやお菓子、パスタなどは、ほとんどのコンビニ(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど)で販売されています。
これらは「全粒粉パン」や「ブランパン」といった名前で、通常のパンよりも食物繊維が豊富で低GI値なので、健康意識の高い方に人気です。
全粒粉を摂るためのコンビニ活用術
製パン用でなくても、手軽に全粒粉の栄養を摂りたいなら、以下の商品を試してみてください。
- 全粒粉入り食パン/ロールパン: サンドイッチや朝食用として、手軽に全粒粉の風味を楽しめます。
- 全粒粉パスタ: 冷蔵・冷凍のパスタコーナーで、全粒粉を使用した麺が売られていることがあります。
- 全粒粉ビスケット/グラノーラ: お菓子コーナーやシリアルコーナーに、健康志向の全粒粉入り製品があります。
もし、あなたが「料理に使うための粉」を探しているのなら、コンビニでは諦めて次のドラッグストアの項目に進んでください。しかし、「健康のために全粒粉の栄養を摂りたい」という目的なら、コンビニの商品で十分代用できることを知っておくと、忙しい日の食生活がとても楽になりますよ。
コンビニの「健康食品」コーナーも要チェック
最近のコンビニは、プロテインバーやサプリメントなど、健康食品のラインナップが非常に充実しています。
その中でも、時々「オートミール」や「ミューズリー」といった、全粒粉と同じく穀物の外皮ごと摂取する食品が、レジ横や健康食品コーナーに並んでいることがあります。これらの商品も、全粒粉と同様に食物繊維が豊富で、ヘルシーな食生活の強い味方です。
モモストアの視点:コンビニはあくまで「粉の入手」ではなく、「全粒粉成分の入手」の場所として活用するのが賢い方法です。
ドラッグストア・薬局での全粒粉の販売状況と穴場情報
ドラッグストアや薬局(マツモトキヨシ、スギ薬局、ココカラファインなど)は、食品の取り扱いが増えてきているとはいえ、小麦粉や全粒粉といった製パン材料が常時置かれていることは稀です。しかし、実は全粒粉が置かれている「穴場」が存在するんです。
ドラッグストアで全粒粉が見つかる2つのコーナー
ドラッグストアでの全粒粉は、通常のスーパーとは異なる場所に陳列されています。狙うべきは以下の2つのコーナーです。
介護食・健康食品のコーナー
ドラッグストアは、健康をサポートする商品を幅広く扱っています。特に高齢者向けの介護食や、糖尿病患者向けの食事療法コーナー、またはダイエット食品のコーナーには、低糖質や高食物繊維を謳った食品が並びます。
- 全粒粉パンミックス: 既に述べたように、パンの材料コーナーではなく、ダイエット系のパンミックスとして販売されていることがあります。
- ブラン製品: 全粒粉とは異なりますが、小麦のふすま(ブラン)を使ったクッキーやシリアルが、全粒粉の代替品として購入できます。
小規模な製菓・お菓子材料の棚
全ての店舗にあるわけではありませんが、一部の大型ドラッグストアでは、バレンタインやクリスマスの時期に関係なく、簡単な製菓材料を置いています。その棚の隅に、500g程度の小袋の全粒粉が紛れていることがあるので、見逃さないようにしましょう。
なぜドラッグストアでの販売は少ないのか?
ドラッグストアの主軸は、医薬品や日用品です。小麦粉や全粒粉は、生鮮食品を扱うスーパーに比べて需要が低いため、陳列スペースを割きにくいのが現状です。
しかし、オンラインショッピングと連携しているドラッグストア(例:マツキヨココカラオンラインなど)では、ウェブ限定で様々な種類の全粒粉を取り扱っていることが多く、店頭受け取りを利用すれば送料を節約できる場合もあるので、ぜひチェックしてみてください。店頭になくても、オンラインでは見つかる、というパターンは意外と多いんですよ。
業務スーパーやコストコで大容量の全粒粉を探すメリットと注意点
「全粒粉を使ったパンを毎日のように焼きたい!」「まとめて買って安く済ませたい!」
そんなヘビーユーザーの方にとって、業務スーパーやコストコ(Costco)は、まさに全粒粉の宝庫となりえます。これらの大容量店舗で全粒粉を探す際のメリットと、失敗しないための注意点を見ていきましょう。
業務スーパー:驚きの安さと隠れた良品
業務スーパーでは、通常のスーパーでは見かけない1kg以上の大容量全粒粉が、驚くほど低価格で販売されていることがあります。
その多くは、製菓・製パン業者向けの輸入品やプライベートブランド(PB)製品であり、コストパフォーマンスは抜群です。
業務スーパーで見つける全粒粉のメリット
- 圧倒的な低価格: 大量仕入れのため、グラムあたりの単価が非常に安く抑えられています。
- 製パン用の強力粉タイプ: パン作りに適した、グルテン量の多い全粒粉が見つかりやすいです。
- 輸入品のラインナップ: ドイツやカナダなど、パン文化の国々の全粒粉を手軽に試せます。
ただし、注意点として「常に同じ商品があるとは限らない」という点があります。業務スーパーは仕入れによって商品の入れ替わりが激しいので、お気に入りの全粒粉を見つけたら、在庫があるうちに多めに購入しておくのが賢明です。
コストコ:オーガニック全粒粉の大袋が魅力
会員制倉庫型店のコストコも、全粒粉のヘビーユーザーには見逃せないスポットです。
コストコで販売されている全粒粉は、その多くがオーガニック認証を受けた高品質な製品であり、数キロ単位の超大容量で販売されています。
- メリット: 高品質なオーガニック全粒粉を、一般の小売店では考えられない価格で購入できます。
- 注意点: 非常に容量が大きいため、保存場所と保存方法を事前に確保しておくことが絶対条件です。酸化を防ぐため、購入後すぐに小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。
大容量の全粒粉は、一度の出費は大きいですが、毎日の食生活に全粒粉を取り入れたい方にとっては、長期的に見て大幅な節約になります。ただし、「使い切れるか?」を常に考えて購入してくださいね。
健康志向のあなたへ:自然食品店・専門店で買う全粒粉の魅力
全粒粉を探しているあなたは、きっと健康や食の安全性に高い意識を持っているはず。
もしあなたが「ただ買えれば良い」のではなく、「品質」「製法」「産地」にこだわりたいと思っているなら、自然食品店や製菓材料専門店に足を運んでみましょう。ここでは、通常のスーパーでは得られない、特別な出会いがあります。
自然食品店・オーガニックショップ
自然食品店(例:こだわりや、F&Fなど)では、農薬や化学肥料を使わずに育てられたオーガニック全粒粉が主流です。また、外国産の全粒粉だけでなく、国産の稀少な品種の全粒粉を取り扱っていることもあります。
自然食品店の全粒粉が特別な理由
- 安心のオーガニック認証: 安心して家族の食事に使いたい方に最適です。
- 石臼挽き(いしうすびき): 伝統的な石臼でゆっくりと挽かれた全粒粉は、熱による劣化が少なく、風味が豊かです。
- 製粉日時の情報: 新鮮さを重視するため、製粉日が明記されていることがあり、品質に対するこだわりが感じられます。
自然食品店のスタッフは、食に関する知識が豊富なので、「パン作りに向いているのは?」「お菓子作りに合うのは?」といった質問にも丁寧に答えてくれるでしょう。初めての全粒粉選びで迷ったら、専門店でアドバイスをもらうのも一つの手です。
製菓材料専門店(富澤商店、クオカなど)
パンやお菓子作りを趣味とする人にとっての聖地、それが製菓材料専門店です。
ここでは、全粒粉の品揃えが非常に細分化されており、以下のようなプロ仕様の製品が見つかります。
- 強力粉タイプ/薄力粉タイプ: 用途に合わせた最適な粒度の全粒粉が選べます。
- ライ麦全粒粉: ドイツパンやライ麦パン作りに欠かせない、風味の強い全粒粉も豊富です。
- 粒度(荒さ): 細挽き、中挽き、粗挽きなど、パンの仕上がりの食感を調整できるバリエーションがあります。
製菓材料専門店は、全粒粉以外にも、酵母やナッツ、ドライフルーツなど、パン作りに必要な材料がすべて揃うため、一ヶ所で買い物を済ませたいパン好きには特におすすめの場所です。
全粒粉を通販(Amazon・楽天・Yahoo!)で購入するメリット
ここまで実店舗での販売場所を見てきましたが、全粒粉の購入において、最も品揃えが豊富で利便性が高いのが「通販」です。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった主要なオンラインモールを利用するメリットと、賢く購入するためのポイントをまとめてご紹介します。
通販を利用する4つの大きなメリット
なぜ多くの人が全粒粉を通販で購入しているのでしょうか?その理由は、実店舗では得られないメリットがたくさんあるからです。
圧倒的な品揃えと比較の容易さ
国産、海外産、オーガニック、無農薬、グルテンフリータイプなど、あらゆる種類の全粒粉がワンクリックで検索できます。
「強力粉タイプがいいか、薄力粉タイプがいいか」レビューや評価を見比べながら、じっくりと自分に合った商品を選べるのは、通販ならではの強みです。
重い荷物を運ぶ必要がない
特にパン作りをされる方は、全粒粉を1kgや2kg単位で購入することが多いでしょう。それに加え、他の食材や日用品も買うとなると、荷物はかなりの重さになります。
通販なら、重い全粒粉を自宅まで届けてもらえるので、体力的な負担が一切ありません。
定期購入やセット割引でお得になる
多くのオンラインショップでは、全粒粉の定期購入サービスや、複数の製菓材料とのセット販売を行っています。
「毎月決まった量を使う」と決めている方にとっては、割引価格で購入できたり、買い忘れを防げたりと、非常に効率的です。
稀少な「挽きたて」の全粒粉が手に入る
全粒粉は、通常の小麦粉に比べて酸化しやすい性質があります。そのため、鮮度が命です。
一部の通販専門店では、注文を受けてから製粉する「挽きたて」の全粒粉を提供しており、最高の風味と栄養価を自宅で楽しむことができます。これは、スーパーではなかなか手に入らない、通販ならではの特別な体験です。
メルカリやフリマアプリでの購入はどうか?
メルカリなどのフリマアプリでも、未開封の全粒粉が出品されていることがあります。
安く手に入る可能性がある反面、「製造年月日が分からない」「保存状態が不明確」といったリスクが伴います。特に酸化しやすい全粒粉の場合、風味や品質が劣化している可能性があるため、モモストアとしては、信頼できる正規のルート(Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなど)からの購入を強くおすすめします。
パンやお菓子作りで失敗しない!全粒粉の「種類」と「選び方」
全粒粉を買う場所が分かったら、次は「どれを選べばいいの?」という疑問に答えます。
一見どれも同じに見える全粒粉ですが、実はその「種類」と「粒度」によって、パンやお菓子の仕上がりが劇的に変わってきます。失敗しないための選び方のコツを覚えておきましょう。
強力粉タイプと薄力粉タイプ:用途で選ぶ
全粒粉は、通常の小麦粉と同じように、グルテンの量の違いによって「強力粉タイプ」と「薄力粉タイプ」に分けられます。
| タイプ | 特徴 | 適した用途 | 仕上がりの食感 |
| 強力粉タイプ | グルテン量が多く、生地に粘りや弾力が出る。 | パン全般(食パン、ベーグル、ピザ生地) | しっかりとした歯ごたえ、もっちり感。 |
| 薄力粉タイプ | グルテン量が少なく、サクサク・ホロホロになる。 | お菓子全般(クッキー、マフィン、パウンドケーキ) | 軽くてサクサク、しっとりとした口当たり。 |
もしあなたが全粒粉を初めて使うなら、まずは強力粉に全粒粉をブレンドする形でパン作りに挑戦するのがおすすめです。全粒粉100%だと、グルテンの力が弱まり、パンが膨らみにくくなるため、初心者には難易度が上がります。
粒度(挽き方):食感を決める重要な要素
全粒粉は、小麦の表皮(ふすま)をそのまま挽き込んでいるため、普通の小麦粉と比べて粒の大きさが異なります。
この「粒度(りゅうど)」が、口に入れた時の食感を大きく左右します。
- 細挽き(さいびき): 粒子が非常に細かく、通常の小麦粉に近い感覚で使えます。全粒粉特有のザラザラ感が少なく、初心者でも扱いやすいです。
- 中挽き(ちゅうびき): 最も一般的で、パンやお菓子作りに適しています。全粒粉の風味と食感を程よく感じられます。
- 粗挽き(あらびき): 粒が大きく、パン生地に混ぜるとプチプチとした食感が楽しめます。ハード系のパンや、素朴なクッキーに向いています。
初めて全粒粉を使うなら「細挽き」を、全粒粉特有の風味や食感を存分に楽しみたいなら「中挽き」や「粗挽き」を選ぶと良いでしょう。パッケージに必ず記載されているので、購入前にチェックしてみてください。
強力粉・薄力粉との違いは?全粒粉を使うことで変わる食感と風味
「全粒粉って、普通の小麦粉と何が違うの?」という疑問は、パンやお菓子作りをする人なら誰もが持つものです。
ここでは、製粉方法の違いから生まれる「栄養」「食感」「風味」の決定的な違いについて、分かりやすく解説します。
製粉方法の違いが、全粒粉を特別にする
私たちが普段使っている強力粉や薄力粉は、小麦の「胚乳(はいにゅう)」だけを挽いて作られています。小麦の約80%を占める胚乳は、主にデンプンとタンパク質(グルテンの元)でできており、白い粉になります。
一方、全粒粉は、小麦の表皮(ふすま)と胚芽(はいが)を丸ごと挽き込んだものです。
- ふすま(表皮): 食物繊維、ミネラルが豊富。これが全粒粉独特の茶色い色とザラザラ感を生みます。
- 胚芽(はいが): ビタミンB群、ビタミンE、良質な脂質が豊富。これがナッツのような香ばしい風味の元になります。
- 胚乳: デンプン。通常の小麦粉と同じく、生地のベースになります。
つまり、全粒粉は、小麦の持つ全ての栄養を丸ごと摂取できる、非常に栄養価の高い粉なのです。
全粒粉がもたらす食感と風味の変化
全粒粉を使うと、仕上がりのパンやお菓子にどのような変化が生まれるのでしょうか。
食感の変化:「もっちり」から「ザクザク・ボソボソ」へ
全粒粉は、グルテンを形成する「胚乳」の割合が少ない上に、ふすまの鋭い粒子がグルテンの結合を妨げます。
そのため、通常の小麦粉で作るパンに比べて膨らみにくく、密度が高く、どっしりとした重い食感になります。
お菓子に使うと、ふすまの粒のおかげで、サクサク、ザクザクとした素朴で香ばしい食感が生まれます。
風味の変化:「香ばしさ」と「複雑さ」の増加
全粒粉の最大の魅力は、その豊かで香ばしい風味です。
胚芽に含まれる脂質と、ふすまの持つ穀物本来の香りが合わさることで、まるで全粒粉自身が調味料であるかのように、パンや焼き菓子の風味を格段に複雑で深いものにしてくれます。
この香ばしさが、全粒粉ならではの魅力として多くの人を惹きつけているのです。
全粒粉の「賞味期限」と「正しい保存方法」を徹底解説
全粒粉は栄養価が高い分、実は通常の小麦粉よりもデリケートで、劣化しやすいという性質があります。特に大容量で購入した場合は、正しい保存方法を知っておかないと、せっかくの風味が損なわれてしまう可能性があります。
全粒粉の賞味期限:短い理由とチェックポイント
全粒粉の賞味期限は、製品によりますが、一般的な小麦粉に比べて短めに設定されていることが多いです。
その理由は、酸化しやすい「胚芽(はいが)」が丸ごと含まれているからです。胚芽には油分が多く含まれており、これが空気や光、熱に触れることで酸化し、不快な臭い(古くなった油のような臭い)を発する原因になります。
開封後は、パッケージに記載された賞味期限に関わらず、できるだけ早く(目安として1〜2ヶ月以内)使い切るように心がけましょう。
全粒粉の鮮度チェック方法
「もう古くなってしまったかも?」と不安になったら、以下の方法でチェックしてみてください。
- 匂いを嗅ぐ: 新鮮な全粒粉は、ナッツや穀物のような香ばしい匂いがします。油っぽい臭い、酸っぱい臭いがしたら、酸化が進んでいます。
- 色を見る: 鮮度が落ちると、色がくすんで茶色みが強くなることがあります。
- 加熱して試す: 少量で作ったクッキーなどを試食し、風味が明らかに落ちている場合は使用を避けてください。
全粒粉の正しい保存方法:冷蔵・冷凍保存が基本
全粒粉を美味しく長持ちさせるための保存の鉄則は、「光、空気、熱を遮断すること」です。常温保存は基本的に避けてください。
保存場所と手順
| 保存期間 | 推奨される場所 | 手順 |
| 短期(1ヶ月以内) | 冷蔵庫の野菜室 | 密閉性の高い容器(ジップロックやガラス瓶)に入れ、湿気から守る。 |
| 長期(2ヶ月以上) | 冷凍庫 | 小分けにして二重のジップロックに入れ、完全に空気を抜いて冷凍する。 |
冷凍保存のポイント:冷凍した全粒粉は、使用する直前に常温に戻さず、凍ったまま計量して使用してください。常温に戻すと、結露によって粉が固まったり、劣化を早めたりする原因になります。冷凍庫から出してすぐに使う、これが鮮度を保つ秘訣です。
全粒粉を使ったおすすめのレシピ:いつもの食卓をヘルシーに
全粒粉を手に入れたら、次に考えるのは「どんな料理に使おう?」ということですよね。
全粒粉はパンやお菓子だけでなく、いつもの料理に少し加えるだけで、風味と栄養価を格段にアップさせる万能な食材です。モモストアおすすめの、手軽に全粒粉を取り入れられるレシピをご紹介します。
手軽さNo.1!全粒粉のホットケーキ・パンケーキ
朝食やおやつに最適なホットケーキは、全粒粉デビューに最もおすすめのレシピです。
通常の小麦粉を、全粒粉に3割〜5割置き換えるだけで、驚くほど香ばしく、モッチリとした食感に変わります。
- 全粒粉の比率: 初心者はまず、薄力粉7:全粒粉3から試してみてください。全粒粉100%に近づけるほど、膨らみにくくなりますが、腹持ちは格段に良くなります。
- ポイント: 全粒粉を使うと水分を吸いやすいため、牛乳などの水分量を少し多めに加えると、ふっくらと仕上がりやすくなります。
夕食にも大活躍!全粒粉のホワイトソース&グラタン
グラタンやクリームシチューを作る際の「ホワイトソース」のとろみ付けに、全粒粉を試してみてください。
バターで炒める小麦粉(ルー)を全粒粉に置き換えるだけで、ソース全体に香ばしさと深いコクが生まれ、よりリッチな味わいになります。
混ぜて焼くだけ!全粒粉のクラッカー&クッキー
全粒粉のザクザクとした食感とナッツのような風味は、クラッカーやクッキーに最適です。
シンプルな材料(全粒粉、オリーブオイル、塩、水)を混ぜて薄く伸ばし、オーブンで焼くだけで、市販品とは比べ物にならないほど香ばしいヘルシーなスナックが完成します。
特に、細挽きの全粒粉を使うとサクサク感が、粗挽きを使うとザクザクとした食べ応えが強調されるため、粒度による食感の違いを楽しむのにぴったりです。
【Q&A】全粒粉に関してよくある質問とモモストアからの回答
最後に、全粒粉に関するよくある疑問や、購入後に悩みがちなポイントについて、モモストアがお答えします。
Q1: 全粒粉はダイエットに効果があるって本当ですか?
A: はい、全粒粉はダイエットの強い味方と言えます。最大の理由は「豊富な食物繊維」と「低GI値」です。
全粒粉には、通常の小麦粉の約3〜4倍の食物繊維が含まれており、これが胃腸でゆっくりと消化されるため、満腹感が持続しやすく、間食を防ぐ効果が期待できます。
また、血糖値の上昇を緩やかにする「低GI値」であるため、脂肪が蓄積されにくいというメリットもあります。ただし、食べ過ぎはカロリーオーバーにつながりますので、適量を守ることが大切です。
Q2: 全粒粉の代わりに「ふすま粉(ブラン)」を使ってもいいですか?
A: 用途によりますが、代替品として使うことはできます。
ふすま粉は、小麦の表皮(ブラン)のみを粉にしたもので、全粒粉よりもさらに食物繊維が豊富で、糖質が少ないのが特徴です。
ただし、ふすま粉はグルテンを全く含んでいないため、パンやケーキのように「膨らませる」レシピには、単独で使うのは不向きです。全粒粉や普通の小麦粉に混ぜて、食物繊維を補給する目的で使うのが一般的です。
クッキーや蒸しパンなど、膨らみをあまり必要としないレシピであれば、全粒粉の代わりに少量加えても問題ありません。
Q3: 国産と海外産の全粒粉では、味や使い勝手に違いはありますか?
A: 違いはあります。主に以下の点が異なります。
- 国産全粒粉: 比較的グルテン量が少なく、きめ細かく、和菓子やしっとりとした焼き菓子に向いています。風味は控えめで、日本の繊細な料理にも合わせやすいです。
- 海外産全粒粉: アメリカやカナダ産は、グルテン量が多く、強力粉タイプが多いです。ハード系のパンやベーグルなど、しっかりと膨らませたいパン作りに向いています。また、国産に比べて風味が強く、個性が際立っています。
パン作り初心者の方は、まず手に入りやすい国産の強力粉タイプから試して、慣れてきたら海外のオーガニック全粒粉などに挑戦してみるのがおすすめです。
Q4: 全粒粉を使うときの「水分の調整」がうまくいきません。どうすればいいですか?
A: 全粒粉はふすまが含まれているため、通常の小麦粉よりも約10%〜20%多くの水分を吸収します。これが、生地が固くなったり、パサついたりする主な原因です。
対策としては、以下の2つの方法を試してみてください。
- 水分を徐々に加える: レシピの水分量を最初から全量入れず、生地の様子を見ながら、少しずつ足していくようにしてください。
- 「オートリーズ」の時間を設ける: 全粒粉と水分を混ぜた後、15分〜30分ほど放置(オートリーズ)してから捏ね始めると、全粒粉がしっかりと水分を吸い込み、まとまりやすい生地になります。

