「大きい布」はどこで買える?サイズ別おすすめ販売店と選び方
「タペストリーにしたい」「大物のハンドメイドに挑戦したい」など、一般的な手芸店では見つかりにくい
大きなサイズの布、どこで手に入るか迷いますよね。実は、探している布の「大きさ」や「用途」によって、
チェックすべきお店が全く違うんです。この記事では、手芸のプロであるモモストアが、
専門店からホームセンター、通販サイトまで、大型の布を探すための全ルートを徹底解説します!
・大型手芸店【ユザワヤ・オカダヤ・大塚屋】の品揃えと店舗形態
・ホームセンター(カインズ・コーナンなど)で買える「大型布」の意外な種類
・ニトリや無印良品で手に入るカーテン・カバー類としての「大きな布」
・「業務用」や「広幅」の布をネット通販で買うメリットとデメリット
- 大きい布を探すなら!まずチェックしたい専門店の特徴
- 大型手芸店【ユザワヤ・オカダヤ・大塚屋】の品揃えと店舗形態
- ホームセンター(カインズ・コーナンなど)で買える「大型布」の意外な種類
- ニトリや無印良品で手に入るカーテン・カバー類としての「大きな布」
- 「業務用」や「広幅」の布をネット通販で買うメリットとデメリット
- 大判生地の失敗しない選び方:用途別のおすすめ素材とサイズ基準
- メートル単位?幅違い?大型布の販売形態を徹底解説
- プロが教える!安くて質の良い大型生地を見つける裏ワザ
- メルカリやフリマアプリで大型布を購入する際の注意点
- 季節のイベントや特殊な用途に合わせた「大きい布」の活用法
- 【番外編】インテリアとして大きな布を飾るおしゃれなアイデア
- 目的別:あなたが探している「大きい布」はどこにある?まとめ
大きい布を探すなら!まずチェックしたい専門店の特徴

大きなサイズの布、特に幅の広い生地や、長いメートル数が必要な場合、一般的な手芸用品店では取り扱いが少なく、困ってしまうことがありますよね。しかし、ご安心ください。あなたが探している「大きい布」の最終的な用途によって、チェックすべき店舗は明確に分かれているんです。
例えば、衣類や衣装、本格的なインテリアを作るための高品質な生地であれば、品揃えが日本最大級の手芸専門店を訪れるのがベストです。一方、「作業用」「目隠し用」「丈夫さ重視」の布であれば、意外なことにホームセンターや家具店が掘り出し物の宝庫となります。
どちらを選ぶかによって、生地の「幅」「素材」「価格」が大きく変わってきますので、まずはあなたがどのような目的で大きな布を探しているのかを明確にしてみてください。ここを間違えると、何度もお店をハシゴすることになりかねませんよ!
「大判・広幅生地」の取り扱いが豊富な手芸専門店の魅力
手芸専門店、特に都市部に展開する大型店舗の強みは、何と言ってもその生地幅のバリエーションです。一般的な生地の幅は90cm~110cm程度ですが、カーテンや布団カバー、イベント用のタペストリーなどに使われる「広幅(ワイド幅)」と呼ばれる生地は、140cm、150cm、さらには280cmといった規格で展開されています。
こうした広幅生地は、継ぎ目なしで大きな作品を作りたいときには欠かせません。また、専門店では、生地の特性(遮光性、防水性、防炎性など)を熟知したスタッフさんに相談できるため、「この用途にはどの素材が良いか」といった具体的なアドバイスをもらえるのも大きな魅力ですね。
大型店舗であれば、広幅生地の専門コーナーが設けられていることも多いため、探す手間が省けるのも嬉しいポイントです。
作業用やイベント設営用の大型布なら「作業用品店」も選択肢に
純粋に「大きな布」が必要な場合、例えば、作業場の埃よけ、キャンピングカーの目隠し、舞台やイベントの装飾として、生地の見た目よりも機能性や価格を重視したいことがありますよね。このような目的であれば、作業着や工具を扱う「作業用品店」や、一部のホームセンターの作業着コーナーもチェックしてみる価値があります。
そこでは、ターポリン素材のビニールシートや、トラックの荷台カバーに使われるような非常に丈夫で大きな布(キャンバス地、帆布など)が、ロールやカット済みの大判サイズで販売されていることがあります。これらの布は耐久性に優れており、水濡れや摩擦にも強いのが特徴です。
色や柄のバリエーションは少ないかもしれませんが、手芸店では考えられないような低価格で、希望のサイズに近い大きな布を手に入れられる可能性がありますよ。
大型手芸店【ユザワヤ・オカダヤ・大塚屋】の品揃えと店舗形態
「大きい布」といえば、やはり手芸好きなら誰もが知る、日本の誇る三大大型手芸店、ユザワヤ、オカダヤ、大塚屋が候補に挙がります。これらの店舗は、ただ品揃えが豊富なだけでなく、他の手芸店では扱っていないような特殊な大判生地や、プロ仕様の広幅生地を豊富に取り揃えているのが特徴です。
ユザワヤ:特に舞台衣装・特殊生地の「大判」に強い
ユザワヤは全国展開しており、特に旗艦店である蒲田店などは、まるで生地のテーマパークのような規模を誇ります。ユザワヤの最大の強みは、舞台衣装やコスプレ用の特殊な生地の取り扱いです。サテン、ベルベット、レザー調の合皮など、広幅で光沢感のある大判の生地が、カラーバリエーション豊かに揃っています。
また、カーテンやバッグの裏地など、大物作品に必要な副資材もまとめて手に入るため、「大きい布」を買うついでに、全ての材料を揃えたい方には非常に便利です。店舗によっては、生地の裁断サービスも充実しているため、大きな布を自分でカットするのが不安な方にも安心です。
ただし、店舗によって規模や品揃えに差があるので、お目当ての生地がある場合は、事前に大型店(旗艦店など)を狙っていくのがおすすめです。
オカダヤ:都心でプロも利用する豊富な服飾・大判生地
新宿に本店を構えるオカダヤは、プロのデザイナーやアパレル関係者も多く利用する、服飾生地の聖地とも言える存在です。オカダヤの魅力は、天然素材からハイブランドのデッドストックまで、高品質な服地が広幅で手に入る点にあります。特にウールやリネン、シルクなどの高級素材で、一般的な手芸店では見かけないような大きな柄物や、幅の広い無地を探している方には最適です。
本店は複数のフロアに分かれており、服飾館、服飾材料館など、専門的なカテゴリーごとに分かれているため、初めて行くと少し迷うかもしれませんが、スタッフさんの知識も豊富なので、遠慮なく声をかけてみてください。大型のファッションアイテムや、本格的なドレープ(ひだ)が必要な衣装制作に、オカダヤは強い味方となってくれますよ。
大塚屋:西日本最大級の規模と驚きの品揃え
名古屋を拠点とする大塚屋は、西日本エリアにお住まいの方にとって欠かせない存在です。その巨大な売り場には、常に新しいトレンド生地から定番の業務用広幅生地まで、所狭しと並んでいます。大塚屋は、「和柄」「キルティング」「キャラクター生地」など、幅広いジャンルで大判サイズを取り扱っているのが特徴です。
特に、学園祭や地域のイベントで大量の生地が必要な場合、大塚屋のような大型店なら、必要なメートル数を確実に手配できる安心感があります。オンラインショップも充実しており、遠方の方でも実店舗と変わらない豊富なラインナップから「大きい布」を選ぶことができるのが嬉しいですね。
ホームセンター(カインズ・コーナンなど)で買える「大型布」の意外な種類
手芸専門店は素晴らしいですが、「もっと安く」「もっと丈夫で機能的な布が欲しい」というニーズもありますよね。そんな時に意外な穴場となるのが、私たちに身近なホームセンターです。カインズ、コーナン、DCMなどのホームセンターは、実は「手芸」という枠を超えた、実用的な「大きな布」の宝庫なんです。
「作業用品コーナー」で見つける!丈夫な大判キャンバスとビニールシート
ホームセンターの作業用品コーナーやDIYコーナーには、手芸店にはない特殊な大型生地が並んでいます。例えば、トラックの幌(ほろ)にも使われる厚手の帆布(キャンバス地)や、塗装作業などで床を保護するための大判の養生シート(ブルーシートや透明ビニール)です。これらは非常に幅が広く、丈夫で安価なため、ガレージの目隠しや、アウトドア用のタープ、家具のカバーなど、実用的な大きな布として最適です。
特に、カラーバリエーションは少ないですが、ベージュやカーキ、グレーなどの落ち着いた色合いの帆布は、モダンなインテリアにも馴染むため、クッションカバーや収納ボックスを自作するDIYユーザーにも人気が高いんですよ。
購入時の注意点としては、基本的に手芸用の生地と比べて生地の端の処理(耳の部分)が粗い場合があるため、裁縫には少し手間がかかることを覚えておきましょう。
防災・園芸コーナーの「大判メッシュ」や「寒冷紗」も使える
さらに目を凝らすと、防災・園芸コーナーにも「大きな布」のヒントがあります。
テーブル:ホームセンターで見つかる大型布(機能別)
| コーナー | 生地の種類 | 主な特徴と用途 |
| 園芸・農業 | 寒冷紗(かんれいしゃ) | UVカット、遮光性、通気性。日よけ、虫よけネット、夏の目隠し用。 |
| 作業・DIY | 養生シート(ブルーシート) | 防水性、耐久性。地面の保護、一時的な屋根、イベントの目隠し。 |
| 作業・DIY | 厚手帆布・キャンバス | 極厚で丈夫。アウトドア用バッグ、ガレージの仕切り、重い物のカバー。 |
特に「寒冷紗(かんれいしゃ)」と呼ばれる、農業用に使われる大きなメッシュ状の布は、夏の強い日差しを遮るシェードや、ベランダのプライバシー保護用の目隠しとして、非常に優秀です。通気性がありながら、外からの視線はしっかり遮ってくれるので、手芸店で似たようなものを探すよりもずっと安価で大きなサイズが手に入りますよ。
また、防災シートとして売られているアルミシートも、断熱材として大きな布状に使えるため、アイディア次第で様々な用途に活用できます。
ニトリや無印良品で手に入るカーテン・カバー類としての「大きな布」
「手芸用ではなく、インテリアとして大きな布が欲しい」という方は、家具・インテリア専門店をチェックするのが最も手っ取り早いです。ニトリや無印良品は、私たちの生活空間に密着したアイテムを扱っているため、実は完成品としての「大きな布」が豊富に揃っています。
ニトリ:驚きのサイズ展開と機能性カーテンの活用法
ニトリのカーテンは、非常に豊富なサイズ展開が魅力です。一般的な窓サイズはもちろん、幅200cm、丈240cmといった超大型の既製カーテンも多く取り扱っています。これを「布」として捉えれば、すぐに手に入る大きな生地として活用できます。
例えば、部屋の仕切りや、大きな収納棚の目隠し、プロジェクターのスクリーン代わりなど、切ったり縫ったりする手間なく、すぐに大きな布を使いたい場合に最適です。
ニトリのカーテンは遮光性や防炎性、遮熱性など機能性に優れたものが多いため、大きな布に特定の機能を持たせたい場合には特におすすめできます。もちろん、これを解体して生地として使ってもOKです。裏地がしっかりした布は、大物バッグなどの素材としても使えますね。
無印良品:天然素材の大きな布を探しているなら
無印良品は、天然素材を活かしたシンプルなデザインが特徴です。特に、綿や麻(リネン)を使ったベッドリネンやラグ、大判のマルチカバーは、非常に大きな布として活用できます。無印良品の生地は、肌触りが良く、色合いもニュートラルで使いやすいため、衣類や寝具など、肌に触れる大物作品の素材として最適です。
例えば、ダブルサイズ以上のベッドカバーは、そのままソファカバーやテーブルクロスとして使っても十分な大きさがあり、シンプルで上質な布をすぐに手に入れたい方にはぴったりの選択肢です。また、無印良品は衣料品の余り布や、生産過程で出た残反などを再利用したアイテムを販売することもあり、環境に配慮した大きな布を探している方にもおすすめです。
ただし、ニトリと違い、無印良品のアイテムは手芸用の生地として売られているわけではないので、購入する際は「完成品のサイズ」を必ずチェックしてくださいね。
「業務用」や「広幅」の布をネット通販で買うメリットとデメリット
実店舗を色々回る時間がない、あるいは「もっと特殊な」「もっと大量の」大きい布が欲しいという場合は、やはりネット通販がメインの選択肢になります。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、そして生地専門のオンラインショップには、実店舗ではまず見かけないような「広幅」や「業務用」の大判生地が豊富に揃っています。
ネット通販の最大のメリットは「規格外のサイズ」が見つかること
ネット通販の最大の強みは、その規格外のサイズ展開です。実店舗の陳列スペースには限界がありますが、オンラインショップでは、幅150cm、200cmといった広幅の生地はもちろん、10m、20mといった業務用・大口のロール単位での販売も行われています。
また、プロの問屋さんが運営するオンラインショップも多く、防炎、抗菌、UVカットなど、特殊な機能を持つ大判生地を、一般の消費者でも手軽に購入できるのが魅力です。例えば、体育館の幕や、飲食店のテーブルクロスなど、特定の目的に特化した大きな布を探しているなら、ネット検索が最も効率的です。
手芸専門店「大塚屋」のように、実店舗とネット通販を両立しているところも多いため、一度実物を見てからネットで購入する、といった賢い使い分けもできますね。
デメリットは「実物を見られない」ことと「送料」
しかし、ネット通販には避けられないデメリットもあります。最大の難点は、やはり「生地を実際に触って確認できない」ことです。特に大きな布は、ドレープ性(布のたるみ)や厚み、色合いなどが写真だけでは伝わりにくいもの。
「思っていたより薄かった」「色がイメージと違った」という失敗を防ぐためには、購入前にサンプル生地(ハギレ)を請求できるショップを選ぶか、レビューを徹底的にチェックすることが重要です。
テーブル:ネット通販での賢い布選びのポイント
| チェック項目 | 確認すべきこと | 失敗を防ぐための対策 |
| 色・質感 | 写真の色味と光沢感、素材表記 | 可能な限りサンプル請求をする。レビューで「写真より濃い/薄い」といったコメントを確認する。 |
| 生地幅 | 必ず「生地幅」を確認する | 自分が作りたい作品の最大幅より十分大きいか確認する。 |
| 価格 | 生地価格+送料+(カット代) | 送料無料ラインや、複数購入時の送料を比較検討する。 |
また、大きな布はかさばるため、送料が高くなりがちです。複数のショップを比較する際は、生地の価格だけでなく、送料も含めた総額で判断するようにしてくださいね。
大判生地の失敗しない選び方:用途別のおすすめ素材とサイズ基準
「大きい布」を探すうえで、最も失敗が多いのが「サイズと素材のミスマッチ」です。大きな作品ほど、途中で「布が足りない!」となるとショックですよね。ここでは、用途別に最適な素材と、必要なサイズの目安をモモストアが詳しく解説します。
用途別!最適な「大きい布」の素材ガイド
大きな布は、素材によって仕上がりや機能が大きく変わってきます。
テーブル:大判生地の用途別おすすめ素材
| 主な用途 | おすすめ素材 | 選ぶ際のポイント |
| カーテン・間仕切り | ポリエステル、リネン、遮光生地 | ドレープ性(ひだの美しさ)と、遮光性・遮熱性などの機能性。 |
| テーブルクロス・野外カバー | 綿(オックス、ツイル)、撥水加工生地 | 汚れにくさ、洗濯のしやすさ、厚手の丈夫さ。 |
| ベッドカバー・ソファカバー | 綿(シーチング、ブロード)、麻、ニット生地 | 肌触りの良さ、吸湿性、大判でも軽いこと。 |
| イベント用タペストリー | サテン、トロマット、ポリエステルツイル | 発色の良さ、シワになりにくさ、軽量性。 |
例えば、カーテンに使うなら、ポリエステルやリネンなどの「ドレープが美しい素材」を、テーブルクロスにするなら、頻繁に洗濯することを考えて「シワになりにくく乾きやすい綿素材」を選ぶのが賢明です。
「継ぎ目なし」で作りたい場合のサイズ基準
特に大物作品の場合、「継ぎ目なし」で仕上げたいというこだわりを持つ方も多いですよね。継ぎ目なしを実現するには、生地の「広幅(ワイド幅)」の規格を把握しておく必要があります。
一般的な広幅の規格は140cm~150cmが多いですが、プロ仕様のカーテン生地などは、280cm幅のものも存在します。
作りたいものの「縦の長さ」と「横の長さ」を測り、そのうちの短い方の辺が、生地の「幅」を超えていないかを必ず確認しましょう。例えば、縦200cm×横150cmのタペストリーを作る場合、生地幅が140cmだと継ぎ目なしでは作れませんが、生地幅150cm以上の広幅を選べば、縦の長さをメートル数でカットするだけで実現できます。
大きな布を選ぶ際は、必ず幅と長さをメモして、お店のスタッフさんに相談するか、オンラインショップの生地規格をしっかり確認してくださいね。
メートル単位?幅違い?大型布の販売形態を徹底解説
大型の布を初めて購入する方が戸惑いがちなのが、お店によって異なる「販売単位」や「規格」です。手芸店、ホームセンター、専門問屋では、布の数え方や表示方法が大きく異なります。ここでは、スムーズに購入するために知っておきたい販売形態の知識をまとめました。
「メートルカット」「ヤード売り」「反物売り」の違い
手芸店で最も一般的なのは、もちろん「メートルカット(10cm単位、または50cm単位)」ですが、海外の生地を扱うショップでは「ヤード売り」が使われることもあります。1ヤードは約91.4cmなので、メートル換算する際には注意が必要です。
また、大量に購入する場合、問屋や一部の専門店では「反物(たんもの)売り」が適用されます。反物とは、生地を巻いた状態のことで、一般的に20m〜50mなどの単位で売られます。大量購入を考えているなら、反物売りは単価が非常に安くなるため、この形式での購入を検討してみてください。
テーブル:大型布の主な販売単位と換算
| 販売単位 | 主な取り扱い場所 | 換算目安 |
| メートルカット | 一般手芸店、大型手芸店、ネット通販 | 1m = 100cm。最も一般的。 |
| ヤード売り | 輸入生地店、海外系ネット通販 | 1ヤード = 約91.4cm。アメリカ、イギリス系の生地に多い。 |
| 反物売り | 業務用問屋、大型手芸店の大量購入 | 1反 = 約20m~50m。単価が最も安くなる。 |
「生地幅」と「有効幅」の重要な違い
ネット通販で「大きい布」を選ぶ際に、特に注意したいのが「生地幅」の表記です。生地の端から端までの「生地幅」と、実際に縫製に使える「有効幅」が異なる場合があるからです。
生地の端には「耳(みみ)」と呼ばれる、針穴の跡や色の違う部分があり、この部分は縫製には適していません。特に大きな布は、この「耳」の幅もそれなりにある場合が多いため、実際に使える「有効幅」が表記より数センチ狭くなることを考慮しておく必要があります。
もし作りたい作品のギリギリの幅で設計しているなら、念のため有効幅を確認するか、ワンランク上の幅の広い生地を選ぶのが失敗しないコツです。
プロが教える!安くて質の良い大型生地を見つける裏ワザ
大きな布は、メートル数が長くなる分、どうしても費用がかさんでしまいますよね。しかし、プロの手芸家やデザイナーは、安くて質の良い大型生地を手に入れるための「裏ワザ」を知っています。ここでは、賢く、お得に「大きい布」を購入するためのマル秘テクニックをご紹介します。
裏ワザ1:デパートやブランドの「残反・ハギレ市」を狙う
高級な生地や、デザイン性の高い大判生地を安く手に入れる最大のチャンスは、デパートや大型商業施設で定期的に開催される「残反(ざんたん)・ハギレ市」です。
「残反」とは、アパレルメーカーなどが製品を製造した後に残った、まだ十分な長さがある生地のことで、高級ブランドの生地が驚くほど安価で放出されることがあります。これらの生地は、質は折り紙つきですが、量が限られているため、大きな作品を作るには十分な長さが残っているかをチェックする必要があります。
開催情報は、手芸店のメルマガや、デパートのイベント告知などでチェックできますので、ぜひ「残反」「ハギレ」といったキーワードで情報収集してみてくださいね。
裏ワザ2:オンラインショップの「広幅・訳あり品」セール
ネット通販では、「訳あり品」や「アウトレット」として、大型布が格安で販売されることがあります。
訳ありの理由としては、
- 製造工程で発生したわずかな織りムラや小さな汚れがある
- メーカーの在庫処分品(デッドストック)
- 季節の変わり目による在庫一掃(特にカーテン生地に多い)
などがあります。これらの「訳あり」は、大きな布全体のごく一部にしか影響がない場合が多いため、使う部分を選べば、質の高い生地を破格で手に入れることができます。特にインテリア用途や、裏地として使うなら全く問題ありません。
裏ワザ3:メルカリやヤフオク!での「未使用反物」をチェック
個人間取引のプラットフォーム(メルカリなど)では、「未使用の反物(未開封・長尺)」が出品されていることがあります。これは、元々手芸店を営んでいた方の在庫処分や、趣味で大量購入した方が余らせてしまった場合が多いです。
特に和柄の反物や、ヴィンテージの布地など、現行品では手に入らない特別な大きな布が見つかることもあるので、定期的にチェックする価値がありますよ。ただし、個人取引ならではの注意点もありますので、後のセクションで詳しく解説します。
メルカリやフリマアプリで大型布を購入する際の注意点
前述の通り、メルカリやラクマなどのフリマアプリは、安くてユニークな「大きな布」を見つける宝の山です。しかし、個人間の取引であるため、失敗しないためにはいくつかの注意点を守る必要があります。特に大型布は返品・交換が難しいため、購入前の確認が命です。
布の状態とサイズの確認が最重要
フリマアプリで布を購入する際、最も重要なのは「サイズ」と「状態」です。
テーブル:フリマアプリでのチェックリスト
| 確認事項 | 質問すべきこと | 注意点 |
| 生地の長さ | 正確なメートル数は?(「だいたい」はNG) | 裁断済みの場合は、余分な長さがないか確認する。 |
| 生地の幅 | 広幅(ワイド幅)か?通常幅か? | 写真だけでは幅が判断できない場合が多い。 |
| 汚れ・臭い | シミや汚れ、タバコ・ペットの臭いはあるか? | 特にヴィンテージ品はカビや防虫剤の臭いが残りやすい。 |
| 素材 | 綿100%?ポリエステル混合? | 表記がない場合は、購入後の用途に合うか質問で確認する。 |
特に「〇〇cm×〇〇cmが何枚」というカットクロスではなく、ロール状の「長尺(ちょうじゃく)の布」を購入する場合は、生地の途中や巻き終わりに汚れがないか、出品者に質問して確認しましょう。可能であれば、巻き終わりの写真もアップロードしてもらうと安心です。
長尺生地は「送料」も考慮する
大きな布は、見た目以上に重く、厚みも出ます。そのため、出品者が設定している送料が高額になる場合があります。メルカリなどでは、「らくらくメルカリ便」のサイズ規定(特に厚み)を超えてしまうと、想定外の追加料金がかかることもありますので、購入前に必ず梱包サイズと送料負担についてチェックしましょう。
「着払い」の場合は、受け取り時の金額をしっかり把握しておかないと、結局お店で買うよりも高くなってしまった、という失敗談もありますのでご注意ください。
季節のイベントや特殊な用途に合わせた「大きい布」の活用法
大きな布は、単なる手芸材料としてだけでなく、生活の中の様々なシーンで大活躍してくれます。ここでは、季節のイベントや、日常生活のちょっとした問題を解決するための、「大きい布」のクリエイティブな活用アイデアをモモストアがご提案します。
イベント設営・背景幕としての「大判生地」
学校の文化祭、地域の祭り、あるいは企業の展示ブースなど、大きなイベントの設営には「大きな布」が欠かせません。
- プロジェクターのスクリーン:白い綿生地や、プロジェクター用の特殊な広幅シートを活用。
- ブースの背景幕:シワになりにくいポリエステル素材の広幅生地で、継ぎ目なくダイナミックな背景を演出。
- 目隠し・間仕切り:黒やグレーの厚手生地で、裏方の作業スペースや在庫を見えなくする。
特にポリエステル素材の「トロマット」と呼ばれる生地は、軽くて持ち運びやすく、発色も良いため、タペストリーや横断幕などのイベント装飾によく使われます。これはネットの専門印刷業者や、ユザワヤなどの大型手芸店で大判のものが手に入りますよ。
冬場の寒さ対策や夏の遮熱に使う機能性大判布
大きな布は、室内の環境改善にも役立ちます。冬の窓辺や玄関からの冷気の侵入を防ぐための「断熱カーテン」として、厚手のフリースやキルティング生地を、床から天井まで届く大きなサイズで用意すると、暖房効果が格段にアップします。
また、夏の西日対策としては、UVカット機能を持つ遮光生地や、ホームセンターの園芸コーナーにある「寒冷紗」を窓の外側に吊るすだけで、室内の温度上昇を効果的に防ぐことができます。機能性のある「大きい布」は、省エネにも繋がる優秀なアイテムです。
【番外編】インテリアとして大きな布を飾るおしゃれなアイデア
大きな布は、部屋の雰囲気を一瞬で変えてくれる最強のインテリアアイテムです。高価な絵画や壁紙に頼らなくても、大判の布を一枚飾るだけで、個性的でおしゃれな空間が作れます。ここでは、モモストアがおすすめする「大きい布」のデコレーションアイデアをご紹介します。
アイデア1:ファブリックパネルとして壁一面をアートに
ただ壁に吊るすだけでなく、布を木枠に貼って「ファブリックパネル」として飾ると、アート作品のような仕上がりになります。特に、海外のデザイナーズファブリックや、大胆な柄の広幅生地を使って、壁一面に近い超大型のパネルを作ると、部屋の印象が劇的に変わります。
木枠はホームセンターで簡単に手に入りますし、布をタッカー(ホチキスのような工具)で留めるだけなので、DIY初心者でも挑戦しやすいですよ。
アイデア2:ヘッドボード代わりの「タペストリー装飾」
ベッドの頭側にある壁に、長めの大きな布を天井から吊るすと、それだけでホテルのようなラグジュアリーな雰囲気が生まれます。この場合、リネンやベルベットなど、ドレープが美しく出る素材を選ぶのがコツです。
布の上下に木の棒やタペストリーバーを通すと、布がピンと張って、より洗練された印象になります。季節や気分に合わせて布を変えるだけで、模様替えが簡単にできるのも嬉しいポイントです。
アイデア3:間仕切り・ゾーン分けとしての活用
ワンルームマンションなど、空間を区切りたいときに、大きな布を吊るして簡易的な「間仕切り」として使うのもおしゃれなアイデアです。透け感のあるレース生地なら、圧迫感なく光を通しながら空間を分けられますし、厚手の遮光生地なら、プライバシーをしっかり守りながら寝室とリビングを分けることができます。
この用途では、ニトリなどで手に入る「既製カーテン」の大きなサイズを活用するのが、最も手軽で安価に実現できる方法です。
目的別:あなたが探している「大きい布」はどこにある?まとめ
ここまで、「大きい布」を探すための様々なルートをご紹介してきました。手芸専門店からホームセンター、そしてネット通販まで、それぞれに魅力的な大判生地が眠っています。
最後に、あなたの「目的」に合わせて、どこをチェックすべきかを簡潔にまとめました。
テーブル:目的別!「大きい布」の購入場所ガイド
| 探している布のタイプ | チェックすべき場所 | 具体的な店舗・サービス |
| 高品質な服飾・衣装生地(広幅) | 大型手芸専門店、専門店ネット通販 | ユザワヤ、オカダヤ、大塚屋、専門のオンライン問屋 |
| 丈夫で安価な機能性生地(作業用) | ホームセンター、作業用品店 | カインズ、コーナン、プロ仕様の作業用品専門店 |
| 既製品のカバー・カーテン生地 | インテリア・家具専門店 | ニトリ、無印良品、イケア |
| 特殊な機能・デザイン生地(大量) | ネット通販、問屋系オンラインショップ | Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、メルカリ(未使用反物) |
「大きい布」を探すことは、想像以上に楽しい冒険です。どこで手に入れるかによって、生地の質も価格も大きく変わってきますので、この記事を参考に、まずはご自身の目的に一番近いお店を訪れてみてください。
きっと、あなたのクリエイティブなアイデアを形にする、理想の「大きな布」に出会えるはずですよ!
この記事の筆者:モモストア

