ボタン電池はどこに売ってる?コンビニ、100均、家電量販店の在庫と種類を徹底調査!

ボタン電池はどこに売ってる?コンビニ、100均、家電量販店の在庫と種類を徹底調査!

「朝起きたら急にリモコンの電池が切れて動かない!」「子供のおもちゃの電池が特殊なボタン電池だった!」と、急にボタン電池が必要になって困った経験はありませんか?
ボタン電池は、通常の乾電池(単3や単4)と違って、どこでも売っているわけではないので、探すのに苦労しますよね。

この記事では、筆者モモストアがボタン電池の確実な販売場所と、各店舗の品揃えの特徴を徹底的に調査しました。
コンビニ、100円ショップ、家電量販店など、あなたの状況に合わせた「最適な購入場所」をわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね!

・ボタン電池が今すぐ欲しい!コンビニでの取り扱いと在庫状況
・コスパ最強の選択肢!100円ショップ(ダイソー・セリア)でボタン電池は買える?
・確実に手に入る!家電量販店(ヨドバシ・ビックカメラ)とホームセンターの専門的な品揃え
・ドラッグストア(マツキヨ・スギ薬局)でボタン電池を探す!急ぎの時に便利な理由
・アルカリ・酸化銀・リチウム?ボタン電池の3つの主要な種類と正しい選び方
  1. ボタン電池が今すぐ欲しい!コンビニでの取り扱いと在庫状況
    1. コンビニで買えるボタン電池の主な種類
    2. コンビニのボタン電池の陳列場所と在庫確認のコツ
  2. コスパ最強の選択肢!100円ショップ(ダイソー・セリア)でボタン電池は買える?
    1. ダイソー・セリアのボタン電池は「コスパ」と「品揃え」が魅力
    2. 100円ショップで見つけにくい「酸化銀電池(SR系)」について
  3. 確実に手に入る!家電量販店(ヨドバシ・ビックカメラ)とホームセンターの専門的な品揃え
    1. 家電量販店(ヨドバシカメラ・ビックカメラなど)が最強の理由
    2. ホームセンター(コーナン・カインズなど)の電池の在庫と特徴
  4. ドラッグストア(マツキヨ・スギ薬局)でボタン電池を探す!急ぎの時に便利な理由
    1. ドラッグストアのボタン電池の品揃えの特徴
    2. ドラッグストアが「急ぎの時」に便利な理由
  5. アルカリ・酸化銀・リチウム?ボタン電池の3つの主要な種類と正しい選び方
    1. LR系(アルカリボタン電池):安価で汎用性が高い
    2. SR系(酸化銀ボタン電池):時計や精密機器の必需品
    3. CR系(リチウムコイン電池):薄型で高電圧、長寿命
  6. 一番売れてる型番はどれ?LR44、CR2032など主要な規格と使い道リスト
    1. 最も汎用性の高い「LR44」と「CR2032」
    2. 時計用で特に重要となる「SR」の型番
    3. 古い機器によく使われる型番
  7. 【注意】ボタン電池の型番の見方と互換性について知っておくべきこと
    1. 型番が示す意味を知ろう
      1. 最初のアルファベット(種類)
      2. 続く数字(サイズ)
    2. 互換性トラブルの最大の落とし穴!「SR」と「LR」
  8. 電池交換を失敗しない!交換時の注意点と正しい廃棄方法
    1. 交換作業時の3つの重要ポイント
      1. 機器の端子を清潔にする
      2. 電池の向きを間違えない(プラス・マイナス)
      3. 子供やペットの手の届かない場所で作業する
    2. 使用済みボタン電池の正しい廃棄方法
  9. ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)で購入するメリットとデメリット
    1. ネット通販の3つの大きなメリット
    2. 知っておくべきデメリットと注意点
      1. 偽物・粗悪品のリスク
      2. 納期と緊急性
      3. 型番間違い
  10. 大量購入したい!業務用やまとめ買いをするならどこがおすすめ?
    1. 結論:大量購入は「Amazon」と「コストコ」が最強
      1. Amazon(アマゾン)
      2. コストコ(Costco)
    2. まとめ買い時のチェックポイント
  11. 意外な販売場所?スーパーやディスカウントストア(ドンキ)の穴場情報
    1. スーパーマーケット(イオン・イトーヨーカドーなど)
    2. ディスカウントストア(ドン・キホーテなど)
  12. アルカリ・酸化銀・リチウム以外?特殊なボタン電池「空気亜鉛電池」とは
    1. 空気亜鉛電池(PR系)の特徴
    2. 空気亜鉛電池はどこで売ってる?
  13. 困った時の最終手段!メーカー直販や専門店での購入方法
    1. パナソニック、マクセル、ソニーなどのメーカー直販サイト
    2. 秋葉原などの電子部品専門店(実店舗とネット)
  14. 電池の寿命を長持ちさせる!正しい保管方法と節約術
    1. ボタン電池の正しい保管場所と方法
    2. 電池の寿命を延ばす「賢い使い方」
  15. ボタン電池の「液漏れ」を防ぐ!原因と緊急対処法
    1. 液漏れの主な原因は「過放電」と「異種混合」
      1. 過放電(使いっぱなし)
      2. 種類の違う電池の混合
    2. 液漏れが発生した時の緊急対処法
      1. 電池を安全に取り出す
      2. 漏れた液体の除去と中和
  16. ボタン電池の互換品「メルカリ」や「リサイクルショップ」は利用すべき?
    1. メルカリなどのフリマアプリで購入する際の注意点
      1. 利用を推奨するケース
      2. 利用を避けるべきケース
    2. リサイクルショップや中古家電店
  17. 【豆知識】ボタン電池はなぜ丸い?電池の歴史と構造の秘密
    1. 「ボタン型」になった構造上の理由
    2. 日本のメーカーが開発した酸化銀電池(SR系)のすごさ
  18. 交換が難しい機器の電池はどうする?プロに任せるべき判断基準
    1. 自分で交換を避けるべき機器のリスト
    2. どこに依頼すべきか?
  19. ボタン電池の「代用」は危険?電圧が違うとどうなるか
    1. LR(1.5V)の機器にCR(3V)を入れたらどうなる?
    2. SR(1.55V)の機器にLR(1.5V)を入れたらどうなる?
    3. 代用が許容される「例外」はほとんどない
  20. 電子機器以外にも使える?ボタン電池の意外な活用法
    1. DIYの光るアクセサリーや小物に
    2. 災害時の非常用光源として
    3. 教育・教材用として
  21. まとめ:ボタン電池を賢く手に入れるための購入場所別フローチャート
    1. 【購入場所別】最適な選択肢チャート

ボタン電池が今すぐ欲しい!コンビニでの取り扱いと在庫状況

momo-store.jp

急にボタン電池が必要になったとき、真っ先に思い浮かぶのが24時間営業しているコンビニですよね。結論から言うと、主要なコンビニエンスストアではボタン電池の取り扱いがあります。ただし、売られている種類や在庫には店舗ごとの差がかなり大きいのが現状です。

コンビニで買えるボタン電池の主な種類

セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなどの大手コンビニで主に取り扱っているのは、使用頻度の高い定番の型番に絞られています。

コンビニで買える可能性が高い型番 主な用途 電池の種類
LR44 小型電卓、電子辞書、おもちゃ アルカリボタン電池(一番普及)
CR2032 自動車のキーレスエントリー、PCのマザーボード、ゲーム機周辺機器 リチウムコイン電池(薄型)
CR2016 薄型のリモコン、電子機器 リチウムコイン電池(薄型)

特にCR2032は車のスマートキーや多くの電子機器に使われているため、どこのコンビニでも比較的見つけやすい傾向にあります。逆に、時計用のSR系(酸化銀電池)や、特定の医療機器に使われる特殊な型番は、ほとんどの場合、コンビニでは手に入りません。急ぎで特殊な型番を探している場合は、コンビニを回るよりも家電量販店や専門店に行った方が確実です。

コンビニのボタン電池の陳列場所と在庫確認のコツ

コンビニでボタン電池を探す際は、以下の場所をチェックしてみてください。

  • 乾電池コーナー:単3、単4電池と一緒に壁にかけられていることが多いです。
  • レジ横の小物棚:キーホルダーやスマホ関連商品、充電器などと一緒に陳列されていることもあります。
  • PCサプライ・文具コーナー:電子機器関連の消耗品として置かれている場合もあります。

もし店員さんに尋ねる場合は、「LR44のボタン電池はありますか?」と具体的な型番を伝えるとスムーズです。コンビニは在庫スペースが限られているため、人気のない型番は仕入れ自体がない、または欠品しているケースも多いです。確実性を高めるためには、事前に店舗に電話で問い合わせてみるのが一番です。(コンビニのボタン電池在庫を調べる:Google検索で最新情報をチェック

まとめ:コンビニは汎用性の高いLR44やCR2032が「あるかもしれない」場所であり、「すべての種類が確実にある」場所ではない、と覚えておくと無駄足になりませんよ。

コスパ最強の選択肢!100円ショップ(ダイソー・セリア)でボタン電池は買える?

「ボタン電池って意外と高い…」「どうせなら安く済ませたい」と思っている方にとって、100円ショップはまさに救世主のような存在です。ダイソー、セリア、キャンドゥなどの大手100円ショップでは、驚くほど多くの種類のボタン電池が販売されています。しかも、もちろん価格は1個またはセットで110円(税込)です。

ダイソー・セリアのボタン電池は「コスパ」と「品揃え」が魅力

以前の100円ショップでは、アルカリボタン電池(LR系)しか取り扱いがない店舗もありましたが、最近ではリチウムコイン電池(CR系)も充実しています。特にダイソーでは、複数の電池メーカーの商品が並んでいることも珍しくありません。

100円ショップの特徴 ダイソー セリア・キャンドゥ
価格 1個/2個/3個セットで110円(型番による) 1個/2個/3個セットで110円(型番による)
種類(LR系) LR41、LR43、LR44など幅広く展開 LR41、LR44など定番中心
種類(CR系) CR2032、CR2025、CR2016など主要型番あり CR2032など主要型番のみの場合あり
品質 日常使いには十分。ただし寿命はメーカー品に比べて短い傾向も。 日常使いには十分。

ただし、100円ショップの電池は、品質面で注意が必要な場合もあります。特に精密機器(高価な腕時計など)に使う場合、液漏れなどのリスクを避けるため、日本の主要メーカーが製造した酸化銀電池(SR系)を選ぶ方が安心です。100円ショップのボタン電池は、あくまで「おもちゃ」や「安価なリモコン」など、日常の消耗品として割り切って使うのがおすすめです。

100円ショップで見つけにくい「酸化銀電池(SR系)」について

多くの時計や医療機器(体温計など)で使われている「酸化銀電池」(SR系)は、残念ながら100円ショップではほとんど見かけません。酸化銀電池は、アルカリ電池(LR系)よりも電圧が安定しており、長持ちするという特性があるため、価格も高めです。そのため、100円ショップでの取り扱いは少ないのが現状です。

もし、お手元の電池の型番が「SR」で始まっていたら、100円ショップではなく、次の見出しでご紹介する家電量販店かネット通販を探すようにしてくださいね。

ポイント:100円ショップは安くて手軽なLR系・CR系の電池を買うには最適ですが、時計や精密機器用(SR系)は期待しないほうが良いでしょう。

確実に手に入る!家電量販店(ヨドバシ・ビックカメラ)とホームセンターの専門的な品揃え

「コンビニや100円ショップに行ってみたけど、探している特殊な型番がなかった…」という場合、ボタン電池を確実に入手できる最終手段が、家電量販店やホームセンターです。これらの店舗は、電池の種類や在庫の豊富さにおいて、他の追随を許しません。

家電量販店(ヨドバシカメラ・ビックカメラなど)が最強の理由

ヤマダデンキ、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの大型家電量販店は、ボタン電池を探す上での「最強の選択肢」です。その理由は、以下の通りです。

  • 全種類網羅:アルカリ(LR系)、リチウム(CR系)はもちろん、時計用の酸化銀電池(SR系)も全型番に近い品揃えです。
  • メーカーの豊富さ:パナソニック、ソニー、マクセル、エナジャイザーなど、国内外の主要メーカー品が揃っています。
  • 品質重視:取り扱いのほとんどが信頼できるメーカーの製品であり、液漏れなどのトラブルリスクが低いです。
  • 専門知識:わからないことがあれば、店員さんに聞けば適切な電池を案内してもらえます。

特に、家電量販店では「ボタン電池コーナー」が独立していることが多く、型番ごとにきれいに整理されています。探している電池の型番がわかっている場合は、ここに行けば99%の確率で手に入ると思って間違いありません。

ホームセンター(コーナン・カインズなど)の電池の在庫と特徴

ホームセンターもまた、電池の品揃えが非常に豊富な店舗です。家電量販店と少し違うのは、工具や建築資材に使うセンサー類、屋外用品などの電池にも強いという点です。

  • 広範囲な品揃え:主要なLR系、CR系は充実。SR系も時計コーナーがある店舗では取り扱いが多いです。
  • 特殊な電池も:補聴器用電池(空気亜鉛電池)など、特殊なボタン電池の取り扱いがある場合が多いです。
  • まとめ買いに便利:家電量販店ほどではないものの、大容量パックや業務用のまとめ買い用電池が置かれていることもあります。

ホームセンターの場合は、電池売り場だけでなく、時計やDIY関連のコーナーもチェックすると良いでしょう。また、電池の型番が不明な場合や、古い機器に使われている電池を探している場合は、ホームセンターの広い売り場をくまなく探す価値があります。

結論:「絶対に失敗したくない」「高価な時計や精密機器に使う」という場合は、迷わず家電量販店に行くのがベストです。

ドラッグストア(マツキヨ・スギ薬局)でボタン電池を探す!急ぎの時に便利な理由

意外と知られていないけれど、ボタン電池の穴場的な販売場所が、ドラッグストア(薬局)です。マツモトキヨシ、スギ薬局、ココカラファインなどのドラッグストアは、生活用品の消耗品を広く取り扱っており、ボタン電池もその一つとして陳列されています。特に、急ぎでボタン電池が必要になったときに便利な理由があるんです。

ドラッグストアのボタン電池の品揃えの特徴

ドラッグストアで取り扱っているボタン電池は、主に「体温計」や「補聴器」など、ヘルスケア・医療用品に関連するものが多いという特徴があります。

ドラッグストアの主な取り扱い 型番例 ポイント
アルカリ電池(LR系) LR44、LR41 安価なおもちゃや体温計の交換用として定番。
リチウム電池(CR系) CR2032、CR2025 体重計や血圧計、薄型の電子機器用として置かれていることが多い。
補聴器用電池(特殊) PR系(空気亜鉛電池) 医療機器の消耗品として専門的な棚が設けられている場合がある。

家電量販店ほどの全種類網羅ではありませんが、LR44やCR2032といった汎用性が高い型番はほぼ確実に手に入ります。また、体温計や血圧計のコーナーの近くに置かれていることが多いため、探す手間も少ないのがメリットです。

ドラッグストアが「急ぎの時」に便利な理由

ドラッグストアの利点は、その立地と営業時間にあります。

  • 駅前や住宅街に多い:コンビニに次いで店舗数が多く、家の近くで見つけやすい。
  • 営業時間が長い:多くの店舗が夜遅くまで営業しており、仕事帰りなどでも立ち寄りやすい。(Google検索で近くのドラッグストアの営業時間を調べる
  • 他の買い物と同時に:風邪薬や日用品、食品のついでに電池も買えるため、手間が少ない。

特に、子供が急に熱を出して体温計の電池が切れていた!というような緊急時には、ドラッグストアの利便性が光ります。ただし、高価なブランド時計に使われるSR系の酸化銀電池は、ドラッグストアでは見つけにくいので注意が必要です。

ワンポイントアドバイス:電池売り場がないか探しても見つからない場合は、レジ横や、レジから一番近い棚をチェックしてみてください。店員さんに聞く際は、「体温計の電池が切れたので、LR44(または型番)を探しています」と伝えるのがおすすめです。

アルカリ・酸化銀・リチウム?ボタン電池の3つの主要な種類と正しい選び方

「ボタン電池」と一言で言っても、実は中に入っている素材によって大きく3種類に分かれています。この種類を理解していないと、「サイズは合っているのに動かない」「すぐに電池切れになる」といったトラブルの原因になります。ここでは、ボタン電池の3大種類と、あなたの機器に合った正しい選び方を解説します。

LR系(アルカリボタン電池):安価で汎用性が高い

型番が「LR」で始まるボタン電池は、「アルカリボタン電池」です。

  • 特徴:安価で手に入りやすい。コンビニや100円ショップでも多く取り扱われています。
  • 電圧:1.5V
  • 用途:主に、短時間しか使わない安価な電子機器、おもちゃ、小型電卓などに使われます。
  • 注意点:徐々に電圧が低下していくため、精密な動作を必要とする機器(特に時計)には不向きです。

SR系(酸化銀ボタン電池):時計や精密機器の必需品

型番が「SR」で始まるボタン電池は、「酸化銀ボタン電池」です。

  • 特徴:非常に安定した電圧を維持できるため、電池残量が減っても機器の動作が鈍くなりにくいのが最大の特長です。
  • 電圧:1.55V
  • 用途:腕時計、医療機器(体温計、血糖値測定器)、カメラなど、精密な動作と長い寿命が求められる機器に必須です。
  • 注意点:価格はLR系より高めです。基本的には家電量販店や時計店での購入となります。

CR系(リチウムコイン電池):薄型で高電圧、長寿命

型番が「CR」で始まるボタン電池は、「リチウムコイン電池」です。

  • 特徴:薄くて軽量、3Vと高電圧で、長寿命なのが魅力です。
  • 電圧:3V
  • 用途:車のキーレスエントリー(スマートキー)、PCのマザーボード、電子手帳、小型LEDライトなど、消費電力が大きい薄型機器に利用されます。
  • 型番の読み方:CR2032の場合、「20」は直径20mm、「32」は厚さ3.2mmを意味します。

正しい選び方:基本は「元々入っていた電池の型番」と「同じ種類」のものを選ぶことが鉄則です。特にSR電池の代わりにLR電池を使うと、時計がすぐに狂ったり、寿命が極端に短くなったりするので注意してください。(酸化銀電池とアルカリ電池の違い:Google検索で詳細を比較する

一番売れてる型番はどれ?LR44、CR2032など主要な規格と使い道リスト

ボタン電池の種類がわかっても、型番が多すぎて「結局どれを買えばいいの?」と迷ってしまう方も多いはずです。ここでは、市場で最も流通しており、あなたの機器に使われている可能性が高い「主要な型番」をピックアップし、それぞれの特徴と主な使い道をわかりやすくご紹介します。

最も汎用性の高い「LR44」と「CR2032」

この2種類は、ボタン電池の中で「単3電池」や「単4電池」にあたる、まさにキング・オブ・ボタン電池です。コンビニや100円ショップでも見つけやすい型番なので、これらが手元にあれば、多くの機器に対応できます。

型番 種類 直径x厚さ 主な使い道 購入のしやすさ
LR44 アルカリ 約11.6mm x 5.4mm おもちゃ、小型ゲーム、電子体温計(古いタイプ)、LEDライト、小型電卓 ★★★★★(ほぼどこでも買える)
CR2032 リチウム 約20mm x 3.2mm 車のスマートキー、PCマザーボード、コイン型ライト、電子辞書、フィットネス機器 ★★★★☆(コンビニにもある)
CR2016 リチウム 約20mm x 1.6mm 薄型リモコン、電子ゲーム機、一部の時計、自転車用LEDライト ★★★☆☆(家電量販店が確実)

時計用で特に重要となる「SR」の型番

腕時計や高精度な機器に使われる「SR」系の酸化銀電池は、サイズが非常に細かく分かれています。特に、小さな腕時計によく使われる型番を覚えておくと便利です。

  • SR626SW (SR626W):直径6.8mm、厚さ2.6mm。最も一般的な小型腕時計用電池の一つです。
  • SR927SW (SR927W):直径9.5mm、厚さ2.7mm。少し大きめの腕時計やクロノグラフによく使われます。
  • SR1130SW (SR1130W):直径11.6mm、厚さ3.0mm。電卓やゲーム機周辺機器にも使用されます。

「SW」は低消費電力用、「W」は高消費電力用という意味ですが、ほとんどの場合、どちらを使っても問題なく動作します。ただし、腕時計は非常にデリケートなので、元の電池に記載されている型番を間違えないようにしましょう。

古い機器によく使われる型番

意外なところでは、昔ながらの「マンガン電池」のボタン電池版である「M」系も存在しますが、現在ではほとんどがLR系に置き換わっています。もしM系しか記載されていない電池が出てきたら、サイズが近いLR系(例えばM-44ならLR44)で代用できる可能性が高いですが、自己責任となりますので、できればメーカーに問い合わせるのが確実です。

【注意】ボタン電池の型番の見方と互換性について知っておくべきこと

ボタン電池を買い間違えてしまう最大の原因は、「型番の読み方」や「互換性」に関する知識不足にあります。特に、ボタン電池はサイズが数ミリ違うだけで使えなくなってしまうため、購入前にこの章の内容をしっかり確認してください。

型番が示す意味を知ろう

ボタン電池の型番は、ただの記号ではなく、その電池の「種類」と「サイズ」を正確に示しています。

最初のアルファベット(種類)

  • L:アルカリ電池(例:LR44)
  • S:酸化銀電池(例:SR626SW)
  • C:リチウム電池(例:CR2032)
  • P:空気亜鉛電池(補聴器用)

続く数字(サイズ)

型番の数字は、「直径」と「厚さ」を意味していることが多いです。特にCR系のリチウムコイン電池ではこのルールが明確です。

例:CR2032

  • 20:直径が20mm
  • 32:厚さが3.2mm

例:CR2016

  • 20:直径が20mm
  • 16:厚さが1.6mm

このように、直径が同じ20mmでも厚さが半分違います。このわずか1.6mmの差で、電池ボックスに入らなくなってしまうため、数字は必ず正確に確認しましょう。

互換性トラブルの最大の落とし穴!「SR」と「LR」

最も多くの人が勘違いしやすいのが、SR系とLR系の互換性です。

例えば、SR44とLR44はサイズは同じ(直径11.6mm x 厚さ5.4mm)で、電圧も(1.55Vと1.5V)と近いですが、高価なSR電池の代わりに安価なLR電池を使うのは基本的にNGです。

入れ替えパターン 結果 推奨度
SR機器にLR電池 動作はするが、電圧が不安定で短命になる。特に時計は狂いやすい。 非推奨
LR機器にSR電池 問題なく動作する。LRより長持ちするが、価格が高い 推奨(ただしコスパは悪い)

時計や医療機器など、精密な動作が要求される機器は、必ず元々入っていた「S」(酸化銀)の型番のものを使うようにしてください。電池の型番互換性チャートは複雑なので、わからなくなったら(Google検索で互換性チャートを確認する)のが一番確実です。

電池交換を失敗しない!交換時の注意点と正しい廃棄方法

無事にボタン電池を購入できても、交換作業や使用済みの電池の扱いでミスをしてしまうと、機器の故障や思わぬ事故につながる可能性があります。ここでは、安全かつ確実な電池交換のテクニックと、環境に優しい正しい廃棄方法を解説します。

交換作業時の3つの重要ポイント

機器の端子を清潔にする

古い電池を外したとき、電池ボックスの金属部分(端子)に緑青(ろくしょう)や白い粉が付着していることがあります。これは電池の液漏れ跡や、空気中の水分と反応した腐食物です。この汚れをそのままにして新しい電池を入れると、通電不良を起こして電池がすぐに切れたり、機器が故障したりします。

  • 対応策:乾いた綿棒やつまようじの先に布を巻き付け、優しく拭き取ってください。水や洗剤は使わず、乾拭きが基本です。

電池の向きを間違えない(プラス・マイナス)

ボタン電池は、平らで広い面が「プラス極(+)」、側面と小さな反対側の面が「マイナス極(-)」です。電池ボックスには必ず「+」と「-」のマークが印字されていますので、印字と電池の向きが一致するように確認しながらセットしてください。逆に入れるとショートしたり、最悪の場合、機器が破損します。

子供やペットの手の届かない場所で作業する

ボタン電池は、小さくて丸いため、子供やペットが誤って飲み込んでしまう事故が多発しています。特にCR系のリチウム電池は、体内で電気分解され、食道や胃の粘膜に重度の損傷を与える「化学やけど」を引き起こす危険性があります。交換作業中は目を離さず、外した古い電池もすぐに手の届かない容器に入れて保管しましょう。

使用済みボタン電池の正しい廃棄方法

使用済みのボタン電池をそのままゴミ箱に捨ててはいけません。微量の電気が残っている状態で他の金属と触れると、ショートして発火する危険性があるからです。

  • 絶縁処理:外したボタン電池は、プラス極(平らな面)とマイナス極の両方をセロハンテープやビニールテープで完全に覆い隠して絶縁してください。
  • 回収場所:
    • 家電量販店やホームセンターの店頭に設置されている「電池回収ボックス」
    • 自治体の回収ルート(不燃ゴミではなく、「有害ゴミ」や「資源ゴミ」として分別

自治体によって回収方法が異なるため、必ずお住まいの地域のルールを確認してください。(自治体のボタン電池廃棄方法:Google検索で自治体のルールを調べる

ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)で購入するメリットとデメリット

急ぎでなければ、ボタン電池の購入はネット通販(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング)が最も賢明な選択肢と言えます。種類、価格、在庫、すべての面で実店舗を上回るメリットがありますが、同時に知っておくべきデメリットもあります。

ネット通販の3つの大きなメリット

  • 圧倒的な品揃え:実店舗では見つからないような特殊な型番や、補聴器用などの専門的な電池も簡単に見つかります。
  • 価格の安さ:特にLR系やCR系の汎用電池は、実店舗の半額以下で買えることが多く、まとめ買いならさらに割安になります。
  • 自宅への配送:重い荷物になるわけではありませんが、探す手間や店舗へ行く移動時間がゼロになります。

「この型番、どこにもない!」と困ったら、まずはスマホでAmazonの検索窓に型番を入れてみるのが最短ルートです。SR系の高級電池も、ネットの方が複数のメーカーを比較しやすいという利点があります。

知っておくべきデメリットと注意点

ネット通販は便利ですが、ボタン電池の購入においては特に以下の点に注意が必要です。

偽物・粗悪品のリスク

特に安すぎるノーブランド品や、海外からの輸入品には注意が必要です。電圧が不安定だったり、寿命が極端に短かったり、最悪の場合、液漏れや発火のリスクがあるものも存在します。購入する際は、「Amazonなら公式ストアや信頼できるメーカー直営店から購入する」「レビューを複数確認する」ことを徹底してください。

納期と緊急性

ネット通販は基本的に即日入手はできません。「今すぐ必要!」という緊急時には向いていません。お急ぎ便を使っても、最短で翌日になることがほとんどです。そのため、「予備のストック」として購入する際に利用するのがおすすめです。

型番間違い

実店舗ならパッケージを見て確認できますが、ネットでは画面上の文字情報のみです。購入ボタンを押す前に、お手元の電池と型番、特に「直径」と「厚さ」を示す数字が一致しているかを二重、三重にチェックしましょう。

大量購入したい!業務用やまとめ買いをするならどこがおすすめ?

ご家庭で複数の機器にボタン電池を使っている方、または仕事で業務用として大量にボタン電池が必要な方にとって、1個単位で買うのは割高で手間がかかります。ボタン電池のまとめ買いに最適な場所と、その際のチェックポイントをご紹介します。

結論:大量購入は「Amazon」と「コストコ」が最強

Amazon(アマゾン)

Amazonは、ボタン電池のまとめ買いにおいて価格、種類の両面で最も優秀です。10個入り、20個入りはもちろん、LR44やCR2032なら50個パックや100個パックといった大容量のものまで揃っています。

  • メリット:メーカー品のまとめ買い価格が非常に安い。自宅にいながら注文できる。
  • デメリット:在庫切れや発送遅延のリスク、レビューをしっかり見ないと粗悪品を掴む可能性がある。
  • おすすめ:定期的に必要なLR44やCR2032をメーカー品で大量にストックしたい場合に最適です。(Amazon ボタン電池 CR2032 最安値:Google検索で価格を比較する

コストコ(Costco)

会員制の大型倉庫店コストコでは、ボタン電池を含めた各種電池を驚くほどの安価なセット価格で販売しています。特に、単3電池や単4電池と一緒に、ボタン電池(LR44やCR2032など)がセットになった商品を見かけることもあります。

  • メリット:主要型番の正規メーカー品が非常に安価。品質に対する信頼度が高い。
  • デメリット:会員制であること、店舗へ行かなければならないこと。
  • おすすめ:コストコの近くに住んでいて、品質を重視しつつ、とにかく安くまとめ買いしたい方に最適です。

まとめ買い時のチェックポイント

まとめ買いは便利な反面、一度に大量に購入するため、失敗したときのダメージも大きくなります。以下の2点だけは必ず確認してください。

  • 使用推奨期限:ボタン電池には必ず「使用推奨期限」が記載されています。まとめ買いをする際は、期限まで最低でも2〜3年以上の余裕がある商品を選びましょう。安すぎる商品は期限が迫っている可能性があります。
  • 保管方法:まとめ買いした電池は、湿気の少ない涼しい場所で、他の金属製品と触れないように絶縁した状態で保管してください。パッケージから出してバラバラに保管するのは厳禁です。

意外な販売場所?スーパーやディスカウントストア(ドンキ)の穴場情報

コンビニや家電量販店以外にも、ボタン電池が意外なラインナップで売られている「穴場」的なお店があります。それが、スーパーマーケットやディスカウントストアです。特にディスカウントストアの「ドン・キホーテ」は、他の店舗にはない特徴を持っています。

スーパーマーケット(イオン・イトーヨーカドーなど)

総合スーパー(GMS)の電池売り場は、「生活必需品」としてボタン電池を取り扱っています。

  • 品揃え:LR44、CR2032など、ごく一般的な型番は確実にあります。
  • 穴場ポイント:スーパーの「おもちゃ売り場」や「時計・アクセサリー売り場」のレジ横に、対応するボタン電池が置かれていることがあります。
  • 特徴:買い物ついでにサッと買える利便性は高いですが、SR系の特殊な型番は期待できません。

ディスカウントストア(ドン・キホーテなど)

ドン・キホーテは、「安さ」と「多種多様な品揃え」が魅力です。

  • 安さ:100円ショップの電池と同じくらい、またはそれ以上に安いプライベートブランド(PB)のボタン電池が販売されていることがあります。
  • 特殊品:普通の店舗では見かけないような「ちょっと変わった」型の電池が、PB品として置かれている場合があります。
  • 注意点:商品の入れ替わりが激しく、店舗によって品揃えが大きく異なるため、探している型番が確実にあるとは限りません。

ディスカウントストアは、「とにかく安く汎用電池を手に入れたい」時や、「ちょっと変わった電池を探している」時に立ち寄るのがおすすめです。ただし、ドン・キホーテは商品が雑然と陳列されていることも多いため、電池売り場だけでなく、関連商品のコーナーも探してみる根気が必要です。

裏技:ドンキのレジ近くには、「緊急用」として主要なボタン電池が吊り下げられていることがあるので、レジに並ぶついでにチェックしてみてください。

アルカリ・酸化銀・リチウム以外?特殊なボタン電池「空気亜鉛電池」とは

ここまではLR(アルカリ)、SR(酸化銀)、CR(リチウム)の3種類をメインに解説してきましたが、ボタン電池の世界にはもう一つ、非常に重要な「特殊なボタン電池」が存在します。それが、補聴器などに使われる「空気亜鉛電池」(型番:PR系)です。

空気亜鉛電池(PR系)の特徴

空気亜鉛電池は、一般的なボタン電池とは構造も使い方も全く異なります。

  • 電源の仕組み:電池の外部から空気(酸素)を取り込み、亜鉛と反応させて発電します。
  • 高いエネルギー密度:非常に少ない体積で大きなエネルギーを生み出すことができるため、小型で高機能な補聴器などに最適です。
  • 電圧:1.4V
  • 使用方法:パッケージに小さな穴が開いており、シールを剥がして数分間空気にさらしてから初めて使用できるようになります。
  • 寿命:一度空気にさらすと、使っていなくても徐々に消耗していくのが特徴です。

空気亜鉛電池はどこで売ってる?

この特殊な電池は、どこでも売っているわけではありません。売っている場所は非常に限定的です。

販売場所 特徴 確実性
調剤薬局、ドラッグストア 補聴器コーナーや医療機器の消耗品として陳列されています。 ★★★★★(最も確実)
一部の大型家電量販店 補聴器を扱っている店舗でのみ、取り扱いがあります。 ★★★★☆
ネット通販(Amazonなど) まとめ買いできるメーカー品が豊富に揃っています。 ★★★★★(最安値を探すなら)

補聴器をお使いの方や、特殊な医療機器をお使いの方は、ドラッグストアの薬剤師さんに相談するのが最も安心です。また、ネット通販なら、色違いで判別できる補聴器用電池のセットを安く手に入れることができます。

困った時の最終手段!メーカー直販や専門店での購入方法

一般的な店舗やネット通販ではどうしても見つからない、非常にマイナーな型番のボタン電池や、業務用・産業用の特殊なボタン電池を探している場合は、最終手段として「メーカー直販」や「専門の電子部品店」を利用する方法があります。

パナソニック、マクセル、ソニーなどのメーカー直販サイト

大手電池メーカーのオンラインストアや、法人向け販売部門では、一般の小売店では扱っていないような、非常に細かな型番のボタン電池を取り扱っていることがあります。特に、「産業用」「業務用」と分類される型番は、メーカー直販でしか手に入らないケースが多いです。

  • メリット:純正品なので品質は保証付き。マイナーな型番が見つかる可能性が高い。
  • デメリット:個人への小口販売をしていない場合がある。価格が割高になる場合がある。
  • 手順:まずは探している型番のメーカー(例:パナソニック)の公式サイトに行き、「ボタン電池」「電池販売」といったキーワードで検索窓をチェックしてみてください。

秋葉原などの電子部品専門店(実店舗とネット)

東京の秋葉原や大阪の日本橋にあるような、電子部品を専門に扱う店舗(千石電商、秋月電子通商など)には、マニアックなボタン電池や、電池ボックス、リード線付きの電池など、特殊な商品が豊富に揃っています。

  • 実店舗:店員さんが電子機器のプロなので、「この機器にはどの電池が合うか」といった技術的な相談に乗ってもらえるのが最大のメリットです。
  • ネット通販:電子部品専門店のネットショップは、型番の検索機能が優れていることが多く、珍しい型番を探すのに非常に便利です。

「この電池はもう製造されていないかもしれない…」と諦める前に、一度電子部品の専門店を覗いてみる価値は十分にあります。

電池の寿命を長持ちさせる!正しい保管方法と節約術

ボタン電池は一度買えば長く持つイメージがありますが、実は保管方法や使い方一つで寿命が大きく変わってきます。ここでは、電池の持ちを最大限に引き出すための、ちょっとしたコツをご紹介します。

ボタン電池の正しい保管場所と方法

買ってきてもすぐに使わないボタン電池は、以下のルールを守って保管しましょう。

  • 高温多湿を避ける:電池の天敵は熱と湿気です。直射日光の当たる場所や、台所・浴室の近くなど、温度変化が激しい場所での保管は厳禁です。リビングや寝室の引き出しの中など、涼しい場所を選びましょう。
  • 冷蔵庫は避ける:「電池は冷やすと長持ちする」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、冷蔵庫に入れると結露してしまい、かえって電池を劣化させる原因になります。常温で保管してください。
  • 絶縁を徹底する:使用済みの電池だけでなく、未使用の電池もパッケージから出したら絶縁テープで極を覆うのが理想です。他の金属(鍵など)と触れてショートすると、発熱や破裂の危険があります。

電池の寿命を延ばす「賢い使い方」

機器に入れた後の電池も、使い方を工夫することで長持ちさせることができます。

  • 電源をこまめに切る:基本中の基本ですが、リモコンや小型ゲーム機など、使わない時は必ず電源をオフにしましょう。
  • 電池を抜いて保管する:長期間(1ヶ月以上)使わない電子機器は、電池を抜いて保管するのがおすすめです。液漏れによる機器の故障を完全に防ぐことができます。
  • LR電池は避ける:特に時計や高精度な機器に使う場合、LR(アルカリ)電池は徐々に電圧が低下するため、動作不良や時計の遅れの原因となります。多少高くてもSR(酸化銀)電池を選ぶのが、結果的に電池交換の手間を省くことにつながります。

ボタン電池の「液漏れ」を防ぐ!原因と緊急対処法

ボタン電池を交換しようとしたら、電池ボックスの中で白い粉や液体が漏れていた…という経験はありませんか?この液漏れは、機器の故障に直結するだけでなく、放置すると端子部分が腐食してしまい、二度と使えなくなってしまう恐ろしいトラブルです。ここでは、液漏れの主な原因と、万が一起こった場合の緊急対処法を解説します。

液漏れの主な原因は「過放電」と「異種混合」

ボタン電池が液漏れする原因のほとんどは、以下の2つに集約されます。

過放電(使いっぱなし)

電池を使い切った後、そのまま機器に入れっぱなしにしておくと、「過放電」という状態になり、ガスが発生しやすくなります。このガスが内圧を高め、最終的に電池の外装を破って液体(アルカリ性の電解液)が漏れ出します。特にアルカリ電池(LR系)で起こりやすい現象です。

種類の違う電池の混合

機器の中に、古い電池と新しい電池、またはメーカーや種類の違う電池(例:LR44とSR44)を混ぜて使うと、それぞれの電池が持つ特性の違いから電流の流れが乱れ、特定の電池に過度な負荷がかかり、液漏れを引き起こす原因になります。

液漏れが発生した時の緊急対処法

液漏れを発見したら、慌てずに以下の手順で対処してください。

電池を安全に取り出す

液漏れしている電池は素手で触らず、手袋(ゴム手袋などが理想)を着用し、慎重に取り出します。取り出した電池は、すぐにビニール袋に入れ、口を閉じてください。

漏れた液体の除去と中和

漏れた液体はアルカリ性なので、放置すると金属を腐食させます。中和して除去する必要があります。

  • 液体の拭き取り:綿棒や布に少量のお酢(酸性)を染み込ませて、白い粉や液体が付着した端子部分を優しく拭き取ります。
  • 乾拭き:お酢で拭き取った後、すぐに乾いた布で水気を完全に拭き取ります。
  • 乾燥:端子部分が完全に乾くまで、しばらく放置してから新しい電池を入れてください。

注意:液が目に入ったり、皮膚についたりした場合は、すぐに大量の水道水で洗い流し、異常があれば医師の診察を受けてください。

ボタン電池の互換品「メルカリ」や「リサイクルショップ」は利用すべき?

ネット通販の話をした際に、「Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング」をおすすめしましたが、中には「メルカリ」や「リサイクルショップ」で格安のボタン電池を見つけることもあります。これらの個人間取引や中古品販売の場所を利用する際の注意点と、利用を推奨するケースを解説します。

メルカリなどのフリマアプリで購入する際の注意点

メルカリやラクマなどのフリマアプリでは、「大量に買ったけど余った」という個人出品や、「並行輸入品の格安パック」が出品されていることがあります。

利用を推奨するケース

  • 廃番品・マイナーな型番:メーカーの製造が終了してしまった、非常に古い機器用のボタン電池など、実店舗や大手通販では見つからない「デッドストック」を探している場合。
  • 国内メーカーの未開封品:パナソニックやマクセルなどの国内メーカー品で、使用推奨期限が明確に記載されており、まだ十分な期間が残っている未開封品。

利用を避けるべきケース

  • ノーブランド品:メーカー名が不明な格安の海外製品は、品質や液漏れのリスクが高いため避けるべきです。
  • 使用推奨期限切れ:「古いけど使えます」という期限切れの電池は、購入してもすぐに電圧が下がる可能性が高いため、避けてください。

メルカリで購入する際は、必ず出品者に「使用推奨期限の画像をアップロードしてもらう」など、慎重な確認が必要です。

リサイクルショップや中古家電店

ハードオフなどのリサイクルショップのジャンクコーナーには、ボタン電池がバラ売りされていたり、電池が付属した中古品が売られていたりします。

  • デメリット:電池自体が「中古」であるため、残量がほとんど残っていない可能性が高いです。
  • メリット:ボタン電池ではなく、「珍しい電池ボックスやケースを探している」場合などには、中古品から部品取りをする目的で利用価値があります。

結論:ボタン電池は消耗品であり、「新品」かつ「メーカー保証」があるものを購入するのが鉄則です。メルカリは、あくまで「最終手段」や「特定のコレクション目的」として利用を限定するのが賢明です。

【豆知識】ボタン電池はなぜ丸い?電池の歴史と構造の秘密

乾電池(単3や単4)は円筒形ですが、ボタン電池はなぜあの平らな「ボタン」のような形をしているのでしょうか?そして、なぜあんなに小さな体積で電力を供給できるのでしょうか?ボタン電池の構造と歴史に秘められた豆知識を知ると、より電池交換が面白くなりますよ。

「ボタン型」になった構造上の理由

ボタン電池が円筒形ではない主な理由は、「省スペース」と「効率的な電力供給」にあります。

  • 省スペース化:ボタン電池は主に腕時計、電卓、スマートキーなど、「薄さ」が重要視される機器に使われます。円筒形よりもボタン型の方が、機器の内部設計の自由度が高くなります。
  • 内部構造の簡略化:ボタン電池は、電極が「プラス」と「マイナス」の板状に重ねられています。円筒形の電池のように、電極を巻く必要がなく、積層構造にすることで、小さな体積の中に最大の電解質を詰め込むことができます。
  • 均一な電流:電極が面接触になるため、電極間の距離が一定になり、円筒形のように巻き方による電流のバラツキが生じにくいというメリットもあります。

日本のメーカーが開発した酸化銀電池(SR系)のすごさ

特に高品質な腕時計に使われるSR系(酸化銀電池)は、日本のメーカーが開発・発展させてきた技術が詰まっています。酸化銀電池の最大の特徴である「安定した電圧」は、電池が寿命を迎えるギリギリまで時計の精度を維持するために不可欠です。

知って得する豆知識:腕時計メーカーは、時計のムーブメント(駆動装置)に合わせて、電池メーカーに専用の酸化銀電池を設計してもらうことが一般的でした。そのため、「この時計にはこのメーカーのこの型番」というように、特定の電池が推奨されるケースがあるんです。

あなたが今使っているボタン電池にも、小型化と高効率化を目指したメーカーの技術者の努力が詰まっている、と思うと少し感慨深いですよね。

交換が難しい機器の電池はどうする?プロに任せるべき判断基準

ボタン電池の交換は比較的簡単な作業ですが、中には「これは自分でやらない方が良いな」と判断すべき機器もあります。特に、高価な腕時計や防水機能付きの機器は、プロに任せるべきです。

自分で交換を避けるべき機器のリスト

機器の種類 自分で避けるべき理由
高級ブランド腕時計 裏蓋の開閉に専用工具が必要。パッキンを傷つけると防水機能が失われる
防水機能付きの機器 裏蓋を閉める際のトルク(締め付け力)が規定されており、素人が行うと浸水の原因になる。
車のスマートキー(内部にイモビライザーがあるもの) 無理に開けようとして基板を破損させると、数万円の修理費用がかかる。
非常に古い・骨董的な機器 プラスチックやゴムが劣化しており、無理な力を加えると割れる・折れる可能性がある。

これらの機器は、電池交換と同時に「防水パッキンの交換」や「端子の接点清掃」など、専門的なメンテナンスが必要になることが多いため、迷わず専門店に依頼しましょう。

どこに依頼すべきか?

  • 腕時計:時計修理専門店、百貨店の時計売り場、家電量販店の時計コーナー。
  • 車のスマートキー:自動車ディーラー、鍵専門店(イモビライザー対応店)。
  • 補聴器:補聴器専門店、購入した調剤薬局。

費用相場:腕時計の電池交換は、一般的なもので1,000円〜3,000円程度、防水検査が必要なものでは3,000円〜5,000円程度が目安です。車のスマートキーは、ディーラーで依頼すると車種によりますが、工賃込みで500円〜2,000円程度で済む場合が多いです。

「たかが電池交換」と思わず、大切な機器を守るために、プロの力を借りるという判断も大切にしてくださいね。

ボタン電池の「代用」は危険?電圧が違うとどうなるか

手持ちの電池と探している電池のサイズが似ていると、「電圧が少し違うけど、代用できるかな?」と考えてしまうかもしれません。しかし、ボタン電池における安易な代用は、機器を壊す大きなリスクを伴います。特に「LR系(1.5V)」と「CR系(3V)」の代用は絶対に避けてください。

LR(1.5V)の機器にCR(3V)を入れたらどうなる?

アルカリ電池(LR系)を使うように設計されている機器に、リチウム電池(CR系)を入れると、電圧が単純に倍になります。

  • 結果:機器に過度な電流が流れ込み、回路が焼き切れたり、LEDや液晶が破損したりする可能性が非常に高いです。最悪の場合、発熱や発火につながります。
  • 例:小型のおもちゃや安価な電卓など、LR44(1.5V)を使う機器にCR2032(3V)は絶対に入れないでください。

SR(1.55V)の機器にLR(1.5V)を入れたらどうなる?

前述の通り、SRとLRは電圧が非常に近いため、代用できると思われがちです。しかし、安定性の違いが致命的なトラブルを引き起こします。

  • 結果:LR電池は使用するにつれて徐々に電圧が低下します。これにより、時計が止まるだけでなく、特にデジタル式の機器では誤動作やデータ消失の原因になります。
  • 例:デジタル式の体温計や、精密な計測を行う機器では、測定結果に誤差が生じる可能性があります。

代用が許容される「例外」はほとんどない

例外として、電池のメーカーが正式に「互換品」として認めている場合や、「LR44とSR44のようにサイズが完全に一致し、かつ精密な動作を求めない機器」に限っては、一時的な代用が可能な場合もあります。

しかし、ボタン電池は「サイズ」だけでなく「電圧の安定性」が非常に重要な部品です。代用を考えている場合は、機器のメーカーのサポート窓口に問い合わせるのが唯一の安全な方法です。数円の節約のために、高価な機器を壊すリスクを冒すのはやめましょう。

電子機器以外にも使える?ボタン電池の意外な活用法

ボタン電池は、時計やリモコンだけでなく、DIYや趣味の分野でも非常に優秀な電源として活用されています。特に、薄くて小さなCR系リチウム電池(CR2032など)は、アイデア次第で様々な場所で活躍してくれます。

DIYの光るアクセサリーや小物に

CR2032などの3Vのリチウム電池は、小さなLEDライトを点灯させるのに最適です。

  • コスプレ衣装:衣装の一部に埋め込み、小さなLEDを光らせる電源として。
  • 手作りのジオラマ:建物や街灯のミニチュア照明の電源として。
  • クリスマス飾り:通常の電源が届かない場所のイルミネーションとして。

電池ボックスも非常にコンパクトなものが市販されているため、電子工作初心者の方でも手軽に挑戦しやすいのが魅力です。

災害時の非常用光源として

ボタン電池はサイズが小さいため、非常用持ち出し袋の「予備電源」としてストックしておくのに最適です。

  • 小型のLEDキーライト:CR2032を2個使う小型のキーライトは、普段は邪魔にならないサイズですが、停電時には足元を照らすのに十分な光量を持ちます。
  • 防災用品のチェック:懐中電灯やラジオの電池とは別に、ボタン電池をストックしておけば、電子体温計や車のスマートキーが使えなくなる事態を防げます。

教育・教材用として

学校や科学教室などでは、電気の回路を教える際の教材としてボタン電池が使われることがあります。低電圧で安全性が高く、簡単に回路を組んで実験ができるため、理科の授業などで活用されています。

ただし、ボタン電池の活用においては、必ずショートさせないように絶縁を徹底し、子供やペットが誤飲しないように細心の注意を払ってくださいね。

まとめ:ボタン電池を賢く手に入れるための購入場所別フローチャート

ここまで、ボタン電池の販売場所から種類、選び方まで詳しく解説してきました。最後に、あなたの状況に応じてどこに行けば良いかが一目でわかる、購入場所別のフローチャートをまとめます。

【購入場所別】最適な選択肢チャート

どの電池が必要か、緊急性があるか、という2つの観点から、最適な購入場所を選びましょう。

あなたの状況 型番の種類 最適な購入場所 購入の優先度
今すぐ必要!(夜間・緊急時) LR44, CR2032など汎用的な型番 コンビニ(セブン, ローソンなど) 第1位
とにかく安く済ませたい LR44, CR2032など汎用的な型番 100円ショップ(ダイソー, セリア) 第1位
高価な時計や医療機器用 SR系(酸化銀電池) 家電量販店(ヨドバシなど)、時計店 第1位
予備をまとめ買いしたい 全種類 Amazon、楽天市場 第1位
補聴器用など特殊な電池 PR系(空気亜鉛電池) ドラッグストア、調剤薬局、ネット通販 第1位
ついでに他の買い物もしたい LR44, CR2032 ドラッグストア、スーパー、ドンキ 第2位

ボタン電池は、サイズと種類(LR, SR, CR)を間違えなければ、基本的にはどのメーカーを選んでも問題ありません。お手元の機器に入っている電池の型番を写真に撮るなどして、しっかりと確認してからお店に向かってくださいね。

この記事が、あなたのボタン電池探しのお役に立てれば、筆者モモストアとしてとても嬉しいです!

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