カナディアンウイスキーの雄！クラウンローヤルは終売した？その真相と日本での入手方法

「あのクラウンローヤルって、もう売ってないの？」
最近、そう聞かれることが本当に増えました。あの芳醇な香りと、とろけるような甘さでファンを魅了してきたカナディアンウイスキーの雄が、店頭から姿を消しているのを見て、不安になっている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、クラウンローヤルという銘柄自体が終売したわけではありません。しかし、日本国内で入手が難しくなっているのは事実です。
この記事では、なぜ「終売」という噂が広まったのか、その本当の理由と、今からでも手に入れるための確実な方法を、ウイスキー愛好家のモモストアが詳しく解説していきます！

クラウンローヤルは「終売」ではなく「正規輸入停止」が真実です

まず、読者の方が一番知りたいであろう、このウイスキーの「終売」の噂について、はっきりさせておきましょう。結論として、クラウンローヤルは銘柄としては終売していません。このウイスキーは、今もカナダでしっかりと製造され続けている、世界的な人気ブランドです。

では、なぜ日本国内でこれほどまでに「終売」や「入手困難」という声が上がっているのでしょうか。それは、日本の正規輸入代理店であったキリンホールディングスが、2021年4月をもってクラウンローヤル全製品の日本国内での出荷を終了したことが原因です。この「正規ルートのストップ」が、消費者の間で「終売」と誤解されて広まってしまったのですね。

正規ルートが途絶えると、一般の酒販店やスーパーの棚からは当然姿を消します。しかし、これはあくまで「日本の大手企業を通じた販売が終わった」という話であり、製造元であるディアジオ社が生産をやめたわけではありません。現在、日本で流通しているクラウンローヤルは、主に並行輸入品と呼ばれるルートで、各輸入業者が独自に仕入れているものです。

並行輸入品は、価格が不安定になったり、供給量が読みづらくなったりするデメリットはありますが、商品自体は本場カナダで造られたクラウンローヤルに違いありません。このあたりの事情を理解しておくと、焦らずに落ち着いて商品を探せるようになりますよ。

「終売」と「正規輸入終了」の大きな違いを理解しておきましょう

この二つの言葉は似て非なるものです。特にウイスキーのような国際的なお酒の場合、この違いを知っておくことは非常に重要になります。モモストアが分かりやすい表にまとめましたので、ご覧ください。

区分	終売（生産終了）	正規輸入終了（日本国内）
定義	メーカー（ディアジオ社）が生産を完全に停止する	日本国内の正規代理店（キリンなど）による輸入・販売が終了する
商品の有無	在庫限りで市場から完全に消滅する	海外では引き続き生産されており、並行輸入品として入手可能
価格の変動	急騰し、プレミア価格となる可能性が高い	供給が不安定になり、価格が上昇する傾向がある

クラウンローヤルの状況は、まさに「正規輸入終了」にあたります。そのため、今後は輸入業者の努力次第で、流通量や価格が大きく変動する可能性があるということです。現在のところ、ネットショップや一部の専門店ではまだ購入が可能ですので、「もう二度と飲めない」と悲観的になる必要はありません。

とはいえ、今後も安定供給が続く保証はありませんから、「もしもの時の備え」として、今あるボトルを大切にするか、早めに予備を確保しておくことが賢明かもしれませんね。

日本市場から消えた？キリンが輸入販売を終了した詳しい理由

では、なぜキリンはクラウンローヤルの輸入販売をストップしてしまったのでしょうか。キリン側から明確な公式声明が出ているわけではありませんが、当時のウイスキー業界の状況や、親会社ディアジオ社の販売戦略の変化から、いくつかの理由が推測されています。ウイスキー市場は常に動きがあり、こうした「ブランドの移動」や「販売戦略の見直し」は決して珍しいことではありません。特にグローバル企業であるディアジオ社は、世界全体で最適な流通経路を常に模索しています。

最も有力な理由の一つは、国内での販売戦略の再構築です。キリンはサントリーと並ぶ日本の酒類大手であり、独自の強力なウイスキーブランド（富士山麓など）や、他の輸入ウイスキーブランドも多く抱えています。限られたリソースの中で、どのブランドに注力するかという判断があったと考えられます。クラウンローヤルはカナディアンウイスキーの中では非常に有名ですが、国内のスコッチやジャパニーズウイスキーのブームに比べると、カナディアンウイスキー全体の市場規模は小さかった可能性があります。

また、親会社であるディアジオ社が、アジア市場や日本市場における販売網を、より自社主導型に切り替える動きがあった可能性も否定できません。巨大なグローバルブランドであるクラウンローヤルを、世界的な販売戦略と統合するため、日本国内の代理店を通す形式を見直した、という見方です。実際、他のディアジオ社のブランドでも、過去に輸入販売元の変更があった事例はいくつか見られます。

キリンの輸入販売終了に関する当時のニュースは、こちらからも一部確認できます（当時のニュースを検索してみる）。やはり、私たち消費者からすると、お気に入りの商品が店頭から消えるのは寂しいものですが、ビジネスの世界ではこうした判断が下されることもあるのですね。

日本国内のカナディアンウイスキー市場の状況が影響した可能性

キリンの判断には、日本国内のウイスキー市場のトレンドも大きく関わっているとモモストアは見ています。近年、日本国内では「ハイボールブーム」をきっかけにウイスキー人気が再燃しましたが、その主役はジャパニーズウイスキー（山崎、響など）や、伝統的なスコッチウイスキー（マッカラン、バランタインなど）でした。

カナディアンウイスキーは、その特有の軽快で飲みやすい酒質が魅力ですが、市場全体の中ではややニッチな存在でした。クラウンローヤルはカナディアンウイスキーの中ではトップブランドですが、市場全体を牽引するほどの力は持てなかったのかもしれません。販売コストやプロモーション費用を考えると、「より売れる商品」に注力するのは企業として当然の判断です。

また、日本国内では、同じカナディアンウイスキーでも「カナディアンクラブ（CC）」が昔からバーボン的な立ち位置で広く親しまれています。CCとクラウンローヤルという二大巨頭を比べたとき、キリンが別のブランド戦略を選択した可能性も考えられます。消費者としては、クラウンローヤルのような質の高いウイスキーが引き続き手に入りにくい状況は残念ですが、この機会に並行輸入品を探したり、他のカナディアンウイスキーに挑戦してみるのも面白いかもしれませんね。

結局のところ、正式な終売理由が開示されることは稀ですが、これらの市場の動きや企業の戦略変更が複合的に絡み合って、今の「入手困難」な状況を作り出していると考えるのが自然でしょう。

世界では今も大人気！クラウンローヤルの製造状況と最新情報

日本国内での正規販売が終了したとはいえ、クラウンローヤルは世界中で愛され続けているブランドであり、その生産は途絶えていません。それどころか、現在もカナディアンウイスキーとしては世界で最も売れているブランドの一つであり続けています。この事実は、日本のファンにとって大きな安心材料となるはずです。

クラウンローヤルの製造を担っているのは、主にカナダのマニトバ州にあるギムリ蒸溜所です。広大な穀倉地帯に位置するこの蒸溜所は、清冽な水と豊かな穀物に恵まれており、クラウンローヤルの特徴であるまろやかでメローな味わいを生み出す心臓部となっています。同蒸溜所では、600種類以上ものブレンドの試作を経て誕生した、門外不出のレシピに基づいてウイスキーが造られています。

また、クラウンローヤルは今も進化を続けています。例えば、2024年7月には、なんとブランド史上初となるシングルモルトウイスキーが発表されました（クラウンローヤル シングルモルト リリース情報）。これは、クラウンローヤルがブレンデッドウイスキーのイメージが強かった中で、新たな挑戦として大きな話題となりました。このように、ブランド自体は非常に活発に展開しており、世界中のウイスキー愛好家の注目を集め続けているのです。

ブレンデッドウイスキーの頂点としての地位

クラウンローヤルの成功の秘訣は、その卓越したブレンド技術にあります。一般的なカナディアンウイスキーの定義には、穀物のみを原料とすること、カナダ国内で糖化・発酵・熟成のプロセスを経ることなどが定められています（カナディアンウイスキーの定義）。クラウンローヤルはこの法律を遵守しつつ、独自のこだわりを貫いています。

特に重要なのが、「フレーバリングウイスキー」と「ベースウイスキー」のブレンドです。クラウンローヤルは、コーンやライ麦を主原料とするベースウイスキーを主体に、ライ麦を多く使用したフレーバリングウイスキーをブレンドすることで、あの複雑でエレガントな風味を生み出しています。この絶妙なバランスが、数多くのウイスキーファンに「スムーズで飲みやすい」と評価される所以です。

また、クラウンローヤルの代名詞ともいえるのが、ボトルを包む紫色のベルベットポーチです。これは、かつてイギリス国王ジョージ6世に献上された際の「王室の気品」を象徴しており、高級感と特別感を演出しています。現在もこのベルベットポーチは健在であり、ギフト需要が高いのも納得ですね。このポーチに入ったボトルを見るたびに、モモストアもその歴史と伝統を感じてしまいます。

クラウンローヤルが愛される理由！その歴史と製法に迫る

クラウンローヤルがただのウイスキーではないことは、その誕生の歴史を知るとよく分かります。このウイスキーは、1939年にイギリス国王ジョージ6世とエリザベス王妃がカナダを訪問した際、カナダ政府から献上するために特別に造られたものなのです。

この歴史的な瞬間から、「王室のウイスキー」としての地位を確立しました。この献上酒のために、当時シーグラム社が所有していたラ・サール蒸溜所では、600種類以上ものブレンドが試作されました。そして、軽快な口当たりとまろやかな味わいを追求した、現在のクラウンローヤルのレシピが完成したのです。この物語を知っていると、紫のベルベットポーチがさらに神々しく見えてきますよね。

クラウンローヤルの製法における最大の特徴は、カナディアンウイスキー伝統の「ブレンディング・アット・バース（Blending at Birth）」と呼ばれる製法を採用している点です。これは、ベースウイスキーとフレーバリングウイスキーをブレンドしてから樽に詰めて熟成させる、スコッチとは異なるカナディアンウイスキー独自の製法です。これにより、ブレンドされた原酒が一緒に樽の中で「結婚」し、より一体感のある、非常にスムーズで丸みのある味わいが生まれるのです。

独自の熟成方法が生み出す「なめらかさ」の秘密

クラウンローヤルの魅力である「なめらかさ」は、単なるブレンド技術だけでなく、熟成に使用される樽にも秘密があります。同ブランドは、主にアメリカンオークの新樽や、一度使用されたバーボン樽などで長期熟成を行っています。

熟成期間についても、カナディアンウイスキーは最低3年の熟成が義務付けられていますが、クラウンローヤルはそれ以上の期間をかけて丁寧に熟成されています。この長い熟成期間と、異なる種類の樽を使い分けることで、以下のような複雑な風味構成が生まれます。

熟成の特徴	風味への影響	味わい
アメリカンオーク新樽	バニラやキャラメルの風味を付与	甘く、芳醇なニュアンスが生まれる
バーボン樽（中古）	ウイスキーの角を丸め、なめらかにする	口当たりが非常にスムーズになり、飲みやすさが増す
ライ麦フレーバリング	スパイシーで複雑なアロマを付与	メープルシロップや蜂蜜のような、深みのある甘さを引き出す

これらの製法と歴史が融合し、クラウンローヤルは単なる安価なカナディアンウイスキーとは一線を画す、プレミアムなウイスキーとしての地位を築き上げてきたのです。この背景を知ると、一杯の味わいがより深く感じられますね。

【重要】カナダ国内でボトリング工場が閉鎖された背景と政治的混乱

クラウンローヤルの「終売」に関する噂が、日本国内の正規輸入停止だけではない、もっと大きな国際的な問題に発展しているのをご存知でしょうか。これは、クラウンローヤルの親会社である多国籍企業ディアジオ社が、2025年後半にカナダのオンタリオ州にあるボトリング工場を閉鎖し、その一部の作業をアメリカに移管する計画を発表したことが原因です。

この決定は、カナダ国内、特にオンタリオ州で大きな波紋を呼んでいます。ディアジオ社は閉鎖の理由を「サプライチェーンの効率化」と説明しており、アメリカの巨大市場に近い場所でボトリングを行うことで、長期的な成長を目指すとしています。しかし、この移管により約200人のカナダ人雇用が失われる見込みです。

この問題が単なる経済ニュースに留まらなかったのは、オンタリオ州首相のダグ・フォード氏がこの決定に猛反発したためです。フォード首相はディアジオ社の判断を「カナダへの裏切り」だと強く批判し、最悪の場合、州営の酒販店であるLCBO（LCBO ボイコット関連ニュース）からクラウンローヤル製品を撤去する、つまり「ボイコット」を呼びかける事態にまで発展しました。

米加間の貿易摩擦とウイスキー市場の地政学

この工場閉鎖問題の背景には、アメリカとカナダの間でくすぶる貿易摩擦も関係しています。特にトランプ政権時代に導入された関税措置など、グローバルな貿易環境の「向かい風（ヘッドウィンド）」が、企業による生産拠点の見直しを加速させているのです。ディアジオ社は、この政治的な圧力がかかる中で、「コスト削減」と「供給の強靭化」を天秤にかけ、一部作業のアメリカ移管を選択しました。

ただし、ここで重要なのは、ディアジオ社は「クラウンローヤルは引き続きカナダでマッシュ、蒸溜、熟成される」と強調している点です。つまり、ウイスキーの「魂」ともいえる製造のコアプロセスはカナダに残ります。問題となっているのは、ウイスキーを瓶に詰める「ボトリング」の工程の一部だけなのです。

しかし、カナダの人々にとっては、象徴的なブランドであるクラウンローヤルの雇用が失われること、そして製造の最終工程がアメリカに移動すること自体が、「カナダのアイデンティティ」を傷つけられたと感じる大きな理由となっています。現在、カナダの消費者の中には、この政治的対立を受けてクラウンローヤルの購入を控える動きも見られています。

この問題が、日本への供給にすぐに影響を与えるわけではありませんが、グローバルなサプライチェーンが混乱したり、ブランドイメージがカナダ国内で低下したりすれば、将来的には世界的な供給体制に影響を及ぼす可能性も否定できません。私たちも、単に「お酒が飲めなくなる」というだけでなく、国際情勢とブランド戦略が複雑に絡み合っていることを知っておくべきでしょう。

限定フレーバーや特定のボトルが終売になるケースとは？

クラウンローヤルという基幹ブランド自体は存続していますが、特定のフレーバーや限定リリース品については、残念ながら終売となっているものがいくつかあります。これはウイスキー業界ではよくある話で、季節限定品や市場のニーズに合わせてラインナップが見直されるためです。特にクラウンローヤルは、フレーバードウイスキーの分野で非常に積極的な展開を見せてきたブランドですから、その分、終売となる銘柄も多くなりがちです。

代表的な例としては、「クラウンローヤル ソルテッドキャラメル（Salted Caramel）」が挙げられます。これは、冬のホリデーシーズンに向けて限定リリースされることが多かったフレーバーで、その甘じょっぱい味わいが非常に人気を集めていました。しかし、このソルテッドキャラメルは、2025年ごろに正式に「ディスコンティニュー（終売）」となったことが、ファンに大きな衝撃を与えました。

こうした限定品の終売には、主に以下の3つの理由が考えられます。

1. 季節限定・数量限定の宿命: 最初から「この時期だけ」「このロットだけ」と決まっているため、当然ながらその期間を過ぎれば生産は終了します。
2. 市場の反応の確認: 新しいフレーバーを市場に出し、一定期間試した結果、想定したほどの売上や反響が得られなかった場合、レギュラーラインナップへの昇格は見送られ、終売となります。
3. 原材料の調達難: 特に天然のフレーバーやスパイスを使用している場合、その年の収穫量やサプライヤーの都合で、安定供給が難しくなり、製造を断念せざるを得ないケースもあります。

ソルテッドキャラメルのように人気が高かったにもかかわらず終売になったものは、今も一部の熱心なファンによって高値で取引されています。もし過去に購入したボトルをお持ちなら、それはかなり貴重な「お宝」になっているかもしれませんね。

終売になったボトルを見分けるポイント

ウイスキーのボトルが終売品かどうかを見分けるためには、いくつかの手がかりがあります。特に、クラウンローヤルのようにラインナップが多いブランドでは、以下のポイントに注目してみましょう。

チェックポイント	確認すべき点	終売の可能性
公式ウェブサイト	現行製品リストに掲載されているか	掲載がなければ高い
ラベルの表記	「Limited Edition (限定版)」「Seasonal Release (季節限定)」などの文言があるか	元々高い
パッケージの色	レギュラーボトル（紫色）とは異なる特別なベルベットポーチや箱が付属しているか	高い（限定品の目印）
酒販店の価格	定価より極端に高騰しているか	流通が止まっている可能性が高い

特にクラウンローヤルの場合、通常ラインのパッケージは象徴的な紫色ですが、限定品では異なる色（例：ソルテッドキャラメルはゴールドやブラウン）が使われていることが多いため、色で判断するのも一つの手です。終売品は、時間が経つにつれてさらに手に入りにくくなりますので、もし気になるボトルがあれば、見つけた時に確保しておくのが鉄則です。

まだ間に合う！クラウンローヤルを確実に入手できる場所はどこ？

日本での正規輸入が終了し、スーパーやコンビニの棚から姿を消したクラウンローヤルですが、「もう飲めない」と諦めるのは早すぎます！現在、クラウンローヤルを手に入れるための主なルートは、「並行輸入品」の取り扱いがある場所です。正規輸入品の安定供給はありませんが、需要がある限り、これらの場所を通じて海外からボトルが運び込まれ続けています。

モモストアがおすすめする、クラウンローヤルを確実に入手できる場所は以下の通りです。

大手ネットショッピングサイト（Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング）

これが最も手軽で、在庫が安定しやすい方法です。これらの大手サイトには、複数の酒販店や輸入業者が店舗を出しており、彼らが海外から仕入れた並行輸入品のクラウンローヤルが常に販売されています。価格は変動しやすいですが、競争原理が働くため、時々、掘り出し物のような適正価格で販売されていることもあります。

特に、種類が豊富に揃っているのはネットの強みです。レギュラーボトルの他に、ライ麦を使った「ライ（Rye）」や「アップル」などのフレーバー品、さらには終売となった限定品がプレミアム価格で出品されていることもあります。もし最寄りの店で見つからなくても、ネットで検索すれば希望のボトルに出会える可能性は非常に高いですよ。

輸入酒専門店・百貨店内の酒類コーナー

実店舗に足を運ぶなら、輸入酒に特化した専門店や、デパートの酒類コーナーを狙いましょう。これらの店舗は、独自の仕入れルートを持っており、正規輸入がなくても並行輸入品を安定して仕入れている場合があります。特に、高級ウイスキーを扱うような専門店では、クラウンローヤルのコアなファン層を意識して、在庫を切らさないように努力しているところが多いです。

お店のスタッフに直接在庫を確認できるのが、実店舗の大きなメリットです。「クラウンローヤルを探している」と伝えれば、入荷予定や隠れた在庫を教えてもらえるかもしれません。

メルカリやヤフオクなどのフリマ・オークションサイト

もし終売となった限定品や、昔のボトルを探しているのであれば、フリマサイトやオークションサイトも選択肢に入ります。これらは個人間取引が主体となるため、価格は高騰しがちですが、市場にほとんど出回らないようなお宝ボトルが見つかることがあります。

ただし、品質の保証がないことや、輸送中のトラブルのリスクがあるため、利用する際は出品者の評価をよく確認するなど、慎重になる必要があります。また、未開封品であることが大前提ですが、個人保管のため液面の低下（目減り）などがないかも、写真でしっかりとチェックするようにしてくださいね。

クラウンローヤルが見つからない時に試すべき！おすすめ代替カナディアンウイスキー

「探しても探しても、どうしてもクラウンローヤルが見つからない！」
そんな時、ウイスキーファンとしては、その「クラウンローヤルらしさ」を再現できる別のボトルを見つけたいですよね。クラウンローヤルの魅力は、非常にスムーズな口当たりと、ライ麦由来の優雅な甘さにあります。この特徴を持つ、モモストアが自信をもっておすすめできる代替カナディアンウイスキーをいくつかご紹介します。

代替品候補その１：カナディアンクラブ（CC）

クラウンローヤルと同じくカナディアンウイスキーの代表格であり、長い歴史を持つブランドです。CCも「ブレンディング・アット・バース」の製法を採用しているため、非常に口当たりがスムーズで軽快です。クラウンローヤルと比較すると、CCの方がややドライでシャープな印象がありますが、初心者でも飲みやすく、ハイボールとの相性は抜群です。

【おすすめポイント】
・流通量が安定しており、入手しやすい。
・価格も比較的安価で、デイリーユースに最適。
・特に「CC 12年」は、クラウンローヤルの熟成感に近い深みが感じられます。

代替品候補その２：カナディアンミスト（Canadian Mist）

日本ではあまりメジャーではありませんが、カナダ本国やアメリカでは非常に親しまれているブランドです。クラウンローヤルと同じく、まろやかさと軽快さを特徴としています。その名の通り「ミスト（霧）」のようにクリアでスムーズな飲み口が特徴で、ウイスキー特有の強いクセが少ないため、クラウンローヤルの「飲みやすさ」を求めている方にはぴったりです。

【おすすめポイント】
・クセがなく、カクテルのベースとしても非常に使いやすい。
・ライ麦のスパイシーさが抑えられているため、よりフルーティーな味わい。

代替品候補その３：アルバータ・プレミアム（Alberta Premium）

こちらは、ライウイスキーに特化したカナディアンウイスキーです。クラウンローヤルのブレンドに使われるフレーバリングウイスキーはライ麦が主体ですが、このアルバータ・プレミアムは、ライ麦の個性を最大限に引き出した、スパイシーでパンチの効いた味わいが特徴です。

【おすすめポイント】
・ライ麦のスパイシーさが好きな方にはたまらない。
・通常のクラウンローヤルよりも個性が強く、飲み応えがある。
・特に「アルバータ・プレミアム カスクストレングス」は世界的な評価も高い。

これらの代替品も、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで手軽に入手できますので、クラウンローヤルが見つからない時は、ぜひ試してみてくださいね。

【テイスト比較】クラウンローヤルと代替品の味わいの違いを検証

クラウンローヤルが持つ「なめらかさ」と「甘さ」は、他のウイスキーではなかなか再現できないものです。しかし、代替品を探す上で、「どこが似ていて、どこが違うのか」を理解しておくことは、失敗しないボトル選びに繋がります。ここでは、先ほど紹介した代替品とクラウンローヤルの味わいを、モモストアが独自の視点で比較してみます。

クラウンローヤルの味わいの特徴

ベース：蜂蜜、バニラ、メープルシロップのような濃厚な甘さ。
ミドル：ライ麦由来の優しいスパイス感、微かなフルーツ。
フィニッシュ：非常に長く、スムーズでとろけるような余韻。

総評：全体的にエレガントで、バランスが非常に優れています。カナディアンウイスキーの女王という名にふさわしい、優雅で複雑な甘口のウイスキーです。

代替品との詳細比較表

以下の表で、各代替品がクラウンローヤルのどの要素に近いかを評価しました。（5段階評価）

銘柄	なめらかさ（スムーズさ）	甘さ（フルーティーさ）	ライ麦のスパイシーさ
クラウンローヤル	★★★★★	★★★★☆	★★★☆☆
カナディアンクラブ 12年	★★★★☆	★★★☆☆	★★☆☆☆
カナディアンミスト	★★★★★	★★★★☆	★☆☆☆☆
アルバータ・プレミアム	★★★☆☆	★★☆☆☆	★★★★★

この比較から分かるように、クラウンローヤルの最大の魅力である「なめらかさ」を重視するなら、カナディアンミストが非常に近い選択肢となります。ミストはライ麦のスパイシーさがほとんどない分、よりピュアな甘さが際立ちます。

一方、クラウンローヤルの持つ「ライ麦の複雑なスパイス感」に魅力を感じている方は、アルバータ・プレミアムに挑戦する価値があります。こちらはスムーズさではクラウンローヤルに一歩譲りますが、ライ麦の個性がガツンと感じられ、ハイボールにすると非常にキレのある味わいになります。どちらの要素を優先するかで、選ぶべき代替品が変わってきますよ。

クラウンローヤルの美味しい飲み方！ハイボールだけじゃない楽しみ方

クラウンローヤルは、そのスムーズな口当たりから、もちろんハイボールで飲むのが王道で非常に美味しいです。しかし、せっかくの高品質なウイスキーですから、ハイボール以外の様々な飲み方で、その豊かな風味を最大限に引き出してみましょう。

まずはストレートで、香りと甘さをじっくりと

クラウンローヤルの真価を知るには、やはりストレートが一番です。グラスに注ぎ、まずは常温のままゆっくりと香りを嗅いでみてください。バニラやメープルシロップ、そして微かなフローラルな香りが感じられるはずです。一口飲むと、舌の上でとろけるような滑らかさと、複雑な甘さが広がります。

特に、日本の正規輸入が終了してしまった今、手に入れたボトルを大切に味わうなら、ストレートでちびちびと飲むのがおすすめです。飲む前に少量の水を加えて（トワイスアップ）も、さらに香りが開いて楽しめますよ。

カナダ流の定番カクテル「マンハッタン」で優雅に

クラウンローヤルは、ライウイスキーやバーボンが使われるカクテルのベースとしても非常に優秀です。特におすすめなのが、マンハッタンです。通常ライウイスキーが使われるこのカクテルに、クラウンローヤルを使用することで、より角が取れたまろやかな口当たりのマンハッタンが完成します。

【クラウンローヤル マンハッタンのレシピ】
・クラウンローヤル：45ml
・スイートベルモット：15ml
・アンゴスチュラビターズ：1ダッシュ

これらをミキシンググラスで氷とともによくステアし、カクテルグラスに注ぎます。チェリーを添えれば、まるでカナダ王室のような、優雅なひとときを演出できますよ。

デザートのような味わい「ホット・キャラメル・トディ」

クラウンローヤルは甘いフレーバーとの相性が抜群です。寒い季節には、ホットカクテルとして楽しむのもおすすめです。特におすすめなのが、ホット・キャラメル・トディです。

【ホット・キャラメル・トディの作り方】
１．耐熱グラスにクラウンローヤル（45ml）と、市販のキャラメルシロップ（15ml）を入れる。
２．熱湯（約120ml）を注ぎ、軽くかき混ぜる。
３．レモンスライスを添え、シナモンスティックをマドラー代わりにすると、香りがさらに引き立ちます。

この飲み方は、特に終売してしまった「ソルテッドキャラメル」フレーバーを惜しむ方にも、その雰囲気を楽しんでいただけるはずです。ウイスキーが苦手な方でも、デザート感覚で美味しく飲めるので、ぜひ試してみてください。

プレミアムラインナップを紹介！特別なクラウンローヤルの種類

クラウンローヤルが世界的なブランドである所以は、レギュラーボトルだけでなく、様々なプレミアムラインナップを展開している点にもあります。これらの特別なボトルは、熟成期間が長かったり、特定の樽でフィニッシュ（後熟）されたりしており、レギュラーボトルとは一線を画す深い味わいを持っています。もし、クラウンローヤルのファンで、さらに上のレベルの風味を求めているなら、以下の特別なラインナップを探してみてはいかがでしょうか。

クラウンローヤル XR（Extra Rare）

このXRシリーズは、クラウンローヤルの歴史の中でも非常に特別な位置づけにあります。かつて、同ブランドの製造拠点だったラ・サール蒸溜所が閉鎖される際に残された、最後のバッチの原酒を使用してブレンドされたボトルです。現在はギムリ蒸溜所の原酒を中心に作られていますが、そのコンセプトは「Extra Rare（超希少）」の名の通り、極上の味わいを目指しています。

味わいは非常に濃厚で、ドライフルーツやスパイスの複雑な香りが特徴です。レギュラーボトルよりもはるかにリッチで、特別な記念日などにゆっくりと味わいたい逸品です。流通量が少なく、価格も高めですが、クラウンローヤルの頂点の一つと言えるでしょう。

クラウンローヤル リザーブ（Reserve）

こちらは、クラウンローヤルのレギュラーボトルよりも長い期間熟成された原酒や、より高品質な原酒のみを選りすぐってブレンドされた、プレミアムなラインです。レギュラーボトルが持つスムーズさに加えて、オーク樽由来の深いコクと、より複雑なライ麦の風味が強調されています。

通常のクラウンローヤルを気に入っている方が、「もう少し深みが欲しい」「特別な日の食後酒にしたい」という場合にぴったりです。価格と品質のバランスが取れているため、手に入りやすさという点でもおすすめです。

クラウンローヤル ノーザン ハーヴェスト ライ（Northern Harvest Rye）

これは、クラウンローヤルの中でも特にライ麦の使用比率を高めた、個性的なボトルです。2016年には、ウイスキー評論家ジム・マーレイ氏の「ワールド・ウイスキー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、カナディアンウイスキーとして初の快挙を達成しました。この受賞により、カナディアンウイスキー全体の評価が世界的に高まるきっかけとなりました。

レギュラーボトルよりもスパイシーさとキレが強く、パンチのある味わいが特徴です。ライウイスキー特有の華やかでフルーティーな香りと、ナッツのような香ばしさが楽しめます。ライウイスキー好きにはたまらない一本ですが、レギュラーボトルとはかなり毛色が異なるため、飲み比べをしてみるのも面白いでしょう。

これらのプレミアムラインナップは、並行輸入品としてネットショップを中心に流通していますが、見つけたらすぐに購入を検討する価値のある、貴重なボトルたちですよ。

買取価格も高騰中？終売品や限定品の市場価値について

ウイスキーが「終売」や「限定」となると、気になるのがその市場価値、つまり買取価格ですよね。クラウンローヤルは世界的な大衆ブランドであり、レギュラーボトルは基本的に定価以上の価値がつくことはありません。しかし、特定の終売品や限定ボトルに関しては、その希少性からプレミア価格がついて高騰しています。

特に買取市場で人気が高まりやすいのは、以下の条件を満たすクラウンローヤルです。

• クラウンローヤル XR（ラ・サール蒸溜所閉鎖前の原酒を含む初期ロット）: 歴史的な価値があるため、非常に高値で取引されます。
• ノーザン ハーヴェスト ライ（WWOY受賞直後のロット）: 受賞を機に一気に市場から姿を消したため、一時的に価格が高騰しました。
• 特定のフレーバー品（例：ソルテッドキャラメル）の未開封ボトル: 再生産の見込みがないため、ファンからの需要が非常に高いです。

もしご自宅にこれらの未開封ボトルが眠っているなら、それは単なるお酒ではなく、立派な「資産」となっている可能性があります。ウイスキーの買取価格は日々変動していますが、終売から時間が経つほど、市場に出回る数が減るため、理論的には価値が上昇しやすくなります。

高額買取のための注意点と保管方法

ボトルを高額で買い取ってもらうためには、いくつかの注意点があります。ウイスキーの買取価格は、ボトルの状態に大きく左右されます。

重要項目	チェックすべき状態	評価への影響
液面低下（目減り）	キャップ部分から液面が下がっていないか	低下していると大きく減額される
ラベルの状態	破れ、シミ、日焼け、カビがないか	綺麗なほど高評価
付属品	紫色のベルベットポーチ、外箱、説明書が揃っているか	全て揃っていることが高額買取の必須条件
保管環境	直射日光、高温多湿、振動がない環境で保管されていたか	不適切な環境は風味劣化に繋がり、評価が下がる

特にクラウンローヤルの象徴であるベルベットポーチは、カビや虫食いが起こりやすい素材なので、必ず乾燥剤を入れた上で、風通しの良い暗所に保管するようにしてください。ボトル自体は、キャップ部分にパラフィルム（密閉用のテープ）を巻いておくと、液面低下を防ぐ効果があり、より長期的な価値維持に役立ちますよ。

クラウンローヤルにまつわるよくある質問（Q&A）まとめ

クラウンローヤルに関する「終売」の噂が広がる中で、モモストアにも多く寄せられる質問があります。ここで、読者の方が抱えるであろう疑問を一気に解消しておきましょう。

Q1: クラウンローヤルのベースウイスキーは何ですか？

A: クラウンローヤルのベースウイスキーは、主にコーン（トウモロコシ）を主原料としたグレーンウイスキーが使われています。このコーンウイスキーを主体とすることで、非常にスムーズで優しい口当たりが生まれます。そして、これにライ麦を主原料としたフレーバリングウイスキーをブレンドすることで、クラウンローヤル特有の複雑な甘みとスパイシーさが加わるのです。この二つの原酒を混ぜてから熟成させる製法が、独特の風味を生む秘密ですよ。

Q2: 日本で正規輸入が再開される可能性はありますか？

A: 可能性はゼロではありませんが、現時点では非常に低いと考えられます。キリンが販売を終了した背景には、グローバルな販売戦略の変更や、市場での優先順位があったため、すぐに元の体制に戻ることは考えにくいです。もし正規輸入が再開されるとすれば、ディアジオ社が日本国内で新たな輸入代理店を見つけるか、もしくは自社で販売体制を構築する場合に限られるでしょう。しかし、流通が不安定とはいえ並行輸入品は購入できるため、緊急性は低いと判断されている可能性が高いです。

Q3: クラウンローヤルと並んで有名なカナディアンウイスキーは何ですか？

A: クラウンローヤルと並ぶ、カナディアンウイスキーの二大巨頭といえば、「カナディアンクラブ（CC）」です。CCも長い歴史を持ち、そのマイルドな味わいは世界中で愛されています。CCはクラウンローヤルよりも安価で手に入りやすいため、デイリーウイスキーとして非常に人気があります。また、「アルバータ・プレミアム」のように、ライウイスキーとしての個性が際立っている銘柄も、カナディアンウイスキーの多様性を知る上で重要ですよ。

Q4: 古いクラウンローヤルのボトルが出てきました。飲むことはできますか？

A: 未開封であれば、基本的に飲むことは可能です。ウイスキーは瓶詰めされた後、ワインのように熟成が進むことはありませんが、品質が劣化することもほとんどありません。ただし、コルク栓を使っている場合、コルクが乾燥して液面が低下したり、コルクの成分がウイスキーに移ったりする可能性はあります。もし液面が著しく低下していなければ、ぜひ当時の味を楽しんでみてください。心配であれば、一度信頼できる買取業者に査定してもらうのも良いでしょう。

今後のクラウンローヤルはどうなる？モモストアの考察

クラウンローヤルを取り巻く状況は、日本国内の正規輸入停止に始まり、カナダ国内のボトリング工場閉鎖という政治問題にまで発展し、非常に複雑です。しかし、モモストアはクラウンローヤルの未来について、悲観的になる必要はないと考えています。

ブランドの「コア」はカナダに残り続ける

ディアジオ社は、ボトリングの一部をアメリカに移管するものの、蒸溜・熟成は引き続きカナダ国内で行うことを明言しています。ウイスキーの品質を決定づける重要なプロセスであるこれらの工程がカナダに残る限り、クラウンローヤルの根幹の味わいが変わることはありません。これは、私たちウイスキー愛好家にとって、最も安心できる点です。クラウンローヤルの名が示す「王室の気品」と、カナディアンウイスキーとしてのアイデンティティは守られ続けるでしょう。

日本市場では「並行輸入」が主流に

今後、日本国内の市場では、クラウンローヤルは並行輸入品がメインの流通形態となると予想されます。これにより、価格は変動しやすくなりますが、Amazonや楽天市場といったネットショッピングでの入手ルートは維持されるでしょう。消費者としては、「見つけたら買い時」という意識を持つことが重要になります。

また、今回の件でクラウンローヤルへの関心が高まり、逆に輸入業者が積極的に仕入れを増やす可能性も考えられます。一時的な入手困難はあっても、長期的には日本のウイスキーファンに愛され続ける銘柄であり続けると信じています。

「終売」の噂に惑わされず、落ち着いて探せば、あの紫色のボトルは必ずあなたの手元に戻ってきます。その時はぜひ、この記事で紹介したような、ちょっと贅沢な飲み方で、クラウンローヤルの歴史と味わいをじっくり堪能してくださいね。モモストアも、引き続きクラウンローヤルの最新情報と、美味しいウイスキーの情報を発信していきます！