強化プラスチックFRPはどこで買える?ホームセンターからネット通販まで徹底解説!
「FRPって、車のバンパーの補修とか、ボートの修理によく使うって聞くけど、いったいどこで買えるんだろう?」
そう思って、この記事にたどり着いたあなたは、きっとFRPを使ったDIYや補修にチャレンジしたいと考えているのではないでしょうか?
FRP(繊維強化プラスチック)は、その強度と軽さからDIYや本格的な造形に欠かせない素材ですが、実は売っている場所が限られているため、どこを探せばいいか迷ってしまう人も多いんです。
この記事では、FRPを確実に手に入れられるお店から、失敗しないための選び方のポイントまで、モモストアが詳しく解説していきますね!
・【結論】FRPを売っているお店は主に5つの場所!
・DIYの味方!ホームセンター(カインズ、コーナンなど)でのFRP取り扱い状況
・ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)でFRPを買うメリットと注意点
・本格的なFRP造形・補修なら専門店がおすすめな理由
- FRPとは?まずは基本知識を知っておこう
- 【結論】FRPを売っているお店は主に5つの場所!
- DIYの味方!ホームセンター(カインズ、コーナンなど)でのFRP取り扱い状況
- ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)でFRPを買うメリットと注意点
- 本格的なFRP造形・補修なら専門店がおすすめな理由
- 100均(ダイソー・セリア)やコンビニではFRPは買えるの?
- FRP補修キットの選び方と初心者におすすめの商品
- FRP素材の種類と用途別(車・船・水槽)の選び方
- FRPの購入で失敗しないためのQ&A:硬化剤は必要?
- FRPを安全に使うための基礎知識と作業手順
- 近くの店舗を検索!FRPの在庫を確認する方法
- 中古や格安で手に入れる!メルカリでの購入はあり?
- 【モモストア解説】FRPを買うなら実店舗とネットどっちがいい?
FRPとは?まずは基本知識を知っておこう

FRPを購入する前に、そもそも「FRPって何?」という疑問をスッキリさせておきましょう。FRPは、Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)の略称で、その名の通り、繊維(ファイバー)で補強されたプラスチックのことです。
このFRPがなぜDIYや工業分野で人気なのかというと、その性能がとにかく素晴らしいからなんです。具体的には、以下のような特徴があります。
FRPの驚きの特徴をまとめてみた
FRPの最大の魅力は、プラスチックの柔軟性と繊維の強度を組み合わせた、「軽くて強い」という夢のような性質にあります。具体的な特徴を表にまとめました。
| 特徴 | 解説 | 主な用途 |
| 軽量性 | 鉄やアルミに比べて非常に軽いです。 | 自動車のエアロパーツ、飛行機部品 |
| 高強度 | 引っ張り強度や曲げ強度が高く、壊れにくいです。 | ボート・ヨットの船体、ヘルメット |
| 耐水・耐候性 | 水に強く、屋外でも劣化しにくい性質があります。 | 屋上の防水工事、水槽、バスタブ |
| 加工性 | 複雑な形状にも比較的容易に成形できます。 | キャラクターのFRP像、デザイン性の高い建材 |
このように、FRPは私たちにとって身近な乗り物や建物、水回りの製品など、幅広い分野で活躍しています。
特にDIYにおいては、車のカスタムパーツの作成や、劣化してひび割れたベランダの防水補修などに使われることが多いですよ。
FRPを構成する主な素材って?
FRPと一言で言っても、実は「何の繊維」と「何のプラスチック(樹脂)」を組み合わせるかによって、いくつかの種類に分かれています。
ガラス繊維が主流のFRP(GFRP)
私たちがDIYで一般的に扱うFRPは、ほとんどがGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)と呼ばれる、ガラス繊維を強化材に使ったものです。
ガラス繊維は、マットやクロス(布状)になっていて、これにポリエステル樹脂やエポキシ樹脂などの液状のプラスチックを染み込ませて硬化させます。
低コストで扱いやすいため、DIYキットとして市販されていることが多いのが特徴です。
高性能なFRP(CFRP、AFRP)
より高性能で専門的な分野で使われるのが、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維)やAFRP(Aramid Fiber Reinforced Plastics:アラミド繊維)です。
特にCFRPは「カーボン」として有名で、F1の車体や高級スポーツカー、ドローンなどに使われています。非常に高価で、一般のホームセンターではほとんど売られていません。造形や補修の難易度も高いため、初心者が手を出すことは少ないでしょう。
この記事では、主にDIYで入手しやすいGFRP(ガラス繊維とポリエステル樹脂・エポキシ樹脂)を中心に、どこで買えるのかを深掘りしていきますね。
【結論】FRPを売っているお店は主に5つの場所!
さて、本題の「FRPはどこで買えるのか?」という疑問にお答えしましょう。FRP、特にDIY用の補修キットや小分けの樹脂を売っている場所は、大きく分けて以下の5つです。
FRPの主な購入先リスト
まずは一覧で、それぞれの場所の特徴とどんな人におすすめかをチェックしてみてください。
| 購入場所 | 取り扱い商品例 | おすすめな人 | 購入難易度 |
| 1. 大手ホームセンター | FRP補修キット、小分けの樹脂と硬化剤、ガラスマット | 手軽に試したいDIY初心者、急いでいる人 | 低い(実物を見て買える) |
| 2. 総合ネット通販 | 補修キット全般、工具、専門的な種類(エポキシなど) | 価格を比較したい人、店舗に在庫がない場合 | 非常に低い(クリック一つで完結) |
| 3. FRP専門通販サイト | 業務用大容量、特殊な樹脂、プロ用工具 | 本格的な造形、プロ、大量購入したい人 | やや高い(専門知識が必要) |
| 4. DIY・塗料専門店 | 小規模のDIY専門店、塗料を扱うプロショップ | 店員に相談しながら買いたい人、コアなDIYer | 中程度 |
| 5. オークション・フリマサイト | 使いかけのキット、期限切れ間近の樹脂 | 安く手に入れたい人、残量があればOKな人 | 高い(品質保証がない) |
この中で、最も一般的なのは「大手ホームセンター」と「総合ネット通販」の2つです。ほとんどのDIYerはこのどちらかでFRPを購入することになるでしょう。次のセクションからは、それぞれの場所での具体的な購入のポイントを見ていきますね。
実店舗とネット通販の大きな違いとは?
実店舗(ホームセンターなど)とネット通販には、購入する上での大きな違いがあります。
実店舗(ホームセンター)のメリット・デメリット
メリット: 実際に商品のサイズやパッケージを確認でき、店員さんに質問できる場合もあります。また、硬化剤など、他の関連アイテムも同時に見て回れるため、「ついで買い」しやすいのも魅力です。
デメリット: 補修キットはあっても、樹脂やガラス繊維の単品売り(大容量)の在庫がないことが多く、種類もポリエステル樹脂に偏りがちです。専門性の高いFRP素材はまず置いていません。
ネット通販のメリット・デメリット
メリット: 専門的な樹脂(エポキシ樹脂など)や大容量の業務用サイズまで、圧倒的な品揃えがあります。価格競争も激しいため、実店舗よりも安く手に入ることも多いです。
デメリット: 硬化剤が別売りの場合があり、買い忘れに注意が必要です。また、FRP樹脂は重さがあるため、送料が高くなる場合もあります。実物を見れないため、商品のレビューをしっかりチェックすることが大切です。
DIYの味方!ホームセンター(カインズ、コーナンなど)でのFRP取り扱い状況
急ぎでFRPが欲しいときや、少量だけ試してみたいDIY初心者にとって、最も頼りになるのが大手ホームセンターです。
カインズ、コーナン、DCM(カーマ・ホーマックなど)、コメリといった大型店舗なら、ほぼ確実にFRP関連商品を見つけることができます。
ホームセンターでFRPを探すときのコツ
ホームセンターでFRPを探すときは、「塗料コーナー」や「接着剤・補修材コーナー」付近を探しましょう。FRPは、多くの場合、塗料やパテ、エポキシ接着剤などと一緒に陳列されています。
ホームセンターで買えるFRP商品
ホームセンターで主に販売されているのは、以下の3つのパターンです。
- FRP補修キット: 樹脂、硬化剤、ガラスマット、ヘラなどが一式セットになっているものです。最も手軽で、小さなひび割れや穴の補修に最適です。
- ポリエステル樹脂単品: 大容量(1kg、2kgなど)で販売されていることもあります。ただし、硬化剤が別売りになっている場合が多いので、買い忘れに注意してください。
- ガラスマット・クロス単品: 補修箇所の大きさや強度に合わせて、ガラス繊維だけを別途購入できます。
注意点として、ホームセンターではほとんどの場合、ポリエステル樹脂(低コストで作業性が良い)のみの取り扱いになります。より強力な接着力が求められる「エポキシ樹脂」を使ったFRPキットは、専門店かネット通販で探す必要があります。
店舗ごとの取り扱い傾向を比較
大手ホームセンターでも、FRPの取り扱いには若干の傾向があります。一般的に、DIYに力を入れている店舗ほど、FRP関連の品揃えが豊富です。
| ホームセンター名 | 取り扱い傾向 | 特記事項 |
| カインズ (CAINZ) | DIY商品全般に強く、補修キットのラインナップが充実。 | オリジナルの補修材とセット品があることが多いです。 |
| コーナン (KOHNAN) | プロ向けの資材も多く、樹脂やマットのサイズ展開が豊富。 | 大型店舗ほど、FRP関連の専門資材が揃っています。 |
| DCMグループ (ホーマック等) | 汎用性の高い補修キットが中心。安定した在庫が見込める。 | 店舗によっては在庫がない場合もあるため、事前確認推奨。 |
| ビバホーム (Viva Home) | 水回り補修材が豊富。FRP防水関連の資材を見つけやすい。 | ベランダ防水用の大容量キットがある可能性が高いです。 |
もし店舗で目当ての商品が見つからない場合は、必ず店員さんに「FRPの補修キットや樹脂はありますか?」と尋ねてみましょう。倉庫に在庫がある場合や、似たような代替品を教えてくれることがありますよ。
ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング)でFRPを買うメリットと注意点
「近くのホームセンターに行ったけど、探しているFRPが見つからなかった…」という経験はありませんか?
そんな時に頼りになるのが、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった総合ネット通販サイトです。ネット通販は、FRPを購入する上で最強の選択肢と言っても過言ではありません。
ネット通販が最強である3つの理由
なぜネット通販がおすすめなのか、そのメリットを詳しく見ていきましょう。
圧倒的な品揃えと専門性の高さ
ホームセンターではポリエステル樹脂が主流ですが、ネット通販では「エポキシ樹脂」「ビニルエステル樹脂」といった専門性の高いFRP素材も豊富に見つかります。
さらに、車のエアロパーツやボートの補修など、特定の用途に特化した補修キットも数多く販売されており、自分の目的にぴったりの商品を探すことができます。
価格比較が簡単で安く手に入るチャンスがある
総合通販サイトでは、複数のFRP専門業者やDIYショップが出店しているため、同じ商品でも価格を簡単に比較できます。セールやポイントアップキャンペーンを利用すれば、実店舗よりもかなり安くFRP一式を揃えられる可能性があります。
大容量・業務用サイズの購入が可能
大きな面積の防水工事や、連続してFRP造形を行うプロやハイレベルなDIYerにとって、ネット通販は欠かせません。数kg単位の樹脂や、広大な面積をカバーできるガラスマットなど、業務用サイズを自宅まで届けてもらえるのは大きなメリットです。
ネット通販での購入時の注意点
非常に便利なネット通販ですが、FRP購入特有の注意点もいくつかあります。
注意点1:硬化剤はセットか別売りかを確認する
FRPの樹脂は、硬化剤を混ぜることで初めて固まります。特に樹脂単品で購入する場合、硬化剤が別売りになっていることがよくあります。「硬化剤セット」と明記されているか、あるいは商品ページの説明欄をしっかり読んで確認しましょう。
もし硬化剤がないと、せっかく買った樹脂がただの液体になってしまい、作業が全く進まなくなってしまいます!
注意点2:使用期限を必ず確認する
FRPの樹脂(特にポリエステル樹脂)は、生ものと同じで、時間が経つと少しずつ劣化し、硬化しにくくなります。これを「貯蔵期間(ポットライフ)」と呼びます。
ネット通販で購入する際は、商品ページに記載されている使用期限を確認するか、販売者に問い合わせてみましょう。期限が短いものを大量に買うと、使い切れずに無駄になってしまう可能性があります。
注意点3:レビューを参考に商品の匂いと刺激を確認する
ポリエステル樹脂は、特に「スチレンモノマー」という成分の刺激臭が非常に強いです。「シンナーのような匂い」と表現されることも多く、換気のない場所では作業できません。商品のレビューに「匂いがきつい」といったコメントがあれば、屋外での作業を徹底するなど、対策をしっかり立てましょう。
【おすすめ】まずは手軽なキットから!
初めてFRPに挑戦する方は、まず「FRP補修キット」で検索してみてください。必要なものが全て揃っているので、余計なものを買い足す手間がなく、すぐに作業を始められますよ。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなら、多くの種類の中からFRP補修キットを選べるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
AmazonでFRP補修キットを探す 楽天市場でFRP補修キットを探す
本格的なFRP造形・補修なら専門店がおすすめな理由
ホームセンターや総合通販サイトでFRPが手に入ることは分かりましたが、「もっと品質にこだわりたい」「特殊な用途に使いたい」という本格的なDIYerやプロの方には、FRP専門の業者や通販サイトの利用がおすすめです。
専門店ならではの圧倒的なメリット
FRPの専門店、あるいはFRP材料を専門に扱う通販サイトは、一般のお店では決して手に入らないような商品やサービスを提供しています。
特殊な樹脂や高性能なガラス繊維の取り扱い
専門店の棚には、以下のような特殊なFRP素材が並んでいます。
- エポキシ樹脂: ポリエステル樹脂よりも強力な接着力と強度を持ち、特にCFRP(カーボン)との相性が良いです。航空機や高性能スポーツ用品の補修に使われます。
- 耐熱・難燃樹脂: 高温になる場所や、火気を扱う場所に使うFRP造形に必要な樹脂です。
- 特殊な織り方のガラスクロス: 補強強度や見た目の仕上がりにこだわった、様々な厚さ・織り方のガラス繊維が手に入ります。
プロのニーズに応える高品質な材料は、専門店でしか手に入りません。
技術的な相談やアドバイスが受けられる
これが専門店を利用する最大のメリットかもしれません。専門店のスタッフは、FRP造形や補修のプロフェッショナルです。たとえば、「この素材とこの素材をFRPで接着したいんだけど、どの樹脂を使ったらいい?」といった、具体的な技術的な質問に答えてもらえることがあります。
特に初めて大規模なFRP作業にチャレンジする場合、プロのアドバイスは失敗を避けるための強力な助けになります。
大口購入や業務用ロットへの対応
専門業者は、一般消費者だけでなく企業や工場とも取引しているため、何十キロという単位での樹脂の購入や、大量のガラスマットの仕入れにも柔軟に対応してくれます。
価格も、量に応じて交渉できる場合があるため、事業としてFRPを扱うなら専門店ルートの開拓は必須です。
専門サイトを探すときのキーワード
FRP専門の通販サイトは、検索エンジンで以下のようなキーワードで探すと見つけやすいですよ。
【検索キーワード例】
- 「FRP 材料 専門店」
- 「FRP 樹脂 エポキシ 通販」
- 「ガラスマット 業務用」
- 「FRP 造形 材料」
専門サイトは一般の通販サイトに比べて情報量が多いですが、その分、必要な情報(硬化剤の混合比、使用環境の温度など)が正確に記載されているため、失敗なく作業を進めることができます。ぜひ一度、専門サイトの世界を覗いてみてください。
100均(ダイソー・セリア)やコンビニではFRPは買えるの?
DIYを始めるとき、まず頭に浮かぶのが「もしかして100円ショップでも買えるかも?」ということですよね。結論からお伝えすると、残念ながら100円ショップ(ダイソー、セリア、キャンドゥなど)やコンビニでは、FRPの樹脂やガラスマットは購入できません。
なぜ100均ではFRPを扱わないのか?
これにはいくつかの理由があります。
- 危険物・化学物質としての取り扱い: FRP樹脂に含まれる「スチレンモノマー」などの化学物質は、揮発性があり、取り扱いに注意が必要です。大量にストックする場合、消防法や危険物に関する法規制の対象となる場合があり、一般的な100円ショップやコンビニでは在庫管理が難しいのです。
- 専門的な知識が必要: FRPは、ただ混ぜて塗るだけでなく、硬化剤の混合比率や、気温・湿度による硬化速度の変化など、ある程度の専門知識が必要です。一般的な店舗で販売するには、店員への教育コストもかかりすぎます。
- 商品の性質上、少量化が難しい: FRP補修キットは、ガラスマット、樹脂、硬化剤、ヘラなど、最低でも3〜4つのアイテムをセットにする必要があります。これを100円という価格帯に収めるのは、現実的に難しいのが現状です。
ただし、FRPの作業に役立つ「関連グッズ」なら、100均で手に入ります!
FRP作業時に100均で買っておくと便利なアイテム
FRPの作業は、樹脂が硬化するまで手を離せないので、事前に必要なものを揃えておくことが大切です。以下のアイテムは、100均やドラッグストアで揃えることができますよ。
- 使い捨て手袋: 樹脂が手に付くとベタベタして取れにくいので、必ず厚手のニトリル手袋やビニール手袋を用意しましょう。
- 計量カップ・混ぜ棒: 樹脂と硬化剤を正確に測り、混ぜるための容器と棒です。紙コップやプラスチック製のスプーンが便利です。
- マスキングテープ: 樹脂がはみ出さないように、補修箇所の周りを養生するのに使います。
- 新聞紙・ブルーシート: 作業場所を汚さないための敷物です。
- アセトン(除光液): 樹脂を拭き取る際に使えますが、換気と火気に十分注意してください。
これらの補助的なアイテムを賢く100均で揃えることで、FRPキット本体にかける費用を節約することができますね。安全で快適な作業環境を整えてから、FRP作業を始めましょう。
FRP補修キットの選び方と初心者におすすめの商品
FRPを初めて購入する方や、ちょっとしたひび割れや穴の補修をしたい方には、「FRP補修キット」が最もおすすめです。必要な材料と工具が全てセットになっているため、「あれを買い忘れた!」という失敗がありません。
補修キットを選ぶときの3つのチェックポイント
FRP補修キットはたくさんの種類がありますが、以下の3点をチェックすれば、あなたの目的に合った最適なキットを見つけられます。
チェック1:用途と樹脂の種類(ポリエステル or エポキシ)
キットに「ポリエステル樹脂」が使われているか、「エポキシ樹脂」が使われているかを確認しましょう。
| 樹脂の種類 | 特徴 | 最適な用途 |
| ポリエステル樹脂 | 安価、作業性が良い、硬化が速い、匂いが強い。 | 車のバンパーやカウル、屋根の補修、一般的なDIY造形。 |
| エポキシ樹脂 | 高強度、低収縮、匂いが少ない、硬化が遅い(難易度高)。 | 船のFRP補修、水槽の補強、カーボン素材への接着、高い接着力が必要な箇所。 |
DIY初心者は、安価で扱いやすいポリエステル樹脂キットから試すのがおすすめです。
チェック2:ガラスマットの材質と大きさ
キットに同梱されているガラス繊維は、「マット(チョップドストランドマット)」と「クロス(織り物)」の2種類が一般的です。
- ガラスマット: 繊維がランダムに配置されており、厚みや強度を出しやすいです。補修によく使われます。
- ガラスクロス: 繊維が織り込まれており、見た目が美しく、薄くても高い強度が出ます。主に造形や、見た目を重視する箇所に使われます。
キットの大きさは、補修したい面積よりも少し大きめのものを選ぶと安心です。例えば、20cm四方の補修なら、「1kgセット」など、少し多めのキットを選ぶと、途中で材料不足になる心配がありません。
チェック3:付属品とアフターサポート
キットに以下のものが含まれているか確認しましょう。
- 硬化剤: 必須です。
- 攪拌用具(ヘラや計量カップ): これがあると、すぐに作業に取り掛かれます。
- 取扱説明書: 特に硬化剤の混合比率や作業の手順が詳しく書かれているかを確認しましょう。
また、ネット通販の場合は、販売元がFRPに関する電話サポートやメールサポートを提供しているかどうかも、チェックしておくと安心です。
FRP素材の種類と用途別(車・船・水槽)の選び方
FRPを購入する目的は人それぞれ。「車の補修をしたい人」と「ベランダの防水をしたい人」では、選ぶべき素材が大きく異なります。ここでは、代表的なFRPの用途別に、どんな素材を選ぶべきかを解説します。
車の補修(バンパー・エアロパーツ)の場合
車のバンパーやエアロパーツは、軽量性と衝撃吸収性が求められます。また、修理箇所の仕上げには、パテや塗装が必要になります。
【選び方のポイント】
- 樹脂: ポリエステル樹脂が一般的です。安価でパテとの相性も良く、硬化後の研磨もしやすいです。
- ガラス繊維: 衝撃に強い「ガラスマット」を数枚重ねて厚みを出すか、見た目の平滑性を重視するなら「ガラスクロス」を使います。
- 仕上げ: FRP補修後は、必ずFRP専用のパテ(ポリパテ)で表面を滑らかにし、塗装を行う必要があります。
特に重要なのは、車のボディパーツは振動や温度変化が激しいので、しっかりと脱脂(油分除去)を行い、密着度を高めることです。
船・ボートの補修(船体・デッキ)の場合
船のFRP補修は、何よりも「水密性(防水性)」と「強度」が最重要です。水に常に触れるため、耐久性の高い素材を選ぶ必要があります。
【選び方のポイント】
- 樹脂: エポキシ樹脂がおすすめです。ポリエステル樹脂よりも耐水性が高く、FRP船の修理で高い実績があります。強度も非常に高いため、船体にかかる負荷に耐えられます。
- ゲルコート: 船体のFRPは、表面を保護するために「ゲルコート」と呼ばれる専用の塗料で仕上げられています。補修した箇所には、既存のゲルコートと同色、または透明のゲルコートを上塗りする必要があります。
- 作業環境: 船の補修は面積が大きくなることが多いため、専門のFRP材料店で大容量の樹脂やゲルコートを購入するのが効率的です。
水槽や池の防水・補修の場合
FRPは水槽や池の防水ライニングとしても使われます。水槽の場合は、水質への影響を最小限に抑える必要があります。
【選び方のポイント】
- 樹脂: 水槽用のFRP樹脂を選びましょう。一般的なFRP樹脂には水生生物に有害な成分が含まれている可能性があるため、必ず「水槽用」「アクアリウム対応」と明記されたものを使用してください。
- FRPライニング: ベランダ防水と同様に、FRPを塗布する前に下地をしっかり整えることが重要です。コンクリートや既存のFRPとの密着性を高めるためのプライマー(下塗り剤)も忘れずに使用しましょう。
安全性を考え、水槽・池などの生物が関わる補修は、できるだけ専門店の材料を選ぶか、プロに相談することを強くおすすめします。
FRPの購入で失敗しないためのQ&A:硬化剤は必要?
FRPの購入で最も多い疑問や失敗例について、Q&A形式で解説します。特に初心者の方は、これらの点を知っておくだけで、作業がスムーズに進むはずです。
Q1: 硬化剤は必ず必要ですか?
A: はい、絶対に必要です。
FRP樹脂は、硬化剤(硬化促進剤)を混ぜなければ、いつまで経っても液体のまま固まりません。これはFRP樹脂が、化学反応によって硬化する「熱硬化性プラスチック」だからです。
多くのFRP補修キットには硬化剤がセットで入っていますが、樹脂単品で購入する場合は別売りになっていることがほとんどです。購入する際は、硬化剤も同時に購入することを忘れないでください。
Q2: 硬化剤の量はどうやって決めるのですか?
A: メーカーの指定する配合比率を厳守してください。
硬化剤の混合比率は、樹脂の量に対して「1%〜3%」など、重量比で指定されます。この比率が少しでも狂うと、以下の問題が発生します。
- 硬化剤が少なすぎる: 全く固まらない、または硬化に異常に時間がかかる。
- 硬化剤が多すぎる: 急激に化学反応が進み、発熱しすぎて樹脂が焦げる(火傷注意!)、硬化後にひび割れや強度の低下が起きる。
正確に計量するためには、デジタルスケール(はかり)を使うことを強く推奨します。目分量での作業は絶対に避けましょう。
Q3: FRPは再利用できますか?
A: 樹脂は一度硬化剤と混ぜると再利用できません。
FRP樹脂は硬化剤と混ぜてしまうと、数分〜数十分で硬化が始まります(これを可使時間と呼びます)。一度硬化した樹脂は、溶剤で溶かすことはできません。
そのため、作業に必要な量だけを少量ずつ混ぜて使うのが基本です。残ってしまった硬化前の樹脂は、そのまま硬化させてから、地域のルールに従って不燃ゴミとして処理する必要があります。
Q4: FRP作業は雨の日でもできますか?
A: 避けた方が賢明です。
FRP樹脂、特にポリエステル樹脂は、湿度が高いと硬化不良を起こしやすく、十分に強度が出ない場合があります。また、雨で濡れた下地では、樹脂が密着せず剥がれの原因になります。
理想的な作業環境は、「晴れていて」「湿度が低く」「気温が15℃〜25℃」くらいの時です。外での作業は、天気予報をしっかり確認してから行いましょう。
FRPを安全に使うための基礎知識と作業手順
FRP作業は、正しい手順と安全対策さえ守れば、DIYでも十分に行えます。しかし、化学物質を扱うため、絶対に守るべき安全上のルールがあります。ここでは、安全な作業のための基礎知識と手順を解説します。
FRP作業で絶対に守るべき安全対策
FRP樹脂(特にポリエステル樹脂)は、刺激臭が強く、皮膚や目にも刺激を与える可能性があります。以下の安全対策は、作業中ずっと徹底してください。
換気の徹底
作業は必ず屋外か、窓を大きく開けた換気の良い場所で行ってください。刺激臭を吸い込まないように、可能であれば防毒マスク(有機ガス用)を着用しましょう。屋内で作業する場合は、換気扇を回し、作業場のドアや窓を全て開けて、空気の通り道を確保してください。
保護具の着用
樹脂やガラス繊維が体に付着するのを防ぐため、以下の保護具を着用してください。
- 保護メガネ: 樹脂の飛散やガラス繊維の粉末から目を守ります。
- 使い捨て手袋: ニトリル手袋などの化学物質に強いものを選びましょう。
- 長袖・長ズボン: 皮膚への付着やガラス繊維のチクチクを防ぎます。汚れてもいい服を選びましょう。
火気厳禁
FRP樹脂は引火性の高い溶剤を含んでいます。作業場所での火気(タバコ、ライター、ストーブなど)は厳禁です。作業中に火花が出る電動工具の使用も、樹脂を塗布する前には避けるべきです。
FRP作業の基本的な流れ
FRP補修作業は、以下の流れで進めます。どの材料を使う場合も、基本は変わりません。
- 下地処理(最も重要): 補修箇所の汚れ、油分、古い塗膜などを完全に除去し、サンドペーパーで表面を粗らして(足付け)、樹脂がしっかり食い込むようにします。
- 養生: マスキングテープや新聞紙を使って、樹脂を塗りたくない場所を保護します。
- 樹脂と硬化剤の計量・混合: デジタルスケールを使い、メーカー指定の比率で樹脂と硬化剤を正確に混ぜます。
- 樹脂の塗布: 混ぜた樹脂をハケやローラーで下地に塗布します。
- ガラス繊維の貼り付け: 樹脂が濡れている間に、ガラスマットやクロスを貼り付け、上から再度樹脂を塗り込み、ローラー(脱泡ローラー)で空気を完全に抜きます。
- 硬化: 樹脂が固まるまで待ちます。季節や気温にもよりますが、数時間〜一日程度かかります。
- 仕上げ: 硬化後、必要に応じて研磨(サンディング)を行い、パテ埋めや塗装をして完成です。
特に「脱泡(空気を抜く作業)」を怠ると、強度が著しく低下したり、気泡が原因で水漏れの原因になったりするため、非常に重要な工程です。
近くの店舗を検索!FRPの在庫を確認する方法
「よし、FRPを買おう!」と意気込んでホームセンターに行ったものの、「在庫切れでした…」となってしまうのは避けたいですよね。特にFRPは、店舗によっては在庫状況が安定しないことがあります。無駄足を踏まないための、在庫確認のコツをご紹介します。
ホームセンターのオンライン在庫確認システムを活用
大手ホームセンターの多くは、オンラインで店舗の在庫状況を確認できるシステムを提供しています。これを使えば、自宅にいながらにして、最寄りの店舗に目的のFRP補修キットがあるかどうかを知ることができます。
【確認可能なホームセンターの例】
- カインズ (CAINZ): オンラインストアで商品ページを開き、「店舗の在庫を確認する」ボタンから確認できます。
- コメリ (KOMERI): オンラインストアで在庫状況を確認できる機能があります。
- DCM(ホーマック・カーマなど): オンケットショップのページから、店舗在庫を確認できます。
ただし、システムのリアルタイム性には限界があるため、「在庫あり」となっていても念のため電話で確認するのが、最も確実です。
確認する際の具体的な商品名を伝える
ホームセンターに電話で在庫を確認する際は、ただ「FRPありますか?」と聞くのではなく、具体的な商品名を伝えるようにしましょう。
【伝え方NG例】 「FRPの補修材はありますか?」
【伝え方OK例】 「車のバンパー補修に使いたいFRPキットを探しているんですが、『〇〇メーカーのFRP補修セット 1.0kg』の在庫はありますか?」
具体的な商品名や、それが補修キットなのか、樹脂単品なのかを伝えることで、店員さんもすぐに商品を探し出すことができます。できれば、事前にネット通販サイトなどでパッケージの画像を見て、商品名を控えておくとスムーズです。
急ぐなら電話で「取り置き」を依頼する
もし在庫が確認できたら、念のために「今から向かうので、2時間ほど取り置きをお願いできませんか?」と伝えてみましょう。特に、人気商品や在庫が少ない場合は、お店側も快く対応してくれることが多いです。これで、確実にFRPをゲットできますね!
中古や格安で手に入れる!メルカリでの購入はあり?
「DIYの練習用だから、できるだけ安くFRPを試してみたい…」そう考える方もいるでしょう。中古品や格安品が出品されているメルカリやヤフオクなどのフリマ・オークションサイトも、購入先の選択肢の一つに入ってきます。
メルカリ・ヤフオクでのFRP購入のメリット
フリマサイトでの購入には、以下のような魅力があります。
- 価格の安さ: 未使用でもパッケージ不良や、使用期限が近いという理由で、定価よりも大幅に安く出品されていることがあります。
- 少量での購入: 大容量のキットを使い切れなかった人が、余った分だけを小分けにして出品している場合があります。少量だけ試したい人にとっては便利です。
- 廃盤品の入手: すでに販売終了してしまった、特定の色のゲルコートや特殊な樹脂が見つかることがあります。
中古FRPの購入で絶対に注意すべき2大リスク
しかし、FRPという特殊な材料を中古で購入する際には、新品の材料を買う時以上の注意が必要です。特に以下の2点のリスクを理解しておきましょう。
リスク1:硬化不良(期限切れ)のリスク
先述の通り、FRP樹脂には貯蔵期間(使用期限)があります。特にポリエステル樹脂は、硬化剤と混ぜる前の液体状態でも、時間が経つと徐々に劣化が進みます。貯蔵期間を過ぎた樹脂は、硬化剤を混ぜても固まらない、または十分に強度が出ないという「硬化不良」を起こす可能性が非常に高いです。
- 購入前の確認事項: 出品者に「購入時期(何ヶ月前か)」「保管方法(高温多湿を避けていたか)」を必ず質問しましょう。「数年前に購入したもの」や「使用期限不明」のものは、購入を避けるべきです。
リスク2:危険物・引火性の取り扱い問題
メルカリやヤフオクでは、FRP樹脂のような引火性の液体は、本来は郵送方法に厳格なルールがあります(航空便不可、特定の業者のみ、など)。しかし、これを知らずに、一般的な方法で発送している出品者も少なくありません。
- 確認事項: 「危険物ではないか」「どのように発送する予定か」を確認し、もし違法な方法で発送されそうであれば、取引を中止するか、正しい発送方法に変更してもらうよう促しましょう。
失敗するリスクを考えると、初心者の方は、信頼できる新品のキットをネット通販やホームセンターで購入することを強くおすすめします。
【モモストア解説】FRPを買うなら実店舗とネットどっちがいい?
ここまでFRPの購入場所を色々見てきましたが、最終的に「結局、実店舗とネット通販、どっちで買うのがいいの?」と迷う方もいらっしゃると思います。 筆者(モモストア)の経験から、あなたの目的とレベルに合わせた最適な購入場所をズバリ解説しますね!
FRPを買うなら、目的によって使い分けるのが正解!
あなたのDIYレベルや目的によって、最適な購入場所はハッキリと分かれます。
| あなたの状況・目的 | 最適な購入場所 | 選ぶべき理由 |
| 初心者・少量だけ試したい | 大手ホームセンター | 実物を見て確認でき、補修キットで全てが揃う手軽さが魅力です。 |
| 中級者・価格を重視したい | 総合ネット通販(Amazon・楽天) | 品揃えが豊富で、価格比較が簡単。安くて質の良いキットを見つけられます。 |
| 上級者・業務用・特殊用途 | FRP専門通販サイト | エポキシ樹脂や高性能なマットなど、専門的な材料が確実に手に入ります。 |
| 今すぐ!急いで少量だけ欲しい | 最寄りのホームセンター | 在庫を電話で確認し、すぐに駆けつけるのが最速です。 |
もしあなたが「これからFRPを始めたい」という初心者なら、まずは近所のホームセンターでポリエステル樹脂の補修キットを買うのが、最も失敗が少なく、手っ取り早いスタートです。
迷ったらネット通販をチェックする習慣を!
モモストアが一番おすすめしたいのは、やはりネット通販です。その理由は、以下の通り。
- レビューが豊富: 実際に使った人の生の声(匂いの強さ、硬化時間、仕上がり)を事前に確認できるため、商品の品質で失敗しにくいです。
- 専門家が販売している: FRP専門のショップが出店していることが多く、ホームセンターよりも詳しい商品情報を得られます。
- 工具も一緒に揃う: 脱泡ローラーや高性能なヘラなど、FRP作業に必要な専門工具も同時に購入できます。
最初はホームセンターでFRPの現物を見て、「これくらいの量が必要なんだな」と把握し、実際に買うのはネット通販で価格やレビューを比較してから、という手順を踏むと、賢くFRPライフを始められますよ。
さあ、この記事でFRPの購入場所と選び方の全てがわかったはずです!早速、あなたの作りたいもの、直したいものに合わせて、最適なFRP素材を探してみてくださいね。
記事は以上です。FRPの購入とDIYの成功を心から応援しています!

